JPH051038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は蓋体を有するデイスク再生装置、殊に
ポータブルタイプのデイスク再生装置に関する。

(ロ) 従来の技術 近年、コンパクトデイスクプレーヤ（CDプレ
ーヤ）の小型化が進み、持運び可能なポータブル
タイプのCDプレーヤが普及してきた。斯かるCD
プレーヤは一般に蓋体を有し、デイスクの着脱は
この蓋体を開放して行なわれる。しかし、このよ
うなタイプのCDプレーヤでは蓋体開放時にピツ
クアツプが直接外部に露出され、例えば開蓋時に
ピツクアツプから出射されるレーザ光が外部に漏
れ、直接目視する危険性があつた。また、露出し
たピツクアツプの対物レンズにほこり等が付着
し、ピツクアツプの特性が劣下する惧れがあつ
た。

斯かる問題点を解決する為に従来より実開昭59
−50044号公報に開示された技術が考案されてい
る。この従来技術は固定されたピツクアツプの対
物レンズを蓋体の開放に連動するシヤツターによ
つて遮蔽するもので、デイスクの再生位置に関係
なく蓋体の開放によつて対物レンズを常に遮蔽で
きるものである。

しかし、当該従来技術は再生時にピツクアツプ
が移動する方式のCDプレーヤには適応せず、例
えば開蓋時に対物レンズ遮蔽位置にピツクアツプ
を移動しなければならないという欠点を有してい
た。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は蓋体を有するCDプレーヤにおいて、
開蓋時にピツクアツプが露出することにより、ピ
ツクアツプから出射されるレーザ光を直接目視す
る危険性、及び対物レンズにほこり等が付着する
ことにより生ずるピツクアツプの特性の劣下とを
ピツクアツプの位置に関係なく常時防止できるよ
うな装置を提供せんとするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するべく本考案は、(1)キヤビ
ネツト本体に回動自在に配設された蓋体と、デイ
スクの情報を読み取るピツクアツプと、該ピツク
アツプの移動方向に沿つて開放された長細い開口
とを有するデイスク再生装置において、前記蓋体
の開閉に関連して前記開口の幅方向に略平行に移
動すると共に開蓋時に前記開口を遮蔽するシヤツ
ターを設けたことを特徴とする。

また、シヤツターは開蓋初期動作において開口
を遮蔽する様に配設されていることを特徴とす
る。

(ホ) 作用 蓋体を開放すると、これに連動してシヤツター
が開口を遮蔽する。これによりピツクアツプは外
部に対して遮断される。また、蓋体を閉成する
と、上記とは逆にシヤツターが移動して開口が開
放され、再生可能状態となる。

(ヘ) 実施例 以下に本考案の一実施例を第１図及び第２図に
従つて説明する。

１は本体キヤビネツトで、蓋体２が回動自在に
取付けられている。この蓋体２には閉蓋時にデイ
スクＤをターンテーブル３に押圧するクランプ部
材４が設けられ、更に回動軸を同じくしてギア５
が本体キヤビネツト１内に位置する様に配設され
ている。６はピツクアツプで、開口７からデイス
クＤ面が走査できる様に、デイスクの径方向に移
動自在に配設されている。また、前記開口７はピ
ツクアツプ７がデイスクＤを走査できる様にピツ
クアツプ７の移動方向に沿つて開放されている。
８はシヤツターで、ガイド９，９，９，９によつ
て摺動自在に支持されており、更に前記ギア５と
噛合するラツク１０が設けられ、ギア５の回動に
より伝達駆動されて開口７を遮蔽する。また、シ
ヤツター８は小さな移動距離で確実に開口７を遮
蔽できるように開口７の幅方向に移動する様に配
設されている。更にシヤツター８は図示しないバ
ネにより矢印Ａ方向に付勢されている。以上の様
に構成される本実施例の動作について説明する。

