JPH0495209A - スチル角検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分） この発明は磁気記録再生装置において、磁気テープの回
転ドラムに対するスチル角の誤差を検出するスチル角検
出装置に関する。

（従来の技術） 高精細テレビジョン（ＨＤＴＶ：Ｈｉｇｈ−Ｄｅｆｉｎ
ｉｔｉｏｎＴＶ）のような高帯域の信号を記録再生でき
るビデオテープレコーダ（以下ＶＴＲと記す）では、従
来のテレビジョン信号を記録再生するＶＴＲより高密度
記録を行う必要がある。

このため磁気ヘッドと磁気テープの相対速度を上げたり
、あるいは１フイ一ルド分のテレビジョン信号を数トラ
ツクに分割して記録するなどして磁気テープへの記録帯
域を下げている。

しかし、このような高密度記録を行うためには、磁気ヘ
ッドと磁気テープとのコンタクト、つまりトラッキング
を常に安定化する必要がある。よって、ＶＴＲの機構系
において、磁気テープのテンジョンや、角度、高さなど
を微妙に調整する必要が生じる。

磁気テープの走行速度が、記録時と再生時とで同じ場合
、ＶＴＲの機構系としては同じ物を使用できる。しかし
、特殊再生のような磁気テープの走行速度が記録時と再
生時とて異なるような場合には、機構系の調整はずれて
くる。

機構系の調整がずれた場合、磁気テープの回転ドラムに
対するスチル角が変動することがある。

スチル角は、回転ドラムに取付けられた複数の磁気ヘッ
ドの再生出力の連続性を維持するのに非常に重要な要件
である。このスチル角がずれた場合、磁気ヘッドの切換
え時点において、再生信号が不連続となる。

特に１フイールドのテレビジョン信号を、複数トラック
に分割して記録再生を行うＶＴＲにおいて、特殊再生を
行ったときに、スチル（静止）状態付近の磁気テープ走
行速度てスチル角の変動があると、実際にトラックを走
査している磁気ヘッドとそれに対向する磁気ヘッドとの
切換え点て、圧電素子では即応答出来ない程度のトラッ
キングエラーか生しる。特殊再生を行う場合に、磁気ヘ
ッドとトラックとか一致するように制御する方式として
は、磁気ヘッドを圧電素子に搭載して圧電素子にトラッ
キング制御電圧を供給することにより実現するダイナミ
ックトラッキング方式がある。しかし、この方式である
と、あるテープ走行速度（標準速度、倍速、３倍速等）
により走行させたときに生じるトラッキングエラーを、
エンベロープ検出により修正するものであり、スチル角
の変動によるトラッキングエラーは考慮していない。

スチル角の変動によるトラッキングエラーが起こる傾向
は、記録密度が高くなるにつれて大きくなってくるが、
今まで、スチル角の変動を容易に検出する手段はなかっ
た。

第２図（Ａ）はＡヘッドのトラッキング軌跡の例を示し
、同図（Ｂ）はＢヘッドのトラッキング軌跡の例を示し
ている。破線はトラッキング制御を行わなかった場合の
ヘッド軌跡、実線はダイナミックトラッキング制御を行
った場合のヘッド軌跡を示している。通常ならば、Δの
範囲がトラッキング制御の範囲であるか、スチル角のず
れか生しるとΔ−の範囲まで拡大されることになる。こ
のようなずれに対しては、とくにヘッドの切替わり目で
は即座の応答が不可能である。

（発明が解決しようとする課題） 上記したように、高密度記録が進むと、スチル角の変動
によるトラッキングエラーを無視てきないという問題が
ある。

そこでこの発明は、スチル角変動によるトラッキングエ
ラーを検出するスチル角検出装置を提供することを目的
とする。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） この発明は、回転ドラムに磁気テープを接触させて、回
転ヘッドにより前記磁気テープにその幅の斜め方向へト
ラックを設定する磁気記録再生装置において、 再生モードにおいて前記回転ヘッドか前記トラックを走
査するようにトラッキングを制御するトラッキング自動
制御手段と、前記磁気テープの走行速度を検出する手段
と、前記磁気ヘットが前記磁気テープを走行するときの
上記トラッキング自動制御手段からのトラッキング制御
信号と前記磁気テープの走行速度から演算した理論上の
トラッキング制御信号とを比較して、前記磁気テープの
前記回転ドラムに対するスチル角の変動量を検出する手
段とを備え、その比較結果によりスチル角の変動量を検
出するようにしたものである。

