JPH0483830A - 永久磁石用希土類合金の磁気特性向上方法 - Google Patents

永久磁石用希土類合金の磁気特性向上方法

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JPH0483830A
JPH0483830A JP19961290A JP19961290A JPH0483830A JP H0483830 A JPH0483830 A JP H0483830A JP 19961290 A JP19961290 A JP 19961290A JP 19961290 A JP19961290 A JP 19961290A JP H0483830 A JPH0483830 A JP H0483830A
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JP
Japan
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rare earth
earth alloy
magnetic field
alloy
permanent magnets
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Pending
Application number
JP19961290A
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English (en)
Inventor
Naomasa Kimura
直正 木村
Tadahiro Kubota
忠弘 久保田
Mitsuya Hosoe
光矢 細江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A8発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は永久磁石用希土類合金、特に、希土類元素と、
FeおよびCoの少な(とも一方を主成分とする遷移元
素と、Bとを含む永久磁石用希土類合金の磁気特性向上
方法に関する。
(2)従来の技術 従来、この種方法としては、Nd−Fe−B系合金粉末
を用いて永久磁石用希土類合金を製造する際に、室温下
で行われる圧粉成形工程で前記合金粉末に外部磁場を作
用させる、といった方法が知られている(例えば、特開
昭63−227701号公報参照)。
(3)発明が解決しようとする課題 しかしながら、前記のように室温状態にて外部磁場を加
えても、希土類合金の結晶磁気異方性の増大程度が低く
、したがって永久磁石の最大磁気エネルギ積(BH)m
a xを十分に向上させることができない、という問題
がある。
本発明は前記に鑑み、比較的簡単な手段を採用すること
により、希土類合金の結晶磁気異方性を増大させること
のできる前記方法を提供することを目的とする。
B0発明の構成 (1)課題を解決するための手段 本発明は、希土類元素と、FeおよびCoの少なくとも
一方を主成分とする遷移元素と、Bとを含む永久磁石用
希土類合金の磁気特性を向上させるに当り、前記希土類
合金の温度が溶融温度からキュリー点に降下するまでの
間に、前記希土類合金に強さ0.1 k Oc以上の外
部磁場を作用させて、その希土類合金の結晶磁気異方性
を増大させることを特徴とする特 (2)作 用 前記のような温度条件下において、希土類合金に対して
特定強さの外部磁場を作用させると、磁化容易軸を磁場
方向に配向させて希土類合金の結晶磁気異方性を増大さ
せることができ、これにより永久磁石の最大磁気エネル
ギ積(BH)maxを向上させることが可能である。
た〜゛し、外部磁場の強さが0.1 k Oe未満では
、希土類合金の結晶磁気異方性の増大程度が低(なる。
(3)実施例 第1図は、永久磁石用希土類合金の鋳造過程で結晶磁気
異方性の増大を図る一例を示す。
鋳型1は、両開口端面を上下方向に向けた横断面正四角
形の筒状本体2と、その筒状本体2の下部開口を閉鎖す
る水冷式底壁部材3とよりなる。
筒状本体2は、セラミックス等の低熱伝導性材料より構
成され、また底壁部材3は銅等の高熱伝導性材料より構
成される。
筒状本体2を挟んでその両側にそれぞれコア43,4□
およびコイル5..5tよりなる電磁石6+、SZが配
設され、それらの対向面はNおよびS極に励磁される。
希土類合金の鋳造に当っては次の工程が実施された。
(a)  合金組成がPr1SFe7.B、(数値は原
