JPH0510342A - 継手空間内に圧力補償部を有する回転式等速継手用ロール形又は波形ベローズ - Google Patents

継手空間内に圧力補償部を有する回転式等速継手用ロール形又は波形ベローズ

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JPH0510342A
JPH0510342A JP3297692A JP29769291A JPH0510342A JP H0510342 A JPH0510342 A JP H0510342A JP 3297692 A JP3297692 A JP 3297692A JP 29769291 A JP29769291 A JP 29769291A JP H0510342 A JPH0510342 A JP H0510342A
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    • Y10S277/00—Seal for a joint or juncture
    • Y10S277/926—Seal including fluid pressure equalizing or balancing feature

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】運転中の摩擦熱による継手の温度上昇に伴う継
手内の昇圧に起因するベローズの変形又は破壊を防ぐた
めの圧力補償手段を設けた圧力補償範囲に対し、オフ・
ロード又は水中走行にあっても、水や異物の断手空間内
進入を防止する機能を付与する。 【構成】継手外側部分と継手内側部分とからなる回転式
等速継手用のロール形又は波形ベローズであって、継手
内側部分が回転シャフトと一体に結合してあり、且つ継
手空間を形成しつつロール形又は波形ベローズにより外
側から密封してあり、継手空間と周囲の大気との間に圧
力補償部が設けてある。ロール形又は波形ベローズ17、
18が少なくとも１個の圧力補償穴19,19aを備えており、
この穴が圧力補償範囲13,13aにあり、この範囲がシャフ
ト12に密接し回転数又は圧力差に依存して半径方向に持
ち上がるよう構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】本発明は、継手外側部分と継手内側部分と
からなる回転式等速継手用のロール形又は波形ベローズ
であって、継手内側部分が回転シャフトと一体に結合し
てあり、且つ継手空間を形成しつつロール形又は波形ベ
ローズにより外側から密封してあり、継手空間と周囲の
大気との間に圧力補償部が設けてあるものに関する。回
転式等速継手は自動車、動力式船舶及び作業機械の撓み
軸にトルクを伝達するのに役立ち、永久グリース充填部
を備えている。この継手は外側が波形又はロール形ベロ
ーズで密封してあり、このベローズは潤滑剤が失われた
り、粉塵又は水等の異物粒子が継手空間内に侵入し得る
のを防止する。
【０００２】運転中の摩擦熱により継手の温度が増す。
これにより、波形又はロール形ベローズにより閉鎖され
た継手内で圧力が上昇する。この昇圧でベローズが変形
し、これにより極端な場合ベローズが破壊されてしま
う。これを防止するには周囲の大気で十分な圧力補償を
行う必要がある。通常この圧力補償は軸方向に延設した
常時開の通路を介し行われ、この通路はベローズの小径
部に一体化してあり、ベローズとシャフトとの間に延設
してある。かかる圧力補償配置はその価値が認められた
のではあるが、しかし水陸両用車や路上車両が湿った路
面を走行する場合絶えず存在する穴により水や汚れが継
手空間内に侵入する危険がある。
【０００３】本発明の課題は、圧力補償穴が閉鎖可能と
なった冒頭述べた種類の回転式等速継手用のロール形又
は波形ベローズを提供することである。この課題が第一
解決策によれば、ロール形又は波形ベローズが少なくと
も１個の圧力補償穴を備え、この穴が圧力補償範囲にあ
り、この範囲がシャフトに密接し、回転数又は圧力差に
依存して半径方向に持ち上がるよう構成してある。同様
の第二の解決策はロール形又は波形ベローズが少なくと
も１個の圧力補償穴を備えており、これが圧力補償範囲
にあり、この範囲に、密接し回転数又は圧力差に依存し
て持ち上がるよう構成してある閉鎖要素が被着し又は一
体に接続してある。
【０００４】この措置により得られる回転式等速継手で
は、継手空間を外側から施蓋して保護するベローズが、
車両が浅瀬や険しいオフロードを走行するとき生じるよ
うな低回転数のとき、又は車両が水中を進むとき生じる
ような完全停止のとき、圧力補償範囲を密に閉鎖してシ
ャフトに密接させる。通常の路上運転時に現れるような
高速の場合、ベローズ又は閉鎖要素の遠心力が高まり、
ベローズ又は閉鎖要素は圧力補償範囲がシャフトから持
