JPH0488209A - 摺動材料 - Google Patents

摺動材料

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JPH0488209A
JPH0488209A JP2201247A JP20124790A JPH0488209A JP H0488209 A JPH0488209 A JP H0488209A JP 2201247 A JP2201247 A JP 2201247A JP 20124790 A JP20124790 A JP 20124790A JP H0488209 A JPH0488209 A JP H0488209A
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真也 川上
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、摺動材料に関するものであり、さらに詳しく
述べるならば、クーラー用コンプレッサの軸受、ウォー
ターポンプ用軸受、オートマチイックトランスミッショ
ン用ブシュ・ワッシャ、ターボチャージャままたはスー
パーチャジャ用軸受、パワーステアリング用軸受、シー
ル部材等に使用される芳香族ポリアミドイミド系摺動材
料に関するものである。
(従来の技術) 芳香族ポリイミドおよびポリアミドイミド樹脂は耐熱性
および機械的性質に優れているために、摺動材料として
広く使用されている。しかしながら、これら樹脂のみで
は摺動特性向上に限界があるために、本出願人は特開平
1−261514号公報において、グラファイト、二硫
化モリブデン、フッ素樹脂、クレーなどの添加により摩
擦特性を向上する提案をした。
また、摺動特性を向上する提案の一つに特開昭62−8
415号があり、この公報の発明は芳香族ポリアミドイ
ミド樹脂と、ベルバール■(鐘紡社登録商標)などのフ
ェノール樹脂を配合し、加熱溶融することにより潤滑性
、耐摩耗性、耐薬品性などを改良した組成物を提案する
。なお、ベルバール■については「高分子加工」35巻
1号24〜25頁に解説記事がある。
(発明が解決しようとする課題) ポリイミドまたはポリアミアミドイミド樹脂にクレーや
グラファイトを添加した従来の摺動材料では、グラファ
イトが摺動中に砕けることによってなじみ性や摩擦特性
が悪化し、またクレーが摺動中に摺動材料から脱落する
ことにより摺動特性が変動する等の問題があることが分
かった。また、これらの添加剤が軟鋼、アルミニウム合
金、銅合金等の比較的硬さが低い相手材を摩耗するとい
う問題も発生した。
一方、芳香族ポリアミドイミドとフェノール樹脂を加熱
溶融した摺動材料では、加熱溶融による収縮の際に樹脂
組成物中に空孔が発生し易く、これにともない摺動特性
が期待したほどにはならないきらいがあった。
したがって、本発明はポリアミドイミド系摺動材料の樹
脂組成を改良して、上記問題を解消するとともに、従来
公知の添加物を添加することによっても相手材の摩耗な
どを招かず、摺動特性の一層の改良を図ることができる
摺動材料を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、芳香族ポリアミドイミド中に、実質的に単離
した球形状を有し、熱処理されたフェノール樹脂粒子を
分散したことを特徴とする第1の摺動材料、 第1の摺動材料に1〜60%(百分率は特に断らない限
り重量%である)のカーボンを添加した第2の摺動材料
、 第1または第2の摺動材料に、0.5〜20重量%の硬
質添加剤(クレー、アルミナ、シリカ、ムライトなど)
を添加した第3の摺動材料、第1〜第3のいずれかの摺
動材料に0.5〜30%の固体潤滑材(PTFE、フッ
素樹脂(PFA、FEP、ETFEなど) 、MoS、
、BN、pb、酸化pb、硫化pb等を添加した第4の
摺動材料、 第1〜第4のいずれかの摺動材料に0.1〜10容量%
のオイルを添加した第5の摺動材料を提供する。
以下、本発明の詳細な説明する。
芳香族ポリアミドイミドはポリイミドに比較して耐熱性
が劣るが、引張強度、伸び、曲げ強度、衝撃特性の点で
はポリイミドよりすぐれている。
すなわち、摩耗特性において重要な因子となる多くの機
械特性はポリアミドイミドがポリイミドより優れている
ので、本発明ではポリアミドイミドを樹脂の基本成分と
する。
芳香族ポリアミドイミドは 但し、R,は少なくとも1つのベンゼン環を含む芳香族
