JPH0510452Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は屈折率分布型棒状レンズの配列体（以
下ロツドレンズアレイと称す）を用いた文字、図
形等を読取る画像読取ユニツトに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

第２図ａ及びｂは、従来のロツドレンズアレイ
を使用した画像読取ユニツトの概要を示す斜視図
並びに側面図である。

同図中、２１はライン光源、２２は原稿、２３
はロツドレンズアレイで、２２ａはロツドレンズ
アレイによる原稿２２における読取範囲を、２４
はラインセンサ、２５ａ，２５ｂはロツドレンズ
アレイ２３を両側から挟持し保持する挟持板であ
り、ロツドレンズアレイ２３の光入出射面及びラ
インセンサ２４は原稿２２に対して平行に配置さ
れ、また原稿２２の読取範囲２２ａとロツドレン
ズアレイ２３の光入射端及び光出射端とラインセ
ンサ２４とが各々対向するように配設されてい
た。

同図中において、ライン状光源２１より原稿面
２２へ照射された光は、読取範囲２２ａで反射さ
れ、その反射光の一部が（）式で示される屈折
率分布ｎ ｎ＝n₀（１−Ａ／２r²） （） （但し、 n₀：ロツドレンズの中心軸上の屈折率 Ａ：ロツドレンズの屈折率分布定数 ｒ：ロツドレンズの中心からの半径方向の距
離） を有すロツドレンズ複数本のアレイ２３の一端よ
り入射される。入射光は、ロツドレンズアレイ２
３内を通過し、（）式に示される像半径X₀ X₀＝−r₀sec（Z₀π／Ｐ） （） （ 但し、 r₀：ロツドレンズの半径 Z₀：ロツドレンズの長さ Ｐ：ロツドレンズの一周期長） の濃淡画像がラインセンサ２４を構成する各素子
に結像されて受光し、その受光光量が電気信号に
変換され、この電気信号は、出力装置で出力可能
となるデータに変換処理する信号処理回路で、デ
ータとなつた後一時メモリに記憶させるか、また
はさせずにプリンタ、デイスプレイ等の出力装置
にて出力される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来開発されてきた前述の如き構造の画像読取
ユニツトは、ライン状光源からの出射光の多く
は、挟持板側面により遮断されること、さらにラ
イン状光源をロツドレンズアレイの読取範囲近傍
へ配置することができない等の理由によりライン
状光源からの光の４ないし５％程度しか利用でき
ず、光の利用効率が低いため読取速度をアツプす
るには、発光量の高いライン状光源を使用する
か、またライン状光源の使用本数を多くしたりす
る必要があり、消費電力のアツプ並びに発熱の防
止等を行わなければならない等の難点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上述した如き問題点により、本考案はライン光
源の発光光量を上げずにその読取速度を高速にな
し得た画像読取ユニツトにあり、その要旨とする
ところは、光源と一次元に配列された多数の光セ
ンサからなるラインセンサと、長尺矩形状の２枚
の挟持板で保持した原稿面の読取範囲から画像情
報を読取り該ラインセンサへ結像させるロツドレ
ンズアレイとよりなり、２枚の挟持板のうちの少
なくとも１枚が該挟持板内部の対角線方向の斜面
部に光反射層を設けてあり、光源よりの光が該挟
持板内を通過し、かつ該反射層にて反射されて原
稿面に到達するように挟持板の長手方向の少なく
とも１つの側面に光源を配設したことを特徴とす
る画像読取ユニツトにある。

