JPH049470B2 - - Google Patents

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JPH049470B2
JPH049470B2 JP60078304A JP7830485A JPH049470B2 JP H049470 B2 JPH049470 B2 JP H049470B2 JP 60078304 A JP60078304 A JP 60078304A JP 7830485 A JP7830485 A JP 7830485A JP H049470 B2 JPH049470 B2 JP H049470B2
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/20Investigating the presence of flaws

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は金属構造部材に発生したき裂を検出す
るき裂検出技術に係り、特に表面き裂の形状を精
度よく検出するのに好適な方法に関する。
〔発明の背景〕
従来のポテンシヤル法(例えば特開昭58−
41341)によるき裂検出方法としてはいわゆる4
端子法と呼ばれるものがある。それは一対の給電
端子とその内側に一対の測定端子を一列に配列し
た探触子を構造部材の表面を走査して、電位差分
布の変化からき裂を検出するものである。き裂の
判定はき裂がないと思われる領域における電位差
を基準電位差とし、それよりも大きい電位差とな
つたところにき裂があるとするものである。従つ
て4端子法においてはき裂の有無及びき裂のある
程度の形状は判定できても、き裂の形状は精度よ
く求めるというできないという欠点があつた。
〔発明の目的〕 本発明の目的は構造部材に生じた欠陥または表
面き裂の形状を精度よく検出可能な方法を提供す
ることにある。
〔発明の概要〕
種々のアスペクト比の表面欠陥を有する試験片
を用いて、欠陥に直交する方向に直流電流を印加
し、欠陥周辺の電位分布或いは電位差分布を測定
した結果、表面欠陥近傍での欠陥をはさんだ位置
での電位差は欠陥の先端で大きく変化し、欠陥の
最深点で最大値を示した。表面欠陥の各位置での
欠陥深さと電位差との間には一価的な関係があつ
たが、両者の関係は欠陥のアスペクト比によつて
異なつた。但し、アスペクト比が0.25よりも小さ
くなると両者の関係はアスペクト比には依存しな
くなる傾向にあることが分かつた。また有限要素
法を用いて表面欠陥を有する部材の電場を解析
し、試験片での測定結果と比較した結果、両者は
よく一致することが分かつた。従つて、数種類の
アスペクト比、深さを有する欠陥の要素を作成し
ておき、部材表面の欠陥周辺での電位差分布を測
定して、電位差分布によく対応するアスペクト比
の要素を抽出して電位差分布を比較し、電位差分
布に相違があれば要素の節点位置を部分的に修正
して電場を解析し、一致したときの欠陥形状を実
際の欠陥形状とすれば精度よく欠陥形状を求めら
れることが分かつた。そこで、上記目的を達成す
るため、本発明は、部材の表面に相互に離間した
1組又は複数組みの給電端子対により直流電流を
印加し、該給電端子対の間において電位測定端子
対を走査させて部材表面の電位分布を測定し、該
電位分布から部材に存在するき裂の形状を判定す
る欠陥形状検出方法において、き裂を含むき裂近
傍の電位分布又は電位差分布の実測値を求める第
1段階と、予め有限要素法により電場解析して設
定されている種々のき裂形状に対応する電位分布
又は電位差分布の解析値と前記実測値を比較する
第2段階と、該比較により得られる前記実測値に
最も近い解析値に対応するき裂形状を前記部材の
き裂形状として仮定する第3段階と、該仮定き裂
形状の解析値と前記実測値との差を小さくするよ
うに当該仮定き裂形状を修正し、該修正された仮
定き裂形状について有限要素法により電位分布又
は電位差分布の解析値を求め、該解析値と前記実
測値とが許容範囲内で一致するまで仮定き裂形状
の修正を行う第4段階と、該収束した修正の仮定
