JPH05105952A - 低降伏比電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

低降伏比電縫鋼管の製造方法

Info

Publication number
JPH05105952A
JPH05105952A JP26380291A JP26380291A JPH05105952A JP H05105952 A JPH05105952 A JP H05105952A JP 26380291 A JP26380291 A JP 26380291A JP 26380291 A JP26380291 A JP 26380291A JP H05105952 A JPH05105952 A JP H05105952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yield ratio
resistance welded
welded tube
coiling
sec
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26380291A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Obata
小畠正秋
Motofumi Koyumiba
基文 小弓場
Naoki Konno
今野直樹
Yasushi Yamamoto
山本康士
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP26380291A priority Critical patent/JPH05105952A/ja
Publication of JPH05105952A publication Critical patent/JPH05105952A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 近年、石油・ガス輸送用ラインパイプ等にお
いては、安全性及び信頼性向上の為、低降伏比鋼管の要
求が高まってきている。また建築分野においても、耐震
特性向上の為、鋼材の低降伏比化の要求が高まってい
る。従来、低降伏比電縫鋼管の製造に際して、低降伏比
素材を得る為に、熱延ランアウトテーブル上での前段無
注水、後段冷却を必要としている。しかしこの方法で
は、コイル捲取り温度を、所定の温度に制御することが
難しく、従って安定的に低降伏比素材を得る事が困難で
あった。 【構成】 熱延ランアウトテーブル上において、前段、
後段ともに冷却する方法にて、安定的に低降伏比素材を
製造し、この技術と造管時の低歪み造管を組合せる事に
より、安定的に低降伏比電縫鋼管を製造する方法を確立
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、降伏比の低い電縫鋼管
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油・ガス輸送用ラインパイプ等
においては、安全性及び信頼性向上の為、低降伏比鋼管
要求が高まってきている。これは、低降伏比化により、
輸送時の内圧による破裂を防止する事が可能となる為で
ある。
【0003】一方、建築分野においても、低降伏比鋼の
要求が高まっている。これは、構造物の安全性確保の面
から、特に耐震特性の向上に対する要求が強く、これに
対応するには、鋼材の降伏比を低減する必要があるから
である。
【0004】低降伏比電縫鋼管の製造方法として、従来
の特開昭57−16118号、特開昭57−16119
号がある。前者はC,Mn,Siを基本成分とし、熱間
圧延時の熱延ランアウトテーブル上での前段無注水、後
段冷却を実施し、さらに捲取り温度を450〜650℃
とし、造管時のパイプ長手方向伸び率を1.5%以下と
するものである。後者はC,Mn,Siを基本成分と
し、熱間圧延時の熱延ランアウトテーブル上での前段無
注水、後段冷却を実施し、捲取り温度を500℃以下と
し、造管時のパイプ長手方向の伸び率を1.5%以下と
するものである。
【0005】この様に、従来の低降伏比電縫鋼管の製造
においては、熱間圧延時の熱延ランアウトテーブル上で
の、前段無注水、後段冷却を必要としている。しかし実
機操業においては、前段無注水、後段冷却を行う場合、
コイル捲取り温度を、所定の温度に制御することが難し
い。通常操業では、熱延ランアウトテーブルにおいて、
前段、後段ともに冷却する事により、コイル捲取り温度
を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】低降伏比電縫鋼管を製
造する際に、熱延ランアウトテーブル上での前段無注
水、後段冷却を行う場合、所定の捲取り温度に制御する
事が難しい。従って、安定的に低降伏比素材を得るに
は、熱延ランアウトテーブル上において、前段、後段と
もに冷却する方法にて、低降伏比素材を製造する事が好
ましい。
【0007】さらに低降伏比素材を製造する事ができて
も、電縫鋼管は熱延コイルを冷間成形する事により製造
される為に、加工硬化により降伏比が上昇してしまう。
従って、鋼管製造時においては、成形時の加工歪みを極
力少なくする事により、降伏比の上昇を最小限度に抑え
る必要がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、電縫
鋼管の降伏比を安定的に低下させる為、種々の検討を加
えた。その結果、低降伏比素材を安定的に製造する事、
及び造管時の加工歪みを極力抑える事が必要である事を
確認した。
【0009】低降伏比素材を安定的に製造する方法とし
て、熱延ランアウトテーブル上にて急速冷却し、その後
300℃以下で捲取る事が有効である事を見出した。こ
れは、この様な方法により、図1,図2に示す如く、第
2相として、島状マルテンサイト及び残留オーステナイ
トが生成される事によるもので、島状マルテンサイトの
生成により引張強度が著しく上昇し、さらに島状マルテ
ンサイト及び残留オーステナイトの周りに多数の可動転
位の発生により降伏強度の低下を生じ、その結果降伏比
