JP2004225281A - 撥水粉末型建築仕上材 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的容器の処分の面や輸送面に有利な粉末型仕上材において、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる撥水粉末型建築仕上材を提供する。
【解決手段】水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。好ましくは、前記構成材料の内、充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【選択図】 なし
【解決手段】水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。好ましくは、前記構成材料の内、充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に建築構造物などの外壁の仕上げに用いられる撥水粉末型建築仕上材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築構造物などの外壁の仕上げに用いる仕上材には、セメントなどの水硬性材料を結合材としたもの、合成樹脂エマルションなどの有機系の結合材を用いたもの、又それら両方を結合材としたものなどがある。
【0003】
これらの仕上げ材の多くは、水硬性材料、粉末型合成樹脂エマルションを結合材とした仕上材では、その仕上材が粉末状であることから使用前に水と混練させスラリー状にし、壁面に塗布するもので、合成樹脂エマルションを結合材とした仕上材では、スラリー状の仕上げ材をそのまま壁面に塗布するものである。さらに、これらにより仕上げられた仕上げ面に撥水性を持たせたものがある。
また、水硬性結合材、粉末型合成樹脂エマルションを結合材とした撥水性が少ない仕上材の使用時に、撥水剤を添加し、混合することにより、撥水性を持った仕上げ面を形成する仕上材を得ることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2000−219823
特開2000−219823に記載されたものは、合成樹脂エマルションを結合材としたものである。これは、スラリー状の仕上材又は、その仕上材の製造途中に撥水剤を添加することで得ることができ、仕上材中に均一に分散させることが容易に行うことができる。又、その仕上げ面においても、均一な撥水効果を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スラリー状の仕上材は、塗布する前にスラリー状にする手間を必要とせず、均一な撥水効果を得ることができるが、その仕上材中に水などの揮発成分を多く含むため、実際の乾燥した仕上げ面より多くの材料を必要とすることになり、輸送コストが多くかかることになる。又、揮発成分を多く含むことから、その仕上材の容器に缶やプラスチック容器を用いることになり、その容器にかかるコストが多くなり、更に不要となった容器の処分が困難である。
【0006】
一方、粉末状の仕上材では、水と混練する手間はあるものの、粉末状であることからその包装には、防水性のある袋を用いることができ、不要となった包装容器の処分が容易であり、更に揮発成分を含まないことで輸送面においても有利であるが、均一な撥水効果がある仕上げ面を得ることが難しい場合がある。
これは、水と馴染みにくい撥水剤を比較的水分の多い仕上材に均一に混合することが難しいからである。
【0007】
また、撥水剤の添加量が比較的少ないことから、塗布作業前に撥水剤と粉末状の仕上材とを混合する場合では、粉末状の仕上材にその撥水剤を均一に混合することが難しく、粉末状の仕上材中に撥水剤が偏った状態で存在することがある。
これは、撥水剤の回りを粉末状の仕上材が集まり、継子状態になることである。
さらに、このように塗布現場で混合する場合では、現場での撥水剤の計量が行われるときには、その計量による誤差が生じる場合がある。又、添加時に、撥水剤が入っている容器から撥水剤を入れる時に、その容器に撥水剤が残る場合があり、その添加量が仕上材の混合単位でばらつきが生じることがあり、安定した均一な撥水効果がある仕上げ面を得ることが難しいものである。
【0008】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、比較的容器の処分の面や輸送面に有利な粉末型仕上材において、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる撥水粉末型建築仕上材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材は、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0010】
請求項2に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材は、請求項1に記載の発明において、前記構成材料の内、充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。
この発明は、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0012】
まず、粉末型仕上材とは、建築構造物などの外壁の仕上げに用いるものであり、セメントなどの水硬性結合材としたもの、粉末型合成樹脂エマルションなどの有機系の結合材を用いたものなどを結合材とし、充填材を含有し、更に必要に応じて添加剤を加えたものである。これにより、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる
前記結合材は、仕上材を塗布し、乾燥した後に充填材などの成分同士を結合し、塗膜を得るためのものであり、塗膜と被塗布物との付着性を良好なものにするものである。この結合材には、上記のように水硬性結合材、粉末型合成樹脂エマルションを挙げることができる。
【0013】
また、消石灰,焼石膏,無水石膏,マグネシアセメント,ドロマイトプラスターなどのように水を加えただけでは硬化せず、水を加え空気中で乾燥しながら固まり始め、大気中の炭酸ガスと反応し固化し、固化した後には、水に不溶なものとなる気硬性結合材もあるが、本発明においては、外壁に用いる仕上材であることから、耐候性、耐水性の点からこの気硬性結合材を単独で用いることは、好ましいものではない。
しかし、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションを結合材とし、その結合材の結合力を補助するために用いる場合、つまり、これらの結合材と併用して用いる場合には、何ら問題が無く、より結合力のある撥水粉末型建築仕上材となるため、好ましく用いられる場合がある。
