JPH049346A - 高品質テトラブロモビスフェノールaの製造法 - Google Patents

高品質テトラブロモビスフェノールaの製造法

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JPH049346A
JPH049346A JP10891590A JP10891590A JPH049346A JP H049346 A JPH049346 A JP H049346A JP 10891590 A JP10891590 A JP 10891590A JP 10891590 A JP10891590 A JP 10891590A JP H049346 A JPH049346 A JP H049346A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、加水分解性臭素及び無機臭素イオン含量を低
減した高品質テトラブロムビスフェノールA(以下、T
EAと略記する。)の製造法に関するものである。
TBAは、エポキシ樹脂及びABS樹脂等の難燃剤とし
て有用な化合物である。
〔従来の技術] TBAは通常、低級アルキルアルコール、ハロゲン化炭
化水素等の有機溶剤を用いて、ビスフェノールA(以下
、BPAと略記する。)と臭素との反応により製造され
る。特に、不純物の生成が比較的少ないことから、工業
的には反応溶媒としてメタノールが選ばれる。しかし、
上記のような従来法で製造されたTBA結晶は、通常、
約100〜2000ppmの加水分解性臭素と約20〜
11001)pの無機臭素イオンを含有する。
TEAは、反応型難燃剤としてエポキシ樹脂組成物に多
量に使用されており、TEA単独またはTBAを骨格と
するエポキシ樹脂の形で配合されている。ところが、こ
れらエポキシ樹脂用途では、TBAに含まれる加水分解
性臭素及び無機臭素イオンが、樹脂の硬化反応や硬化後
の樹脂特性に悪影響を及ぼすため問題となる。
特に、積層板、封止剤等の電気・電子材料用途のエポキ
シ樹脂では、これらの存在が極めて重要な問題となる。
すなわち、加水分解性臭素含量の多いTBAを電気・電
子材料用途エポキシ樹脂に使用した場合、吸湿等により
臭素性か臭素イオンとして遊離してしまい、これが金属
腐蝕等を引き起こし、材料の信頼性低下の原因となる。
従って、これらの用途に使用するTBAは、加水分解性
臭素及び無機臭素イオン含量低減のため、再結晶等によ
る精製が必要である。特開昭64−3139号では、特
に有効な精製方法として、芳香族炭化水素に加熱溶解さ
せたTBAをアルカリ金属水溶液と接触させ処理する方
法が提案されている。
しかしながら、この精製方法を実施しても、得られるT
EAは50〜1100pp程度の加水分解性臭素を含有
しており、電気・電子材料用途としては必ずしも満足で
きるものではなかった。加えて、この方法は、特別の精
製工程を必要とすることから、工業的に繁雑であり、非
経済的であった。
尚、TBAを製造する方法としては、特公昭41−33
76号、特公昭50−21465号、特公昭53−20
494号等か提案されているか、これらはいずれも加水
分解性臭素及び無機臭素イオン含量の低減方法について
何等開示するものでない。
口発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来の方法では満足されなかった加水
分解性臭素及び無機臭素イオン含量を著しく低減した高
品質TBAの製造法を提比することにある。加えて、従
来製造工程上繁雑で、経済的に問題があった製造方法に
於いて、経済的に有利な、かつ従来のプロセスを簡略化
した工業的方法を提出することにある。
本発明でいう加水分解性臭素とは、TBAを水酸化カリ
ウム−メタノール溶液に溶解させた後、15分間加熱還
流した時に脱離する臭素イオン量をTBAの重量比で表
したものである。また、無機臭素イオンとは、TEAを
アセトンに溶解させたとき遊離する臭素イオン量をTB
Aの重量比で表したものである。
尚、これら臭素イオン量の定量は、硝酸銀水溶液による
電位差滴定法やイオンクロマトグラフィー等で実施でき
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記の事情に鑑み、加水分解性臭素及び
無機臭素イオン含量を低減した高品質TEAを工業的に
製造すべく鋭意検討を行った結果、BPAをメタノール
系溶媒中で臭素により臭素化し、反応後、反応液に水を
添加してTBAを晶析させるTBAの製造法に於いて、
晶析工程での添加水量を、反応溶媒に対して30〜10
0重量%とじ、かつ、晶析水の滴下速度を反応溶媒に対
して5〜40重量%/時間とすることにより、加水分解
性臭素及び無機臭素イオン含量を著しく低減した高品質
TEAが得られることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
[作用1 加水分解性臭素は、BPA中の不純物及び/又はTBA
の側鎖アルキル基か臭素化された比較的弱い炭素−臭素
結合を持つアルキルブロマイドから生ずると考えられる
。また、無機臭素イオンはBPA臭素化反応で副生ずる
臭化水素のTBA結晶中への取り込みによるものと考え
られる。
TBAの製造法に於いて、晶析工程での添加水量を、反
応溶媒に対して30〜100重量%とし、かつ、晶析水
の滴下速度を反応溶媒に対して5〜40重量%/時間と
することにより、加水分解性臭素及び無機臭素イオン含
量が低減される理由は必ずしも明確でないが、本発明の
ような晶析条件下では、前記した不純物のTBA結晶中
への取り込みが非常に効果的に抑制されるものと考えら
れる。
本発明の要旨は、BPAをメタノール系溶媒中臭素によ
り臭素化し、反応後、反応液に水を添加してTBAを晶
析させるTBAの製造法に於いて、晶析工程での添加水