（作　用） 圧電素子に対する制御信号は、磁気ヘッドが磁気テープ
を走査する時の記録トラックに対するトラッキングエラ
ーを示している。このトラッキングエラー信号（制御信
号）は、磁気テープ走行系が安定していてかつ回転ドラ
ムが一定の速度で回転している限り、磁気テープの走行
速度に比例して変化する。この関係により、実際のトラ
ッキングエラー信号と、磁気テープの走行速度から算出
したトラッキングエラー信号とを比較することによりス
チル角の変動量を得ることができる。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図はこの発明の一実施例である。

まずこの発明の基本的な考え方から説明することにする
。

回転ドラム上で対向する２つの磁気ヘッドによって記録
再生を行うＶＴＲシステムにおいて、回転ドラムの回転
周期をＴ　（ｓ）　、回転ドラムの直径をΦ（ｍ）、記
録時の磁気テープ走行速度をＶＲ（ｍ／ｓ）、再生時の
磁気テープ走行速度をＶＰ（ｍ／ｓ）、回転ドラムに対
するスチル角をθ（″）とする。

この時の記録トラックの磁気テープ走行方向に対する傾
きｔａｎ（θ１）は、 ｔａｎ（θ１） −（π（Φ／２）ｓｉｎθ）ハπ（Φ／りｃｏｓθ−Ｖ
　ＲＴ／２）・・・（１） となる。

また、再生時の磁気ヘッドの軌跡の磁気テープ走行方向
に対する傾きｔａｎ（θ２）は、ｔａｎ（θ２） −（π（Φ／２）ｓｉｎθ）ハπ（Φ／２）ｃｏｓθ−
Ｖ　ＰＴ／２）・・・（２） で求めることができる。

これにより記録トラックに対する再生時の磁気ヘッドの
傾きｔａｎ（δθ）は、 ｔａｎ　（δθ）　−ｔａｎ（θｌ−θ２）・・・　（
３） となり、 回転ドラムの回転周期Ｔで、回転ドラムの直径Φ、記録
時の磁気テープ走行速度ＶＲ（ｍ／ｓ）、回転ドラムに
対するスチル角θは一般的に定数と考えてよいので、ｔ
ａｎ（δθ）は、再生時の磁気テープ走行速度ｖＰの関
数ｆ（ＶＰ）と考えてよい。

ｊａｎ（δθ）−ｆ　（ＶＰ）　　　　　　　　−（４
）上記の回転ドラム上につけられた磁気ヘッドにダイナ
ミックトラッキング方式による制御を加えると、記録ト
ラックをトレースするためにはＶｃ　（ｔ）−に−ｆ　
（ＶＰ）　　・ｔ＋Ｃ−＝　（５）但しに、Ｃは定数、
ｔは時間 というコントロール電圧を圧電素子に供給すればよい筈
である（圧電素子、つまりアクチュエータの駆動距離が
印加電圧に対してリニアに働くものとする）。

ここで、スチル角がずれた状態でのコントロール電圧Ｖ
ｃ’が Ｖｃ’　　（ｔ）−ａ−ｔ＋ｂ　　但しａ、ｂは定数・
・・（６） であったとすると、Ｖｃ　（ｔ）　、Ｖｃ’　　（ｔ）
それぞれのｔの係数を比較した時、もしスチル角に変動
がない場合、（５）、（６）式より、Ｋ−ｆ　（ＶＰ）
−ａ　　　　　　　　　−＝　（７）とう関係が成立す
る。スチル角に変動がある場合、Ｋ−ｆ（ＶＰ）≠ａ　
　　　　　　　　−（８）となる。

再生時の実測した磁気テープ走行速度をＶＰＩ？として
定数にして、その代わりに回転ドラムに対するスチル角
θを変数としてみるとコントロール電圧Ｖｃは（５）式
より ｆ　（ＶＰＲ）　　−〉ｆ　（θ） （Ｖ　ＦＲは一定、θは変動とみる） Ｖｃ（ｔ）−に−ｆ　　（θ）＋Ｃ・・・（９）となる
。よってこの時は に−ｆ（θ）　−ａ　　　　　　　　　・・・（１０）
と表わせる。