【0014】
水硬性結合材は、水を加えることによって、水と反応して水和反応を起こし、硬化を始め、表面エネルギーによる引き合う力により強度が上がり、更に水素結合力による引き合う力も加わり、一層強い強度が得られる。
この水硬性結合材には、単味セメント、混合セメント及び特殊セメントに分けられる。単味セメントには、ポルトランドセメント,水硬性石灰,ローマンセメント,天然セメント,アルミナセメント及び超速硬セメントがある。また、ポルトランドセメントには、普通ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメント,超早強ポルトランドセメント,中庸熱ポルトランドセメント,耐硫酸塩ポルトランドセメント及び白色ポルトランドセメントとがある。
【0015】
混合セメントには、高炉セメント,シリカセメント,ポゾランセメント,フライアッシュセメント,膨張性セメント,メーソンリーセメント及び左官用セメントなどがあり、特殊セメントには、耐酸セメント,歯科用セメント,セメント系固化材,コロイドセメント,油井セメント及び地熱セメントがある。
これら水硬性結合材は、その撥水粉末型建築仕上材の必要な性能に応じ、1種又は2種以上のものを適宜選択し用いることができる。これらの中でも、入手が容易なことから普通ポルトランドセメントが用いられることが多く、塗材に着色を施す場合においては、材料自体が白色である白色ポルトランドセメントが好ましく用いられる。
【0016】
粉末型合成樹脂エマルションは、水を加えて混ぜることで再乳化し、エマルションを形成するものである。この粉末型合成樹脂エマルションは、液状の合成樹脂エマルションを噴霧乾燥し、得られるものである。
この粉末型合成樹脂エマルションには、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,飽和カルボン酸のビニルエステル,アクリル酸アルキルエステルなどのアクリル系モノマー,エチレン性不飽和カルボン酸,エチレン,塩化ビニル,スチレン,ダイアセトンアクリルアミドなどから適宜選択されたモノマー混合物を共重合したものが挙げられる。これらのうち、粉末型合成樹脂エマルション再乳化性の点からは、これらの重合時にポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合したものが好ましい。
【0017】
これら粉末結合材のうち、水硬性結合材が好ましく用いられる。この水硬性結合材は、非水性オイルによる変質がほとんどないものである。又、水硬性結合材に非水性オイルを吸着、吸油させることにより、大気中の水分を水硬性結合材に寄せ付けることが少なく、撥水粉末型建築仕上材の保存期間中に大気中の水分との水和反応を防止することができる。
【0018】
また、粉末結合材として、水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの併用したものを用いることが好ましい。水硬性結合材のみの場合では、仕上げ面を作る塗膜が固くなり、建築構造物の動きによりクラックが発生することがある。そのため、水硬性結合材のみの場合より柔らかな塗膜を作ることができる合成樹脂を併用することにより、塗膜が柔らかくなり、クラックの発生を少なくすることができる。
【0019】
次に、充填材とは、水硬性結合材や粉末型合成樹脂エマルションの結合の対象にもなるものであり、仕上材により形成される塗膜の強度の向上や収縮によるひび割れを防止、塗膜を厚くするため、更に被塗装物の色を隠すために混合されるものである。
この充填材には、一般的に塗材配合に用いられる珪砂,炭酸カルシウムなどや陶磁器を粉砕して得られるセルベンや御影石,寒水石などの天然石を粉砕した粉砕砂やガラスを粉砕したものなど,酸化チタン,タルク,カオリンクレー,ホワイトカーボン,マイカ粉,珪藻土などが挙げられるがある。又、ガラス,合成樹脂を略球状にしたビーズ状のものも挙がられる。又、金属を溶融し精錬する時に出る非金属性の石灰,マグネシア,無水珪酸,アルミナなどを主成分とするスラグを用いることもできる。
【0020】
さらに、黒曜石,真珠岩,ガラスなどを粉砕したものを発泡させたもの、シラスバルーンなどの軽量骨材なども挙げることができる。
また、上記充填材の表面に塗料などの着色剤により着色を施した充填材を用いることも可能である。
これらの充填材のうち少なくとも1種又は2種以上を必要に応じて、選択し用いることができ、安価で、入手が容易である珪砂、寒水石を代表とする炭酸カルシウム、陶磁器を粉砕して得られるセルベンが好ましく用いられる。また、これらのうち、吸油量が比較的少ない珪砂、セルベンがより好ましい。
【0021】
吸油量が多いものであった場合では、充填材中に非水性オイルが内在し、塗膜中の非水性オイルが少なくなることから、撥水性能が落ちることがある。また、撥水性能を良くする場合には、多量の非水性オイルが必要となることがある。
この吸油量は、充填材の表面積により変化するが、JIS K−5101に準じた測定方法により、10〜200ml/100gの範囲のものが好ましい。この範囲であれば、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0022】
この充填材の平均粒子径は、37〜800μmの範囲であることが好ましい。
この平均粒子径が37μmより小さい場合では、単位重量当たりの充填材の表面積が広くなり、非水性オイルの混合量が多くなることがある。また、800μmより大きい場合では、仕上げ面に充填材の粒が目立ち、仕上がり感が劣る場合があり、又、その充填材に埃などのゴミが引っ掛かり易く汚れが目立つ場合もある。
【0023】
さらに、非水性オイルは、撥水粉末型建築仕上材により仕上げられた仕上げ面に撥水効果を与えるものであり、非水性であることが必要である。非水性であることにより、水硬性結合材の場合では、塗材の保存中に硬化することなく保存することができ、粉末型合成樹脂エマルションの場合では、このエマルションを再乳化させることなく保存することができる。
この非水性オイルには、撥水効果の他に機能を持ったものであっても良い。この機能には、仕上面の黴や藻の発生を抑制する防藻防黴機能や仕上面に匂いを付ける芳香機能などがある。
【0024】
この非水性オイルには、鉱物性オイル,植物性オイル,工業的に合成された化学合成オイルなどがあり、これらのオイルのうち、シリコーンを主体としたシリコーンオイルが好ましく用いられる。このシリコーンオイルは、比較的少量で、十分な撥水効果を得ることができ、仕上面の長期的な汚れの少ないものである。
【0025】