き裂形状を前記部材のき裂形状として決定する第
5段階とを含んで構成したことを特徴とする。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例を説明する。第2図は
表面き裂近傍での電位分布を示す等電位線図であ
る。これは厚さ20mmの平板に表面長さ30mm、深さ
15mmの半円き裂がある場合について有限要素法に
より解析して求めた結果である。き裂面の電位分
布に注目すると、等電位線はき裂面にもぐり込
む。き裂面にもぐり込む等電位線の数はき裂深さ
に応じて変化する。また電位分布はき裂面に対し
て対象な分布を示すことが分かる。即ち、き裂を
はさんで電位は逆の分布を示すことから、き裂位
置を判定することは容易である。勿論、き裂をは
さんで電位差を測定するとき裂のあるところでは
電位差は大きくなるため検出できる。
次に、き裂周辺の電位分布を計算した結果を第
3図に示す。これは第2図に示したき裂について
求めたもので、き裂から1、2、3、4、5、10
mm離れた位置における電位分布である。第3図か
ら分かるようにき裂から10mm離れた位置でもき裂
形状はある程度判定することが可能である。しか
し、き裂形状の精度よい検出は困難である。特に
表面のき裂先端を特定するのは困難である。とこ
ろが測定位置をき裂に近付けると表面のき裂先端
において特異点が現れるので、表面のき裂先端を
決定することは容易となる。また電位はき裂深さ
に比例することが分かる。従つて、き裂に沿つて
き裂の極近傍でき裂先端の前方から電位分布を測
定するか、き裂をはさんで電位差を測定すればき
裂形状を決定できる。ところがき裂のアスペクト
比a/c(a:最大き裂深さ 2c:表面にあける
き裂長さ)を種々変えてき裂深さと電位差との関
係を詳細に調べた結果、き裂深さと電位差との関
係はアスペクト比の影響を受けて、それぞれ異な
ることが分かつた。そこで有限要素法による電場
の解析と測定値の比較演算により精度よくき裂形
状または欠陥形状を判定する方法及び装置を考案
した。
第1図は欠陥検出装置を示す図である。第1図
では探傷ヘツドの駆動装置1はほぼ平板に近い構
造物表面のき裂または欠陥を検出できる構造とな
つている。直流ポテンシヤル法による探傷ヘツド
20には潮流電流供給用の給電端子5と電位差測
定用の測定端子10が設けてある。探傷ヘツド2
0はステツピングモータ25により表面に垂直な
軸(Z軸)まわりに回転可能とし、測定及び給電
端子を部材表面に押し付けるための空気シリンダ
ー30を具備している。更に、探傷ヘツド20を
2次元平面上を移動可能とするため、X軸51及
びY軸56の駆動機構を持ち、おのおのの座標軸
はステツピングモータ52,57及び減速機5
3,58によつて駆動される。Y軸56は側板6
0に固定され、側板60にはコンプレツサ61か
ら供給される圧縮空気で作動する吸盤62が取り
付けてあり、部材表面に駆動装置1を固定する機
能を持つ。従つて壁面状の欠陥のみならず天井面
の欠陥の検出も可能である。座標軸駆動用モータ
52,57は駆動制御装置65に接続されてお
り、駆動制御装置65はコンピユータ100によ
つて制御される。
第4図に電位差測定用の探傷ヘツド20の構造
を示す。探傷ヘツド20の基板21はベークライ
トまたはアクリルのような不導体で作られてい
る。直流電流供給用の給電端子5は等間隔に多数
配列したものを2列平行に、且つ、端子同士が向
かいあうように配置する。測定端子10は2列の
給電端子5の中央に、且つそれぞれが隣りあう給
電端子の中央にくるように1列に等間隔で設け
る。また、それぞれの給電端子対に独立して直流
電源66を設けると共に、スイツチング装置67
を設ける。スイツチング装置67は構造物に印加
する直流電流の極性を一定時間毎に切り換えるこ
とにより測定端子10と構造物との間に生じる熱
起電力を相殺するためのものである。この場合電
位差の測定は直流電流が安定した後でなければな
らず、極性を切り換える直前が最適である。
次に、第5図に給電端子5と測定端子10の基
板21への取付け構造を示す。第5図では端子の
