JPH0484658A - セラミックス部品の鋳ぐるみ方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、セラミックス部品を鋳込み金属とともに鋳く
るむ方法に関する。本発明の鋳ぐるみ方法は、例えば二
叉円筒形状のセラミックス製吸排気ボートを金属で鋳ぐ
るむことによりエンジン用シリンダヘッドを製造する方
法など、複雑な形状のセラミックス部品を金属で鋳くる
む場合に供して好適である。

［従来の技術］ 一般的なセラミックス部品の鋳ぐるみ方法は、鋳型のキ
ャビティにセラミックス部品を配設し、しかる後にキャ
ビティに鋳込み金属を鋳込んでセラミックス部品を鋳く
るむものである。かかる鋳ぐるみ方法では、鋳込み金属
の凝固・収縮に伴い、収縮率の差によりセラミックス部
品に鋳込み金属から応力が働き、一般に変形能の小さい
セラミックス部品はこの応力によりクラックが生じやす
い。

従来、かかるクラックの発生等によるセラミックス部品
の破損を防止すべく、変形能が大きなセラミックファイ
バ等にセラミックス部品の材料を限定する提案（特公昭
４６−２６３３０、特公昭５１−１６１６８、特開昭６
０−８１４２０、特公昭６２−３２１５５等）、セラミ
ックス部品の外周面に応力緩和層を設け、この応力緩和
層により鋳ぐるみ性を改善する提案（特公昭５２−３７
１２７、実開昭５２ｉ１１７１１、実開昭５６１０００
２６５等）、セラミックス部品の内部に補強用のアルミ
板金を設りる提案（実開昭６４３３３５９＞がなされて
いる。

［発明か解決しようとする課題］ 例えば、自動車用エンジンとして吸排気ボー１へ等のセ
ラミックス部品を鋳ぐるんだシリンダヘッドを採用する
場合、セラミックス部品特有の断熱性を牛かずべくシリ
ンダヘッド中可能な限り大ぎな面積をセラミックス部品
で覆わんとすれば、必然的に複雑−な形状のセラミック
ス部品を鋳ぐるむ必要があり、かかる場合には、鋳ぐる
む際の応力かより一層複雑かつ多大なものとなる。この
ため、例えば、第４図に示すように、セラミックス部品
として二又部５１をもつ二叉円筒形状の排気ホト５を鋳
ぐるむ場合、その排気ポート５の二又部５１と隣接し、
鋳込み金属６が肉厚部６１を形成するキャビティの肉厚
形成部では、その周辺部が凝固し、肉厚部６１がまだ凝
固していない状態を生じると、肉厚部６１が周縁部から
収縮力を受【プ、二又部５１はこの収縮力による大きな
応力で外側から狭められる。このため、二又部５１が互
い【こ狭まる方向に変形して寸法ａが縮小化し、Ｊ７Ｉ
気ボート５の付根Ｐはより一層クラックを生じやすくな
る。

このようなりラックの発生によるセラミックス部品の破
損を材料の限定やアルミ板金等の補強材により解決せん
とすれば、複雑かつ多大な応力に対応可能な材料や補強
材で複雑な形状のセラミックス部品を成形しなりればな
らず、製造コストか多大なものとなってしまう。

また、応力緩和層の形成によりこのセラミックス部品の
破損を解決せんとすれば、応力緩和層が過大の厚さに形
成された場合に、鋳ぐるみ後の金属によるセラミツ、ク
ス部品の保持力か低下して耐久性が低下し、逆に応力緩
和層か過小の厚さに形成された場合に、鋳ぐるみ時のク
ラックを有効に防止することかできず、応力緩和層の厚
さ管理に困難性を有し、クラックの発生を確実に防止づ
ることができない場合かめる。

本発明は、上記従来の不具合に鑑みてなされたものであ
って、複雑な形状のセラミックス部品を鋳込む場合、確
実にクラックの発生を防止しつつ安価に鋳ぐるむことか
できる鋳ぐるみ方法を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明のセラミックス部品の鋳ぐるみ方法は、鋳型のキ
ャビティにセラミックス部品を配設覆るセラミックス部
品配設工程と、 該セラミックス部品と隣接し鋳込み金属か肉厚部を形成
゛づる該キャビティの肉厚形成部に固形物を配設づる固
形物配設工程と、 該キャビティに該鋳込み金属を鋳込んで該セラミックス
部品及び該固形物を鋳ぐるむ鋳込工程どからなることを
特徴とするものである。

セラミックス部品配設工程では、鋳型のキャビティにセ
ラミックス部品を配設する。セラミックス部品としては
、エンジン用シリンダヘッドに採用される吸入ボートや
排気ポート等を採用覆ることかできる。この工程では、
セラミックス部品を中子として配設することができ、か
かる場合、セ臥 ラミックス部品に中空部がある場合には、その中空部内
に鋳砂等を充填して行なうこともできる。

固形物配設工程では、キャビティの肉厚形成部に固形物
を配設する。ここに、肉厚形成部とは、セラミックス部
品と隣接し、鋳込み金属が肉厚部を形成する部分をいう
。固形物は鋳込み金属と同種のものを用いることが好ま
しい。例えば、鋳込み金属がアルミニウム合金であれば
、固形物もこのアルミニウム合金からなるものを用いる
。

