JPH049306B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁性トナーを用いる電子複写機等に使
用される圧力定着装置に関する。

従来乾式電子複写装置にて画像を定着させる場
合、圧力定着装置を用いた加圧のみによる方法が
多く採用されている。この場合、オフセツト現象
を防止するため画像を定着させるロール表面に
は、硬質クロムメツキ処理を施した後研磨仕上を
して細かい表面粗さを有せしめ、さらにロール表
面に付着する磁性トナーを除去するために、フエ
ルトをロール表面に接触させている。しかし多数
枚のコピー後には、ロール表面とロール表面に接
触しているフエルト表面との間に多量の磁性トナ
ーが留まり、ロール表面状のトナーを除去するた
めのフエルトの効果が無くなるだけでなく、留ま
つた磁性トナーがロール表面に付着して、かえつ
て画像を汚す結果となつている。

従つてこれらの弊害を無くするため複写機の操
作者は、定期的にフエルトおよび関係部材を着脱
する必要がある。

本発明の目的は、このフエルト等の部材の着脱
が容易にできるようにしたクリーニング装置を有
する圧力定着装置を提供することである。

本発明は、トナー像を保持する保持部材を搬送
しかつ互いに圧接する一対の定着ロールと、該定
着ロールを回転自在に軸支する一対の支持部材
と、上面にトナーを収容する溝が形成され、前記
定着ロールのうち前記トナー像と接する定着ロー
ルの外周面にその先端が接触するかき落としブレ
ードを前記溝の底部に固定し、前記定着ロールの
外周面に接する帯状のフエルトを保持すると共に
両端に支持軸を突設したクリーナフレームを有す
るクリーニング部材とを備え、前記支持部材に前
記支持軸を受け取る穴を設けた圧力定着装置にお
いて、前記支持軸の一方に圧縮コイルバネを装着
してこのコイルバネにより、前記支持部材と前記
フレームとの間に反発力を作用させ、さらに前記
支持部材の各々に上端部が前記定着ロールから遠
ざかる方向に折り曲げられた板バネを固着し、こ
の板バネのバネ力により、前記支持軸を支店にし
て前記フレームに回転モーメントを作用させ、前
記クリーニング部材を前記定着ロールに圧着する
ようにしたことを特徴とするものである。

以下本発明の圧力定着装置を図面により説明す
る。第１図は本発明の圧力定着装置の要部を示す
断面図、第２図は第１図の斜視図、第３図および
第４図はクリーナー部材の定着装置本体への取り
付けおよび取り外し方法を説明するための概略図
である。

まず第１図および第２図において、トナー１１
を上面に複写紙１２を互いに圧接せしめた定着ロ
ール１および２の間に通紙して、トナー１１を複
写紙１２の上に定着させる。この場合トナー１１
の一部は定着ロール１の表面に付着して定着ロー
ル１の１回転後、付着したトナーが複写紙１２の
画像面を汚す。

これを防ぐためにクリーナーフレーム４にフエ
ルト３およびトナーかき落とし板９を設置して、
フエルト３の一面およびトナーかき落とし板９の
一端を、定着ロール１の全長にわたつてその表面
に密着せしめてある。このような構造において定
着ロール１の表面に付着したトナーをトナーかき
落とし板９によつて定着ロール１から剥離する。
剥離したトナーはトナーかき落とし板９の表面を
滑り落ち、クリーナーフレーム４に設けた溝部
４′に溜まるようになつている。トナーかき落と
し板９によつて定着ロール１の表面に付着したト
ナーを定着ロール１の表面からかき落とした後、
さらにフエルト３により定着ロール１の表面をク
リーニングする。ここでトナーかき落とし板９の
トナーかき落とし効果が充分であればフエルト３
は不必要である。またトナーが、定着ロール１の
表面に付着しにくい物性を有するものであれば、
トナーかき落とし板９は不必要である。

以上のごとき構造のクリーナーにおいては、多
数枚コピー後は定着ロール１の表面に接触してい
るフエルト３の面がトナーにより汚れ、ついには
定着ロール１の表面をクリーニングすることが不
可能になる。またクリーナーフレーム４の溝部
４′にはトナーが溜まる。この時点でフエルト３
を新規のものに交換するかフエルト３の表面に付
着したトナーを除去する必要がある。さらにクリ
ーナーフレーム４の溝部４′に溜まつたトナーを
除去する必要がある。このようなフエルト３およ
びクリーナフレーム４の取り付けおよび取り外し
作業には実際に複写作業をする人によつて実施さ
れることが多い。従つてメンテナンスを容易にす
る必要がある。