数を6個とした場合の1列の端子のみについて示
した。測定端子10及び給電端子5は構造物との
間に接触抵抗が生じない程度まで押し付けること
が必要であるし、構造物に多生の凹凸や湾曲があ
つても全部が同じように接触していなければなら
ない。また欠陥形状を精度よく求めようとすれば
第2図に示したように欠陥から1〜2mm以内のと
ころで電位分布を測定しなければならない。その
ため測定端子10の先端は円錐形とし、その後方
にフランジを設け、フランジと基板21との間に
コイルバネを入れ、探傷ヘヅド20を構造物に押
し付けたとき、バネにより端子が均一に構造物に
押し付けられるようにし、また、測定端子距離は
正確であることが重要であるから、基板21にお
ける穴は長くし、また案内面としての仕上げを施
さなければならない。また、き列をはさんでの電
位差分布を測定する場合には第4図で電位差測定
端子10をその中央が給電端子5の中央と一致す
るように2列配置してやれば良い。
以下、電位分布測定方法及び欠陥形状の決定法
について述べる。第1図において複数の直流電源
66からスイツチング装置67を介して探傷ヘツ
ド20に設けた給電端子5に直流電流を印加し
て、構造部材に電場を形成する。多数の測定端子
10の間に生じる電位差はスキヤナー70を介し
て微小電位差計71に取り込んで測定され、イン
ターフエース72を通してコンピユータ100に
入力され、駆動装置制御装置65からの位置情報
と合わせて電位分布としてコンピユータ100に
接続された記憶装置103に記憶される。記憶さ
れた電位分布からコンピユータ100によりき裂
位置を判定し、き裂周辺の詳細に電位分布を測定
して、電場の解析による電位分布との比較演算か
らき裂形状を決定するものである。
第6図に直流ポテンシヤル法によるき裂形状判
定の流れ図を示す。初めに第1図に示した駆動装
置1で探傷ヘツド20を駆動装置内の全域を粗く
走査して電位分布を調べる。このときき裂の発生
する方向は構造部材で大体決つているので、き裂
面に直交して直流電流が流れるように探傷ヘツド
20の向きをステツピングモータ25で設定す
る。もしき裂があれば第3図に示したような電位
分布が生じるので容易に検出できる。き裂から10
mm離れていても十分検出可能であるが、浅いき裂
の場合は見落とす恐れもある。5mm離れた位置で
測定するのが安全であるので、測定間隔は10mmと
すれば十分である。このように粗い測定間隔で電
位分布を測定してき裂の大体の位置、言い換えれ
ば、存在領域を判定する。第2図に示したように
き裂の前後で電位分布は反転するので、反転した
位置にあると判断することができる。或いはき裂
をはさんで電位差分布を測定する場合はき裂がな
い場合の基準電位差よりも大きい電位差が測定さ
れた付近にあると判定される。き裂形状を精度よ
く出すためには測定位置のき裂からの距離をある
程度正確に設定しなければならないので、反転し
た測定位置内で例えば1mm間隔で電位分布を測定
し、き裂面の正確な位置を設定する。更に正確に
するためには反転した電位分布が等しくなる位置
を探傷ヘツド20を細かく走査して見出してやれ
ば良い。電位差分布測定の場合は電位差が最大と
なる位置にき裂はある。次にき裂の前後1mmまた
は2mmの位置でき裂面に平行な電位分布またはき
裂をはさんで電位差分布を詳細に測定する。ここ
で電位分布の場合は基準の電位差をき裂のないと
ころで求めてそれで基準化して評価することにな
り、結局は電位差分布の場合と同じ方法によつて
き裂形状を判定するので、以下では電位差分布に
ついての方法を述べる。
き裂周辺の詳細な電位差分布から表面における
き裂長さ2cを決定し、最大の電位差比V/V0
からき裂の概略の形状、言い換えればき裂のアス
ペクト比a/cを第1図に示した電位差分布記憶
装置102に記憶されている各種マスターカーブ
との比較演算により決定する。次に、メツシユ形
状記憶装置101に記憶されている各種アスペク
ト比の節点要素データの中から前記測定結果から
推定されたアスペクト比に最も近いアスペクト比
の節点要素データを選びだし、前記マスターカー