基、 R2は水素、メチル基またはフェニ ル基、 R1は少なくとも1つのベンゼン環 を含む芳香族基、 で表される構造を有するものである。
芳香族ポリアミドイミドは粉末状あるいは液状のフェス
のいずれでも使用することができる。芳香族ポリアミド
イミドの含有量が20%未満であると、機械的強度が不
十分であり、一方95%を超えると、摩擦係数が高くな
りまた耐摩耗性が低くなるので、芳香族ポリアミドイミ
・ドの含有量は20〜95%が好ましい、芳香族ポリア
ミドイミドのより好ましい含有量は35〜75%である
樹脂成分の残部は、芳香族ポリアミドイミドのなじみ性
、摩擦係数、耐摩耗性、摩擦の安定性を改良するフェノ
ール樹脂等の熱処理粒子である。但し、この粒子は、樹
脂な熱処理した粒子であり、かつ実質的に単離した形状
を有することが必要である0本発明において、フェノー
ル樹脂のほかにメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を好適
な熱処理粒子として使用できる。使用可能な熱硬化樹脂
としては他にフラン樹脂があり、これら樹脂は熱処理等
を施して、実質的に単離した形状を有する粒子とすれば
よい。本発明では実質的に単離されている粒子は樹脂組
成物中で粒子が個々に単独粒子に分離されて分散し、か
つ非分離の凝集した粒子よりも摺動面での露出量が多(
なる結果、フェノール樹脂等の熱処理粒子の摺動特性改
良の効果が十分に発揮される。また、凝集した粒子は摺
動中に単離する結果、相手軸への凝着や摩擦係数の変動
が起き易く、またなじみ性が不良になる。このような傾
向は一次粒子の平均粒径より大きい粒子(−次粒子)が
凝集している場合に顕著になる。従って、本発明におい
ては一次粒子は出来るだけ多くの割合で単離しているこ
とが必要である。単離の程度、即ち凝集が少ない程度は
次式%式% Na11次粒子の平均粒径より大きい粉末の個数 Nb:Na個の粉末中単離している粒子の個数 但し、−次粒子の平均粒子径より大きい単離粒子に平均
粒子径より小さい粒子が付着している時は、平均粒子径
が大きい粒子の個数なNaとして数える。なお、−次粒
子とは粉末製造工程で最初に粉末として生成された粒子
であり、理論的な粉末としての最小構成粒子である。
本発明では、−次粒子の平均粒子径は通常1〜100μ
mのものを利用するとよい。
本発明において、熱処理粒子の単離度Pは、0.2以上
、特に0.3以上であることが好ましい。より好ましく
は、単離度Pが、0.4〜0゜85とするとよい、0.
85を越える単離度Pとするには、粒子を得る製造コス
トが非常に大きくなる。なお単離度Pは1以下である。
本発明において芳香族ポリアミドイミド中に配合される
粒子が、熱処理されたものである理由を説明する。例え
ば熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂は、樹脂組成物の
配合、成形あるいは熱処理時に該組成物に加えられる温
度と同程度以上の温度で熱処理され、硬化していること
が必要である。このような熱処理の結果、成形等の際に
フェノール樹脂からホルムアルデヒドや水がほとんど生
成しなくなり、結果として気孔が少なく、強度や耐摩耗
性が良好になる。一方、未硬化のフェノール樹脂を使用
すると、フェノール樹脂からホルムアルデヒドと水が発
生し、空孔がフェノール樹脂と芳香族ポリアミドイミド
の界面に形成され易いために、樹脂組成物全体の強度低
下や、フェノール樹脂と芳香族ポリアミドイミドの結合
力が低下する。実質的に単離した球形状を有し、熱処理
されているフェノール樹脂としては、ベルバール■(鐘
紡社登録商標)の中で二次凝集が少ない熱不融性タイプ
(Rタイプ)を熱処理したもの、あるいは不溶融性樹脂
を300〜2000℃、好ましくは、300〜1200
℃で熱処理したもの(H,Cタイプ)を使用することが
できる。
方、溶融→硬化型(Sタイプ)は使用することができな
い0本発明で使用可能な樹脂の熱処理粒子としては、他
に、ユニペックス(ユニチカ社登録商標)の中で二次凝
集が少ない熱不融性タイプ(C,CXタイプ)を熱処理
したもの、あるいは、熱不融性樹脂を300℃以上で熱
処理したもの(GCP−L、CCP−Hタイプ)があり
、これらを用いた場合にも、実質的に単離した熱処理粒
子を得やすく、単離度Pを0.6〜0.8に容易に制御
することができる。以下、本項の説明では「実質的に単
離している樹脂の熱処理粒子」を単離熱処理粒子と略称
する。
単離熱処理粒子の含有量は5〜8.0%が好ましい、単
