JPH0491599A - スピーカ用ダストキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、コーン型スピーカのダストキャップに関する
ものである。

［従来の技術］ コーン型スピーカのダストキャップは、周知のように、
スピーカ振動板の中心近傍に位置して、塵埃等の異物を
遮断する機能を有し、特に振動板の付根部に結合された
ダストキャップでは、該振動板の振動モードに影響を与
えるので、ある程度剛性が大きく、且つ振動板の異常共
振を抑−制するための吸振力が、比較的大きいことを要
求される。

従来におけるダストキャップの代表的な構造は、例えば
、（１）パルプ、金属、樹脂等単一の素材を成型したも
の、（２）無機質高弾性繊維等に熱硬化性樹脂を含浸さ
せて加熱成型したもの、（３）無機質高弾性繊維等と熱
可塑性樹脂シートを積層し、加熱成型したもの等が実用
化されている。

［解決しようとする課題］ この様な構造を有する従来のダストキャップにおいて、
上記（１）に属するスピーカ用ダストキャップは素材の
性質によって剛性と吸振力とを両立させることは困難で
あり、（２）に属するスピーカ用ダストキャップは、結
合材が熱硬化性樹脂であるため耐衝撃性、耐水性、長期
安定性が低い。更に、生産時の成型サイクルが長く、且
つ成型材料をプリプレグの状態としたものは保存性が良
くない。そして、（３）に属するダストキャップは、例
えば熱可塑性樹脂にポリプロピレン樹脂を使用した場合
には、成型時のドレープが悪いため、高圧プレスを要す
るという解決すべき課題があった。

そこで本発明は、上記従来例の有する課題を解決して、
剛性と内部損失（ｔａｎδ）の値の高いスピーカ用ダス
トキャップを提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記した目的を達成するための本発明に係るスピーカ用
ダストキャップは、無機質高弾性繊維を熱可塑性樹脂管
に入れ、該熱可塑性樹脂管内の間隙を該熱可塑性樹脂管
と同じ材質の熱可塑性樹脂粉末で充填した繊維束よりな
る織布を加熱し、熱可塑性樹脂部を均一に溶融成型した
ことを特徴とするスピーカ用ダストキャップであり、上
記無機質高弾性繊維が炭素繊維であることを特徴とする
スピーカ用ダストキャップである。

［作用］ 本発明に係るスピーカ用ダストキャップのように無機質
高弾性繊維が、均一に熱可塑性樹脂によって溶融結合し
複合化されていると、常温で内部損失が大きく、且つ低
密度の熱可塑性樹脂を使用することで複合材の見掛上の
密度を低くすることができるので、（ヤング率Ｅ／密度
ρ）と内部損失ｔａｎδの値を共に大きくすることがで
きる。

従来、無機質高弾性繊維と熱可塑性樹脂との複合化は、
無機質高弾性繊維織布シートの両側から熱可塑性樹脂シ
ートを熱圧着して複合シートを作成し、この複合シート
を所定形状にプレス成型する方式によっていたが、この
複合シートの状態では熱可塑性樹脂シート自体の伸びが
悪く、且つプレス時の熱の伝達が悪いため、プレス圧力
を高める必要があり、更に成型後の熱可塑性樹脂の分布
が不均一なものしか出来なかったのに対し、本発明の構
成では熱可塑性樹脂の分布が均一となる。

また、熱可塑性樹脂を使用しているので耐衝撃性、耐水
性、長期安定性並びに保存性に優れている。

その上、従来の熱可塑性樹脂複合材と比較してドレープ
性、濡れ性にすぐれているのでボイドがなく品質が安定
する。

［実施例］ 無機質高弾性繊維に炭素繊維を用い、熱可塑性樹脂粉末
にポリプロピレンの粉末を使用し、この粉末を前記炭素
繊維の一本一本に付着させ、これを、熱可塑性樹脂にポ
リプロピレンを用いた管で、覆うことにより繊維束を作
製する。この繊維束を平織した織布を遠赤外線ヒーター
で加熱し、熱可塑性樹脂部が溶融する直前に、ドーム形
状の金型でプレスすることにより本発明に係るスピーカ
用ダストキャップが得られる。なおこのスピーカ用ダス
トキャップの緒特性値を示すと、ヤング率Ｅ＝１゜４６
　Ｘ　１０　”　ｄ１ｎｅ／ａｄ、密度ｐ＝Ｌ　　１８
ｇ／ｃｍ３ｔａｎδ＝０．０４１である。

第１図は、ポリプロピレンシートで炭素繊維織布シート
を両面から熱圧着して得られる従来のものと、上記実施
例における本発明のものの成型時間と成型品の曲げ強度
を示したもので、本発明のものは、熱可塑性樹脂の分散
性が良く、短時間で最高強度に達す゛る。また成型圧力
も小さ〈従来のもので同強度を得るには、２０ｋｇ／ａ
ｌ必要である。

本発明の複合材を構成する無機質高弾性繊維としては、
実施例の炭素繊維以外にガラス繊維等が使用でき、また
熱可塑性樹脂にはポリエチレン、ナイロン、ポリプロピ
レンエチレン共重合体、ポリアミドイミド等、広範囲の
汎用プラスティック、汎用エンジニアリングプラスティ
ック、汎用スーパーエンジニアリングプラスティックを
随時使用することができる。

以上、本発明に係るスピーカ用ダストキャップについて
、代表的と思われる実施例を基に詳述したが、本発明に
よるスピーカ用ダストキャップの実施態様は、素材、樹
脂の材質や構造等において、上記実施例に限定されるも
のではなく、前記したクレーム記載の構成要件を具備し
、本発明にいう作用を呈し、以下に述べる効果を有する
限りにおいて、適宜改変して実施しつるものである。

［効果］ 本発明に係るスピーカ用ダストキャップは、無機質高弾
性繊維に熱可塑性樹脂粉末付着させ、これを熱可塑性樹
脂管に入れた繊維束よりなる織布を加熱し、熱可塑性樹
脂部を均一に溶融成型したことによって、高剛性である
と共に、複合材の見掛上の密度を低くすることができる
ので、Ｅ／ρとｔａｎδの値を共に大きくすることがで
きる。

また、熱可塑性樹脂を使用しているので、耐衝撃性、耐
水性、長期安定性並びに保存性に優れ、炭素繊維間が熱
可塑性樹脂で充填され、これを熱可塑性樹脂管にいれた
繊維束とし、これにより織布をなすので無機質高弾性繊
維と熱可塑性樹脂が相互に接近した状態で成型されるの
で、熱伝導が良好で生産性が良く、成型時間を短縮する
ことができる。そして、熱可塑性樹脂の分布が均一とな
るため、従来の熱可塑性樹脂複合材と比較して、ドレー
プ性、濡れ性に優れているのでボイドが無く品質が安定
するという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例に係るスピーカ用ダストキャ
ップと従来例のスピーカ用ダストキャップの成型時間と
曲げ強度を示したものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　無機質高弾性繊維を熱可塑性樹脂管に入れ、該熱可
   塑性樹脂管内の間隙を該熱可塑性樹脂管と同じ材質の熱
   可塑性樹脂粉末で充填した繊維束よりなる織布を加熱し
   、熱可塑性樹脂部を均一に溶融成型したことを特徴とす
   るスピーカ用ダストキャップ。 ２　上記無機質高弾性繊維が炭素繊維であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載のスピーカ用ダストキ
   ャップ。