ブから推定されたき裂深さに合わせてき裂先端の
節点要素を移動修正して、電位分布を解析する。
解析された電位分布からき裂周辺の電位差分布を
求め、測定結果と比較して不一致の部分について
はき裂形状の修正、言い換えればき裂先端の節点
要素を不一致の分だけ修正することを繰り返し
て、最終的に測定結果と一致したときの解析に用
いたき裂形状を実際のき裂形状と判定するもので
ある。
以下、第6図のき裂形状判定の詳細を述べる。
一般的に構造部材に発生するき裂は半楕円状ある
いは半円弧状に近い形である。構造部材の電位分
布解析のための節点要素としては、例えば第7図
に示すような半円のものを作成しておき、測定さ
れた電位差分布に合わせて節点を移動して任意の
アスペクト比の節点要素データを作成すれば良
い。但し、実用上は手間がかかるので、例えばア
スペクト比a/cが0.5の要素分割図を第8図に
示すが、種々のアスペクト比の節点要素データを
予め作成して記憶装置101に記憶させておき、
電位分布測定結果により推定されるアスペクト比
に最も近いアスペクト比の節点要素データを抽出
し、それを微修正する方が効率的である。予め記
憶装置101に記憶させておく節点要素データの
アスペクト比a/cとしては1.0、0.75、0.5、0.2
および0.1、き裂深さとしては部材の板厚の5%
から100%までの間を5%毎に分割するようにし
ておけば十分である。
具体的な方法について以下に述べる。第9図は
表面き裂をはさんで測定端子間距離を5mmに設定
して求めた電位差分布である。横軸はき裂中央を
原点とした表面方向の測定位置xmm、縦軸は電位
差比V/V0である。ここでV0はき裂がないとこ
ろでの電位差であり、第9図で分かるようにき裂
がないところではV0はほぼ一定である。き裂が
あるところでは第3図と同様に電位差は大きくな
る。第3図と同様に表面でのき裂の先端で電位差
分布に特異点が現われるので、表面のき裂長さ2c
は容易に決定される。第9図では2c=17mmであ
る。次に、き裂のアスペクト比a/cの推定であ
る。電位差比が最大となるところがき裂の最深点
に対応する。最深点の電位差比をV/V0maxと
する。第1図の電位差分布記憶装置102の中に
は第10図に示すように種々のアスペクト比を有
するき裂の中央部、言い換えれば最深点における
電位差比V/V0とき裂深さaとの関係が予め記
憶されている。ここでき裂は一般的には測定され
る構造物の板厚tで基準化されたものを用いる。
また、電位差比V/V0とき裂深さの関係は簡単
のため、 V/V0=1+Aa+Ba2+Ca3+Da4+Ea5 のようにn次式で近似しておいても良い。き裂最
深点で得られたV/V0maxを第10図に示した
ように記憶装置102に記憶された電位差比V/
V0とき裂深さaとの関係を用いてき裂深さを求
めると、アスペクト比a/c=0.1、0.2、0.5、
0.75、および1.0のそれぞれに対して、a1、a2
a3、a4、a5と求める。求まつき裂深さa1、a2
a3、a4、a5を用いてアスペクト比a/cを求める
と、a1/c、a2/c、a3/c、a4/c、a5/cが
得られる。そこでa1/c〜a5/cと使用したマス
ターカーブのアスペクト比a/cとの比を求め
て、1に最も近いマスターカーブのアスペスト比
が実際のき裂のアスペクト比に近いのであるか
ら、それを仮にき裂のアスペクト比とする。ここ
ではアスペクト比a/cが0.5と仮定する。次に、
電位分布の計算である。初めに仮決定されたアス
ペクト比a/c=0.5の節点要素データをメツシ
ユ形状記憶装置101からコンピユータ100に
呼び出す。まず、第11図に示すように表面のき
裂長さ2c=17mmに最も近い節点を選ぶ。深さ方向
は一応5%毎に節点が設定してあり、ここでは板
厚が20mmのものについて例示してあるので、表面
で2c=17mmに最も近い節点はき裂中央から±10
mm、深さで5mmのものとなる。実線で示された2c
=20mmのき裂先端を結ぶ節点を2c=17mmになるよ
うに、表面方向(x方向)、深さ方向(y方向)
とも破線のように移動させる。次に、第12図に
