JPH0496413A - 表面波装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ＢＯ３波等のように変位が表面波伝播方向と
垂直な方向の変位を主体とするＳＨタイプの表面波を利
用した表面波装置に関する。

〔従来の技術］ 圧電基板を伝播する表面波のうち、変位が伝播方向と垂
直な方向の変位を主体とするＳＨタイプの表面波には、
ＢＯ３波やラブ波等がある。

ＢＯ３波は、圧電セラミックス等の材料を用いて、例え
ば第１図に示す表面波装置を構成した場合に励振される
。第１図において、１は圧電基板を示し、例えばＰｂ　
（Ｔｉ、Ｚｒ）０３系圧電セラミツクスにより構成され
ている。圧電基板ｌの表面には、くし歯電極２，３が形
成されている。

くし歯電極２．３は、互いに間挿し合う複数の電極指２
ａ、３ａを有する。なお、２ｂ、３ｂは、それぞれ、バ
スバーを示す。また、矢印Ｐは圧電基板１の分極軸を示
す。

第１図の表面波装置４において、くし歯電極２３から交
流電界を印加すると、表面波伝播方向Ａと垂直な方向の
変位のみ、すなわち横波成分しか有さないＢＧＳ波が励
振される。

ＢＧＳ波を利用した表面波装置４では、ＢＧＳ波は、圧
電基板１の両端面１ａ、ｌｂで完全に反射される。従っ
て、表面波装置４では、くし歯電極２，３の側方に反射
器を構成する必要がないため、チップサイズを従来のレ
イリー波を利用した表面波装置に比べて大幅に小型化す
ることができ、かつ両端面の精度を高めることにより、
より高周波域で使用し得るデバイスを提供することがで
きるという、大きな利点を存する。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、表面波装置４では、実際には、第２図に
示すように、インピーダンス−周波数特性上に不要スプ
リアスが生じるという問題があった。

この不要スプリアスの中でも、Ｂ−Ｅで示すスプリアス
は、交流電界が印加された際にバスパー２ｂ、３ｂ間で
励振されるバルク波の共振に基づくものと考えられる。

バルク波の基本周波数ｆ。

は、バルク波の音速を■とした場合に、ｆｒ　＝ｖ／２
！（但し、ρは側面１ｃ、１６間の距離）で表される。

従って、この基本周波数ｆ。の奇数倍、すなわち、１倍
、３倍、５倍及び７倍の周波数域において、バルク波共
振に基づく不要スプリアスＢ−Ｅが発生していた。中で
も、Ｅで示すスプリアス応答は、表面波の共振周波数−
反共振周波数間に表れており、表面波装置の特性が大き
く劣化する原因となっていた。

よって、本発明の目的は、上記のような共振周波数−反
共振周波数領域に表れるバルク波に基づく不要スプリア
スを効果的に抑圧し得る構造を備えた、ＳＨタイプの表
面波を利用した表面波装置を提供することにある。

〔課題を解決するだめの手段〕

本発明の表面波装置は、圧電基板を伝播する表面波のう
ち、変位が表面波伝播方向と垂直な方向の変位を主体と
するＳＨタイプの表面波、すなわちＢＧＳ波やラブ波を
利用したものであり、下記の構成を備えることを特徴と
する。

圧電基板と、この圧電基板の両端面間でＳＨタイプの表
面波を反射させるように、該圧電基板の表面に形成され
おり、かつ互いに間挿し合う複数本の電極指を有する少
なくとも一対のくし歯電極とを備え、 さらに、上記圧電基板の両端面を結ぶ側面間の距離をｌ
、Ｓ　Ｈタイプの表面波の基本波の共振周波数をｆｒ、
、反共振周波数をｆ８としたときに、（２ｎ−１）Ｖ／
２ｆｆ＜Ｌかつｆ−＜（２ｎ＋１）Ｖ／２Ｉｌ、（但し
、■はバルク波の速度）となるように、前記側面間の距
離ｌが選ばれていることを特徴とする。

〔作用］ 本発明では、表面波の基本波の共振周波数ｆ。

がバルク波の高調波間の周波数領域に位置されるため、
共振周波数−反共振周波数領域から、バルク波の共振に
基づくスプリアス応答が追放される。

すなわち、本発明は、バルク波の高調波に基づくスプリ
アスが発生ずることを是認した上で、その影響が表面波
の共振周波数−反共振周波数領域に及ばないように、上
記側面間の距離ｌを選択したことに特徴を有するもので
ある。

〔実施例の説明〕

以下、本発明の一実施例につき説明する。

上述したように、本発明は、圧電基板の側面間の距離！
を特定の範囲に選択したことに特徴を有するものである
ため、第１図に示した圧電共振装置を例にとって、実施
例を説明する。