子%)となるように原材料200gを秤量した。
(ト))原材料を、アルゴンガス雰囲気下で高周波溶解
して希土類合金A1を調製した。
(C)  合金温度1500°Cにて傾注方式を採用す
ることにより鋳型1に注湯した。
(d)  各電磁石6..6gのコイル5+、5gに直
流を通電して、注湯時から合金温度が200°Cに降下
するまでの間、希土類合金A、に強さ6kOeの外部磁
場を作用させた。
この場合、希土類合金A、は底壁部材3により下部から
冷却されるため、第2図に示すように柱状晶Cが下方か
ら上方に向けて成長し、したがって柱状晶Cの結晶成長
方向aと略直交するように磁場方向すが設定されたこと
になる。こ\で、「略直交」とは直交およびそれに近い
状態をいう。
以下同じである。
このように特定強さの外部磁場を用いると、その磁場方
向すに沿って希土類合金A1の磁化容易軸が配向し、こ
れによりその合金A1の結晶磁気異方性を増大させるこ
とができる。
鋳造後の希土類合金A、に、2 X 10−’Torr
、950″C13時間の条件下で熱処理を施し、次いで
所定の機械加工を行い、その後パルス着磁機を用い、磁
場の強さ40kOeの条件下で着磁を行うことにより永
久磁石を得た。
第3図は、永久磁石における鋳造時の外部磁場の強さと
、最大磁気エネルギ積(BH)maxとの関係を示す、
この場合、外部磁場の強さとは、第1図に示すように外
部磁場中心0の強さを意味し、以下、この種グラフにお
いて同じである。
第3図から明らかなように、外部磁場の強さがゼロ、し
たがって外部磁場を作用させなかった場合は最大磁気エ
ネルギ積(BH)ma xは2.5MGOe程度である
が、外部磁場の強さが増すに従って最大磁気エネルギ積
(BH)ma xが向上し、外部磁場の強さ10kOe
以上にて最大磁気エネルギ積(BH)ma xは約20
MGOeとなって略一定になる。
第4図は、注湯後における前記希土類合金A。
の温度と、外部磁場作用タイミングとの関係を示す、こ
の場合、外部磁場の強さは2kOeに設定された。
第(1)例〜第(■)例において、外部磁場作用タイミ
ングは次の通りである。
第(1)例:溶融温度(1500°C)から液相温度(
1200℃)まで。
第(II)例:液相温度(1200℃)から固相温度(
630°C)まで。
第(III)例:固相温度(630℃)からキュIJ−
点(300°C)まで。
第(IV)例:溶融温度(1500°C)から固相温度
(630℃)まで。
第(V)例:液相温度(1200°C)からキュリー点
(300°C)まで。
第(Vl)例:溶融温度(1500°C)からキュリー
点(300°C)まで。
第(■)例:溶融温度(1500°C)から室温まで。
第(I)例〜第(■)例を適用して得られた永久磁石の
最大磁気エネルギa(BH)maxは表■の通りである
表 表Iから明らかなように、第(1)例〜第(■)例によ
れば、外部磁場無しの場合に比べて最大磁気エネルギ積
(BH)maxを大幅に向上させることができる。
また第(VI)例と第(■)例との最大磁気エネルギ積
(BH)maxは同一であり、したがって、外部磁場に
よる磁気特性向上効果は、その外部磁場を、希土類合金
の温度が溶融温度(1500”C)からキュリー点(3
00°C)に降下するまでの間に作用させることによっ
て得られることが判る。特に、第(n)例、第(IV)
例〜第(■)例を見ると、希土類合金の温度が液相線(
1200℃)と固相線(630℃)との間に存するとき
に外部磁場を加えることが有効である、と言える。
第5図は、永久磁石用希土類合金の鋳造過程で結晶磁気
異方性の増大を図る他側を示す。
鋳型1は、両開口端面を上下方向に向けた横断面円形の
水冷式筒状本体2と、その筒状本体2の下部開口を閉鎖
する底壁部材3とよりなる。筒状本体2は、銅等の高熱
伝導性材料より構成され、また底壁部材3はセラミック
ス等の低熱伝導性材料より構成される。
筒状本体2の上方および底壁部材3の下方にそれぞれコ
ア4+、4gおよびコイル5..5!よりなる電磁石6
8,6□が配設され、それらの対向面はNおよびS極に
励磁される。
この場合、希土類合金A2は筒状本体2により外周部か
ら冷却されるため、第6図に示すように柱状晶Cは外周
部から中心部に向けて略水平に成長し、したがって柱状
晶Cの結晶成長方向aと略直交するように磁場方向すが
設定され、その磁場方向すに沿って希土類台金A2の磁
化容品軸が配向することになる。
次に、前記柱状晶組織を持つ希土類合金における結晶の