示すように第10図のアスペクト比a/c=0.5
のマスターカーブを用いて得られた最深点のき裂
深さa3と一致するように、第11図で修正された
節点の移動を行う。ここではき裂先端の形は半楕
円となるように移動する。第12図の破線で示さ
れた修正された節点要素データを用いてコンピユ
ータ100で電場を解析する。電場の解析法は、
例えば公知例“日本材料学会 第18回X線材料強
度に関するシンポジウム 前刷 pp.125〜131”
に記載されているような方法による。解析された
電位分布に基づき、実際の測定位置に対応するき
裂周辺の電位差分布を第13図に示す。実線で示
した測定値との間に差があれば、測定された電位
差比の解析された電位差比に対する比分だけ、き
裂先端の節点座標を深さ方向き移動する。それを
第14図に示す。第14図で表面から2本目の実
線が解析したときのき裂先端を示し、破線は測定
値と解析値との比分だけ修正したき裂先端であ
る。次に、再び第14図の破線の節点要素データ
を用いてコンピユータ100で電場を解析し、実
測値と比較する。両者が一致するまでき裂先端の
節点の移動修正を行う。最終的に両者が一致した
ときの解析に使用したき裂形状を実際のき裂形状
と判定する。この方法によれば、き裂形状を大体
±0.1mmの精度で決定することが可能である。勿
論、そのためにはき裂周辺の電位差分布を精度よ
く測定しておかねばならないが、通常、1μV程度
の分解能を有する微小電圧計を用いて数回測定し
て平均すれば十分である。また、第11図から第
14図ではメツシユ形状記憶装置101に記憶さ
れた節点要素を移動修正したが、第11図の破線
で示すような新しい節点要素を追加して電場を解
析しても良い。
第15図以下には他の実施例を示す。第15図
は要素形状を矩形にした場合である。この矩形要
素を用いた方法を述べる。第9図に示したような
電位差分布が構造物で得られたとすると、第16
図に示すようにメツシユ形状記憶装置101から
呼び出した節点の移動を行う。即ち、第10図と
第11図に示した方法と同じ方法により、まず、
表面のき裂長さ2c=17mmに最も近い節点を選ぶ。
第16図ではx方向の節点間隔を2.5mmとしたの
で、き裂中央から7.5mmの節点が最もそれに近い
ので、その節点のx方向の座標を深さ方向の節点
と一緒にc=8.5mmとなるように移動する。次に、
第10図のように各種取のアスペクト比に対する
電位差比V/V0とき裂深さaとの関係のマスタ
ーカーブを用いて得られたa1〜a5とき裂長さc=
8.5mmとの比の中で最も使用したマスターカーブ
のアスペクト比a/cに近いマスターカーブを用
いて得られたき裂深さ、例えばa3を求める。a3
最も近いx=0mm(Y軸上)の節点を仮のき裂最
深点とする。その節点をき裂深さa3と一致するよ
うに移動すると共に、表面のき裂先端から最深点
までの間はき裂形状が仮に半楕円となるように移
動する。
第11図、第12図、第14図、第16図、第
17図においては便宜上2次元で表示してある
が、実際にはき裂面に垂直な方向にも節点要素は
ある3次元要素である。また要素を構成する節点
数はき裂形状が曲線的であるので、21節点要素と
して中間節点を設けることにより曲線となるよう
にする。但し、第16図のように矩形状要素を使
う場合は前記楕円状要素とは異なり、節点及び中
間節点を一致させてやる必要がある。第16図の
節点要素データを用いてき裂面の電位は零とし
て、コンピユータ100で電場を解析すればき裂
周辺の電位分布、ひいては電位差分布が求められ
る。それが第13図のようになつた場合には第1
4図と同じように構造物で測定された電位差比の
解析された電位差比に対する分だけ第17図の実
線で示されたき裂先端の節点座標を深さ方向に移
動して破線で示すような形とする。この新しいき
裂形状の要素について電場を解析し、実測値と再
び比較する。解析値と実測値が一致するまでき裂
先端の節点の微修正を繰返して、一致したときの
解析に使用したき裂形状を実際のき裂形状とす
る。この方法は前記の種々のアスペクト比のき裂
形状の節点要素データを使用する場合とほぼ同じ