本実施例では、圧電基板１の側面１ｃ、１６間の距離ｌ
が、バルク波の速度を■、表面波の基本波の共振周波数
をｆｒ、反共振周波数をｆｒとじたときに、（２ｎ−１
）　Ｖ／２　ｆｆｉ＜　ｆｒかつｆ。

＜（２ｎ＋１）Ｖ／２ｊ２となるように、選択されてい
ることにある。

すなわち、第１図の表面波装置４においては、ＢＧＳ波
が矢印Ａ方向に伝播されるのに対し、バルク波は電極指
２ａ、３ａの延びる方向に発生し、両側面１ｃ、１６間
に定在波として立つ。そして、バルク波の基本周波数［
。は、前述したとおりハ一 ルク波の音速をＶとした場合に、ｆ　ｏ　−ｖ　／　２
　Ｉ！。

で表される。すなわち、このバルク波の基本周波数ｆ０
の奇数倍の周波数領域において、バルク波共振に基づく
不要スプリアスが発生していた。

これに対して、本実施例では、（２ｎ−１）Ｖ／２！ｌ
、〈ｆｒかつｆｒ＜　（２ｎ＋１）Ｖ／２ｊ！となるよ
うにｌが選択されているので、第３図に示すように、バ
ルク波の共振に基づくスプリアス応答を表面波の共振周
波数−反共振周波数領域から追放することができる。な
お、第３図に示した特性は、上記ｎ＝３の場合のもので
ある。よって、共振周波数−反共振周波数領域における
インピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性の優
れた表面波装置４を構成することができる。

なお、通常、バルク波の速度Ｖは、ＢＧＳ波の速度Ｖ′
の１．４〜２．０程度度である。また、電気機械結合係
数によっても変わるが、反共振周波数ｆｒは、通常ｆｒ
の１．０２５〜１．２０倍である。従って、例えば■＝
１．４Ｘｖ’とすれば、上述した２とｆｒ及びｆｌとの
関係より、表面波の波長をλとすると、０．５８λ（２
ｎ１）＜ｆｉ＜１．００λ（２ｎ＋１）の範囲にｌを選
べばよい。

なお、第３図に示したインピーダンス−周波数特性は、
圧電基板１として、ＰＺＴ系圧電セラミックからなり、
ｘ＝ｏ、８５Ｘｙ＝０．４６Ｘ厚み−１，Ｏｍのものを
用い、各くし歯電極２，３として、電極指の幅２１．２
μｍ、−ｔ’ヤッフ幅２１．２μｍの電極指を２１本形
成した構造についてのものである。

また、上記実施例では、ＢＧＳを利用した表面波装置に
つき説明したが、ラブ波のように他の形式のＳＨタイプ
の表面波を利用した表面波装置にも、本発明を適用する
ことができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ＳＨタイプの表面波が反射される両端
面を結ぶ側面の間の距離ｌが、（２ｎ１）ｖ／２ｆ＜ｆ
ｒかつｆｌｌ＜　（２ｎ＋１）ｖ／２１を満たすように
選ばれているため、共振周波数−反共振周波数領域から
バルク波の共振に基づく不要スプリアスを追放すること
が可能とされている。従って、共振周波数−反共振周波
数領域におけるインピーダンス−周波数特性の乱れの少
ない信頼性に優れた表面波装置を提供することが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用される表面波装置を説明するため
の斜視図、第２図は従来の表面波装置のインピーダンス
−周波数特性を示す図、第３図は実施例の表面波装置の
インピーダンス−周波数特性を示す図である。 図において、１は圧電基板、ｌａ、ｌｂは端面、ｌｃ　
　ｌｄは側面、２，３はくし歯電極、４は表面波装置、
ＡはＢＧＳ波の伝播方向を示す。 第１図 ｌｂ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧電基板を伝播する表面波のうち、変位が表面波
   伝播方向と垂直な方向の変位を主体とするＳＨタイプの
   表面波を利用した表面波装置であって、 圧電基板と、 前記圧電基板の両端面間で表面波を反射させるように、
   該圧電基板の表面に形成されており、かつ互いに間挿し
   合う複数本の電極指を有する少なくとも一対のくし歯電
   極とを備え、 前記圧電基板の両端面を結ぶ側面間の距離をｌ、前記両
   側面間に定在波として立つバルク波の速度をＶ、前記Ｓ
   Ｈタイプの表面波の基本波の共振周波数をｆ＿ｒ及び反
   共振周波数をｆ＿ａとしたときに、（２ｎ−１）Ｖ／２
   ｌ＜ｆ＿ｒかつｆ＿ａ＜（２ｎ＋１）Ｖ／２ｌとなるよ
   うに前記側面間の距離ｌが選ばれていることを特徴とす
   る、表面波装置。