JPH0492848A - 水硬性セメントモルタル配合物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はポルトランドセメントで代表されるセメントを
用いた水硬性セメントモルタル（砂ケイ砂、ドロマイト
、ベントナイト、ケイ藻土、石灰、炭酸カルシウム等を
加える場合の他全く加えない場合も含む）の配合物およ
びそれを利用した材料に関する。

更に詳しくは石綿に替えて籾殻の小破砕物をセメントモ
ルタルに配合した左官用塗装材、押出し成形等用材料に
も好適な水硬性セメントモルタル配合物に関する。

（従来の技術） 水硬性セメントモルタルには補強用等の他、左官作業性
、押出成形性、射出成形性の向上のため１石綿が配合さ
れてきた。

この石綿添加は前記補強効果の他、左官作業時における
こてによる塗装材の伸びよくなること、こてへの塗装材
の付着が低減する（ごてさばきが軽くなる）こと、仕上
り面精度がよくなこと、塗装後の保水性がよいため厚塗
りの場合も薄塗りの場合もいわゆるドライアウトがない
ので長時間塗布面のごて修正ができること、スクリュウ
による混線がしやすいため、またダイス内面への付着性
が少いため押出成形（例えば長尺のサイジング材）とか
射出成形がし易いこと、等々の効果を発揮してきた。

（発明が解決しようとする課題） しかし、石綿はセメントモルタルへの混合時とか１石綿
入り塗装材の塗布時に石綿の飛散を伴い易く、吸入によ
り人体に有害であるともいわれており、石綿に代るもの
の出現が望まれてきた。

本発明はこれらの問題点を解決するセメントモルタル配
合物およびその利用材を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 木発明者は上記課題を解決するため鋭意研究した結果、
石綿に代えて籾殻の小破砕物を用いることにより石綿の
もつ性能は全て満たしつつ目的が達成されることを見出
し、本発明を完成した。

以下本発明の内容を詳しく説明する。

本発明の要旨は、 （１）水硬性セメントモルタルに籾殻の小破砕物を混合
してなる水硬性セメントモルタル配合物 （２）上記（１）記載の配合物が主成分として用いられ
る左官用塗装材 （３）上記（１）記載の配合物が主成分として用いられ
る押出または射出成形用材料 （０籾殻の小破砕物が乾燥された籾殻の破砕物である上
記（１）ないしく３）記載の水硬性セメントモルタル配
合物 （５）乾燥された籾殻が煎って乾燥された籾殻である上
記（０記載の水硬性セメントモルタル配合物 にある。

ところで、セメントモルタルに籾殻自体を添加混合して
軽量骨材または増量材として用いることは従来知られて
いたが、形状が大きいこと、かさ比重が小さいこと、表
面の繊毛による疎水性が大きいことなどのため均一混合
性に欠け。

モルタルとの親和性が低くまた塗装表面とか成形品表面
にも浮き出てくるなどして使用方法は簡単ではなかった
。均一混合性とか親和性の向上方法については本発明者
は既に一提案をした（特公平１−４９６７５）が塗装表
面などに籾殻の形が残るので外装の場合は仕上塗装が必
要であった。

本発明はこれらの諸問題を解決し、石綿の使用の場合に
勝るとも劣らない技術を提供するものである。

本発明において用いられるセメントは水硬性セメントで
あり、一般に単味セメントと混合セメントとからなり、
前者には普通ポルトランドセメントとかアルミナセメン
ト等が含まれ、後者には石灰スラグセメントとか混合ポ
ルトランドセメントとか１脹性セメントなどが属し、い
ずれも適用できるが普通ポルトランドセメントが最も一
般的である。

本発明において用いられる籾殻の小破砕物の形状には特
に制限はないかは、大きさについては例えばもとの籾殻
をわずかに破砕した程度のものでは従来のものと変わら
ず解決手段とならない０本発明において適用される小破
砕物は、このようなわずかな破砕でない限り破砕の程度
（数値）に特に制限されるものではないが１次イラーメ
ッシュ１６〜１８以上（約１０００ミクロン径以下）、
好ましくは３０〜３５メツシュ以上（約５００ミクロン
径以下）の小破砕物が主な対象となる。

１６〜１８メツシュ未満の場合は塗装とか成形品表面に
破砕された籾殻の形が残りやすく、この点に関する限り
３０〜３５メツシュ以上になると何ら問題がない。

粒子径は１０００ミクロン以下がよく、好ましくは５０
０ミクロン以下のものが用いられるが、小径の方は特に
制限されない、しかし、次に述べる破砕の手間がかかり
、この面から必要以上の破砕はあまり意味がない。

