JPH0510640A - 製氷機及びフアジイ推論による製氷機の制御方法 - Google Patents

製氷機及びフアジイ推論による製氷機の制御方法

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JPH0510640A
JPH0510640A JP16581291A JP16581291A JPH0510640A JP H0510640 A JPH0510640 A JP H0510640A JP 16581291 A JP16581291 A JP 16581291A JP 16581291 A JP16581291 A JP 16581291A JP H0510640 A JPH0510640 A JP H0510640A
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JP
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ice making
ice
temperature
time
water
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JP16581291A
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Kichiji Abe
吉治 阿部
Kazuhiro Takahashi
和弘 高橋
Hideyuki Katayanagi
英幸 片柳
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファジイ推論による製氷時間の制御によっ
て、常に安定した製氷を行う。 【構成】 製氷機1の製氷時間TSを制御部25によっ
て制御する。制御部25は製氷開始から冷却パイプ6の
冷媒出口側温度が0℃になるまでの時間T1と、それか
ら温度が−10℃になるまでの時間T2を入力変数とす
るファジイ推論によってそこから製氷終了までの時間T
3を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製氷機に関し、特に、
ファジイ推論によって製氷時間の決定を行う製氷機及び
その制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の製氷機においては、例え
ば特開平1−200168号公報に示されるように、裏
面に冷凍サイクルの冷却パイプを備えた製氷部材の表面
である製氷面に製氷用水を循環し、氷塊を成長させ、成
長した氷塊は冷却パイプにホットガスを流すと共に、給
水電磁弁から離氷用水を裏面に流して離氷させ、この離
氷用水は貯水タンクに貯めて、次回の製氷用水として用
いる構成がとられている。
【0003】ここで、製氷部材における氷塊の成長速度
は、外気温度と、離氷用水として供給された水の温度に
よって決定される。即ち、外気温度が高く、且つ、水の
温度が高いほど氷塊の成長は遅く、逆に両者が低い程成
長は早まる。そこで従来の製氷機における製氷時間の決
定に当たっては、冷却パイプの冷媒出口側の温度を検出
するセンサーと、冷凍サイクルの凝縮器冷媒出口側の温
度を検出するセンサーを設け、製氷用水温がある程度下
がった点を検知し、その点からタイマーをスタートさ
せ、このタイマーの積算時間を凝縮器冷媒出口側温度か
ら判断される外気温度に応じて、あらかじめ一義的に決
定しておいた時間とする方式をとっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の制御
方式では、上記少なくとも2つのセンサーが必要とな
る。また、タイマーの積算時間は、実際には外気温度に
よって一義的に決まるものではなく、例えば製氷機の設
置直後の如く、製氷機自体の温度が高い状況では、同じ
外気温度であっても氷の成長速度が遅くなり、そのため
初回製氷においては氷の大きさが小さくなる問題があっ
た。
【0005】本発明は、係る課題を解決し、ファジイ推
論による製氷時間の制御によって、常に安定した製氷を
行える製氷機及びその制御方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の製氷機は、製氷
手段と、この製氷手段に水を供給するための給水手段
と、製氷手段に成長した氷塊を離脱させる離氷手段と、
製氷手段により所定の製氷時間に渡って氷塊を形成する
製氷行程と離氷手段により製氷手段から氷塊を離脱させ
る離氷行程とを交互に繰り返し実行する制御手段とを備
え、この制御手段における製氷時間の決定に際して、外
気温度に基づき変化する値と、前記水の温度に基づき変
化する値を入力変数としたファジイ推論を用いるもので
ある。
【0007】また、本発明の製氷機は、冷却器を具備し
た製氷手段と、この製氷手段に製氷用水を供給する散水
手段と、製氷手段に成長した氷塊を離脱させる離氷手段
