JPH05106961A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は冷蔵庫の放熱パイプの取付け構造に関
し、特に冷蔵庫を複数台並設した場合でも隣接された各
冷蔵庫の放熱が効率良く行なわれるものを提供すること
にある。 【構成】冷蔵庫の放熱パイプを各冷蔵庫が隣接する部位
を避けて配設するとともに隣接する部位を避けて配設し
た放熱パイプの直管部が少なくとも面接触の熱交換がで
きることにより達成される。 【効果】各冷蔵庫の放熱が効率良く行なわれ冷却性能が
劣化しない効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は冷蔵庫の放熱パイプの取
付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の冷蔵庫では、複数個冷蔵庫を隣接
して設置した場合、放熱パイプの取付位置との関係から
放熱が悪くなって冷却性能が著しく劣化する欠点があっ
た。

【０００３】以下、図６を参照し従来の技術を説明す
る。

【０００４】図６は冷蔵庫背面から冷凍サイクルを透視
したものであり、１は圧縮機、２は排水蒸発コンデン
サ、４は入口側放熱パイプであり、箱体外箱３の壁面５
と接触し熱交換して放熱を行なっている。入口側放熱パ
イプ４は熱伝導性の良いシール材６（例えばアルミテー
プ）で内張り固定され、内箱７と壁面５の中間にはウレ
タン断熱材８が注入されている。

【０００５】９は中仕切り放熱パイプであり仕切板表面
への結露を防止するためのものである。箱体外箱３前面
フランジ部内には中仕切９同様露付防止用放熱パイプ１
０が前面周囲に配設され結露を防止している。１１は出
口側放熱パイプであり、構成は４の入口側放熱パイプと
同じであるがすでに熱交換がかなり行なわれているため
に若干入口側放熱パイプ４の温度より低くなっている。
１２はドライヤーであり配管内の水分を吸引し冷凍サイ
クル内の水分詰りを防止している。１３は毛細管であ
り、冷却器１４からの吸入管１６と接触熱交換を行なっ
て冷却器１４に挿入接続されている。

【０００６】１５はアキュームレータであり、冷却器１
４で蒸発できなかった液冷媒を滞留させ吸入管１６を経
て圧縮機１に吸入される液冷媒を防止しているものであ
る。１７はサクションタンクでありアキュームレータ１
５同様液冷媒が圧縮機１へ戻るのを防止している。

【０００７】このような構成の冷凍サイクルを有し、幅
寸法を広くした大容量の冷蔵庫はー般の家屋への搬入が
困難もしくは不可能な場合がある。即ち上記搬入の問題
では、２階以上の部屋に搬入する場合、搬入路の幅、高
さ寸法または部屋の入口の幅、高さ寸法は、それほど大
きくなく、しかもこれに加えて重量が大きすぎて人手を
多く要する等の理由から搬入が困難もしくは不可能な場
合があった。このことに起因して現在国産の家庭用冷蔵
庫の最大容量は５５０ｌであり、それ以上の大容量の冷
蔵庫は存在していない。

【０００８】したがって、搬入、据付性も考慮した大容
量の冷蔵庫を実現するためには図１に示すように冷蔵庫
を複数台並設することが考えられる。

【０００９】しかし、図６の冷凍サイクルを有する冷蔵
庫を図１の如く並設した場合、隣接する壁面の外箱内面
に設けられた放熱パイプからの放熱が効率良く行なわれ
なくなり冷蔵庫内の冷却性能が十分に得られなくなった
り、消費電力量を多く要する等の問題があった。

【００１０】なお、この種の放熱パイプからの放熱向上
を図ったものに例えば実開昭６３−７２４７７号公報が
あげられる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は複数台
隣接して設置した場合でも冷蔵庫壁面からの放熱が効率
良く行なわれるようにした冷蔵庫を提供することにあ
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は冷蔵庫の外箱の内面に接触して設けられた
放熱パイプを上記冷蔵庫が隣接配置された壁面側以外の
壁面に上記放熱パイプを設ける構造とした。

【００１３】

【作用】例えば独立した冷蔵庫を３台並列に隣接設置し
た場合の冷蔵庫では中央部冷蔵庫の両側壁面には放熱パ
イプが配設されず背面と上面で放熱が行なわれる。そし
て両側の冷蔵庫は中央部冷蔵庫に隣接する壁面には放熱
パイプが配設されず、従って片側側面と上面、背面で放
熱作用が行なわれる。

【００１４】このように相隣接する壁面にはいずれも放
熱パイプを配設せず冷蔵庫間放熱が互いに干渉しない部
分で放熱が行なわれるため冷蔵庫としては効果的な放熱
作用が得られる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１から図５により
説明する。

【００１６】図１は本発明の冷蔵庫を台所に３台並列に
隣接設置した時の設置図であり、２１は台所に隣接設置
した冷蔵庫本体、２２は貯蔵庫、２３は収納ケース、２
４は流し台である。