籾殻の破砕機は特に限定されるものではなく通常のミキ
サータイプ（ヘンシェルミキサーボールミルなど）がそ
のまま用いられる。

破砕方法としては、籾殻をそのまま破砕機にかけてもよ
いが乾燥して行うと特に効果的である。乾燥手段として
は天日乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等も通常手段として採
用し得るが、陶器製とか金属製の器で軽く煎る乾燥方法
が特に好ましい、乾燥をして破砕するほうがより小片に
破砕され易いが、煎って乾燥した場合は籾殻の表面の繊
毛がなくなるためか、または何かの変化を受るためかセ
メントモルタルへの分散もよくなり本発明の目的もよく
達成される。

籾殻の小破砕物のセメントモルタルへの添加量について
は目的に応じて種々変化させうるが容積比でモルタル１
に対して２程度までも添加し得る。この量は籾殻そのも
のの場合は考えられない多量であり、また小破砕物であ
るためかさ密度も高く重量比ではかなり高い数値である
。

この比より低い値は所望により決められ自由に採り得る
。

籾殻の小破砕物の添加方法は特に制限されるものではな
くて、セメントと一般骨材と水と共に同時に混練しても
よく、また、通常のモルタルを作成後に適宜、所望量だ
け添加して行ってもよい、なお、セメントモルタル等に
通常添加されることのあるすべての種類の液体、例えば
塗り付けや混合性を改善するために添加されるエチレン
−酢酸ビニール共重合体やエチレン−アルキルアクリレ
ート共重合体等のエマルジョン、凍結防止材なども同時
にまたは別々に添加し得て何んら悪影響はない。

また、メラミン系、リグニン系の通常減水剤と呼ばれて
いる添加剤も併用できる。

次に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。

（実施例１） ポルトランドセメント１ｏＯ１砂１００、水５０の重量
比で混合したモルタル１００容量部に、７０℃で乾燥し
ヘンシェルミキサーで破砕した１８メツシュパス程度の
籾殻粉末３０容量部を添加し充分混練し、下地に約７ｍ
ｍの厚みに塗布したが、こてへの付着もなく軽く走らせ
ることができた。また２〜３時間後もこてで均すことが
できる程度の保水状態にあった。この感触はアスベスト
を上記モルタル１００重量部に対して５重量部添加して
同様にして使用した場合のこての受ける感触と同程度で
あった（実施例２） 実施例１においてモルタル１００容量部に対して、表面
温度約１２０℃の鉄板上で５〜６分煎って乾燥した籾殻
を１００メツシユパス程度に破砕したものを２０容量部
添加した他は同様に混練して塗装材を作成した。

この塗装材を表面に凹凸の多い壁面に塗装し凸部はこて
で薄く伸ばしたが、いくら薄くしてもその部分のモルタ
ルのドライアウトはなく凹凸表面の平滑化が充分達成さ
れた。

この塗装性は上記モルタル１００重量部に石綿３重量部
加えた場合とほぼ同じ塗装性であった。

（実施例３） ポルトランドセメント１００、水４５の重量比からなる
モルタルに、天日乾燥し、ボールミルで破砕した４０メ
ツシュパス程度の籾殻粉末をモルタル１００に対して１
５なる容量比で加え、真空混練をしながら板状に押出し
成形をしたが、同様のモルタルｌＯＯに対して２０なる
重量比で石綿を加えた場合同様モータートルクも上らず
、またダイスリップからの離型性もよかった。

（実施例４） ポルトランドセメン）１００、砂１００、水６０の重量
比からなるモルタルに、特には乾燥作業はしていない籾
殻のヘンシェルミキサー粉砕物をモルタル１００に対し
て１０なる容量比で添加混練し射出成形をしたが混線物
の流れもよく型の中に滑らかに行きわたった。また、型
離れもモルタル１００に対して２０なる重量比で加えた
石綿の場合同様によかった。

（効果） 以上の説明および実施例かられかるごとく、籾殻の小破
砕物を添加したセメントモルタルは人体に有害といわれ
ている石綿を添加した場合同様の効果を有し、ごてすべ
り、こてによる伸び、仕上り面精度、塗装後の保水性、
スクリュウ混練性金型離れ性等に優れ、石綿の完全な代
替物となりうることか分る。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）水硬性セメントモルタルに籾殻の小破砕物を混合
   してなることを特徴とする水硬性セメントモルタル配合
   物
2. （２）第１項記載の配合物が主成分として用いられるこ
   とを特徴とする左官用塗装材
3. （３）第１項記載の配合物が主成分として用いられるこ
   とを特徴とする押出または射出成形用材料
4. （４）籾殻の小破砕物が乾燥された籾殻の破砕物である
   ことを特徴とする第１項ないし第３項記載の水硬性セメ
   ントモルタル配合物
5. （５）乾燥された籾殻が煎って乾燥された籾殻であるこ
   とを特徴とする第４項記載の水硬性セメントモルタル配
   合物