と、冷却器の温度を検出するセンサーと、製氷手段によ
り所定の製氷時間に渡って氷塊を形成する製氷行程と離
氷手段により製氷手段から氷塊を離脱させる離氷行程と
を交互に繰り返し実行する制御手段とを備え、この制御
手段は前記センサーの出力に基づき、製氷行程の開始か
ら製氷用水が氷結を開始する温度若しくはその付近の温
度まで冷却器の温度が低下する時間と、そこから冷却器
の温度が更に低い所定の温度に低下するまでの時間を検
出し、両時間を入力変数としてファジイ推論により、前
記所定の温度に低下してから離氷行程を開始するまでの
時間を決定するものである。
【0008】更にまた、本発明の製氷機の制御方法は、
製氷行程の開始から製氷用水が氷結を開始する温度若し
くはその付近の温度まで冷却器の温度が低下する時間を
第1の入力変数とし、そこから冷却器の温度が更に低い
所定の温度に低下するまでの時間を第2の入力変数とし
て複数の推論規則の両入力変数に対応するメンバ−シッ
プ関数から両入力変数に応じたメンバ−シップ値を求め
た後、当該推論規則の出力変数をファジイ合成し、その
重心をとることにより推論結果を得て、これを前記所定
の温度に低下してから離氷行程を開始するまでの時間の
決定に利用するものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、製氷機周囲の外気温度や供給
される水温の変動に対して的確に対応でき、迅速、且つ
安定した製氷を行うことができる。
【0010】
【実施例】次に図面において実施例を説明する。図1は
本発明の製氷機1の制御手段としての制御装置Cのブロ
ック図であり、図2は製氷機1のシステム構成図、図3
は製氷機1の要部斜視図である。図2及び図3におい
て、製氷機1は独立した多数の氷塊2を製造するための
流下式の製氷機であり、表面に製氷面3Aを有する製氷
手段としての製氷部材3、3はステンレス板を折曲加工
して、水平方向に延びる凹部4及び凸部5とを交合に複
数形成されており、それぞれ裏面を相対向し、間隔を存
して結合されると共に、各製氷部材3、3の裏面には蛇
行状に形成された冷却器としての冷却パイプ6が凹部4
の裏面に接触して配設されている。
【0011】即ち、所定の間隔を存する冷却パイプ6の
垂直部分6Aは、凹部4及び凸部5と交差関係を成し、
この内凹部4の裏面と対応する部分を、該凹部4の裏面
にハンダ付け等によって固定し、冷却パイプ6のベンド
部分6Bは凹部4の裏面に接触することなく、凸部5の
裏面と間隔を存して対向する。係る冷却パイプ6は電動
圧縮機7、凝縮器9、キャピラリチューブ10等と共に
環状に接続されて冷凍サイクルが構成され、その付加的
装置として、凝縮器9をバイパスするバイパス管11
と、該バイパス管11に接続したホットガス電磁弁12
を備えている。また、凝縮器9は送風機8によって強制
冷却される。
【0012】次に、水系統について説明する。一方の製
氷部材3の上端は他方の製氷部材3の上端に覆い被さり
上部水案内部14を構成さており、この上部水案内部1
4の上方に製氷水散水器13が配設され、その長手方向
には水案内部14を介して製氷面3Aに製氷用水を流下
せしめる多数の散水孔13Aを所定間隔を存して形成し
ている。この散水器13の端部から延出する導水管15
は、貯水タンク16に配設した循環ポンプ17に接続さ
れている。これら散水器13及び循環ポンプ17によっ
て散水手段が構成される。また、貯水タンク16は凸部
5の下端の下部水案内部18、18から落下する未凍結
水を回収する桶19と連通している。
【0013】一方、製氷面3Aの裏面上方部位には離氷
用散水器20が配設され、その長手方向には製氷面3A
の裏面に離氷用水を散水せしめる多数の散水孔20Aを
所定間隔で形成している。この散水器20は給水手段と
しての給水電磁弁21を介して水道管に接続されてい
る。更に、図1において制御装置Cは基本的にはマイク
ロコンピュータからなる制御部25から構成され、この
制御部25の入力には、冷却パイプ6の冷媒出口側部分
に取り付けられたセンサー26の出力が入力され、出力
には電動圧縮機7、循環ポンプ17のポンプモーター1
7M、ホットガス電磁弁12、送風機8及び給水電磁弁
21が接続されている。
【0014】次に、図4に示すセンサー26の感知する
温度ETの時間推移を参照して制御装置Cの制御動作を
説明する。制御部25は、先ず電源が投入されると給水
電磁弁21を開いて貯水タンク16へ給水動作を開始す
る。この場合、離氷水散水器20の散水孔20Aから製
氷面3A、3Aの裏面上部に散水された水は凹部4の裏
面、凸部5の裏面に沿って流下し、下部案内部18から
桶19に落下し、貯水タンク16に定量給水されると給
水電磁弁21が閉じて給水動作を終了する。
【0015】この給水動作の終了と同時に、時刻t1の
時点で電動圧縮機7を起動し、冷却パイプ6に低温冷媒