平均粒径と永久磁石の磁気特性との関係について考察す
る。
前記のように鋳造過程で希土類合金に外部磁場を作用さ
せると、結晶核が磁場の影響を受けて均−に分布し、ま
た結晶の成長速度が略等しくなるため結晶の平均粒径の
ばらつき幅が、外部磁場無しの場合に比べて小さくなり
、したがって希土類合金の平均粒径の制御が容易となる
第1例として、P r +sF eff、B11  (
数値は原子%)の組成を有する希土類合金の鋳造過程に
おいて、第4同第(■)例に準し6kOeの外部磁場を
作用させて得られた合金A、に関し、結晶の平均粒径の
分布等を求め、また外部磁場無しで得られた合金A4に
関し結晶の平均粒径の分布等を求めたところ、表■の結
果が得られた。この場合、希土類合金A3 、Aaの溶
融温度は1500°Cである。
表 ■ 表■より、外部磁場を作用させた希土類合金A、におい
ては、その平均粒径のばらつき幅が小さく、また平均粒
径20μm以下のもの一体積分率Vfも高いことが判る
第2例として、前記同様にPr+5FeytBsの組成
を有する希土類合金A、〜A7を、第5図の鋳型lを用
い、また第4同第(■)例に準じ6kOeの外部磁場を
作用させて鋳造した。
その際、溶融温度、筒状本体2の水量等を制御し、これ
により希土類合金A s ”−A qにおける結晶の平
均粒径を種々変化させた。
鋳造後、各希土類合金A5〜A7に、950°C13時
間の条件下でアニーリング処理を施し、次いで切断、研
摩を行った後、希土類合金A、〜A7における結晶の平
均粒径およびその希土類合金A、〜A、から得られた永
久磁石の磁気特性を調べたところ表■の結果を得た。
表       ■ 表■から明らかなように、希土類合金A、において、そ
の結晶の平均粒径を20〜30μmに設定することによ
って、その希土類合金A、から得られた永久磁石の磁気
特性を他の希土類合金A。
、A、から得られた永久磁石の磁気特性に比べて大幅に
向上させることができる。
さらに、種々の実験を行った結果、それらに基づき、前
記希土類合金において、その結晶の平均粒径は0.3μ
m以上、10um以下に設定され、また前記結晶におけ
る平均粒径20μm以下のもの一体積分率Vfは40%
以上に設定される。
このように設定することによって、希土類合金における
逆磁区核の発生を困難にして保磁力を高くすると共にそ
の安定化を図る等永久磁石の磁気特性を向上させること
ができる。
たりし、平均粒径が0.3μm未満では、磁性相の単磁
区が0.3μm未満となるので高保磁力が得られず、一
方、70μmを鰯えると、結晶内が多磁区となって磁化
反転し易くなるため保磁力が低下する。また平均粒径2
0IIm以下の結晶の体積分率Vfが40%未満では、
最適粒径に対するばらつきが大きくなるため高保磁力が
得られない。
次に、前記柱状晶組織を持つ希土類合金の鋳造時におけ
る冷却速度と永久磁石の磁気特性との関係について考察
する。
P r ISF ettBs  (数値は原子%)の組
成を有する希土類合金を、第1図の鋳型1を用い、また
第4図第(■)例に準じ6kOeの外部磁場を作用させ
て鋳造した。
その際、筒状本体2の水量等を変えて希土類合金の冷却
速度を制御し、溶融温度1500°Cから固相温度63
0°Cまでの範囲における冷却速度を測定した。温度測
定は、WRe製熱電対を溶融状態の希土類合金に差込ん
で行われた。
そして、鋳造後の各希土類合金に450〜1000℃、
本実施例では950°C13時間の条件下で熱処理を施
した。
第7図は、各希土類合金鋳造時における冷却速度とその
希土類合金から得られた永久磁石における最大磁気エネ
ルギ積(BH)ma xとの関係を示す。
この場合、フェライトの最大磁気エネルギ積(BH)m
a x約3 M G Oeを基準にして、その値よりも
大きいものを「良」とすると、希土類合金の溶融状態か
らの冷却速度は10−2°(/sec以上、10”°C
/Sec以下である、と言える。
冷却速度が104℃/sec未満では、結晶が十分に成
長せず、一方、102°C/seeを超えると、結晶が
粗大化し、その結果、何れの場合にも希土類合金の結晶
磁気異方性の増大、したがって永久磁石の磁気特性の向
上が認められない。
次に、前記柱状晶組織を持つ希土類合金の鋳造時におけ
る外部磁場用電流と永久磁石の磁気特性との関係につい
て考察する。
P r +sF et、Bs  (数値は原子%) 1
7)&ll成ヲ有する希土類合金を、第1図の鋳型lを