【００１７】図２は本発明の冷蔵庫を３台並列に設置し
た時の放熱パイプの取付け構成を冷蔵庫背面から見た透
視図であり、正面から向かって右側の冷蔵庫では圧縮機
１からの高温高圧の冷媒は排水蒸発コンデンサー２に入
り除霜水の蒸発を行ない配管出口を右側の入口側放熱パ
イプ４と接続している。

【００１８】入口側放熱パイプ４は壁面５と接触して放
熱を行なっている。そして中仕切パイプ９を経由して冷
蔵庫前面周囲のフランジ部に結露防止用パイプ１０が配
設されていて庫内温度と外気温度の温度差によって生じ
る結露を防止している。結露防止用パイプ１０は右側の
壁面５下部でターンし上部に延出している。

【００１９】冷蔵庫上面には上面放熱パイプ１８が配設
されこの部分でも上面の箱体外箱３と熱交換して放熱を
行ない背面に至り、この部分にも背面放熱パイプ１９が
配設されていて背面板５ａと接触熱交換をして放熱を行
なっている。

【００２０】以上のように右側冷蔵庫に於いては中央部
冷蔵庫と隣接面を持つ左側の壁面５には放熱パイプ１１
は埋設されていない。

【００２１】このように放熱パイプ４の比較的温度の高
い入口側４を側壁面５に配し、温度の低い部分の出口側
放熱パイプ１１を背面板５ａに配設することで冷蔵庫２
１周囲からの放熱による自然対流が効率良く行なわれる
ものである。

【００２２】左側冷蔵庫の放熱パイプ４の取付け構成
は、右側冷蔵庫と逆の構成であり実施例は右側の冷蔵庫
と同じであり割愛した。

【００２３】図３は背面放熱パイプ１９の埋設された取
付け断面図であり、背面放熱パイプ１９は背面板５ａと
接触していて放熱パイプ１９を内側から熱伝導性の良い
シール材６で内貼り固定されていて内側には内箱７が配
設され、内箱７と背面板５ａとの中間部にはウレタン断
熱材８が注入されている構造となっている。

【００２４】図４は中央部冷蔵庫の放熱パイプ１９の取
付け構成図であり、排水蒸発コンデンサー２、中仕切パ
イプ９、露付防止用パイプ１０を経て背面放熱パイプ１
９と接続し、さらに背面から上面、上面から背面にと背
面と上面を交互に箱体外箱３と接触熱交換して放熱を行
なっている。

【００２５】従って冷蔵庫の両側の壁面５には入口，出
口の両放熱パイプ４，１１は配設されていない。

【００２６】図５は第２の実施例であり、放熱量の不足
を補うために放熱パイプ４，１１，１８，１９が箱体外
箱３と接触している直管部を従来の点接触から扁平管２
０を用いた面接触にすることによって放熱面積の増大を
図ることができる。

【００２７】また上記以外の２台隣接した場合でも本実
施例の放熱パイプの配管構成は有効である。

【００２８】以上のように本冷蔵庫の実施例に於いては
放熱パイプを各冷蔵庫が隣接する壁面を避けて取り付け
る構成としたので、各冷蔵庫の放熱が効率良く行なわれ
る効果が得られる。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば各々の冷蔵庫が隣接する
壁面を避けて放熱パイプを配設しているので隣接する各
冷蔵庫の放熱が効果的にでき冷却力性能の劣化なしに使
用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の冷蔵庫の設置状態を示す正
面図である。

【図２】本発明の冷蔵庫の放熱パイプの取付け構成図で
ある。

【図３】本実施例の背面放熱パイプの埋設された取付け
断面図である。

【図４】本実施例の冷蔵庫の放熱パイプの取付構成図で
ある。

【図５】本発明の第２の実施例の放熱パイプの埋設され
た取付断面図である。

【図６】従来の冷凍サイクルの配管取付け構成図であ
る。

【符号の説明】

１…圧縮機、４…入口側放熱パイプ、５…壁面、１１…
出口側放熱パイプ、１８…上面放熱パイプ、２０…扁平
管、２１…冷蔵庫本体。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内箱と外箱間に断熱材を有した箱体と、前
   記外箱の内面に接触して設けられたた放熱パイプとを備
   え、前記箱体が隣接して配置された壁面側以外の壁面
   に、前記放熱パイプを有することを特徴とする冷蔵庫。
2. 【請求項２】請求項１において、前記外箱の内面に接触
   して設けられた放熱パイプの出口が前記隣接して配置さ
   れた箱体壁面の背面板に接触して設けられたことを特徴
   とする冷蔵庫。
3. 【請求項３】請求項１において前記放熱パイプと箱体が
   接触している前記放熱パイプの直管部は少なくとも面接
   触に成る形状であることを特徴とする冷蔵庫。