を循環し、同時に循環ポンプ17のモーター17Mを動
作させて製氷動作を開始する。貯水タンク16内の製氷
用水はこの循環ポンプ17の作動によって導水管15を
通り製氷水散水器13に圧送され、該散水器13の散水
孔13Aから上部水案内部14に散水された製氷用水
は、製氷面3Aを流下する。製氷面3Aを流下する製氷
用水は下部水案内部18から桶19に落下して貯水タン
ク16に戻され、再び製氷面3Aへと循環される。
【0016】この時、冷却パイプ6の垂直部分6Aに沿
って製氷用水は流下するため、この循環を繰り返す過程
で冷却パイプ6の温度低下に合わせて製氷用水の温度は
徐々に低下して行く。また、センサー26の感知する冷
却パイプ6の冷媒出口側の温度ETも最初の+20℃か
ら徐々に低下して行き、時刻t1からT1分経過した時
刻t2の時点でETが約0℃になると流下している製氷
用水の氷結が始まり潜熱を奪うため、温度ETの傾きは
略水平になる。
【0017】更に製氷動作が続行されると、温度ETは
再び低下を始め、時刻t2からT2分経過した時刻t3
の時点で例えば−10℃に達し、氷塊2は更に成長して
行く。この製氷動作は時刻t3からT3分継続され、凹
部4内に所定の氷塊2が形成されると、時刻t4におい
て電動圧縮機7は運転したまま送風機8のみを停止し、
同時に循環ポンプ17も停止して製氷動作を終了する。
【0018】この全体の製氷時間TSは,TS=T1+
T2+T3で定義できる。このT1は経験的に給水電磁
弁21から供給される水道管からの水の温度と外気温度
によって変化し、T2は外気温度によって変化すること
が分かっている。即ち、外気温度が高く、水の温度が高
いほどT1は長くなり、外気温度が低く、水の温度が低
いほどT1は短くなる。また外気温度が高いほどT2は
長くなり、外気温度が低いほどT2は短くなる。
【0019】一方、経験的に外気温度が高く、水温が高
ければ、製氷時間TSは長く、外気温度が低く、水温が
低ければ、製氷時間TSは短い。以上の関係を総合して
T1、T2、T3の関係で考えると、「T1が長く、T
2が長ければ、T3は長くする必要がある」、「T1が
短く、T2が短ければ、T3は短くて良い」と云う関係
になることが分かる。
【0020】制御部25においては前記製氷時間TSを
決定するに当たり、時刻t3の時点で求められたT1及
びT2から外気温度及び水道管の水の温度を間接的に判
別し、以上のような経験則を利用して実験的に予め定め
たルールによるファジイ推論を用いて前記T3の長さを
決定する。以下、制御部25において実行されるファジ
イ制御につき説明する。
【0021】ファジイ推論に用いる入力、即ちル−ルの
条件部の変数(ファジイ変数)としては前記T1を第1
の入力変数とし、前記T2を第2の入力変数とする。出
力、即ちル−ルの結論部の出力変数としては、前記T3
をとる。ファジイラベルとしてはPB(かなり長い)、
PM(やや長い)、PS(少し長い)、ZO(普通)、
NS(少し短い)、NM(やや短い)及びNB(かなり
短い)の7つを用いる。また、各入力変数T1、T2及
び出力変数T3のファジイラベルに与えるメンバシップ
関数を連続関数として表現したものを図5から図7に示
す。即ち、入力変数T1及びT2のファジイラベルは0
分以上6分以下の規格化した台集合上で規定し、出力変
数T3のファジイラベルは0分以上30分以下の規格化
した台集合で規定する。このような「かなり」と云った
あいまいな量を定量化することにより、ファジイ推論を
行うことができるようになる。
【0022】更に、ファジイ推論に用いるルールとして
は、この種製氷機の制御における経験則より表1に示す
17のル−ルの組み合わせが考えられる。表1は入力変
数T1のラベルを横に、入力変数T2のラベルを縦にと
り、マトリックスによって組み合わせを表したもので、
マトリックスの交差部に結論部としての出力変数T3の
ラベルが示されている。これらのルールは、実験により
実際に製氷機1を種々の外気温度及び水温条件下にて動
作させ、常に一定の氷が得られるように各変数T1、T
2、T3のラベルを組み合わせて構成されたものであ
る。
【0023】
【表1】
【0024】表1の各ル−ルについて詳述すると、先ず
ル−ル「if入力変数T1=NBand入力変数T2=
NBthenT3=NB」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がかなり短く、0℃から−10
℃に達するまでの時間がかなり短い時は、そこから製氷
終了までの時間をかなり短くする」と云う条件の成立度
を示す。
【0025】ル−ル「If入力変数T1=NSand入
力変数T2=NBthenT3=NM」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が少し短く、0℃
から−10℃に達するまでの時間がかなり短い時は、そ
こから製氷終了までの時間をやや短くする」と云う条件