この非水性オイルの混合量は、粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%である。0.1重量%より少ない場合には、十分な撥水効果を得ることができない場合がある。又、10.0重量%より多い場合には、仕上げ面に親油性の汚れが付着し易くなり、長期的に汚れが目立つものとなる。また、水硬性結合材を用いた場合では、その水和反応を阻害することがあり、十分な強度の仕上面を得ることができないことや硬化が遅くなることもある。
より好ましくは、0.5〜5.0重量%の範囲で混合することである。この範囲であれば、十分な撥水効果と長期的な汚れが少ないバランスの取れた仕上げ面を得ることができる。
【0026】
この発明は、上記記載のものにより構成されるものであり、必要に応じて、着色剤や添加剤などを添加することもできる。着色剤には、一般的な顔料、染料などを用いることができる。
この添加剤には、撥水粉末型建築仕上材を水と混練したスラリーの作業性をコントロールする増粘剤などの粘性調整剤、スラリーの泡をコントロールする消泡剤などや水との混練性を向上させるための分散剤、湿潤剤などがあり、塗膜の割れを防止するための繊維、ベントナイトは、好ましく用いられる。
また、水硬性結合材を用いた場合には、混練する水の量を少なくする減水剤やAE剤、硬化を速くするための硬化促進剤、逆に遅くするための遅延剤などがある。
【0027】
この撥水粉末型建築仕上材を構成する粉末型結合材や充填材の配合割合としては、粉末型結合材に対して、充填材を1〜7倍の重量であることが好ましい。1倍量より少ない場合では、仕上材の成膜過程で割れが生じることがある。又、7倍量を越えた場合では、仕上材全体での結合材成分が少なく、仕上面が脆いものとなることがある。
【0028】
また、この粉末結合材に水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとを併用した場合でのこれらの配合割合は、水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることが好ましい。この範囲内であることにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0029】
さらに、結合材の補助材として、気硬性結合材を用いた場合では、粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることが好ましい。この範囲であれば、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
【0030】
この発明の撥水粉末型建築仕上材は、上記記載したものにより構成される。この撥水粉末型建築仕上材の製造方法は、粉末結合材と充填材とにより構成される粉末型仕上材の製造時に非水性オイルを混合する方法、これら構成材料を別々に非水性オイルと混合し、更に、これら構成材料を混合する方法がある。この混合には、ミキサーなどの混合装置を用いて行われ、混合効率から回転式のもので、高速で回転するものが用いられることが多い。
【0031】
また、粉末結合材、充填材のいずれか一方と非水性オイルとを混合したものを用いて、撥水粉末型建築仕上材を得ることもできる。これらのうち充填材と非水性オイルとを混合したものを用いることが好ましい。この充填材と非水性オイルとを混合した撥水効果がある充填材と粉末結合材を混合し、撥水粉末型建築仕上材を得る。このように粉末結合材と非水性オイルとを混合しないことにより、粉末結合材の硬化や成膜性を阻害することがより少ないものとなる。
【0032】
この撥水効果がある充填材は、この発明の撥水粉末型建築仕上材として用いること以外にも、スラリー状の塗材や塗料の充填材として用いることもできる。この場合は、従来からある撥水性を有するものと同じ効果のあるものを容易に得ることができる。
この撥水粉末型建築仕上材は、従来と同様な防水性のある袋を包装容器として使用し、保存及び輸送することが可能である。これにより、撥水粉末型建築仕上材を使用した後、不要となった容器の処分が容易であり、輸送面においても有利である。
この発明の撥水粉末型建築仕上材は、水と混練し、スラリー状にした後、外壁に塗布し、仕上面を形成するものである。この塗布の方法としては、コテ,ローラー,スプレー器具などの公知の塗布手段により行うものである。
【0033】
また、この撥水粉末型建築仕上材をタイルの目地材として用いることも可能であり、仕上材と同様に撥水性のある目地を形成するものである。このように用いた場合では、一般的に吸水性が少ないと言われているタイルとこの撥水粉末型建築仕上材とにより仕上面を構成することにより、雨水などに対して、有効な仕上面を作ることができる。
【0034】
以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 気硬性結合材を併用することにより、より結合力のあるものを得ることができる。
【0035】
・ 充填材が珪砂及び/又はセルベンであることにより、入手が容易で、吸油量が適切であるので、撥水性能を低下させることがないものである。
・ 充填材の吸油量が10〜200ml/100gの範囲であることにより、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0036】
・ 充填材の平均粒子径が37〜800μmの範囲であることにより、非水性オイルの混合量が少なくても撥水効果があり、仕上げ面が良好な仕上がりとなり、汚れが目立ち難いものである。
・ 非水性オイルがシリコーンを主体としたシリコーンオイルであることにより、比較的少量で、十分な撥水効果を得ることができ、仕上面の長期的な汚れの少ないものである。
【0037】
・ 非水性オイルの混合量が粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%であることにより、十分な撥水効果があり、長期的に汚れが少ないものとなる。また、水硬性結合材を用いた場合では、十分な強度の仕上げ面を得ることができる。
・ 粉末型結合材に対して、充填材の配合量が1〜7倍の重量であることにより、仕上材の成膜過程で割れが生じることが少なく、強度のある仕上面を形成することができる。
【0038】
・ 水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの配合割合が水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0039】
・ 粉末結合材と気硬性結合材との配合割合が粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることにより、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