離熱処理粒子は含有量が5%未満では摺動特性改良に有
効ではなく、80%を超えると機械的性質が悪化する。
単離熱処理粒子の好ましい含有量は15〜50%である
単離熱処理粒子の熱処理温度は一般に300℃以上であ
ることが好ましい、相手材が軟質である場合は熱処理温
度は300〜500℃の比較的低温範囲が好ましく、相
手材による摩耗に対する耐摩耗性が要求される時は熱処
理温度は600℃以上が好ましい。
続いて、第2〜第5の摺動材料の構成を説明する。
カーボンは耐摩耗性を向上させかつ摩擦係数を低下する
。カーボンとしては、カーボンブラック、コークス粉末
、ガラス状カーボンなどの非晶質カーボンと、人造黒鉛
あるいは天然黒鉛(グラファイト)などの結晶質カーボ
ンのいずれでも使用することができるが、耐摩耗性は非
晶質カーボンが良好であり、摩擦特性は結晶質カーボン
が良好であるので、用途によりこれらを使い分けする。
カーボンの含有量が1%未満であると、耐摩耗性と摩擦
特性向上に効果がなく、一方60%を超えると、機械的
強度が低下し、またカーボンの脱落による摩擦係数の不
安定化を招き易いのでカーボン含有量は1〜50%であ
ることが必要である。カーボンの好ましい含有量は5〜
50%である。カーボンの平均粒径は250um以下で
あることが好ましい。平均粒径が250umを超える粗
大カーボンは同一含有量で比較すると摺動面での露出面
積が微細カーボンより少な(なり、摺動特性向上に有効
ではない。カーボンの好ましい平均粒径は10〜40μ
mである。
第3の摺動材料において摩擦調整剤は主として耐摩耗性
を向上させるために添加される。摩擦調整剤としては、
クレー、アルミナ、ムライト、シリカなどの無機化合物
を使用することができる。
摩擦調整剤は含有量が0.5%未満であると耐摩耗性向
上に効果がなく、一方20%を超えると相手材を摩耗し
易くなりまた機械的強度が低下するので、0.5〜20
%の含有量範囲が必要である。摩擦調整剤の好ましい含
有量は5〜20%である。第4の摺動材料において固体
潤滑剤は摩擦係数を低下させるために添加される。固体
潤滑剤としでは、PTFE、フッ素樹脂(PFA。
FEP、ETFEなど) 、MoS、、BN、 Pb、
酸化pb、硫化pb等を使用することができる。
PTFEとしては、結晶質PTFE (例^ばデュポン
社製テフロン(登録商標)の商品名TFHなと)や、非
晶質PTFE (例えばデュポン社製テフロン(登録商
標)の商品名AFなど)を用いることができる。固体潤
滑剤は含有量が0.5%未満であると摩擦係数低下の効
果がなく、一方30%を超えると機械的強度と耐摩耗性
の低下を招くので、0.5〜30%の含有量範囲内でな
ければならない、固体潤滑剤の好ましい含有量は5〜2
0%である。
第5の摺動材料においてオイルは摩擦係数を低下させま
た摩擦力を安定化するために添加される。オイルとして
は、シリコン油、機械油、タービン油、鉱物油などを使
用することができる。オイルは(オイル以外の成分を1
00%とする)外掛けで含有量が0.1%容量未満であ
ると摺動特性向上に効果がなく、一方1o容量%を超え
ると強度、耐熱性と耐摩耗性の低下を招くので、0゜1
〜lO%の含有量範囲内でなければならない。
オイルの好ましい含有量は1〜5%である。
上記以外の添加成分の他に、強化材料としてカーボン繊
維、芳香族ポリアミド繊維、SiCウィスカ、チタン酸
カリウム繊維などを必要に応じて添加してもよい。
本発明の摺動材料を裏金付き軸受に製造するには、上記
した溶剤を含んだ液状の芳香族ポリアミドイミドとフェ
ノール樹脂等の熱処理粒子を混合し、必要により添加剤
を樹脂に加えて十分に混合する。得られた混合物を青銅
粉末などを焼付けた裏金等の表面に含浸させて摺動層と
し、乾燥を行い続いて摺動層を圧下し固め、最後に25
0℃程度で焼成を行う、また、本発明の摺動材料をソリ
ッド軸受にするには、粉末状の芳香族ポリアミドイミド
樹脂とフェノール樹脂等の熱処理粒子を混合し、加熱し
ながら混練し、その後粉砕して作成した成形用樹脂組成
物粉末(ペレット状など)を圧縮成形あるいは射出成形
により加工し、必要に応じさらに熱処理を加える。
(作用) ポリアミドイミドに添加する樹脂の構成を種々変えて摺
動特性を測定した結果を表1に示す0表中、「単離、熱
処理Jのフェノール樹脂はベルバール■(鐘紡社登録商
標)のH−300(不活性ガス中300℃で熱処理した
もの)である。単離度Pは0.45、平均粒径は19.