第２図ａの閉蓋状態においてはギア５とラツク
１０が噛合しているので、この状態から蓋体を開
放すると、これに連動してシヤツター８が移動さ
れ、開口７が遮蔽される。斯る開口７の遮蔽は上
述の様にシヤツター８の小さな移動で完了され、
即ち、初期の開蓋で開口の遮蔽が完了され、遮蔽
が完了したタイミングでギア５とラツク１０の噛
合が解除される（第２図ｂ参照）。この時、シヤ
ツター８はバネにより矢印Ａ方向に付勢されてい
るが、シヤツター８の折曲部８ａがガイド９に当
接して移動が規制される。斯様に開口７の遮蔽が
完了した後も蓋体２は更に開放され、例えばデイ
スクの着脱が可能になる。

閉蓋時には上記と逆の手順に従つて、閉蓋後期
においてシヤツター８がバネの付勢に抗して移動
せしめられ、閉蓋完了時に開口７が開放されて再
生可能となる。

尚上記実施例ではシヤツターの移動を蓋体の開
閉に連動させているが、例えば蓋体の開閉により
操作されるスイツチによりプランジヤーを制御
し、これによりシヤツターを移動させてもよい。

以上本実施例に依れば、開蓋時に開口７が全て
遮蔽されるので、ピツクアツプ６の位置に関係な
くピツクアツプ６は外部に対して常に遮断され、
例えば内部回路の故障等により開蓋時にピツクア
ツプからレーザ光が出射されても、外部に漏れる
ことがなく安全である。更に開蓋時に開口から装
置内にほこり等が流入するのが防止され、対物レ
ンズのみならず内部機器等が保護される。

また本実施例においてはシヤツターの移動方向
を開口の幅方向と一致させたが、これにより開口
を遮蔽するのに要するシヤツターの移動距離を小
さくしており、初期の開蓋動作で確実に開口を遮
蔽できるという効果を奏する。これは本願の目的
であるレーザ光の漏れ防止及び対物レンズの保護
を更に確実にするものである。尚、斯る効果は本
実施例の様にシヤツターの移動方向を開口の幅方
向に一致させた時に最大となるが、幅方向に対し
て少し斜めの方向をシヤツターの移動方向として
も前記効果は得られる。ただしこの時シヤツター
８は第３図に示す様にシヤツター８移動時（矢印
Ｂ方向に移動）にその前部８ｂが開口７の長軸と
常に平行にあることが好ましく、必要とする移動
距離が小さくて済む。

(ト) 考案の効果 本考案のデイスク再生装置に依れば蓋体が開放
されると、シヤツタが開口の幅方向に移動して開
口を迅速に閉塞するので、ピツクアツプは開蓋時
に外部に対して迅速に遮断され、例えばピツクア
ツプからレーザ光が出射されても外部に漏れるこ
とはなく、また外部のほこり等に対してもピツク
アツプは保護される。従つてピツクアツプから出
射されるレーザ光を直接目視する危険性はなく、
またほこり等が対物レンズに付着してピツクアツ
プの特性が劣下するという惧れもない。また、本
考案に依れば、シヤツターを蓋体の開放初期の開
蓋動作に連動させているので、蓋体をわずかに開
放しただけでピツクアツプの遮断を行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
ａ，ｂはこの実施例の動作を示す側断面図、第３
図は他の実施例を示す図である。 １……本体キヤビネツト、２……蓋体、６……
ピツクアツプ、７……開口、８……シヤツター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) キヤビネツト本体に回動自在に配設された蓋
   体と、デイスクの情報を読み取るピツクアツプ
   と、該ピツクアツプの移動方向に沿つて開放さ
   れた長細い開口とを有するデイスク再生装置に
   おいて、 前記蓋体の開閉に関連して前記開口の幅方向
   に略平行に移動すると共に開蓋時に前記開口を
   遮蔽するシヤツターを設けたことを特徴とする
   デイスク再生装置。 (2) シヤツターは開蓋初期動作において開口を遮
   蔽する様に配設されていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のデイスク再
   生装置。