JPH049242A - 塑性加工用材料定数の設定方法 - Google Patents

塑性加工用材料定数の設定方法

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JPH049242A JP10963390A JP10963390A JPH049242A JP H049242 A JPH049242 A JP H049242A JP 10963390 A JP10963390 A JP 10963390A JP 10963390 A JP10963390 A JP 10963390A JP H049242 A JPH049242 A JP H049242A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鍛造加工等の塑性加工における材料の変形抵
抗に関連する材料定数の値を設定する方法に係わり、特
に加工の進行に合わせてこの値を更新することを特徴と
する方法に関する。
[従来の技術] 従来より、鍛造装置等において鋼材等の鍛造加工をする
際には、所定の材料定数に基づいて鍛造荷重を求め、装
置の設計や工程設計等を行ってい旭 この材料定数については、一般式として(1)式や(2
)式が知られている。
σ=K・ε    ・ ・・ (1) σ=C・ε    ・ ・ ・ (2)ここで、σは応
九 εはひずみ、εはひずみ速度である。また、定数に
は単位ひずみ速度での変形抵抗、定数mはひずみ速度感
受性指数、定数Cは金属の強度を表す値、定数nは加工
硬化指数である。
こうした材料定数は、温度とひずみの条件により変化し
、例えば、定数mは、低温域では値○。
02〜0.04とほぼOであるが、高温域では値0. 
1〜0,3程度になることが知られている。
ただし、AQ−Zn合金などでは定数mが値0゜5以上
となるものもある。
そこで、例えばある材料を熱間鍛造をする場合には、変
形中の温度とひずみ速度を加工の初期条件に基づいて一
定に保った状態で材料を変形させたときの応力−ひすみ
曲線を、円柱試験片の圧縮により実験的に求め、これか
ら材料定数に、  mの値を算土していた。そして、加
工のための予熱温度と加工終了状態のひずみからこれら
材料定数K。
mを選定し、一定値として与えて、 (1)式にで鍛造
荷重を求めるといった手法が採用されていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし実際の加工においては、加工の開始から終了に至
るまでに、材料内の温度やひずみの分布が随時変化して
いる。従って、現実には、加工が開始されると、材料の
各部における材料定数K。
m等の値は時間と共に、また材料内の場所に応じてそれ
ぞれに変化しているのである。
このため、従来の方法で材料定数を一定値として与えて
求めた荷重と、実際の荷重とには差が生じるという問題
があった。このことは、場合によっては鍛造装置の設計
を誤り、荷重能力が足らないといった事態にもつながっ
た。
そこで、実際の材料の挙動と一致する鍛造荷重等の加工
条件を精度よく求めるために、演算に必要な材料定数に
、  m等を加工の進行状況と一致させて設定すること
ができる材料定数設定方法の提供を目的として本発明が
なされた。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するため1こなされた本発明の鍛造加
工用材料定数の設定方法は、 塑性加工における材料の変形抵抗に関連する材料定数の
値を加工の進行に合わせて設定・変更する塑性加工用材
料定数の設定方法であって、塑性加工の初期条件に基づ
いて、材料定数の値を設定した後、 現在設定されている材料定数の値に基づいて、有限要素
解析手法を用いて塑性加工で材料が所定量変形した状態
を演算して材料定数の値を定めるパラメータとなる所定
の物理量が材料内で分布する状況を求め、 この所定の物理量の分布状況に基づいて現在設定されて
いる材料定数の値を更新することを特徴とする。
[作用] 本発明の塑性加工用材料定数設定方法によれば、材料定
数として、まず、初期条件1こ基づいてその値を設定し
、材料が塑性加工されて所定量変形した状態での材料内
の所定の物理量の分布状況を有限要素解析手法にて演算
し、この演算結果に基づいて材料定数の値を更新する。
これら物理量は、材料定数の値を決定するパラメータと
なるものであるから、演算結果に基づいて材料定数の値