の成立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=NMand入力変数T2=
NMthenT3=NM」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がやや短く、0℃から−10℃
に達するまでの時間がやや短い時は、そこから製氷終了
までの時間をやや短くする」と云う条件の成立度を示
す。
【0026】ル−ル「If入力変数T1=ZOand入
力変数T2=NMthenT3=NS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が普通で、0℃か
ら−10℃に達するまでの時間がやや短い時は、そこか
ら製氷終了までの時間を少し短くする」と云う条件の成
立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=NBand入力変数T2=
NSthenT3=NM」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がかなり短く、0℃から−10
℃に達するまでの時間が少し短い時は、そこから製氷終
了までの時間をやや短くする」と云う条件の成立度を示
す。
【0027】ル−ル「If入力変数T1=NSand入
力変数T2=NSthenT3=NS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が少し短く、0℃
から−10℃に達するまでの時間が少し短い時は、そこ
から製氷終了までの時間を少し短くする」と云う条件の
成立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=PSand入力変数T2=
NSthenT3=ZO」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間が少し長く、0℃から−10℃
に達するまでの時間が少し短い時は、そこから製氷終了
までの時間は普通とする」と云う条件の成立度を示す。
【0028】ル−ル「If入力変数T1=NMand入
力変数T2=ZOthenT3=NS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間がやや短く、0℃
から−10℃に達するまでの時間が普通の時は、そこか
ら製氷終了までの時間は少し短くする」と云う条件の成
立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=ZOand入力変数T2=
ZOthenT3=ZO」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間が普通で、0℃から−10℃に
達するまでの時間が普通の時は、そこから製氷終了まで
の時間は普通とする」と云う条件の成立度を示す。
【0029】ル−ル「If入力変数T1=PMand入
力変数T2=ZOthenT3=PS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間がやや長く、0℃
から−10℃に達するまでの時間が普通の時は、そこか
ら製氷終了までの時間は少し長くする」と云う条件の成
立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=NSand入力変数T2=
PSthenT3=ZO」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間が少し短く、0℃から−10℃
に達するまでの時間が少し長い時は、そこから製氷終了
までの時間を普通とする」と云う条件の成立度を示す。
【0030】ル−ル「If入力変数T1=PSand入
力変数T2=PSthenT3=PS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が少し長く、0℃
から−10℃に達するまでの時間が少し長い時は、そこ
から製氷終了までの時間を少し長くする」と云う条件の
成立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=PBand入力変数T2=
PSthenT3=PM」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がかなり長く、0℃から−10
℃に達するまでの時間が少し長い時は、そこから製氷終
了までの時間をやや長くする」と云う条件の成立度を示
す。
【0031】ル−ル「If入力変数T1=ZOand入
力変数T2=PMthenT3=PS」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が普通で、0℃か
ら−10℃に達するまでの時間がやや長い時は、そこか
ら製氷終了までの時間を少し長くする」と云う条件の成