このθを求めるようにすれば、スチル角を求めることが
できる。そしてこのスチル角θが、理想的な′値である
かどうかを検出することもできる。

第１図は、この発明の一実施例であり、上記スチル角が
理想的な値からずれた場合を検出することができる。

１は磁気テープであり、回転ドラム２のほぼ半周回に渡
って斜め方向に走行するように配設される。回転ドラム
２の相対向する縁には磁気へラド４．５が配設されるが
、これらは、それぞれ圧電素子を用いたアクチュエータ
６Ａ、６Ｂに搭載されて取り付けられており、アクチュ
エータ６Ａ。

６Ｂに制御電圧を供給することにより、磁気ヘッド先端
はドラムのほぼ軸方向へ変位することができる。回転ド
ラム２は、ドラムサーボにより一定の速度で回転するよ
うに制御され、磁気テープ１はテープ駆動系により走行
し、標準、倍速等の速度で走行することができる。これ
により、磁気ヘッド４．５は、交互に磁気テープ１をそ
の幅の斜め方向へ走査する、いわゆるヘリカルスキャン
を実現している。

磁気ヘッド４．５の再生出力は、プリアンプ７により増
幅され、エンベロープ検出器１１に入力される。このと
きのエンベロープの出力レベルが大きいときは、磁気へ
ラド４．５は記録トラックを正常に走査していることを
意味し、逆にエンベロープの出力レベルが小さいときは
磁気ヘッド４．５は記録トラックからずれていることを
意味する。

このエンベロープ検出器１１の出力は、コントロール回
路１０に入力される。

一方、磁気ヘッド３は、磁気テープ１の長手方向に記録
されているトラッキング制御信号（コントロール信号）
を再生している。トラッキング制御信号は、記録時の速
度と同し速度で再生を行うときに再生信号の位相を決め
るのに利用されるものであるが、この周期を検出するこ
とにより磁気テープ１の走行速度を検出することもでき
る。

トラッキング制御信号は、波形整形回路８に入力されて
波形整形され、テープ速度検出器９に入力される。テー
プ速度検出器９の検出信号は、コントロール回路１０に
入力されるとともに、スチル角検出器１２に入力される
。

コントロール回路１０は、エンベロープ検出器１１から
のエベローブ出力が常に最大となるようにアクチュエー
タ６Ａ、６Ｂに与える制御電圧を補正している。

この補正電圧は、スチル角検出器１２にも入力されてい
る。スチル角検出器１２は、テープ速度検出器９で得ら
れたテープ速度と、コントロール回路１０から出力され
ているアクチュエータ制御電圧とを用いて、前述した手
法の演算を行い、スチル角のずれを検出している。そし
てこのスチル角ずれ量は、コントロール回路１０に入力
される。

コントロール回路１０は、スチル角のずれがわかると、
あらかじめその分のトラッキングエラーがわかるので、
その補正電圧を作成し、アクチュエータ６Ａ、６Ｂに供
給することができる。

なお、この発明において、テープ速度を検出する手段と
しては各種の実施例が可能であり、例えばテープを走行
駆動するキャプスタンモータの回転検出パルスを用いて
もよい。またスチル角のずれ量は、トラッキングサーボ
のみならず、ＶＴＲの製作、試験時における調整情報と
しても利用できるものである。

［発明の効果コ 上記したようにこの発明によれば、検出されたスチル角
をアクチュエータへの制御信号に補正信号することによ
り、再生中でスチル角が変動しても安定してトラッキン
グ制御を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す構成説明図、第２図
はスチル角のずれか生した場合のトラッキング軌跡を示
す説明図である。 １・・・磁気テープ、２・・・回転ドラム、３〜５・・
・磁気ヘッド、６Ａ、６Ｂ・・・アクチュエータ、７・
・・プリアンプ、８・・・波形整形回路、９・テープ速
度検出器、１０・・コントロール回路、１１・・・エン
ベロープ検出器、１２・・スチル角検出器。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 回転ドラムに磁気テープを接触させて、回転ヘッドによ
   り前記磁気テープにその幅の斜め方向へトラックを設定
   する磁気記録再生装置において、再生モードにおいて前
   記回転ヘッドが前記トラックを走査するようにトラッキ
   ングを制御するトラッキング自動制御手段と、 前記磁気テープの走行速度を検出する手段と、前記磁気
   ヘッドが前記磁気テープを走行するときの上記トラッキ
   ング自動制御手段からのトラッキング制御信号と前記磁
   気テープの走行速度から演算した理論上のトラッキング
   制御信号とを比較して、前記磁気テープの前記回転ドラ
   ムに対するスチル角の変動量を検出する手段とを具備し
   たことを特徴とするスチル角検出装置。