精度でき裂形状を決定できるが、メツシユ記憶装
置101に記憶させておく節点要素データが1組
と少ないこと、及びそのデータは節点が規則正し
い配列であるので、作成し易いし、また、実際上
は自動増分でデータを作成するのでデータとして
は非常に少なくて済む利点がある。
第18図は他の実施例を示す。種々のアスペク
ト比の楕円形の節点要素データや矩形の節点要素
データを作成しておき、き裂形状に合うように節
点データを変更するのは手間がかかる。以下に述
べる方法は節点データを変更しないで概略のき裂
形状を求める簡易的な方法である。初めに、構造
物の、特にき裂周辺を第18図のように比較的細
かい升目状の要素に分割する。ここでは1辺の長
さが1mmの要素を採用した。第9図のような測定
結果が得られた場合、表面のき裂長さは2c=17mm
となる。つぎに、き裂は左右対象としてc=8mm
とする。第10図に示した方法によりa3が求まれ
ば、最深点の深さ、言い換えれば半楕円き裂の短
軸の長さがa3、表面の長さ、即ち半楕円き裂の長
軸の長さがcとなるような半楕円の中に収まるよ
うな要素をき裂面として電場を計算する。例えば
第18図では左ハツチングを施した要素をき裂面
として、言い換えれば電位を零として電位分布を
計算し、第13図のように差がある場合には更に
黒塗りの要素をき裂面に追加して電場を解析し
て、電位差分布を測定値と比較し、最もよく一致
するときの要素がき裂形状と判定するものであ
る。第14図と第17図に示した最終き裂形状を
第18図では破線で示したが、このような方法で
求めたき裂形状でも精度の良いことが分かる。
〔発明の効果〕
本発明によれば構造部材の表面での電位分布ま
たは電位差分布を測定することにより、予めコン
ピユータに入力しておいた種々の要素の形状を測
定値に合わせて修正して電場を解析することを繰
り返すことによりき裂の形状を精度よく検出でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は欠陥検出装置、第2図は解析によつて
求めた表面き裂周辺の電位分布で、中央の実線が
き裂で破線で等電位線である。第3図は第2図に
示した電位分布のき裂近傍でのき裂に平行な電位
分布、第4図は電位分布測定用の探傷ヘツドの構
造を示す図、第5図は端子の形状及び基板への取
付け状況、第6図はき裂形状判定の流れ図、第7
図はアスペクト比が1.0の要素分解図、第8図は
アスペクト比が0.5の要素分割図、第9図は実測
されたとき裂周辺の電位差分布、第10図は電位
差比とき裂深さの関係、第11図、第12図、第
14図は節点要素データの修正方法を示す図、第
13図は電位差分布の測定値と解析値の比較を示
す図、第15図は矩形状の要素分割図、第16
図、第17図は節点要素データの修正方法を示す
図、第18図は矩形状要素を用いて節点の移動を
行わないでき裂形状を判定する方法を示す図であ
る。 1……駆動装置、5……給電端子、10……測
定端子、20……探傷ヘツド、21……基板、2
5……ステツピングモータ、30……空気シリン
ダ、51……x軸、52……ステツピングモー
タ、53……減速機、56……Y軸、57……ス
テツピングモータ、58……減速機、60……側
板、61……コンプレツサ、62……吸盤、65
……駆動制御装置、66……直流電源、67……
スイツチング装置、70……スキヤナー、71…
…微小電圧計、72……インターフエース、10
0……コンピユータ、101……メツシユ形状記
憶装置、102……電位分布記憶装置、103…
…記憶装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 部材の表面に相互に離間した1組又は複数組
    みの給電端子対により直流電流を印加し、該給電
    端子対の間において電位測定端子対を走査させて
    部材表面の電位分布を測定し、該電位分布から部
    材に存在するき裂の形状を判定する欠陥形状検出
    方法において、き裂を含むき裂近傍の電位分布又
    は電位差分布の実測値を求める第1段階と、予め
    有限要素法により電場解析して設定されている