・ 防水性のある袋を容器として使用し、保存及び輸送することにより、撥水粉末型建築仕上材を使用した後、不要となった容器の処分が容易であり、輸送面においても有利なものである。
【0040】
【実施例】
以下、前記実施形態を実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。下記に配合例を示す。
配合例
白色ポルトランドセメント : 12.0重量%
粉末型合成樹脂エマルション: 1.0重量%
ドロマイトプラスター : 2.0重量%
珪砂 : 80.0重量%
その他添加剤 : 5.0重量%
合 計 :100.0重量%
【0041】
この配合例では、水硬性結合材に白色ポルトランドセメント、粉末型合成樹脂エマルションに酢酸ビニル系のものを使用した。更に、気硬性結合材として、ドロマイトプラスターを加え、その他添加剤には、粘性調整剤、消泡剤、分散剤、湿潤剤、繊維を使用した。充填材としては、平均粒径が100〜500μmの珪砂を複数混ぜ合わせたものを使用した。
【0042】
まず、これらを混合途中に非水系オイルとしてシリコーンオイルを添加したものを実施例1とした。実施例2として、前もってシリコーンオイルを珪砂と混合したものを用い撥水粉末型建築仕上材を得た。この配合例の粉末型建築仕上材を比較例1として用いた。
シリコーンオイルの添加量は、配合例の粉末型建築仕上100.0重量%に対して、7.5重量%であった。つまり、実施例1では、この配合例の粉末型建築仕上100.0重量%を製造する際に、7.5重量%のシリコーンオイルを添加混合し、撥水粉末型建築仕上材としたものである。実施例2では、珪砂80.0重量%に対して、7.5重量%のシリコーンオイルを添加し、混合した撥水効果がある充填材として、その充填材を用いて、撥水粉末型建築仕上材を得たものである。
【0043】
さらに、シリコーンオイルの添加量を変化させた試験体を作成した。この試験体に用いた撥水粉末型建築仕上材は、実施例1と同様な方法により得たものである。実施例3の試験体には、シリコーンオイルの添加量を9.0重量%にしたもので、実施例4の試験体には、2.0重量%にしたものであった。又、比較例2として、シリコーンオイルの添加量を13.0重量%にしたものを用いた。
【0044】
これらの仕上材100重量%に対して、10重量%の水を加え、スラリー状として、縦50mm、横50mmの石綿スレート板に、塗膜の厚みが2.0mmとなるようにコテを用いて塗布し、乾燥硬化したものを試験体とした。
この試験体に散水用のシャワーを使って水を掛け、撥水効果を確認した。実施例1〜実施例4及び比較例2の試験体では、十分な撥水効果があることが確認できた。比較例1の試験体では、撥水効果が無く、水を吸水していた。
【0045】
次に、これらの試験体を南面に面した壁面に固定し、1年間の暴露試験を行い、その試験体の汚れ具合を確認した。その汚れ具合は、比較例2の試験体が一番汚れていて、比較例1の試験体の汚れ具合が一番良いものであり、シリコーンオイルの添加量に比例している傾向であった。しかし、比較例2の試験体と実施例3の試験体を比べたところ、その汚れの差は、大きいものであった。
汚れを確認した後、前記と同様に撥水効果を確認しところ、前記同様で、実施例1〜実施例4及び比較例2の試験体では、十分な撥水効果があることが確認でき、撥水効果の持続性が良いことを確認した。
【0046】
また、これら実施例にある撥水粉末型建築仕上材を防水性の袋で保存、輸送を行うことで、缶に入ったスラリー状の仕上材と比べ、同じ塗布面積であった場合、揮発成分が入っていないことで、輸送が少なくて済む。又、不要となった袋の重量と缶の重量では、その差は大きく異なり、それらの処分が容易に行うことができた。
【0047】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 撥水効果がある充填材をスラリー状の塗材や塗料の充填材として用いることにより、撥水性を有する塗材や塗料を容易に得ることができる。
・ 撥水粉末型建築仕上材をタイルの目地材として用いることにより、雨水などに対して、有効な仕上面を作ることができる。
・ 非水性オイルが撥水効果の他に防藻防黴機能、芳香機能を持ったものであることにより、仕上面の黴や藻の発生を抑制したり、仕上面に匂いを付けることができる。
【0048】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ さらに、気硬性結合材を含有することを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、より結合力のあるものを得ることができる。
【0049】
・ 前記充填材の吸油量が10〜200ml/100gの範囲であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0050】
・ 非水性オイルの混合量が粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、十分な撥水効果があり、長期的に汚れが少ないものとなる。
また、水硬性結合材を用いた場合では、十分な強度の仕上げ面を得ることができる。
【0051】
・ 粉末型結合材に対して、充填材の配合量が1〜7倍の重量であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、仕上材の成膜過程で割れが生じることが少なく、強度のある仕上面を形成することができる。
【0052】
・ 水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの配合割合が水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。このことにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0053】
・ 粉末結合材と気硬性結合材との配合割合が粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
【0054】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材によれば、比較的容器の処分の面や輸送面に有利な粉末型仕上材において、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる
【0055】
請求項2に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、粉末結合材の硬化や成膜性を阻害することがより少ないものとなる。
