JPH048842Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、捲回長尺物の収納展示装置に関す
る。

さらに詳しくは、ホース、電気コード等の捲回
可能な長尺物を収納して販売等のために展示する
装置の取扱性に係る改良に関する。

［従来の技術］ 従来、捲回長尺物の収納展示装置としては、例
えば長尺物が捲回された巻取りドラムを軸方向へ
回転可能に多数個挿通並列可能な一定の長さを有
するシヤフトと、シヤフトを水平に着脱自在に支
持する架台とを備えてなるものが知られている。

この従来の捲回長尺物の収納展示装置は、シヤ
フトを架台から外して、収納展示しようとする長
尺物が捲回された巻取りドラムを適当な順序でシ
ヤフトに挿通して並列し、巻取りドラムが挿通並
列されたシヤフトを架台に装着することにより収
納展示するものである。また、販売等の際には、
シヤフトを中心として巻取りドラムを回転させて
捲回されている長尺物を引出し切断等を行なうも
のである。

［考案が解決しようとする課題］ 前述の従来の捲回長尺物の収納展示装置による
と、販売等によつて巻取りドラムの長尺物の残量
がなくなつた場合に、多数の巻取りシヤフトが挿
通並列されて重くなつているシヤフトを架台から
一々外し、長尺物の残量がなくなつた巻取りドラ
ムが並列端に位置していないと、他の巻き取りド
ラムをシヤフトから抜出してから長尺物の残量が
なくなつた巻取りドラムを抜出さなければならな
い。また、長尺物の残量がなくなつた巻取りドラ
ムの抜出し後には、長尺物が充分量捲回された新
しい巻取りドラムを挿通し、さらに他の巻取りド
ラムを挿通して並列してから、重いシヤフトを架
台に装着しなければならない。

さらに、架台に装着されたシヤフトに挿通され
ている巻取りドラムから長尺物を引出して切断販
売する場合に、長尺物が引出されて回転する巻取
りドラムに隣接した巻取りドラム等まで回転して
しまい不要の長尺物まで引出されてしまつたり、
長尺物が引出されて回転する巻取りドラムが引出
された長尺物の重力でさらに回転付勢されて長尺
物が不要長まで引出されてしまう。

このため、前述の従来の捲回長尺物の収納展示
装置では、取扱性が不良であるという問題点を有
している。

本考案はこのような問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、取扱性の良好な
捲回長尺物の収納展示装置を提供することにあ
る。

［課題を解決するための手段］ 前述の目的を達成するため、本考案に係る捲回
長尺物の収納展示装置は、長尺物が捲回された巻
取りドラムを水平に支持し巻取りドラムを定位置
で回転可能にする回転板を有する載置部と、載置
部を積層支持し積層された各載置部を水平方向へ
回動可能にする回動機構を有する架台とを備えて
なる手段を採用する。

［作用］ 前述の手段によると、各巻取りドラムを架台に
積層支持されている載置部に夫々載せるだけで、
収納展示することができる。また、各巻取りドラ
ムが積層された載置部に個別に水平に支持されて
いるため、他の巻取りドラムの回転や引出された
長尺物の重量の影響を受けないことになる。

このため、巻取りドラムを簡単に着脱すること
ができ、必要な長尺物のみを必要長引出し切断す
ることができるため、取扱性の良好な捲回長尺物
の収納展示装置を提供するという目的が達成され
る。

［実施例］ 以下、本考案に係る捲回長尺物の収納展示装置
の実施例を図面に基いて説明する。

この実施例では、門形の架台１に４段の載置部
２を支持したものを示してある。

架台１は、角筒形の足材を２本平行に配設した
基部１１と、基部１１の上に門形に立設された支
持腕１２と、支持腕１２の間に４段に掛渡された
４本の取付け腕１３とからなる。

前記支持腕１２は、内外２重のパイプ１２ａ，
１２ｂと、内側の細いパイプ１２ｂの下端に固定
されたリング形のフランジ１２ｃとからなる。こ
の支持腕１２は、内側の細いパイプ１２ｂの外側
に外側の太いパイプ１２ａを嵌装してから、内側
の細いパイプ１２ｂの上部にフランジ１２ｃを介
して別の内側の細いパイプ１２ｂ継ぎたして、さ
らに外側の太いパイプ１２ａを嵌装することによ
り立設するように構成されており、高さ調整が可
能であると共に、外側の太いパイプ１２ａが回動
可能になつている。

前記取付け腕１３は、門形の両側の支持腕１２
の前記パイプ１２ａに夫々水平に固定されてお
り、片側のパイプ１２ａ寄りで切断されピン１
３′で断続されるようになつている。この取付け
腕１３は載置部１２が固定されるものであり、前
記支持腕１２（特に、パイプ１２ａ）と共に載置
部２を水平方向へ回動する回動機構Ａを構成して
いる。

また、支持腕１２には、各取付け腕１３に対応
して、４個のローラ３１を対向させて長尺物Ｈの
通過間〓３２を形成して組付けた長尺物Ｈの引出
しガイド３が設けられている。

載置部２は、前記取付け腕１３に水平に固定さ
れた籠形の本体２１と、本体２１の底部に放射状
に突出配置されたボール受２２と、ボール受２２
に支持され水平に回転可能な回転板２３と、回転
板２３に植立される固定棒２４とからなる。

前記回転板２３は、長尺物Ｈが捲回された巻取
りドラムＤを水平に支持して、巻取りドラムＤを
定位置で回転可能にするものである。この定位置
の確保のため、前記固定棒２４を植立するための
孔２３′を配置半径を異ならせて多数設けてあり、
固定棒２４を巻取りドラムＤの内径に合せて植立
し巻取りドラムＤのズレを阻止することができる
ようになつている。

このような実施例によると、前記ピン１３′を
外して回動機構Ａを回動させることにより、第１
図に示すように載置部２を水平方向へ回動して載
置部２を積層線から離脱させてその上部を開放す
ることができるため、載置部２の上方から巻取り
ドラムＤを簡単に着脱することができる。また、
各巻取りドラムＤが積層された載置部２に個別に
水平に支持されているため、他の巻取りドラムＤ
の回転や引出された長尺物Ｈの重量の影響を受け
ることがなく、必要な長尺物Ｈのみを必要長引出
し切断することができる。さらに、引出しガイド
３によつて、長尺物Ｈが円滑に引出されると共
に、長尺物Ｈの無用の引出しが有効に防止され
る。

［考案の効果］ 以上のように本考案に係る捲回長尺物の収納展
示装置は、巻取りドラムを簡単に着脱することが
でき、必要な長尺物のみを必要長引出し切断する
ことができるため、取扱性が良好である効果があ
る。

さらに、長尺物が捲回された巻取りドラムを積
層する構造であるため、設置面積が少なくてすむ
効果がある。

さらに、巻取りドラムからの長尺物の無用の引
出しが阻止されるため、収納展示の外観を良好に
保持することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る捲回長尺物の収納展示装
置の実施例を示す正面図、第２図は第１図の側面
図、第３図は第２図の一部切欠の平面図、第４図
は第２図の要部拡大断面図である。 １……架台、２……載置台、２３……回転板、
Ａ……回動機構、Ｈ……長尺物、Ｄ……巻取りド
ラム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺物が捲回された巻取りドラムを水平に支持
   し、巻取りドラムを定位置で回転可能にする回転
   板を有する載置部と、載置部を積層支持し積層さ
   れた各載置部を水平方向へ回動可能にする回動機
   構を有する架台とを備えてなる捲回長尺物の収納
   展示装置。