量が、反応溶媒に対して30〜100重量%であり、か
つ、晶析水の滴下速度が反応溶媒に対して5〜40重量
96/時間であることを特徴とする加水分解性臭素及び
無機臭素イオン含量を低減した高品質TBAの製造法に
ある。
以下その詳細について説明する。
本発明の方法に於いていうメタノール系溶媒とは、メタ
ノール溶媒若しくは15重量%以下の水を含有するメタ
ノール水溶液である。水の含宵量が15重量%を越える
と生成するTBAの純度低下や着色が起るため、好まし
くない。尚、反応溶媒中のBPAの基質濃度は、格別の
限定はないが、通常5〜30重量%程度で実施される。
本発明の方法において使用される臭素の使用量は、BP
Aに対して4.C)−5,0(mo l比)であり、好
ましくは4.1〜4.5である。
4.0未満ではTBAの収率が低く、5.0を越えると
過剰臭素による副反応が起こりやすくなるため、好まし
くない。
臭素は、通常0.5〜10時間かけて徐々に添加される
。臭素添加時の反応温度は約0〜50℃てあり、特に好
ましくは約10〜30℃が選ばれる。0℃未満ては反応
速度が極端に遅くなり、50℃を越えるとTBAの分解
等の副反応が起るため、好ましくない。
臭素添加終了後、反応を完結させるために、通常0.5
〜5時間程度の熟成を行う。熟成時の反応温度について
は格別の限定はないか、臭化メチルの副生を抑制するた
め、通常約10〜30℃か選ばれる。臭化メチルは、B
PA臭素化反応で生成する臭化水素とメタノールとの反
応により副生ずる極めて毒性の強い物質であり、その副
生を抑制することは、作業環境上及び安全上極めて有用
である。
反応終了後、反応液に溶解しているTBAを晶析させる
ため、反応液に水を添加する。添加する晶析水量は、反
応溶媒に対して30〜100重量%てあり、特に好まし
くは、50〜85重量%である。30重量%未満てはT
BAの晶析量が少なく、100重量%を越えると加水分
解性臭素含量の低減に効果がなく、好ましくない。
本発明の方法に於ける晶析水の滴下速度は、反応溶媒に
対して5〜40重量%重量%色あり、特に好ましくは、
10〜30重量%/時間である。
5重量%未満ては、晶析工程に長時間を要することから
、好ましくない。一方、40重量%/時間を越えると加
水分解性臭素の低減に効果がなく、好ましくない。
本発明の方法では、TEA結晶を反応液から濾過分離し
た後、水洗、乾燥して製品とする。
本発明の方法で得られるTBAは、僅かに5〜50pp
mの加水分解性臭素と0〜10ppmの無機臭素イオン
を含有する高品質TBAである。
[発明の効果コ 以上の説明から明らかなように本発明によれば、TBA
の製造法に於いて、晶析工程での添加水量を、反応溶媒
に対して30〜100重量%とし、かつ、晶析水の滴下
速度を反応溶媒に対して5〜40重量%重量%色するこ
とにより、従来法では得ることのできなかった、加水分
解性臭素及び無機臭素イオン含量を著しく低減した高品
質TBAを製造することができる。
従って、本発明の方法で得られるTBAは、特別の精製
工程を必要とせす、そのまま、積層板、封止剤等の電気
・電子材料用途の樹脂用難燃剤として使用できる。
すなわち、本発明の方法を実施することにより、高品質
TBAを従来プロセスを簡略化して工業的に有利に製造
することかできる。
[実施例コ 以下に本発明の方法を実施例により具体的に説明するが
、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない
(実施例1) 温度計、攪拌翼及び冷却管を有する容量300iの四ツ
目フラスコに、BPA18.3g (80amol)を
仕込み、これにメタノール136dを加えて溶解した。
次に、反応液を20℃に保ちながら、臭素54 、 3
 g (340mmol)を3時間かけて滴下し、更に
、同温で2時間熟成を行った。
熟成後、残存する過剰臭素をヒドラジン水溶液を加えて
還元した後、反応液に水(82mj)を3時間かけて加
え、溶解するTEAを晶析させた。
続いて、析出した結晶を濾取し、水洗、乾燥して、42
.5gのTBA白色結晶を得た。
単離されたTBA結晶を高速液体クロマトグラフィーで
分析したところ、結晶純度は99.5%であった。更に
、硝酸銀水溶液による電位差滴定を行ったところ、38
ppmの加水分解性臭素と7ppmの無機臭素イオンを
含有していた。
実施した晶析条件を第1表に、得られた結果を第2表に
示す。
(実施例2〜4) 実施例1に準じ、第1表に示した条件下でBPAの臭素
化反応及びTEAの晶析操作を行った。
結果を第2表に示す。
(比較例1〜3) 実施例1に準じ、第1表に示した条件下でBPAの臭素
化反応及びTBAの晶析操作を行った。
結果を第2表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ビスフェノールAをメタノール系溶媒中で臭素により臭
    素化し、反応後、反応液に水を添加してテトラブロモビ
    スフェノールAを晶析させるテトラブロモビスフェノー
    ルAの製造法に於いて、晶析工程での添加水量が、反応
    溶媒に対して30〜100重量%であり、かつ、晶析水
    の滴下速度が、反応溶媒に対して5〜40重量%/時間
    であることを特徴とする加水分解性臭素及び無機臭素イ
    オン含量を低減した高品質テトラブロモビスフェノール
    Aの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010030684A (ja) * 2009-09-14 2010-02-12 Mitsubishi Plastics Inc 折り曲げ罫線入りプラスチックシート及びプラスチックシート用罫線刃

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