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に建築構造物などの外壁の仕上げに用いられる撥水粉末型建築仕上材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築構造物などの外壁の仕上げに用いる仕上材には、セメントなどの水硬性材料を結合材としたもの、合成樹脂エマルションなどの有機系の結合材を用いたもの、又それら両方を結合材としたものなどがある。
【0003】
これらの仕上げ材の多くは、水硬性材料、粉末型合成樹脂エマルションを結合材とした仕上材では、その仕上材が粉末状であることから使用前に水と混練させスラリー状にし、壁面に塗布するもので、合成樹脂エマルションを結合材とした仕上材では、スラリー状の仕上げ材をそのまま壁面に塗布するものである。さらに、これらにより仕上げられた仕上げ面に撥水性を持たせたものがある。
また、水硬性結合材、粉末型合成樹脂エマルションを結合材とした撥水性が少ない仕上材の使用時に、撥水剤を添加し、混合することにより、撥水性を持った仕上げ面を形成する仕上材を得ることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2000−219823
特開2000−219823に記載されたものは、合成樹脂エマルションを結合材としたものである。これは、スラリー状の仕上材又は、その仕上材の製造途中に撥水剤を添加することで得ることができ、仕上材中に均一に分散させることが容易に行うことができる。又、その仕上げ面においても、均一な撥水効果を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スラリー状の仕上材は、塗布する前にスラリー状にする手間を必要とせず、均一な撥水効果を得ることができるが、その仕上材中に水などの揮発成分を多く含むため、実際の乾燥した仕上げ面より多くの材料を必要とすることになり、輸送コストが多くかかることになる。又、揮発成分を多く含むことから、その仕上材の容器に缶やプラスチック容器を用いることになり、その容器にかかるコストが多くなり、更に不要となった容器の処分が困難である。
【0006】
一方、粉末状の仕上材では、水と混練する手間はあるものの、粉末状であることからその包装には、防水性のある袋を用いることができ、不要となった包装容器の処分が容易であり、更に揮発成分を含まないことで輸送面においても有利であるが、均一な撥水効果がある仕上げ面を得ることが難しい場合がある。
これは、水と馴染みにくい撥水剤を比較的水分の多い仕上材に均一に混合することが難しいからである。
【0007】
また、撥水剤の添加量が比較的少ないことから、塗布作業前に撥水剤と粉末状の仕上材とを混合する場合では、粉末状の仕上材にその撥水剤を均一に混合することが難しく、粉末状の仕上材中に撥水剤が偏った状態で存在することがある。
これは、撥水剤の回りを粉末状の仕上材が集まり、継子状態になることである。
さらに、このように塗布現場で混合する場合では、現場での撥水剤の計量が行われるときには、その計量による誤差が生じる場合がある。又、添加時に、撥水剤が入っている容器から撥水剤を入れる時に、その容器に撥水剤が残る場合があり、その添加量が仕上材の混合単位でばらつきが生じることがあり、安定した均一な撥水効果がある仕上げ面を得ることが難しいものである。
【0008】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、比較的容器の処分の面や輸送面に有利な粉末型仕上材において、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる撥水粉末型建築仕上材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材は、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0010】
請求項2に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材は、請求項1に記載の発明において、前記構成材料の内、充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。
この発明は、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものである。
【0012】
まず、粉末型仕上材とは、建築構造物などの外壁の仕上げに用いるものであり、セメントなどの水硬性結合材としたもの、粉末型合成樹脂エマルションなどの有機系の結合材を用いたものなどを結合材とし、充填材を含有し、更に必要に応じて添加剤を加えたものである。これにより、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる
前記結合材は、仕上材を塗布し、乾燥した後に充填材などの成分同士を結合し、塗膜を得るためのものであり、塗膜と被塗布物との付着性を良好なものにするものである。この結合材には、上記のように水硬性結合材、粉末型合成樹脂エマルションを挙げることができる。
【0013】
また、消石灰,焼石膏,無水石膏,マグネシアセメント,ドロマイトプラスターなどのように水を加えただけでは硬化せず、水を加え空気中で乾燥しながら固まり始め、大気中の炭酸ガスと反応し固化し、固化した後には、水に不溶なものとなる気硬性結合材もあるが、本発明においては、外壁に用いる仕上材であることから、耐候性、耐水性の点からこの気硬性結合材を単独で用いることは、好ましいものではない。
しかし、水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションを結合材とし、その結合材の結合力を補助するために用いる場合、つまり、これらの結合材と併用して用いる場合には、何ら問題が無く、より結合力のある撥水粉末型建築仕上材となるため、好ましく用いられる場合がある。
【0014】
水硬性結合材は、水を加えることによって、水と反応して水和反応を起こし、硬化を始め、表面エネルギーによる引き合う力により強度が上がり、更に水素結合力による引き合う力も加わり、一層強い強度が得られる。
この水硬性結合材には、単味セメント、混合セメント及び特殊セメントに分けられる。単味セメントには、ポルトランドセメント,水硬性石灰,ローマンセメント,天然セメント,アルミナセメント及び超速硬セメントがある。また、ポルトランドセメントには、普通ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメント,超早強ポルトランドセメント,中庸熱ポルトランドセメント,耐硫酸塩ポルトランドセメント及び白色ポルトランドセメントとがある。
【0015】