3μmである。第1図は本発明の摺動材料に含有される
フェノール樹脂の粒子の構造を示しく倍率500倍)、
第2図に摺動材料に添加される前の粒子の構造を示す。
また、「凝集、未熱処理」のフェノール樹脂はベルバー
ル■のR−900である。単離度Pは0.1、平均粒径
は凝集が生じているためにH3O0より大きくなってお
り42μmである。
このフェノール樹脂粒子の粒子構造は一次粒子が多数凝
集したものとなっている。一方、「凝集、熱処理」のフ
ェノール樹脂はベルバール■のR−900を不活性ガス
中300℃で熱処理したものである。単離度Pは0.1
、平均粒径は42μmである。この「凝集、熱処理」の
フェノール樹脂粒子の粒子構造は、第3図に示す如くか
なり複雑な凹凸をもつ凝集して一部が結合した粒子とな
っており、これを芳香族ポリアミドイミドに混合して摺
動材料の形態にした場合においても、第4図に示す如く
混合前の粒子と同様な凝集した粒子構造となっている。
ここで、ポリアミドイミドは、日立化成社製HI400
 (液状)である。摩耗量および摩擦係数測定方法およ
び条件は実施例のものと同じである。
(以下余白) 表1より、フェノール樹脂の単離が凝集と比べて、また
熱処理が未熱処理と比べて耐摩耗性および摩擦特性に関
しそれぞれ優れた効果をもつことが明らかである。
このように摺動特性が改良されるので、グラファイト、
クレーなどの添加剤を使用しなくとも十分な摺動特性が
得られ、また相手材がアルミニウム合金等の軟質材料で
ある時は添加剤を使用しないことにより相手材の摩耗を
避けることも可能になった。
また、本発明においては、芳香族ポリアミドイミドとフ
ェノ−、ル樹脂から構成される樹脂マトリックスは空孔
なとがなく十分に強化されている。この結果、グラファ
イト、クレー等の添加剤が樹脂マトリックスに強固に保
持され、摺動中に脱落して相手材を摩耗させることが少
ない。したがって、耐摩耗性、低摩擦性などが特に要求
される時は、相手材の摩耗について従来はどの懸念を抱
かずに、添加剤を使用することができる。
以下実施例により本発明の詳細な説明する。
(実施例) 表2〜7の摺動層を調製すべく、芳香族ポリアミドイミ
ド(日立化成社製HI400)、フェノール樹脂、PT
FE (ゲル化パウダー)、カーボン(人造黒鉛)、ク
レー(カオリン粘土)、シリカ(無定形シリカ、粉末粒
度−325メツシユ) アルミナ(粉末粒度−325メ
ツシユ)、オイル(シリコンオイル) 、Mo52(粉
末の平均粒径2 gm) 、 WS*  (粉末粒度−
325メツシユ) 、BN (粉末粒度−325メツシ
ユ) 、 pb(粉末粒度−200メツシユ)を用意し
た。
フェノール樹脂は特に断らない限り、ベルバール■のH
3O0(300℃熱処理品)を使用した。
一方、裏金として140mmX1.5mmの普通鋼板を
、またその上に形成する粗面化部用青銅粉末(Sn10
%含有、+80メツシユ、−150メツシユ)をそれぞ
れ用意した。裏金を脱脂した後青銅粉末を裏金面積cm
”当たり0,05〜Ig裏金に配置し、その後830〜
850℃で焼成を行って粗面化部を形成した。粗面化部
の厚さは約150μmであり、青銅の比重に基づいて計
算した気孔率は40〜80%であった。
摺動材料成分は溶剤とともに十分混合した後、粗面化部
へ含浸し、100℃で乾燥し、続いて冷間状態で圧下し
、最後に250℃で焼成し、厚みが約80μmの摺動層
を形成した。
得られたバイメタル状試験片を以下のように試験した。
パラフィンオイル洛中に半分まで浸漬した軸(S 45
 C焼入れ材)を0.2m/secの周速で回転させ、
試験片を軸の円筒面に10kgの荷重で押し付け、この
状態を3時間継続した後、試験片の全摩耗量、平均の摩