立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=PMand入力変数T2=
PMthenT3=PM」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がやや長く、0℃から−10℃
に達するまでの時間がやや長い時は、そこから製氷終了
までの時間をやや長くする」と云う条件の成立度を示
す。
【0032】ル−ル「If入力変数T1=PSand入
力変数T2=PBthenT3=PM」は、「製氷開始
から温度ETが0℃に達する迄の時間が少し長く、0℃
から−10℃に達するまでの時間がかなり長い時は、そ
こから製氷終了までの時間をやや長くする」と云う条件
の成立度を示す。 ル−ル「If入力変数T1=PBand入力変数T2=
PBthenT3=PB」は、「製氷開始から温度ET
が0℃に達する迄の時間がかなり長く、0℃から−10
℃に達するまでの時間がかなり長い時は、そこから製氷
終了までの時間をかなり長くする」と云う条件の成立度
を示す。
【0033】実際のファジイ推論においてはこれらのフ
ァジイルールを全て若しくは選択的に使用し、センサー
26で得られる温度ETからT1及びT2を測定してこ
れらを各ルールにそれぞれ代入することによって入力変
数T1に応じたメンバーシップ値及び入力変数T2に応
じたメンバーシップ値を求め、両メンバ−シップ値の最
小値、即ち小さい方のメンバ−シップ値をそのルールの
成立度として選択する。結論部においては、この成立度
より下方のT3のメンバ−シップ関数(台集合)の面積
を各ルール毎にもとめ、求められた全面積を加重平均に
よりファジイ合成し、その重心を求めて推論結果として
の出力変数T3を決定する。
【0034】次に、図8において実際の状況を想定して
前記動作を実行してみる。例として今、ル−ル1「If
入力変数T1=NBand入力変数T2=NSthen
T3=NM」及びルール2「If入力変数T1=NMa
nd入力変数T2=ZOthenT3=NS」を用い、
センサー26によって得られたT1が1分、T2が2分
であったものとすると、図8のT1の入力値は1分、T
2の入力値は2分となる。この場合、ルール1のT1で
はメンバーシップ値0.2、T2ではメンバーシップ値
0.4でヒットし、ルール2のT1ではメンバーシップ
値0.2、T2ではメンバーシップ値0.1でヒットす
る。
【0035】各ルールで得られたメンバーシップ値の小
さい方の値を成立度として選択し、ルール1では結論部
のT3のメンバーシップ関数の0.2より下方の面積を
求め、ルール2では結論部のT3のメンバーシップ関数
の0.1より下方の面積を求めて各面積を図中矢印の如
く重ね合わせ、その重心を求めると10分が得られる。
これによってT3=10分が決定される。即ち、T1が
1分でT2が2分の時はT3を10分とし、全体の製氷
時間TSは13分となる。
【0036】ここで、製氷機1の設置直後に製氷機自体
の温度が高い場合は、T2が長くなることによって表1
からも明らかなように、T3も長くする傾向に向かうの
で、従来のように初回の氷の大きさが小さくなることも
解消できる。即ち、T1、T2の変動に応じてT3の長
さを調節するので、製氷機1毎の性能のばらつきも実際
の製氷動作の中で補正し、吸収することができるように
なる。
【0037】このような制御によって時刻t4において
製氷動作が終了すると、制御部25はホットガス電磁弁
12を開いてバイパス管11を通し、運転している電動
圧縮機7から高温高圧の冷媒ガス(ホットガス)を冷却
パイプ6に導き、製氷部材3を加熱して離氷動作を開始
する。同時に給水電磁弁21も開いて離氷用散水器20
の散水孔20Aから製氷面3A、3Aの裏側に離氷用水
を散水する。この離氷用水は、凹部4の裏面、凸部5の
裏面を流れ、前記ホットガスによる加熱と合わせて製氷
部材3、3の温度を上昇させ、氷塊2と製氷面3Aの密
着を解除する。これによって凹部4から離脱した氷塊2
は下方に位置した図示しない貯氷庫に落下する。
【0038】この離氷動作によって冷却パイプ6の出口
側温度ETも上昇し、時刻t4から適当な離氷時間TR
が経過した時刻t5において制御部25は離氷動作を終
了し、再び製氷動作を開始する。尚、前述のファジイ制
御において、実施例では冷却パイプ6の冷媒出口側温度
ETの変化時間から外気温度及び水道管から給水される
水の温度を間接的に検知したが、それに限らず、凝縮器
9の冷媒出口側及び水道管部分にそれぞれセンサーを設
けて直接的に各温度を検知し、これらの値を入力変数と
して全体の製氷時間TSを推論しても良い。但し、実施
例の如く、冷却パイプ6の冷媒出口側温度ETの変化時
間によって制御することによりセンサーを1個にするこ
とができる。
【0039】また、実施例では時刻t2及びt3の決定
をETが0℃及び−10℃となった時点において行った