混合セメントには、高炉セメント,シリカセメント,ポゾランセメント,フライアッシュセメント,膨張性セメント,メーソンリーセメント及び左官用セメントなどがあり、特殊セメントには、耐酸セメント,歯科用セメント,セメント系固化材,コロイドセメント,油井セメント及び地熱セメントがある。
これら水硬性結合材は、その撥水粉末型建築仕上材の必要な性能に応じ、1種又は2種以上のものを適宜選択し用いることができる。これらの中でも、入手が容易なことから普通ポルトランドセメントが用いられることが多く、塗材に着色を施す場合においては、材料自体が白色である白色ポルトランドセメントが好ましく用いられる。
【0016】
粉末型合成樹脂エマルションは、水を加えて混ぜることで再乳化し、エマルションを形成するものである。この粉末型合成樹脂エマルションは、液状の合成樹脂エマルションを噴霧乾燥し、得られるものである。
この粉末型合成樹脂エマルションには、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,飽和カルボン酸のビニルエステル,アクリル酸アルキルエステルなどのアクリル系モノマー,エチレン性不飽和カルボン酸,エチレン,塩化ビニル,スチレン,ダイアセトンアクリルアミドなどから適宜選択されたモノマー混合物を共重合したものが挙げられる。これらのうち、粉末型合成樹脂エマルション再乳化性の点からは、これらの重合時にポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合したものが好ましい。
【0017】
これら粉末結合材のうち、水硬性結合材が好ましく用いられる。この水硬性結合材は、非水性オイルによる変質がほとんどないものである。又、水硬性結合材に非水性オイルを吸着、吸油させることにより、大気中の水分を水硬性結合材に寄せ付けることが少なく、撥水粉末型建築仕上材の保存期間中に大気中の水分との水和反応を防止することができる。
【0018】
また、粉末結合材として、水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの併用したものを用いることが好ましい。水硬性結合材のみの場合では、仕上げ面を作る塗膜が固くなり、建築構造物の動きによりクラックが発生することがある。そのため、水硬性結合材のみの場合より柔らかな塗膜を作ることができる合成樹脂を併用することにより、塗膜が柔らかくなり、クラックの発生を少なくすることができる。
【0019】
次に、充填材とは、水硬性結合材や粉末型合成樹脂エマルションの結合の対象にもなるものであり、仕上材により形成される塗膜の強度の向上や収縮によるひび割れを防止、塗膜を厚くするため、更に被塗装物の色を隠すために混合されるものである。
この充填材には、一般的に塗材配合に用いられる珪砂,炭酸カルシウムなどや陶磁器を粉砕して得られるセルベンや御影石,寒水石などの天然石を粉砕した粉砕砂やガラスを粉砕したものなど,酸化チタン,タルク,カオリンクレー,ホワイトカーボン,マイカ粉,珪藻土などが挙げられるがある。又、ガラス,合成樹脂を略球状にしたビーズ状のものも挙がられる。又、金属を溶融し精錬する時に出る非金属性の石灰,マグネシア,無水珪酸,アルミナなどを主成分とするスラグを用いることもできる。
【0020】
さらに、黒曜石,真珠岩,ガラスなどを粉砕したものを発泡させたもの、シラスバルーンなどの軽量骨材なども挙げることができる。
また、上記充填材の表面に塗料などの着色剤により着色を施した充填材を用いることも可能である。
これらの充填材のうち少なくとも1種又は2種以上を必要に応じて、選択し用いることができ、安価で、入手が容易である珪砂、寒水石を代表とする炭酸カルシウム、陶磁器を粉砕して得られるセルベンが好ましく用いられる。また、これらのうち、吸油量が比較的少ない珪砂、セルベンがより好ましい。
【0021】
吸油量が多いものであった場合では、充填材中に非水性オイルが内在し、塗膜中の非水性オイルが少なくなることから、撥水性能が落ちることがある。また、撥水性能を良くする場合には、多量の非水性オイルが必要となることがある。
この吸油量は、充填材の表面積により変化するが、JIS K−5101に準じた測定方法により、10〜200ml/100gの範囲のものが好ましい。この範囲であれば、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0022】
この充填材の平均粒子径は、37〜800μmの範囲であることが好ましい。
この平均粒子径が37μmより小さい場合では、単位重量当たりの充填材の表面積が広くなり、非水性オイルの混合量が多くなることがある。また、800μmより大きい場合では、仕上げ面に充填材の粒が目立ち、仕上がり感が劣る場合があり、又、その充填材に埃などのゴミが引っ掛かり易く汚れが目立つ場合もある。
【0023】
さらに、非水性オイルは、撥水粉末型建築仕上材により仕上げられた仕上げ面に撥水効果を与えるものであり、非水性であることが必要である。非水性であることにより、水硬性結合材の場合では、塗材の保存中に硬化することなく保存することができ、粉末型合成樹脂エマルションの場合では、このエマルションを再乳化させることなく保存することができる。
この非水性オイルには、撥水効果の他に機能を持ったものであっても良い。この機能には、仕上面の黴や藻の発生を抑制する防藻防黴機能や仕上面に匂いを付ける芳香機能などがある。
【0024】
この非水性オイルには、鉱物性オイル,植物性オイル,工業的に合成された化学合成オイルなどがあり、これらのオイルのうち、シリコーンを主体としたシリコーンオイルが好ましく用いられる。このシリコーンオイルは、比較的少量で、十分な撥水効果を得ることができ、仕上面の長期的な汚れの少ないものである。
【0025】
この非水性オイルの混合量は、粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%である。0.1重量%より少ない場合には、十分な撥水効果を得ることができない場合がある。又、10.0重量%より多い場合には、仕上げ面に親油性の汚れが付着し易くなり、長期的に汚れが目立つものとなる。また、水硬性結合材を用いた場合では、その水和反応を阻害することがあり、十分な強度の仕上面を得ることができないことや硬化が遅くなることもある。
より好ましくは、0.5〜5.0重量%の範囲で混合することである。この範囲であれば、十分な撥水効果と長期的な汚れが少ないバランスの取れた仕上げ面を得ることができる。
【0026】
この発明は、上記記載のものにより構成されるものであり、必要に応じて、着色剤や添加剤などを添加することもできる。着色剤には、一般的な顔料、染料などを用いることができる。