セラミックス部品配設工程ど固形物配設工程どの順序は
問わない。

鋳込工程では、キャじティに鋳込み金属を鋳込んでセラ
ミックス部品及び固形物を鋳くるむ。

［作用］ 本発明のセラミックス部品の鋳ぐるみ方法では、鋳込み
金属の凝固過程において、固形物は鋳ぐるまれることに
よって鋳込み金属と収縮差を生じることがなく、かつ既
に凝固した固形物は鋳込み金属か形成Ｊ゛る肉厚部を実
質的に薄くシて肉厚形成部の凝固収縮代を小さくする。

また、このとき、肉厚形成部の鋳込み金属は、前もって
配設された固形物によって急速に冷却され、周辺部とほ
ぼ同時に凝固される。このため、肉厚部は周辺部から収
縮力を受Ｃプることがほとんどなく、セラミックス部品
は応力によりクラックを生じにくい。

また、この鋳ぐるみ方法では、セラミックス部品は、材
料が限定されず、補強材を一体的に成形する必要もなく
、応力緩和層を設ける必要もない。

［実施例］ 本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する
。この実施例では、第１〜３図に示すように、セラミッ
クス部品としてチタン酸アルミ（Ａ５２２ＴｉＯｓ）を
主成分とする排気ポート１２を用い、アルミニウム合金
を鋳込み合金２０とすることにより、シリンダヘッドを
製造した。以下、詳述づる。

（セラミックス部品配設工程） まず、第１図に示すように、二又部１２１をもつ二叉円
筒形状の排気ポート１２を用意し、これを図示しない鋳
物の中子造形型に入れ、鋳砂１１とともに中子１として
造型した。そして、排気ポート１２とともに造型された
中子１を鋳型３のキャビティ３０内に配設した。なお、
排気ポート１２には、図示しないバルブガイド穴が設【
ブられている。

（固形物配設工程） 鋳込み金属２０と同種のアルミニウム合金よりなる固形
物４を用意した。この固形物４は、第３図にも示すよう
に、鼓状の底面をもつ鐘形状でおり、排気ポート１２の
二又部１２１の間隔よりやや小さく形成されている。そ
して、第１図に示すように、この固形物４をキャビティ
３０の肉厚形成部３０１に配設した。肉厚形成部３０１
は、排気ポート１２の二又部１２１と隣接し、鋳込み金
属２０がシリンダヘッドの肉厚部を形成する部分である
。

（鋳込工程） 鋳型３のキャビティ３０に図示しない湯口より鋳込み金
属２０の溶湯を注湯し、排気ポート１２及び固形物４を
鋳ぐるんだ。そして、鋳型３から造形物を取出し、中子
１の鋳砂１１を除去するとともに洗浄することにより、
第２図に示すように、シリンダヘッドを完成した。

（評価） 完成したシリンダヘッドにおＣプる排気ポート１２の亀
裂発生の有無を検査したところ、従来生じやすかった二
又部１２１の付根Ｐにおいてクラックは確認されなかっ
た。これは、寸法ａが固形物４のない場合（第４図参照
）に比べて大きなものであったことから、本発明の作用
により、二又部１２１が小さな応力で外側から狭められ
たからであると考えられる。

また、この鋳ぐるみ方法では、排気ポート１２の材料を
限定する必要がなく、排気ポート１２に補強材を一体的
に成形する必要もなく、排気ホト１２に応力緩和層を設
ける必要もなく、かつ冷却媒体を供給する必要もない。

したがって、この実施例の鋳ぐるみ方法によれば、排気
ポート１２のクラックの発生を確実に防止することがで
きるためその排気ポート１２の破損を防止することがで
き、かつ安価にその排気ポート１２を鋳ぐるむことかで
きる。

［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明のセラミックス部品の鋳ぐ
るみ方法では、セラミックス部品と隣接し、鋳込み金属
が肉厚部を形成するキャビティの肉厚形成部に固形物を
配設する工程を有しているため、複雑な形状のセラミッ
クス部品を鋳ぐるむ場合、確実にクラックの発生を防止
しつつ安価にそのセラミックス部品を鋳ぐるむことかで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本発明の一実施例の鋳ぐるみ方法を示し、
第１図は鋳型等の一部断面図、第２図は第１図の鋳型等
によって造型されたシリンダヘッドの一部断面図、第３
図は第２図のへ一へ矢視喘面図である。第４図は従来の
一般的な鋳ぐるみ方法を示す一部断面図である。 １２・・・排気ポート（セラミックス部品）２０・・・
鋳込み金属　３・・・鋳型 ３０・・・キャビティ　３０１・・・肉厚形成部４・・
・固形物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋳型のキャビティにセラミックス部品を配設する
   セラミックス部品配設工程と、 該セラミックス部品と隣接し鋳込み金属が肉厚部を形成
   する該キャビティの肉厚形成部に固形物を配設する固形
   物配設工程と、 該キャビティに該鋳込み金属を鋳込んで該セラミックス
   部品及び該固形物を鋳ぐるむ鋳込工程とからなることを
   特徴とするセラミックス部品の鋳ぐるみ方法。