ち上がる。同時に、飛沫や異物粒子が継手空間内に侵入
することは遠心力によって防止される。本発明によるこ
の措置は回転式等速継手に組み込むことに限定されてい
るのではなく、波形ベローズによって取り囲まれ圧力補
償が必要なあらゆる回転シャフトに適用することができ
る。
【０００５】回転数又は圧力差に依存して圧力補償穴
を、グリース注入によって損なうことなく確実に開閉す
るため、圧力補償範囲は軸方向でベローズ固着部に隣接
して設けてあり、最初に指摘した解決策の場合圧力補償
範囲自体が開閉を引き起こし、第二の解決策では開閉が
専ら閉鎖要素により行われる。閉鎖要素はその機能がベ
ローズの構造に左右されず、それ故波形ベローズを有す
る継手にもロール形ベローズを有する継手にも使用する
ことができる。その際、閉鎖要素が締付帯材により波形
ベローズと結合されるかロール形ベローズと結合される
か又はベローズの固定要素であるかは問題でない。しか
し分離式実施は既存のベローズを追加装備できる利点を
有する。
【０００６】本発明を回転式等速継手を基に例示し、以
下詳しく説明する。図１に示す従来の実施ではベローズ
24が固着範囲16でベローズ固着部、例えば締付帯材又は
連続締付環15によりシャフト12に固着してある。このた
めシャフト12は偏平溝を備えている。固着範囲16は少な
くとも１つの軸方向に延びた圧力補償通路14を有し、こ
れにより継手空間20を周囲の大気と連絡する。継手空間
20が加熱され、それに伴い、継手空間20内に存在する図
示省略した潤滑剤が膨張して圧力が上昇すると空気は常
時開の圧力補償通路14を通って逃散することができる。
冷却しそれに伴い体積が収縮すると再び大気中の空気が
継手空間20内に還流することができる。しかしかかるシ
ャフト12が低速走行時又は水中で停止すると圧力補償通
路14は閉じることができず、水又はその他の異物、例え
ば砂が継手空間20に侵入することがある。このように侵
入した汚れは磨損又は錆により磨耗を強め、それに伴い
寿命を短くする。
【０００７】図２ａ及び図２ｂの実施例では継手外側部
分10と継手内側部分11とを有する回転式等速継手が示し
てある。継手内側部分11はスプラインを介し回転シャフ
ト12と結合してある。継手空間20はこの場合波形ベロー
ズ18によって外側が閉鎖してある。波形ベローズ18は継
手側の直径が大きく、締付帯材23で、継手外側部分10に
固着した薄板キャップ21と結合してある。シャフト側で
波形ベローズ18は直径が小さく、ここでは固着範囲16に
おいて締付帯材15でシャフト12と捩れないよう結合して
ある。軸方向内側で固着範囲16に圧力補償範囲13が隣接
している。この圧力補償範囲13の内部又は横に波形ベロ
ーズ18が圧力補償穴19を有し、この穴はシャフト12が停
止すると圧力補償範囲13がシャフト12に当接することに
よって閉じてある。圧力補償穴19は半径方向又は軸方向
に延設してある（図２ｂ）。
【０００８】回転数が増すと波形ベローズ18に作用する
遠心力が強まり、これによりベローズは圧力補償範囲13
内でシャフト12から符号13a とした形に持ち上がり、圧
力補償穴は符号19a とした位置で開く。いまや加熱が始
まると継手空間20と周囲の大気との間で圧力補償を行う
ことができる。図２ｂでは付加的遠心リング(26)が、オ
フロードや湿った路面を走行するとき汚れや水が軸方向
に延びた圧力補償穴を通って侵入するのを防止する。回
転式等速継手の回転数が低下すると、波形ベローズ18に
作用する遠心力も弱まり、圧力補償範囲13は再びシャフ
ト12に密接する。これにより圧力補償穴19が再び閉じ
る。
【０００９】図３ａと図３ｂに示した実施例では継手空
間20がロール形ベローズ17によって外側が密閉してあ
り、その径大部が薄板キャップ22内で例えば巻き込んで
あり、このキャップが継手外側部分10と結合してある。
継手内側部分11は先と同様にシャフト12と結合してあ
る。ここでもロール形ベローズ17は小径部に、固着範囲
16に隣接した圧力補償範囲13を有し、この範囲に閉じた
圧力補償穴19を有する。このロール形ベローズ17も位置
13a に示す圧力補償範囲で回転数が増すとシャフト12か
ら持ち上がり、位置19a で圧力補償穴を開放する。回転
数が低下するとロール形ベローズ17は再びシャフト12に
密接し、圧力補償範囲13の圧力補償穴19を閉じる。
【００１０】図３ｂに示した遠心リング(26)は湿った路
面又はオフロードを走行するとき軸方向に延設した圧力
補償穴を通って汚れや水が侵入するのを防止する。図４
ａ及び図４ｂは前記種類の回転式等速継手を示す。エラ
ストマーから製造した閉鎖要素25は波形又はロール形ベ
ローズを固着範囲16及び限定範囲でシャフト12を密に取
り囲み、粉塵や水等の異物粒子が圧力補償通路14を通っ