この添加剤には、撥水粉末型建築仕上材を水と混練したスラリーの作業性をコントロールする増粘剤などの粘性調整剤、スラリーの泡をコントロールする消泡剤などや水との混練性を向上させるための分散剤、湿潤剤などがあり、塗膜の割れを防止するための繊維、ベントナイトは、好ましく用いられる。
また、水硬性結合材を用いた場合には、混練する水の量を少なくする減水剤やAE剤、硬化を速くするための硬化促進剤、逆に遅くするための遅延剤などがある。
【0027】
この撥水粉末型建築仕上材を構成する粉末型結合材や充填材の配合割合としては、粉末型結合材に対して、充填材を1〜7倍の重量であることが好ましい。1倍量より少ない場合では、仕上材の成膜過程で割れが生じることがある。又、7倍量を越えた場合では、仕上材全体での結合材成分が少なく、仕上面が脆いものとなることがある。
【0028】
また、この粉末結合材に水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとを併用した場合でのこれらの配合割合は、水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることが好ましい。この範囲内であることにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0029】
さらに、結合材の補助材として、気硬性結合材を用いた場合では、粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることが好ましい。この範囲であれば、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
【0030】
この発明の撥水粉末型建築仕上材は、上記記載したものにより構成される。この撥水粉末型建築仕上材の製造方法は、粉末結合材と充填材とにより構成される粉末型仕上材の製造時に非水性オイルを混合する方法、これら構成材料を別々に非水性オイルと混合し、更に、これら構成材料を混合する方法がある。この混合には、ミキサーなどの混合装置を用いて行われ、混合効率から回転式のもので、高速で回転するものが用いられることが多い。
【0031】
また、粉末結合材、充填材のいずれか一方と非水性オイルとを混合したものを用いて、撥水粉末型建築仕上材を得ることもできる。これらのうち充填材と非水性オイルとを混合したものを用いることが好ましい。この充填材と非水性オイルとを混合した撥水効果がある充填材と粉末結合材を混合し、撥水粉末型建築仕上材を得る。このように粉末結合材と非水性オイルとを混合しないことにより、粉末結合材の硬化や成膜性を阻害することがより少ないものとなる。
【0032】
この撥水効果がある充填材は、この発明の撥水粉末型建築仕上材として用いること以外にも、スラリー状の塗材や塗料の充填材として用いることもできる。この場合は、従来からある撥水性を有するものと同じ効果のあるものを容易に得ることができる。
この撥水粉末型建築仕上材は、従来と同様な防水性のある袋を包装容器として使用し、保存及び輸送することが可能である。これにより、撥水粉末型建築仕上材を使用した後、不要となった容器の処分が容易であり、輸送面においても有利である。
この発明の撥水粉末型建築仕上材は、水と混練し、スラリー状にした後、外壁に塗布し、仕上面を形成するものである。この塗布の方法としては、コテ,ローラー,スプレー器具などの公知の塗布手段により行うものである。
【0033】
また、この撥水粉末型建築仕上材をタイルの目地材として用いることも可能であり、仕上材と同様に撥水性のある目地を形成するものである。このように用いた場合では、一般的に吸水性が少ないと言われているタイルとこの撥水粉末型建築仕上材とにより仕上面を構成することにより、雨水などに対して、有効な仕上面を作ることができる。
【0034】
以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 気硬性結合材を併用することにより、より結合力のあるものを得ることができる。
【0035】
・ 充填材が珪砂及び/又はセルベンであることにより、入手が容易で、吸油量が適切であるので、撥水性能を低下させることがないものである。
・ 充填材の吸油量が10〜200ml/100gの範囲であることにより、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0036】
・ 充填材の平均粒子径が37〜800μmの範囲であることにより、非水性オイルの混合量が少なくても撥水効果があり、仕上げ面が良好な仕上がりとなり、汚れが目立ち難いものである。
・ 非水性オイルがシリコーンを主体としたシリコーンオイルであることにより、比較的少量で、十分な撥水効果を得ることができ、仕上面の長期的な汚れの少ないものである。
【0037】
・ 非水性オイルの混合量が粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%であることにより、十分な撥水効果があり、長期的に汚れが少ないものとなる。また、水硬性結合材を用いた場合では、十分な強度の仕上げ面を得ることができる。
・ 粉末型結合材に対して、充填材の配合量が1〜7倍の重量であることにより、仕上材の成膜過程で割れが生じることが少なく、強度のある仕上面を形成することができる。
【0038】
・ 水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの配合割合が水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0039】
・ 粉末結合材と気硬性結合材との配合割合が粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることにより、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
・ 防水性のある袋を容器として使用し、保存及び輸送することにより、撥水粉末型建築仕上材を使用した後、不要となった容器の処分が容易であり、輸送面においても有利なものである。
【0040】
【実施例】
以下、前記実施形態を実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。下記に配合例を示す。
配合例
白色ポルトランドセメント : 12.0重量%
粉末型合成樹脂エマルション: 1.0重量%
ドロマイトプラスター : 2.0重量%
珪砂 : 80.0重量%
その他添加剤 : 5.0重量%
合 計 :100.0重量%
【0041】
この配合例では、水硬性結合材に白色ポルトランドセメント、粉末型合成樹脂エマルションに酢酸ビニル系のものを使用した。更に、気硬性結合材として、ドロマイトプラスターを加え、その他添加剤には、粘性調整剤、消泡剤、分散剤、湿潤剤、繊維を使用した。充填材としては、平均粒径が100〜500μmの珪砂を複数混ぜ合わせたものを使用した。