擦係数、試験期間中の最大摩擦力と最小摩擦力の差(す
なわち、摩擦力変動)を求めた。
摩擦力変動は主として添加剤粒子やフェノール樹脂粒子
が摺動面で試験片から脱落することにより、摩擦係数が
変動することに起因する。摩擦力変動が起こると、これ
と同時に焼付き、相手材の異常摩耗などが起こり易いの
で、これらの不良に対する摺動材料の抵抗性を評価する
指標として、摩擦力変動を求めた。
表2〜5に各組成の試験結果を示す。
表2は第1の摺動材料(No、1〜13)、第2の摺動
材料(No、14〜30)のそれぞれ実施例、表3はベ
ース樹脂および・またはフェノール樹脂を本発明のもの
と変えた比較例、 表4、表5は第2〜第5の摺動材料の実施例、表6は第
1、第2、第3の摺動材料について単離度(P)を変化
させた実施例および比較例である。
各試料より本発明実施例では特に下記比較例と比較する
ことにより摺動特性が優れていることが明らかである。
試料31〜33−フェノール樹脂の構造が本発明のもの
に特定されていないと、耐摩耗性が不良である。
試料34−ビスマレイドポリイミドと未熟処理のフェノ
ール樹脂を使用すると、耐摩耗性が極めて悪い。
試料35−芳香族ポリイミドと未熱処理のフェノール樹
脂を使用すると、耐摩耗性が著しく悪い。
試料36−ポリアミドとポリアミドイミドを併用し、添
加物を使用すると、摩擦力の変動が大きく、また耐摩耗
性が悪い。
試料106〜107−フェノール樹脂が凝集していると
、耐摩耗性、摩擦係数および摩擦の安定性が不良である
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の摺動材料は芳香族ポリア
ミドイミドと特定溝道のフェノール樹脂を基本成分とし
て構成した。この摺動材料は、従来の同種材料と比較し
て、耐摩耗性、低摩擦係数、摩擦の安定性、なじみ性等
の総合性能が優れており、境界潤滑条件下において使用
される摺動部材に使用され、優れた特性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の摺動材料に含有されるフェノール樹脂
、の粒子の構造を示す写真(倍率500倍)、 第2図は第1図のフェノール樹脂が摺動材料に添加され
る前の粒子の構造を示す写真、第3図は。 凝集し、 熱処理されたフェノール樹 脂が芳香族ポリアミドイミドと混合される前の粒子構造
を示す写真、 第4図は第3図のフェノール樹脂が混合された後の粒子
構造を示す写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、芳香族ポリアミドイミド中に、実質的に単離してい
    る樹脂の熱処理粒子5〜80重量%を分散したことを特
    徴とする摺動材料。 2、1〜60重量%のカーボンをさらに含有し、かつ芳
    香族ポリアミドイミドが20重量%以上となるように前
    記熱処理粒子を分散させたことを特徴とする請求項1記
    載の摺動材料。 3、0.5〜20重量の摩擦調整剤をさらに含有し、か
    つ芳香族ポリアミドイミドが20重量%以上となるよう
    に前記熱処理粒子を分散させたことを特徴とする請求項
    1または2記載の摺動材料。 4、0.5〜30重量%の固体潤滑剤をさらに含有し、
    かつ芳香族ポリアミドイミドが20重量%以上となるよ
    うに前記熱処理粒子を分散させたことを特徴とする請求
    項1から3までのいずれか1項記載の摺動材料。 5、外掛けで0.1〜10容量%のオイルをさらに含有
    させたことを特徴とする請求項1から4までのいずれか
    1項記載の摺動材料。
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