を求めることができ、材料定数を変形の進行に合わせて
更新することができるのである。
さらに変形が進んだ状態においては、更新された値が現
在の値であるから、この更新値に基づいて有限要素演算
を実行し、材料定数の値乞さらに更新していく。
この結果、材料定数には、常に加工の進行具合いと一致
する値が設定されることになり、この値を用いて演算さ
れる鍛造荷重等の加工条件は、加工の進行具合いと一致
した精度のよいものとなる。
具体的には、熱間鍛造における材料定数に、  mにつ
いていうと、例えば初期条件としての予熱温度T=TO
とひずみε=Oに対応する初期値K(To、0)、m 
(TO,O)を設定し、これらに基づいて、微少ストロ
ーク△Sだけ変形した状態の材料内の温度分布とひずみ
分布を有限要素解析手法を用いて求める。即ち、荷重条
件や拘束条件を満足するという条件下に、演算精度等に
応じて分割した各要素ごとに温度Tとひずみεを求める
のである。材料定数に、  mの値は、温度Tとひずみ
εから決定できるから、求めた温度分布とひずみ分布に
基づいて材料内の各要素ごとに材料定数に、  mを更
新することができるのである。
[実施例] 以下、本発明をより具体的に説明するため、本発明方法
を適用して熱間鍛造における鍛造荷重を演算する実施例
を説明し、併せてその演算結果と従来法による演算結果
及び実験結果の三者を対比した結果を説明する。
まず、鍛造荷重の演算に本発明方法の材料定数設定方法
を適用した処理の手順を第1図に基づいて説明する。な
お、この第1図の熱間鍛造荷重演算処理は、電子計算機
等において実施されるものであるが、電子計算機は一般
に知られているものであるからそのハード構成は省略す
る。
熱間鍛造荷重演算処理においては、まず鍛造の初期条件
として、予熱温度TOと初期ひずみε0が、キーボード
等から入力さね、電子計算機内のワークメモリに設定さ
れる(ステップ])。なお、通常は初期ひずみε0は値
0となるが、プレコンプレッション材等ではそのプレコ
ンプレッション条件に対応するひずみの値となる。
次に、この初期条件TO,ε0に基づいて、電子計算機
のメモリに予め記憶しである定数に、  mに関する材
料特性から、初期値としての材料定数1(Q、mOを求
める(ステップ2)。なお、材料特性は、外部のメモリ
に記憶してあっても構わない。電子計算機は、これら記
憶内容から初期条件TO1ε0に対応する材料定数KO
,mOを読み出す処理乞行うのである。
ここで、材料定数に、  mについて説明する。材料定
数に、  mは、本実施例では、実際に実験する構造用
炭素鋼845Cの円柱材を一定温度・一定ひずみ速度に
て保持した条件で圧縮試験を行ない、温度Tとひずみε
をパラメータとして予め求めである。
圧縮試験では、ひずみ速度ε=]O○[5eC−’]と
一定に保ち、さらに変形中の温度Tを1000゜110
0、 1200 [’ Clの3温度条件に保持してそ
れぞれに圧縮試験を行い、第2図に示す様l二応カーひ
ずみ曲線C100O,Cl100.  C12,[lO
を求めた。なお、図の縦軸は相当応力であり、横軸は相
当ひずみである。
次に、これら各曲線C100O,Cl100.  C1
200を微分して応力σとひずみ速度εにて表したもの
から、各温度Tとびずみε毎に、材料定数に、  mを
求めた これを一つの図表に表したのが第3図(A)で
ある。なお、第3図(A)の縦軸は単位ひずみ速度での
変形抵抗を表す材料定数にであり、横軸はひずみ速度感
受性指数を表す材料定数mである。
電子計算機のメモリには、この第3図(A)の内容が、
ある温度Tとあるひずみεについての定数に、  mと
して、図中の特定のポイントPa、Pb、Pc、  ・
・・毎の値をマツプ化して記憶しである。
従って、これら特定ポイントに対して記憶された温度T
、ひずみεの中間の温度 ひずみに対応する値は、内挿
により求める。内挿開数の例を(3)氏 (4)式に示
す。
K (ξ、 η)= 1/4  ((1−ξ)  (1−77)Ka+(1+
ξ)(1−η)Kb +(1+ξ) (1+η)  Ka 十(1−ξ)(1+η) Kd 1 ・・ (3) m(I:、  η) 1/4((1−ξ) (1−η)ma +(1+ξ) (1−η)mb +(1+ξ)(1+η) mc +(1−ξ)(1+η)md) ・・・ (4) ここで、Ka−Kd、ma−mdは、第3図(B)に示
す様に、材料定数が求められている4つの点Pa−Pd