【0042】
まず、これらを混合途中に非水系オイルとしてシリコーンオイルを添加したものを実施例1とした。実施例2として、前もってシリコーンオイルを珪砂と混合したものを用い撥水粉末型建築仕上材を得た。この配合例の粉末型建築仕上材を比較例1として用いた。
シリコーンオイルの添加量は、配合例の粉末型建築仕上100.0重量%に対して、7.5重量%であった。つまり、実施例1では、この配合例の粉末型建築仕上100.0重量%を製造する際に、7.5重量%のシリコーンオイルを添加混合し、撥水粉末型建築仕上材としたものである。実施例2では、珪砂80.0重量%に対して、7.5重量%のシリコーンオイルを添加し、混合した撥水効果がある充填材として、その充填材を用いて、撥水粉末型建築仕上材を得たものである。
【0043】
さらに、シリコーンオイルの添加量を変化させた試験体を作成した。この試験体に用いた撥水粉末型建築仕上材は、実施例1と同様な方法により得たものである。実施例3の試験体には、シリコーンオイルの添加量を9.0重量%にしたもので、実施例4の試験体には、2.0重量%にしたものであった。又、比較例2として、シリコーンオイルの添加量を13.0重量%にしたものを用いた。
【0044】
これらの仕上材100重量%に対して、10重量%の水を加え、スラリー状として、縦50mm、横50mmの石綿スレート板に、塗膜の厚みが2.0mmとなるようにコテを用いて塗布し、乾燥硬化したものを試験体とした。
この試験体に散水用のシャワーを使って水を掛け、撥水効果を確認した。実施例1〜実施例4及び比較例2の試験体では、十分な撥水効果があることが確認できた。比較例1の試験体では、撥水効果が無く、水を吸水していた。
【0045】
次に、これらの試験体を南面に面した壁面に固定し、1年間の暴露試験を行い、その試験体の汚れ具合を確認した。その汚れ具合は、比較例2の試験体が一番汚れていて、比較例1の試験体の汚れ具合が一番良いものであり、シリコーンオイルの添加量に比例している傾向であった。しかし、比較例2の試験体と実施例3の試験体を比べたところ、その汚れの差は、大きいものであった。
汚れを確認した後、前記と同様に撥水効果を確認しところ、前記同様で、実施例1〜実施例4及び比較例2の試験体では、十分な撥水効果があることが確認でき、撥水効果の持続性が良いことを確認した。
【0046】
また、これら実施例にある撥水粉末型建築仕上材を防水性の袋で保存、輸送を行うことで、缶に入ったスラリー状の仕上材と比べ、同じ塗布面積であった場合、揮発成分が入っていないことで、輸送が少なくて済む。又、不要となった袋の重量と缶の重量では、その差は大きく異なり、それらの処分が容易に行うことができた。
【0047】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 撥水効果がある充填材をスラリー状の塗材や塗料の充填材として用いることにより、撥水性を有する塗材や塗料を容易に得ることができる。
・ 撥水粉末型建築仕上材をタイルの目地材として用いることにより、雨水などに対して、有効な仕上面を作ることができる。
・ 非水性オイルが撥水効果の他に防藻防黴機能、芳香機能を持ったものであることにより、仕上面の黴や藻の発生を抑制したり、仕上面に匂いを付けることができる。
【0048】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ さらに、気硬性結合材を含有することを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、より結合力のあるものを得ることができる。
【0049】
・ 前記充填材の吸油量が10〜200ml/100gの範囲であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、充填材の表面に非水性オイルが残り過ぎ、充填材表面がべたつくことがなく、又、充填材に吸油され過ぎ、撥水効果を低下させることがないものである。
【0050】
・ 非水性オイルの混合量が粉末結合材と充填材とを合わせた重量に対して、0.1〜10.0重量%であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、十分な撥水効果があり、長期的に汚れが少ないものとなる。
また、水硬性結合材を用いた場合では、十分な強度の仕上げ面を得ることができる。
【0051】
・ 粉末型結合材に対して、充填材の配合量が1〜7倍の重量であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、仕上材の成膜過程で割れが生じることが少なく、強度のある仕上面を形成することができる。
【0052】
・ 水硬性結合材と粉末型合成樹脂エマルションとの配合割合が水硬性結合材100重量部に対して、粉末型合成樹脂エマルションが1.0〜10.0重量部であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。このことにより、柔軟性のある仕上面になり、それにより仕上げられた仕上面は、水硬性結合材を主成分とした特有の艶が無い自然な仕上りとなるものである。
【0053】
・ 粉末結合材と気硬性結合材との配合割合が粉末結合材100重量部に対して、気硬性結合材を10〜30重量部であることを特徴とする請求項1又が請求項2に記載の撥水粉末型建築仕上材。
このことにより、仕上面の耐候性、耐水性を低下させることなく、塗膜の結合力を向上させることができるものである。
【0054】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材によれば、比較的容器の処分の面や輸送面に有利な粉末型仕上材において、均一で安定的な撥水効果がある仕上げ面を得ることができる
【0055】
請求項2に記載の発明の撥水粉末型建築仕上材によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、粉末結合材の硬化や成膜性を阻害することがより少ないものとなる。
Claims (2)
- 水硬性結合材及び/又は粉末型合成樹脂エマルションからなる粉末結合材と充填材とを構成材料とする粉末型仕上材において、
前記粉末結合材及び/又は充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものであることを特徴とする撥水粉末型建築仕上材。 - 前記構成材料の内、充填材が非水性オイルとの混合により、非水性オイルを吸着及び/又は吸油させたものであることを特徴とする請求項1に記載の撥水粉末型建築仕上材。
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