    種々のき裂形状に対応する電位分布又は電位差分
    布の解析値と前記実測値を比較する第2段階と、
    該比較により得られる前記実測値に最も近い解析
    値に対応するき裂形状を前記部材のき裂形状とし
    て仮定する第3段階と、該仮定き裂形状の解析値
    と前記実測値との差を小さくするように当該仮定
    き裂形状を修正し、該修正された仮定き裂形状に
    ついて有限要素法により電位分布又は電位差分布
    の解析値を求め、該解析値と前記実測値とが許容
    範囲内で一致するまで仮定き裂形状の修正を行う
    第4段階と、該収束した修正の仮定き裂形状を前
    記部材のき裂形状として決定する第5段階とを含
    んでなることを特徴とする欠陥形状検出方法。 2 特許請求の範囲第1項記載の欠陥形状検出方
    法において、前記第2段階における設定されてい
    るき裂形状が、アスペクト比が異なりかつき裂深
    さに相当する部分の寸法を異ならせてなる複数の
    半楕円形であり、前記第4段階の修正は、仮定き
    裂形状についてメツシユ状に設定された有限要素
    法の各節点の前記解析値とこれに対応する前記実
    測値とが一致するように当該節点の位置を移動す
    ることにより行うものであることを特徴とする欠
    陥形状検出方法。 3 特許請求の範囲第2項記載の欠陥形状検出方
    法において、前記設定されるき裂形状のアスペク
    ト比として1.0、0.75、0.5、0.2、0.1、欠陥深さと
    して部材の板厚の5%、10%、15%、20%、25
    %、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60
    %、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95
    %、100%としたことを特徴とする欠陥形状検出
    方法。 4 特許請求の範囲第1項記載の欠陥形状検出方
    法において、前記第2段階の設定されているき裂
    形状が、アスペクト比が異なりかつき裂深さに相
    当する部分の寸法を異ならせてなる複数の半楕円
    形であり、前記第3段階におけるき裂形状の仮定
    が、前記第2段階の比較により得られる前記実測
    値に最も近い解析値に対応するき裂形状のき裂長
    さとき裂深さを有する半楕円形に合わせて、矩形
    メツシユ状に設定された有限要素法の各節点の内
    の最も当該半楕円形に近い節点を移動してき裂形
    状として仮定するものであり、前記第4段階の修
    正は、仮定き裂形状について有限要素法により電
    場解析して各節点の電位又は電位差の解析値を求
    め、該解析値と前記実測値との差を小さくするよ
    うに当該節点の位置を移動することにより行うも
    のであることを特徴とする欠陥形状検出方法。 5 特許請求の範囲第1項記載の欠陥形状検出方
    法において、前記第2段階の設定されているき裂
    形状が、アスペクト比が異なりかつき裂深さに相
    当する部分の寸法を異ならせてなる複数の半楕円
    形であり、前記第3段階におけるき裂形状の仮定
    が、前記第2段階の比較により得られる前記実測
    値に最も近い解析値に対応するき裂形状のき裂長
    さとき裂深さを有する半楕円形に合わせて、矩形
    升目状に分割された有限要素法の各要素の内の最
    も当該半楕円形に近い要素を特定してき裂形状と
    して仮定するものであり、前記第4段階の修正
    は、仮定き裂形状について有限要素法により電場
    解析して各要素に係る電位又は電位差の解析値を
    求め、該解析値と前記実測値との差を小さくする
    ように当該要素を他の要素に変更することにより
    行うものであることを特徴とする欠陥形状検出方
    法。
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