における各材料定数であり、(ξ。
η)は、中点PbcとPadとを結ぶξ軸と中点Pab
とPcdとを結ぶη軸を座標系とするときの座標値であ
る。
なお、こうした内挿のできない場合は、同様の外挿関数
にて対応する材料定数の値を求めることができる。
この様に、ステップ2においては、電子計算機のメモリ
に記憶されたマツプから、直接あるいは内挿や外挿によ
り、予熱温度TO及び初期ひずみε0に対応する初期値
KO,moが求められるのである。
こうして材料定数の初期値KO,mOが定まると、電子
計算機では、材料が所定量変形した場合の材料内の温度
分布とひずみ分布を演算しくステップ3)、応力分布を
演算しくステップ4)、さらにこれから、初期ストロー
クS1分だけ変形する際の変形抵抗としての鍛造荷重F
1を求める(ステップ5)。これらステップ3〜5は有
限要素解析手法による演算処理として実行される。ここ
では、便宜的にひずみ分布と温度分布から演算される様
に記載したが、特にひずみ分布と温度分布にあっては、
弾塑性解析と熱力学的解析であって全く別個の関係式に
基づいて演算されるから、順番にはこだわる必要はない
本実施例では、第4図(A)〜(C)、第5図に示す様
に、構造用炭素鋼345Cにて製造した直径80m 高
さ80rm+の円柱材]0を、図示しない鍛造装置の下
工具20の円柱状の凹部25内に置き、中央に円錐台状
の突起35を有する土工具30にて、全ストローク40
mmまで鍛造加工する条件について演算を実施している
ここで、工具20.30は、いずれも5KD61鋼で製
造されており、各寸法は以下の通りである。
工具20 凹部25の深さ    ・・・55rrrn凹部25の
内径    ・・・110mm工具30 本体の外径      ・・・109rrrn突起35
の高さ    ・・・10rrrn突起35の頂部直径
  ・・・40rrrn突起35の底部直径  ・・−
60rrrnである。
また、有限要素解析における要素分割においては、第5
図に示す様に、4角形リング要素40を採用した。なお
、メツシュの大きさは一辺2゜5mmの正方形とし、右
側半分でのメツシュ総数は512個とした。
さらに、ステップ3の計算で(、t、全ストローク5t
otal =40nrnをいくつかの変形ステップに分
割したそのストロークSl、S2.  ・・・の量だけ
変形した状態を演算している。なお、ストローク量は、
 1ステップ当り]rrrnである。従って、本実施例
では、40ステツプの計算で全ストロークを終了するこ
とになる。
なお、この各ステップでの演算の条件にもなるが、加工
条件としてのストローク速度、即ち工具20の圧下速度
は、200mm/secである。
こうした条件から、最初は、各要素の全てに「物性値デ
ータ」として初期値KO,mOが設定されう 初期変形
ステップでのストローク81分だけ変形した状態につい
て有限要素解析手法による演算が実行される。
この演算においては、節点速度Uとひずみ速度εとの関
係を表す(5)式、ひずみ速度εと応力σとの関係を表
す(6)式及び応力σと節点力pとの関係を表す(7)
式が用いられる。
(ε)= [8]  (u)     ・・・ (5)
(σ)=[D](ε)  ・・・(6)各式の()はベ
クトル、[]は行列式を意味し、[] ”は転置行列で
ある。また、 [8]は、一般にBマトリクスと称さね
2塑性変形におけるエネルギー最小の条件に関する行列
式であり、 [D]は、変形抵抗に関する行列式である
。これら(5)弐〜(7)式にから、ひずみ速度と応力
の関係を介して節点速度と節点力の関係が定まる。
こうした関係式を用いて、内部処理では、B−マトリク
スの作成、汎関数の最小化 ひずみの算出、応力の算出
という手順が取ら札 この応力の不釣合い判定を通じて
、変形後の節点座標が求められる。
ここで、本実施例でのひずみ分布解析としての有限要素
解析においては、上述の様に「物性値データ」としては
材料定数に、  mが与えら札 [寸法・形状データ」
としては、上述の材料の要素分割の情報と工具20,3
0の形状に関する情報が与えられる。また、 「拘束条
件」としては、ある節点については節点力の総和が値○
となるという条件と、上工具20との接触部分の節点速
度が0であり、上工具30と接触している部分の節点速
度が土工具30のストローク速度と一致すという条件及
びそのストローク速度と、これらいずれの工具2,0.