て継手空間内に侵入することはない。シャフト12を取り
囲む範囲で閉鎖要素に遠心重量27が埋封してあり、遠心
重量は回転数が増すとシャフト12を取り囲む範囲におい
て閉鎖要素の径増大を引き起こす。閉鎖要素はシャフト
12から符号13a に示した形に持ち上がり、従って形状19
a を有する通気通路を通して圧力補償を可能とする。遠
心リング(26)は閉鎖要素25が開いたとき汚れや水の侵入
を防止する。
【００１１】以下、本発明の好適な実施態様を例示す
る。 １． 少なくとも１個の圧力補償穴(19,19a)が半径方向
又は軸方向に延ばして構成してあることを特徴とする請
求項１又は２記載のロール形又は波形ベローズ。
【００１２】２． 圧力補償範囲(13,13a)がベローズを
固着するカラー範囲(16)に軸方向で隣接して設けてある
ことを特徴とする請求項１、及び前項１記載のロール形
又は波形ベローズ。
【００１３】３． 圧力補償範囲(13,13a)又は閉鎖要素
(25)内に遠心重量(27)が一体化してあることを特徴とす
る請求項１、前項１〜２のいずれか１項記載のロール形
又は波形ベローズ。
【００１４】４． ロール形又は波形ベローズ(17, 18)
が圧力補償範囲(13,13a)において軸(12)を限定範囲内で
予応力下に取り囲むことを特徴とする請求項１、前項１
〜３記載のロール形又は波形ベローズ用回転式等速継
手。
【図面の簡単な説明】
【図１】シャフトとベローズ固着部との間を軸方向に延
びた従来の圧力補償穴を示す。
【図２】図２ａは、本発明による波形ベローズにより密
封された継手空間と半径方向に延びた圧力補償穴とを有
する回転式等速継手の縦断面図である。図２ｂは、本発
明による波形ベローズの軸方向に延びた圧力補償穴を縦
断面図である。
【図３】図３ａは、本発明によるロール形ベローズによ
り外方に密封された継手空間と半径方向に延びた圧力補
償穴とを有する回転式等速継手の縦断面図である。図３
ｂは、本発明によるロール形ベローズの軸方向に延びた
圧力補償穴の縦断面図である。
【図４】図４ａは、例示したロール形ベローズと付加的
閉鎖要素とを有する回転式等速継手の縦断面図である。
図４ｂは、図４ａのＡ−Ａ断面を示す。
【符号説明】
10 継手外側部分 11 継手内側部分 12 シャフト 13 圧力補償範囲、閉 13a 圧力補償範囲、開 14 圧力補償通路 15 締付帯材 16 固着範囲 17 ロール形ベローズ 18 波形ベローズ 19 圧力補償穴、閉 19ａ 圧力補償穴、開 20 継手空間 21 薄板キャップ 22 薄板キャップ 23 締付帯材 24 ベローズ 25 閉鎖要素 26 遠心リング 27 遠心重量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ１６Ｊ 15/52 Ｃ 7712−3Ｊ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 継手外側部分と継手内側部分とからなる
    回転式等速継手用のロール形又は波形ベローズであっ
    て、継手内側部分が回転シャフトと一体に結合してあ
    り、且つ継手空間を形成しつつロール形又は波形ベロー
    ズにより外側から密封してあり、継手空間と周囲の大気
    との間に圧力補償部が設けてあるものにおいて、ロール
    形又は波形ベローズ(17, 18)が少なくとも１個の圧力補
    償穴(19,19a)を備えており、この穴が圧力補償範囲(13,
    13a)内にあり、この範囲がシャフト(12)に密接し回転数
    又は圧力差に依存して半径方向に持ち上がるよう構成し
    てあることを特徴とするロール形又は波形ベローズ。
  2. 【請求項２】 継手外側部分と継手内側部分とからなる
    回転式等速継手用のロール形又は波形ベローズであっ
    て、継手内側部分が回転シャフトと一体に結合してあ
    り、且つ継手空間を形成しつつロール形又は波形ベロー
    ズにより外側から密封してあり、継手空間と周囲の大気
    との間に圧力補償部が設けてあるものにおいて、ロール
    形又は波形ベローズ(17, 18)が少なくとも１個の圧力補
    償穴(19,19a)を備えており、この穴が圧力補償範囲にあ
    り、この範囲に、密接し回転数又は圧力差に依存して持
    ち上がるよう構成してある閉鎖要素(25)が被着し又は一
    体に接続してあることを特徴とするロール形又は波形ベ
    ローズ。
JP3297692A 1990-10-19 1991-10-18 回転式等速継手 Expired - Lifetime JP2767725B2 (ja)

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