が低下することを確認した。
【0010】本発明は、この様な知見に基づき、低降伏
比電縫鋼管の製造を可能としたもので、その要旨とする
ところは、C;0.05〜0.30%、Mn;0.30
〜1.20%,Si;0.50%以下、Nb;0.01
〜0.10%を基本成分とし、残部Fe及び不可避的不
純物からなる鋼を熱間圧延するにあたり、750℃から
1000℃の温度で仕上げ圧延を終了させ、次いで捲取
りまでの平均冷却速度を10℃/秒〜100℃/秒と
し、300℃以下で捲取り、その後の電縫鋼管成形時の
サイジング量を0.10〜0.50%の低歪み造管する
事を特徴とする、降伏比の低い電縫鋼管の製造方法であ
る。
【0011】
【作用】即ち、本発明においては、熱延ランアウトテー
ブル上における急冷及び300℃以下までの極低温捲取
りにより、第2相として島状マルテンサイト及び残留オ
ーステナイトを生成させる事により、降伏比の低い素材
の製造を可能とした。さらにその後の造管時のサイジン
グ加工量を低減する事により、低降伏比電縫鋼管の製造
を可能としたものである。
【0012】次に本発明における鋼の成分、熱間圧延及
び造管時の条件について述べる。まず鋼の成分について
述べると、Cを0.05%以上とするのは、必要な強度
を確保する為である。但しあまり高過ぎると、延性、靭
性及び溶接性の劣化を生ずるので、上限を0.30%と
する。Mnの下限を0.30%とするのは、必要な強度
を確保する為である。但し高過ぎると延性や溶接性の劣
化を生ずるので、1.20%以下とする。Siついて
は、高過ぎると靭性や溶接性の劣化を招くので、0.5
0%以下とする。Nbを0.01%以上とするのは、必
要な強度を確保する為である。0.10%以下とするに
は、これより多いとオーステナイトへのNbの固溶限を
越える為である。
【0013】次に熱間圧延についてであるが、仕上げ温
度の下限を750℃とするのは、低過ぎると、オーステ
ナイト+フェライトの2相組織となる為、島状マルテン
サイト分率が低下し、降伏比が上昇する為である。但し
高過ぎると、オーステナイト粒が粗大化し、島状マルテ
ンサイト生成の核となる、オーステナイト結晶粒界の面
積が減少する。従って、島状マルテンサイト分率が低下
し、降伏比が上昇する為、仕上げ圧延温度の上限を10
00℃とする。熱延・ランアウトテーブル上での平均冷
速の下限値を10℃/秒とするのは、これより低い冷速
では島状マルテンサイトが生成しない為である。一方、
上限を100℃/秒とするのは、これ以上の冷速を実機
操業で得る事は困難である為である。捲取り温度を30
0℃以下とするのは、これ以上では、図2に示す様に、
島状マルテンサイト及び残留オーステナイトの分率が低
下し、図1に示す様に、降伏比が上昇する為である。さ
らに造管時のサイジング加工量であるが、低過ぎると必
要な真円度を確保出来ない為、下限を0.10%とす
る。また高過ぎると加工硬化量が大きくなり、降伏比が
上昇する。従って上限を0.50%とする。
【0014】
【実施例】表1に鋼の成分、熱間圧延条件、パイプサイ
ズ、サイジング加工量及び得られた鋼管の降伏比を示
す。鋼A〜Cが本発明のものであり、鋼D〜Fが比較鋼
である。本発明においては、建材分野で要求の高い、降
伏比80%以下を充分満足している。またこの程度の降
伏比であれば、石油・ガス輸送用パイプラインにおいて
も、安全性確保の面で充分である。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】従来、降伏比の低い電縫鋼管を製造する
にあたり、低降伏比素材製造の為、捲取り温度の制御の
難しい、熱延ランアウトテーブル上での前段無注水、後
段冷却が必要であった。本発明では、通常操業で行われ
る熱延ランアウトテーブル上での前後段急冷によって
も、降伏比の低い素材製造を可能とした。これにより安
定的に低降伏比電縫鋼管の製造を可能としたもので、産
業上その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延コイルの捲取り温度と降伏強度(YS),
引張り強度(TS)及び降伏比(YR)の関係を示す
図。
【図2】熱延コイルの捲取り温度と鋼の第2相との関係
を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本康士 東海市東海町5−3 新日本製鐵株式会社 名古屋製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C;0.05〜0.30%, Mn;0.30〜1.20%, Si;0.50%以下, Nb;0.01〜0.10% を基本成分とし、残部Fe及び不可避的不純物からなる
    鋼を、熱間圧延時において、750〜1000℃の温度
    範囲で仕上げ圧延を行い、次いで巻取りまでの平均冷却
    速度を10℃/秒〜100℃/秒とし、300℃以下で
    巻取り、その後の電縫成形時のサイジング加工量を0.
    10〜0.50%の低歪み造管する事を特徴とする、降
    伏比の低い電縫鋼管の製造方法。
JP26380291A 1991-10-11 1991-10-11 低降伏比電縫鋼管の製造方法 Pending JPH05105952A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26380291A JPH05105952A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 低降伏比電縫鋼管の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26380291A JPH05105952A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 低降伏比電縫鋼管の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05105952A true JPH05105952A (ja) 1993-04-27