30とも接触していない部分の節点の変位は自由である
という条件が与えられる。
こうして有限要素解析を実行することによって、初期条
件KO,,mOにて初期変形ステップだけ変形した状態
での各要素のひずみや応力の分布が求められる。また、
この応力の分布から鍛造荷重が求まるのである。
さらに これと共に、ステップ3においては、「物性値
データ」として材料、工具及び空気の熱伝達特性を与え
、 「拘束条件」として空気との接触面であるとか工具
との接触面であるとかいったや放熱等の諸条件を与えて
、熱力学的条件式に基づいて有限要素解析を行うことに
より、各要素の温度、即ち材料内の温度分布を求める処
理が併せて実行されるのである。なお、 「寸法・形状
」はひずみ・応力解析と同じである。
こうした有限要素解析手法自体については、例えば「有
限要素法入門」 (三好敏部著、培風館出版、昭和61
年]O月30日初版第12刷発行(昭和53年12月1
0日初版発行))等に詳しく述べられており、各種の弾
塑性解析や熱力学的或は流体力学的解析に種々用いられ
る。また、ソフトも各種市販されていることから、有限
要素解析理論自体の説明は省略する。即ち、通常知られ
ている有限要素解析手法を用いればよいのであって、演
算上の工夫等は適宜行えばよい事柄である。
その後、鍛造加工の終了条件となったか否か、即ちスト
ローク40■までの全変形ステップの変形状態を演算し
たか否かを判断しくステップ6)、rYESJ と判断
されたら演算処理を終了する。
一方、 rNOJ と判断されたら、ステップ3にて求
めたひずみ分布と温度分布とから、次の演算用に、各要
素毎の材料定数Kl、mlを第3図の関係を記憶したマ
ツプから求めて「物性値データ」を更新しくステップ7
)、再び次の変形ステップでのストローク82分だけ変
形した状態のひずみ分布、温度分布を求め(ステップ3
)、応力計算をしくステップ4)、この変形ステップで
の鍛造荷重F2を求める(ステップ5)。ステップ7で
も、上述の内挿関数等が利用さね 中間的な値も簡単に
求めることができる様になされていることは勿論である
こうして変形ステップ毎に材料定数に、  mを更新し
つつ求めた荷重Fを、ストロークSを横軸にとった第6
図に実線で示した また、第6図には、この演算条件に対応する実験結果を
黒丸で示した。さらに、ストローク40m変形した場合
の最終ひずみと余熱温度から一定値として材料定数に、
  mを定めて鍛造荷重を演算した従来例の結果を点線
で示しである。
図から明らかな様に、実施例の演算結果と実験結果とは
ほぼ完全に一致しているが、従来例による演算結果は実
際の鍛造荷重よりも低い値として計算されている。
この様に、本実施例によれば、変形ステップ毎二材料定
数に、  mを更新しつつ演算する方法を採用したから
、極めて精度よく鍛造荷重を演算することができ、その
結果、以下の様に実際の設備設計や工程設計における顕
著な作用・効果が得られた 実際の工程設計は、例えば第7図の様な手順で行わ札 
まず、設備としての検討から鍛造装置の仕様を決定しく
ステップ100)、この仕様に基づいて荷重の上限を決
定する(ステップ1]0)。
次に、鍛造工程の設計に入り(ステップ120)、荷重
計算を実行する(ステップ]30)。この荷重計算の結
果が、本実施例では第6図に実線で示される通り、黒丸
の実験結果とほぼ一致する値として得られるのであり、
従来の手法では、第6図の点線の様に実験結果よりも低
い値として得られるのである。
こうして得られた荷重がステップ1]0で決定した上限
値以下であるか否かを判断しくステップ140)、 r
YESJ と判断されたらこの鍛造工程設計の結果に基
づいて型の製作が行われ(ステップ150)、実際の製
品の量産が開始される(ステップ160)。
しかし、ステップ]40でrNOJ と判断されたなら
ば、このままの鍛造工程では製品の製造ができないから
、再びステップ120に戻って鍛造工程の設計からやり
直される。
こうして、最適な工程設計がなされるのであるが、本実
施例の方法であれば、正確な荷重演算の結果、ステップ
140において誤判断が生じることがない。また、こう
して正確な値が求まることから、荷重上限いっばいの工
程設計もでき、設備の稼働効率等の向上を図るのに適し
ている。
これに対し、従来技術では、正確な荷重計算ができてい
ないことから、安全側に過大となる工程設計を強いら札
 これを怠ると荷重上限を越えてしまうために量産体制
に入れないという問題があったのである。
この様に、本実施例によれば、鍛造工程設計において、
過大に安全率を見越す必要がなく、設備の稼働効率を最
大限に引き比す工程設計、ひいては設備設計ができると
いう顕著な作用・効果を奏するのである。
さらに、こうした優れた作用・効果は、複雑形状への塑