用い、また第4図第(■)例に準じて交流による外部磁
場を作用させ、さらに冷却速度を10″C/secに設
定して鋳造した。
第8図は、交流の周波数と、前記希土類合金から得られ
た永久磁石における最大磁気エネルギ積(BH)ma 
xとの関係を示す。
この場合、フェライトの最大磁気エネルギ積(BH)m
ax約3 M G Oeを基準にして、その値よりも大
きいものを「良」とすると、交流の周波数は0.1 H
z以上、500)fz以下である、と言える。
また直流により外部磁場を加えた場合、その外部磁場が
、溶湯の対流中に生じるBイオンの流れに力を与えるた
め、Bの偏析を生じ易く、その偏析の程度によっては希
土類合金の結晶磁気異方性に悪影響を与えるおそれがあ
る。
一方、交流により外部磁場を加えると、前記偏析の発生
を極力回避することができる。
第9図は鋳造後の希土類合金の各部位におけるBの濃度
を示し、線Xが交流磁場を作用させた場合に、また線y
が直流磁場を作用させた場合にそれぞれ該当する。鋳造
時の冷却速度は10−”C/secに設定された。
第9図線Xから明らかなように、交流により外部磁場を
形成すると、希土類合金の各部位においてBの濃度を略
一定にすることができる。
第10図は、1ms e c以上のパルス電流により外
部磁場を形成した場合における外部磁場の強さと、永久
磁石、の最大磁気エネルギ積(BH)maxとの関係を
示す。
パルス電流によれば、通常のコイルにより形成される外
部磁場に比べて大きな強さを有する外部磁場を得ること
ができる。
第10図において、フェライトの最大磁気エネルギ積(
BH)ma x約3MGOeを基準にして、その値より
も大きいものを「良」とすると、パルス電流による外部
磁場の強さは1kOe以上である、と言える。
次に混在組織の希土類合金から得られた永久磁石の磁気
特性について考察する。
P r 15F e7d3m  (数値は原子%)の組
成を有する希土類合金を、第5図の形態を有する鋳型を
用い、また第4図第(■)例に準じ20kOeの外部磁
場を作用させて鋳造した。この場合、筒状本体2は横断
面正四角形をなし、また銅等の高熱伝導性材料より水冷
式に構成され、底壁部材3はセラミックス等の低熱伝導
性材料より構成されている。
このような鋳型を用いることによって、希土類合金A、
の1次組織は、第11図に示すように、筒状本体2の周
壁に沿う薄い急冷組織部S1と、その急冷組織部S1の
各辺より中心に向って成長する4ブロツクからなる柱状
晶組織部S2と、各柱状晶組織部S2に囲まれて希土類
合金Asの中心部に存する立方晶組織部S3とよりなる
混在組織に形成される。この混在組織における柱状晶組
織部S2の体積分率Vfは80%である。
鋳造後、希土類合金A8に950°C12時間の条件下
でアニーリング処理を施し、次いで切断、研摩を行った
後、その希土類合金A、から得られた永久磁石の磁気特
性を調べたところ、表■の結果を得た。
表       ■ 表■から明らかなように、前記混在組織を有する希土類
合金Asから得られた永久磁石も外部磁場の作用で優れ
た磁気特性を有することが判る。
この場合、混在組織における柱状晶組織部S2の体積分
率Vfが永久磁石の磁気特性に影響を与えるもので、そ
の柱状晶組織部S2の体積分率Vfは20%以上である
ことが望ましい。
第12図は、永久磁石用希土類合金の溶製に当り、一方
向凝固法を適用する例を示す。
その実施装置は、軸線を上下方向に向けた筒状るつぼ7
と、そのるつぼ7の溶解部8外周面に巻装された高周波
コイル9と、るっぽ7の溶解部8を挟んで対向するコア
10..10.およびコイル111.llzよりなる一
対の電磁石12I。
12□とを備えている。
前記同様にP r+sF e77Bsの組成および一方
向凝固組織(柱状晶組織)を有する希土類合金A、を、
前記装置を用い、最高溶融温度1500 ’C1引下げ
速度1 wta / hの条件下で溶製した。第12図
において、mは溶融部を、またUは一方向凝固部をそれ
ぞれ示す。また溶製時、各電磁石1212!のコイル1
1..11□に直流を通電して第4図第(■)例に準じ
て10kOeの外部磁場を希土類合金A、に作用させた
。このように外部磁場を作用させると、希土類合金A9
の磁化容易軸が磁場方向すに沿って配向し、その結晶磁
気異方性が増大する。
溶製後、希土類合金A、に、アルゴンガス雰囲気中、5
00°C12時間の条件下で熱処理を施した。
前記同様に一方向凝固法を適用して、外部磁場の無い状