Family

ID=17394458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26380291A Pending JPH05105952A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 低降伏比電縫鋼管の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05105952A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014051119A1 (ja) 2012-09-27 2014-04-03 新日鐵住金株式会社 電縫溶接鋼管
JP2017125245A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 新日鐵住金株式会社 油井用高強度電縫鋼管

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014051119A1 (ja) 2012-09-27 2014-04-03 新日鐵住金株式会社 電縫溶接鋼管
US9726305B2 (en) 2012-09-27 2017-08-08 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Electric resistance welded steel pipe
JP2017125245A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 新日鐵住金株式会社 油井用高強度電縫鋼管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3869747B2 (ja) 変形性能に優れた高強度鋼板、高強度鋼管および製造方法
JP4470701B2 (ja) 加工性および表面性状に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法
KR100868423B1 (ko) 조관후 강도변화가 작은 스파이럴 강관용 후물 열연 고강도api-x80 급 강재 및 제조방법
WO2013011791A1 (ja) 低温靭性に優れた低降伏比高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP4905240B2 (ja) 表面品質、破壊靱性および耐サワー性に優れる熱延鋼板の製造方法
WO2011148755A1 (ja) 溶接構造用高強度鋼板の製造方法
JP4072009B2 (ja) 圧潰強度の高いuoe鋼管の製造方法
JP2006299415A (ja) 低温靭性に優れた低降伏比電縫鋼管用熱延鋼板の製造方法
WO2019047587A1 (zh) 高抗挤sew石油套管用热连轧钢卷及其生产方法
JP2010196160A (ja) 耐hic性に優れた厚肉高張力熱延鋼板及びその製造方法
JP4824143B2 (ja) 高強度鋼管、高強度鋼管用鋼板、及び、それらの製造方法
CN109957710B (zh) 一种含v大变形x80m管线钢板及其制造方法
JP2017197787A (ja) 延性に優れた高張力厚鋼板及びその製造方法
JP5087966B2 (ja) 表面品質および延性亀裂伝播特性に優れる熱延鋼板の製造方法
JP4900260B2 (ja) 延性亀裂伝播特性および耐サワー性に優れる熱延鋼板の製造方法
JPH07316650A (ja) 低降伏比高強度熱延鋼板の製造方法
JPS6237089B2 (ja)
JPH05105952A (ja) 低降伏比電縫鋼管の製造方法
JPH1030122A (ja) 高強度・高靱性熱間圧延鋼帯の製造方法
JPS63100126A (ja) 加工性に優れた電縫鋼管用熱延高張力鋼の製造方法
JP2008223134A (ja) 高強度電縫ラインパイプ
JP2555436B2 (ja) 加工性の優れた熱延鋼板とその製造法
KR100276300B1 (ko) 저항복비를 갖는 고강도 열연강판의 제조방법
JPS60181230A (ja) 加工性に優れた高張力熱延鋼板の製造方法
CN112410647B (zh) 一种卷取炉生产低成本、超低温条件下使用的x65抗酸管线钢板的方法