性加工において特に顕著に表れる。これ(よ有限要素法
という解析手法自体の特徴でもあるが、特にその変形の
中間ステップ毎に材料定数を更新するという手法が採用
されることによって、生かされるのであって、単なる有
限要素解析手法の適用では、こうした効果を奏するには
至らないのである。
以上本発明の詳細な説明したが、本発明は何等これに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲の種
々なる態様を採用することができる。
例えば、熱間鍛造に限らず、冷間鍛造や、しぼり加工、
押し出し加工あるいはプレス等の種々の塑性加工におい
て工程設計をする場合にも、変形抵抗に関する材料定数
を設定・変更していく本発明手法を用いれば、正確な演
算ができ、最適設計に資するところ極めて大であること
は明らかである。加えて、こうした場合に、設定・変更
される材料定数はに、  m以外に、例えばC,n等そ
れぞれに応じて採用すべき物性値に対応させればよく、
これら物性値を特定するためのパラメータも温度とひず
みに限定するものではない。従って、ひずみよりもひず
み速度の方が適したパラメータならばそれの分布を求め
ればよいのであり、物理法則としての材料定数への影響
力等、必要にに応じてその他のパラメータも採用できる
ことは勿論である。
また、有限要素解析における要素分割においても、4角
形リング要素に限らず、その他の分割手法であってもよ
いことはいうまでもない。実施例は、元の材料が円柱材
]0であり、しかも上工具30も円錐台状の突起35を
備え、同心円的に加工されることから、4角形リング要
素が優れていると考えるが、直方体を出発材料とするな
らばそれに適した要素分割を採用すべきことは勿論であ
る。加えて、市販の各種有限要素解析ソフトを用いる場
合の精度的な誤差等は、本発明においては問題ではなく
、要するに、塑性加工の工程をステップ分けして、有限
要素解析により中間ステップ毎に、物性値の条件を変更
していくことが大切なのである。ソフトに起因する精度
の問題は、要素分割やステップ分割の仕方でいくらでも
向上できるものだからである。
さらに、実施例では有限要素解析における「物性値デー
タjに、円柱材10の材料定数に、  mを採用してい
るが、工具についての物性値データも含ませて材料と工
具との設備全体について弾塑性解析をするといった適用
方法も採用し得る。
[発明の効果] 以上説明した様に本発明の塑性加工用材料定数の設定方
法によれば、実際の材料の挙動とよく一致した材料定数
の設定ができ、鍛造荷重等の塑性加工条件を精度よく求
めることができる。この結果、工程設計等において、過
大な安全率の設定等を排除することができ、設備の稼働
率の向上や限界設計への応用といった各種の塑性加工に
おける加工条件演算に対して多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例における熱間鍛造荷重演算処理のフロー
チャート、第2図は545C鋼において実験的に求めた
応力−ひすみ曲線のグラフ、第3図(A)はその応力−
ひすみ曲線に基づいて求めた材料定数に、  mとびず
みε及び温度Tの関係を表すグラフ、第3図(B)は第
3図(A)から内挿を行なって材料定数に、  mを求
める方法を説明する説明図、第4図(A)は実施例で演
算した熱間鍛造の様子を加工開始について表す模式図、
第4図(B)は同じく加工途中について表す模式図、第
4図(C)は同じく加工終了について表す模式図、第5
図は有限要素解析における要素分割の様子を概略表した
説明図、第6図は実施例の演算結果と実験結果及び従来
法による演算結果を対比して表したグラフ、第7図は鍛
造工程の設計に本実施例を組み込んだ様子を表すフロー
チャートであ]O・・・円柱材 20・・・土工具 40・−・4角形リング要素

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塑性加工における材料の変形抵抗に関連する材料定
    数の値を加工の進行に合わせて設定・変更する塑性加工
    用材料定数の設定方法であって、塑性加工の初期条件に
    基づいて、材料定数の値を設定した後、 現在設定されている材料定数の値に基づいて、有限要素
    解析手法を用いて塑性加工で材料が所定量変形した状態
    を演算して材料定数の値を定めるパラメータとなる所定
    の物理量が材料内で分布する状況を求め、 この所定の物理量の分布状況に基づいて現在設定されて
    いる材料定数の値を更新することを特徴とする塑性加工
    用材料定数の設定方法。
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