が、それに限らず、t2の決定は0℃付近の温度で構わ
ず、センサーの感度等の性能に応じて決定すれば良く、
t3についても、正確さを向上するためには、更に低い
温度にて判断して差し支えない。更に、実施例では2個
のルールを用いて推論を行ったが、全て若しくは更に多
くのルールを用いて推論を行えば、あらゆる状況に応じ
て的確な推論結果が得られることは云うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、外気温度と
供給される水の温度によって変化する値を入力変数とし
てファジイ推論により製氷時間を決定するので、外気温
度や水の温度の変動に対して迅速且つ的確に対応するこ
とができ、安定した製氷動作を達成することができると
共に、機器毎のばらつきも吸収することができる。
【0041】特に、実験的に決定されたル−ルに基づい
て制御されるので、定性的な関係だけを決定すれば良
く、数式モデルが不要となる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御装置のブロック図である。
【図2】製氷機のシステム構成図である。
【図3】製氷機の要部斜視図である。
【図4】冷却パイプの冷媒出口側温度の時間推移を示す
図である。
【図5】入力変数T1のメンバシップ関数を表す図であ
る。
【図6】入力変数T2のメンバシップ関数を表す図であ
る。
【図7】出力変数T3のメンバシップ関数を表す図であ
る。
【図8】ファジイ推論の手法を説明する図である。
【符号の説明】
1 製氷機 2 氷塊 3 製氷部材 6 冷却パイプ 7 電動圧縮機 9 凝縮器 11 バイパス管 12 ホットガス電磁弁 13 製氷用水散水器 17 循環ポンプ 20 離氷用水散水器 21 給水電磁弁 25 制御部 26 センサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製氷手段と、該製氷手段に水を供給する
    ための給水手段と、前記製氷手段に成長した氷塊を離脱
    させる離氷手段と、前記製氷手段により所定の製氷時間
    に渡って氷塊を形成する製氷行程と前記離氷手段により
    前記製氷手段から氷塊を離脱させる離氷行程とを交互に
    繰り返し実行する制御手段とを備え、該制御手段におけ
    る前記製氷時間の決定に際して、外気温度に基づき変化
    する値と、前記水の温度に基づき変化する値を入力変数
    としたファジイ推論を用いることを特徴とする製氷機。
  2. 【請求項2】 冷却器を具備した製氷手段と、該製氷手
    段に製氷用水を供給する散水手段と、前記製氷手段に成
    長した氷塊を離脱させる離氷手段と、前記冷却器の温度
    を検出するセンサーと、前記製氷手段により所定の製氷
    時間に渡って氷塊を形成する製氷行程と前記離氷手段に
    より前記製氷手段から氷塊を離脱させる離氷行程とを交
    互に繰り返し実行する制御手段とを備え、該制御手段は
    前記センサーの出力に基づき、前記製氷行程の開始から
    前記製氷用水が氷結を開始する温度若しくはその付近の
    温度まで前記冷却器の温度が低下する時間と、そこから
    前記冷却器の温度が更に低い所定の温度に低下するまで
    の時間を検出し、両時間を入力変数としてファジイ推論
    により、前記所定の温度に低下してから前記離氷行程を
    開始するまでの時間を決定することを特徴とする製氷
    機。
  3. 【請求項3】 製氷行程の開始から製氷用水が氷結を開
    始する温度若しくはその付近の温度まで前記冷却器の温
    度が低下する時間を第1の入力変数とし、そこから冷却
    器の温度が更に低い所定の温度に低下するまでの時間を
    第2の入力変数として複数の推論規則の両入力変数に対
    応するメンバ−シップ関数から両入力変数に応じたメン
    バ−シップ値を求めた後、当該推論規則の出力変数をフ
    ァジイ合成し、その重心をとることにより推論結果を得
    て、これを前記所定の温度に低下してから離氷行程を開
    始するまでの時間の決定に利用することを特徴とするフ
    ァジイ推論による製氷機の制御方法。
JP16581291A 1991-07-05 1991-07-05 製氷機及びフアジイ推論による製氷機の制御方法 Pending JPH0510640A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004051119A1 (de) * 2002-11-29 2004-06-17 Mahle Gmbh Bolzennabe eines kolbens für einen verbrennungsmotor

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