そこで本発明では、次のようにクリーニング部
材を装着するものである。すなわち、クリーナー
フレーム４にはトナーかき落とし板９がビス１３
により固定されており、フエルト３はクリーナー
フレーム４に設けたフエルト３の巾寸法より若干
小さい巾の溝に挿入されてクリーナーフレーム４
に安定した状態で設置されている。またクリーナ
ーフレーム４の長手方向両端面にはピン６および
ピン７が固定され、ピン７の外周部には圧縮コイ
ルバネ８が装着されている。そして第３図および
第４図に示すようにピン６およびピン７の先端部
を定着ロール１および加圧ロール２を回転自在に
支持している一対の側板１０および１４に設けた
穴に挿入することにより、一対の側板１０および
１４の間にクリーナーフレーム４が装着されるよ
うになつている。一対の側板１０および１４は、
定着ロール１および加圧ロール２を有してその間
隔は一定に保たれているが、クリーナーフレーム
４を一対の側板１０および１４の間に設置する場
合、第３図に示すようにピン７を側板１４に設け
た穴に圧縮コイルバネ８を縮ませながら挿入す
る。この場合、ピン６の先端は側板１０の内側面
から離れた位置にあるように側板１０および１４
に設けた穴の深さおよびピン６，７の長さを設定
する。しかる後、ピン６の先端を側板１０に設け
た穴に挿入することにより、ピン７の外周部に設
けた圧縮コイルバネ８は側板１４の側面と圧縮コ
イルバネ８の一端の反力により伸ばされる。この
場合、ピン６先端が側板１０に設けた穴の内端に
接触してもピン７の端部が側板１４に設けた穴内
に嵌着した状態にあるようにピン６，７の長さお
よび側板１０，１４に設けた穴の深さを設定す
る。このようにしてクリーナーフレーム４はピン
６，７を介して、側板１０および１４に回転自在
に装着される。

一方第１図および第２図に示すように、側板１
０および１４に設けた板バネ５によつてクリーナ
ーフレーム４の両端部近傍を押圧し、板バネ５の
バネ力によつて定着ロール１の表面フエルト３を
定着ロール１の表面に押し付けるようになつてい
る。そしてピン６，７の位置に対して上方の位置
において板バネ５のバネ力がクリーナーフレーム
４に作用し、ピン６，７が支点にして定着ロール
１の方向にモーメントが働らくようにする。なお
クリーナーフレーム４はフエルト３およびトナー
かき落とし板９と共に第３図および第４図の操作
により、側板１０および１４に対して上下方向に
着脱される。

クリーナーフレーム４を上下方向に着脱する際
は、板バネ５をそのバネ力に抗して定着ロール１
と反対方向に曲げる必要がある。従つてクリーナ
ーフレーム４の着脱を円滑にすると共に、板バネ
５の上端部により傷が付くのを防ぐため、第１，
２図のように板バネ５の上端部近傍を定着ロール
１の反対方向に曲げておくとよい。

上述のように本発明の圧力定着装置は、容易に
着脱することができるクリーニング装置を備えた
ものであるから、能率よく複写ができると共に、
汚れのない画像が得られる等の効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の圧力定着装置の一実施例を示
す要部断面図、第２図は第１図の斜視図、第３図
および第４図は、クリーナー部材の定着装置本体
への取り付けおよび取り外し方法を説明するため
の概略図である。 １：定着ロール、２：加圧ロール、３：フエル
ト、４：クリーナーフレーム、５：板バネ、６，
７：ピン、８：圧縮コイルバネ、９：トナーかき
落とし板、１０，１４：側板、１１：トナー、１
２：複写紙。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ トナー像を保持する保持部材を搬送しかつ互
   いに圧接する一対の定着ロールと、該定着ロール
   を回転自在に軸支する一対の支持部材と、上面に
   トナーを収容する溝が形成され、前記定着ロール
   のうち前記トナー像と接する定着ロールの外周面
   にその先端が接触するかき落としブレードを前記
   溝の底部に固定し、前記定着ロールの外周面に接
   する帯状のフエルトを保持すると共に両端に支持
   軸を突設したクリーナフレームを有するクリーニ
   ング部材とを備え、前記支持部材に前記支持軸を
   受け取る穴を設けた圧力定着装置において、前記
   支持軸の一方に圧縮コイルバネを装着してこのコ
   イルバネにより、前記支持部材と前記フレームと
   の間に反発力を作用させ、さらに前記支持部材の
   各々に上端部が前記定着ロールから遠ざかる方向
   に折り曲げられた板バネを固着し、この板バネの
   バネ力により、前記支持軸を支点にして前記フレ
   ームに回転モーメントを作用させ、前記クリーニ
   ング部材を前記定着ロールに圧着するようにした
   ことを特徴とする圧力定着装置。