以下、図面に基づき本考案における画像読取ユ
ニツトを詳細に説明する。

第１図ａ及びｂは本考案の画像読取ユニツトを
概要を示す斜視図並びに側面図である。図中、１
１は文字、図形等の画像情報が記載された原稿
面、１２はCCD，C_ds等の光電変換素子を一次元
に複数配列したラインセンサアレイを、１３は光
源であり、LED等の発光素子を一次元に多数以
上配列した発光アレイや蛍光灯等のライン状光源
を用いるのが好ましい。１４は（）式に示した
屈折率分布を有すロツドレンズを一次元に複数本
配列した配列本を１列以上組合せて構成したロツ
ドレンズアレイであり、１４ａは原稿面１１にお
ける読取範囲であり、１５ａ，１５ｂはロツドレ
ンズアレイ１４を両側から挟持する挟持板である
が、特に挟持板１５ａは対角面１５ｃ及び好まし
くはロツドレンズアレイの外側面１５ｄに反射
層、例えば金属の蒸着層、金属テープの貼付層等
によつてできた反射層が設けられており、光源１
３からの光は挟持板１５ａの入射面１５ｅより入
射し、対角面に設けた光反射層にて反射し、原稿
面１４ａを効率よく照射することとなる。

さらにロツドレンズアレイ１４の光入射面と原
稿面１１及びロツドレンズアレイ１４の光出射面
とラインセンサ１２の受光面は原稿面の画像情報
を正確に読取り、伝送できるよう、各々の面が平
行となるよう対向配置される。

第１図においてはロツドレンズアレイ挟持板の
片側挟持板の内部対角面に光反射層を設けたもの
を例示したが、２枚の挟持板とも内部対角面に光
反射層を設けたものを用い、この光反射層の向き
を同一方向或いはクロスする方向となるように挟
持板を配設し、光源も１個ではなく２個用いるこ
とにより、更に照度が高く、かつ光量斑の少ない
原稿読取面とすることができる。

また、第１図ｃに示す如く、挟持板の中央底部
より、挟持板の両側上部へ向う対角辺に光反射層
１５ｃ，１５c′を設け、光源も１３，１３′と２
個用いることによつて明るく光量斑の少ない原稿
読取面を形成することができる。

第１図において、光源１３からの光は挟持板１
５ａの入射面１５ｅより入り、内部反射層１５ｃ
及び外側面に設けた反射層１５ｄにより光は反射
され、光の出射面１５ｆより原稿面１１に出射
し、原稿読取面１４ａで反射された光がロツドレ
ンズアレイ１４に入射され、導光した後、ライン
センサ１２で受光され、ラインセンサ１２で受光
した光は電気信号に変換された後、画像処理回路
等を経て出力装置によつて出力される。

〔効果〕

本考案によれば、画像読取ユニツトによればロ
ツドレンズアレイ内への入射光量が増すことで画
像読取ユニツトの読取速度を上げることができる
だけでなくユニツト自体もコンパクトにでき、そ
の利用分野もフアクシミリ、複写機等の原稿読取
用スキヤナと広く効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案における画像読取ユニツ
トの原理を示す斜視図並びに正面図、同図ｃは本
考案の他の例の正面図、第２図ａ，ｂは従来の画
像読取ユニツトの原理を示す斜視図並びに正面図
である。 １１，２１……原稿、１２，２２……ラインセ
ンサ、１３，２３……ライン光源、１４，２３…
…ロツドレンズアレイ、１４ａ……原稿読取面、
１５ａ，１５ｂ，２５ａ，２５ｂ……挟持板、１
５ｃ，１５c′……光反射層を設けた対角面、１５
ｄ……光反射層を有す側面、１５ｅ……光入射
面、１５ｆ……光出射面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 光源と一次元に配列した多数の光センサをラ
   イン状に配設したラインセンサと、２枚の挟持
   板で挟持した原稿面の読取範囲から画像情報を
   読取り該ラインセンサへ結像させる複数本の屈
   折率分布型棒状レンズの配列体とよりなり、該
   挟持板の少なくとも１枚が、該挟持板の内部対
   角面又はその中央底部とその両側上面とを結ぶ
   傾斜面に光反射層を設けてあり、光源よりの光
   が該挟持板の光反射層にて反射し、原稿読取面
   を照射しうる挟持板の長手方向の少なくとも一
   方の側面に光源を配設したことを特徴とする画
   像読取ユニツト。 (2) 挟持板として挟持板の屈折率分布型棒状レン
   ズの配列体と平行な側面に光反射層を設けたも
   のを用いることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の画像読取ユニツト。