態にて希土類合金A1゜を溶製し、それら希土類合金A
?、AI。より得られた永久磁石の磁気特性を調べたと
ころ表Vの結果を得た。
表       ■ 表Vから明らかなように、外部磁場作用下で溶製された
希土類合金A9から得られた永久磁石は、外部磁場無し
の状態で溶製された希土類合金A1゜から得られた永久
磁石に比べて磁気特性が大幅に向上していることが判る
第13図は、永久磁石における溶製時の外部磁場の強さ
と最大磁気エネルギ積(BH)ma xとの関係を示す
第13図から明らかなように、外部磁場の強さがゼロ、
したがって外部磁場を加えなかった場合は最大磁気エネ
ルギ積(BH)ma xは4MGOe程度であるが、外
部磁場の強さが増すに従って最大磁気エネルギ積(BH
)ma xが向上し、外部磁場の強さ10kOe以上に
て最大磁気エネルギ積(BH)maxは22MC0eと
なって略−定となる。
第14図は、鋳造後の永久磁石用希土類合金に帯溶融法
を適用する例を示す。
その実施装置は、軸線を上下方向に向けた短筒状赤外線
式溶解炉13と、その溶解炉13を挟んで対向するコア
14..14□およびコイル15、.15.よりなる一
対の電磁石161,162とを備えている。
前記同様にP r+sF et7Bgの組成および立方
晶組織を有する希土類合金A I +を鋳造し、その希
土類台金A、に、前記装置を用い、溶融温度1500°
C1引下げ速度1〜3 mm / hの条件下で帯溶融
法を施した。第14図において、S3は立方晶組織部を
、mは溶融部を、S2は柱状晶組織部をそれぞれ示す。
また帯溶融法適用時、各電磁石16、.16□のコイル
15I、15gに直流を通電して第4同第(■)例に準
じ10kOeの外部磁場を、希土類合金A 11に柱状
晶Cの結晶成長方向aと略直交する方向に作用させた。
この様に外部磁場を作用させると、希土類合金A 11
の磁化容易軸が磁場方向すに沿って配向し、その結晶磁
気異方性が増大する。
前記処理後、希土類合金A 11にアルゴンガス雰囲気
中、900°C13時間の条件下で熱処理を施した。
前記希土類合金A 11から得られた永久磁石の磁気特
性を調べたところ表■の結果を得た。
表       ■ 表■から明らかなように、帯溶融法の適用により、柱状
晶を均一に成長させると共に不純物を除去し、また外部
磁場の作用を得て優れた磁気特性を有する永久磁石を得
ることができる。
前記各実施例において、電磁石に変えて永久磁石を用い
ることも可能である。
第15図は、永久磁石用希土類合金の鋳造段階で、その
合金を複数の被磁石化領域に区画すると共に各被磁石化
領域の結晶磁気異方性の増大を図る−例を示す。
鋳型17は、両開口端面を上下方向に向けた横断面正四
角形の筒状本体18と、その筒状本体18の下部開口を
閉鎖する水冷式底壁部材19とよりなる。筒状本体1B
は、セラミックス等の低熱伝導性材料より構成され、ま
た底壁部材19は銅等の高熱伝導性材料より構成される
筒状本体18の対向両側壁外面にそれぞれ第1゜第2永
久磁石20..20tが接合される。
第1.第2永久磁石20.,20□は、上下方向2等分
位置に在って、磁力線が相互に打消し合う等力比領域r
1により、上部磁石部20aと下部磁石部20bとに区
画される。
第1.第2永久磁石20.,20!の対向面において、
第1永久磁石20.の上部磁石部20aはN極に、また
第2永久磁石2σ2の上部磁石部20aはS極にそれぞ
れ着磁され、また第1.第2M1石20..20.の下
部磁石部20bは上部磁石部20aと逆の関係にそれぞ
れ着磁されている。
したがって第1.第2永久磁石20.,20□による外
部磁場において、それらの両上部磁石部2Oa間には左
向きの磁力線り、が存在し、一方、両下部磁石部20b
間には右向きの磁力ML、が存在する。
第16図は、前記鋳型17を用いて得られた希土類合金
A 1 zを示し、その合金Alzにおいては、柱状晶
Cが下方から上方に向って成長し、またその結晶成長方
向aと略直交するように磁場方向すが設定され、しかも
上、下半部に作用した磁力線L+、Lxの方向が異なる
ことから、それら両半部間に前記同様の等力比領域r2
が形成されると共にその等力比領域r2を挟んで上部被
磁石化領域R,と下部被磁石化領域R2とに区画される
そしてそれら領域R,,R,の結晶磁気異方性は、外部
磁場により増大されている。
このような希土類合金A1□を着磁すれば、2つの磁石
部を持つ1つの永久磁石が得られ、したがって第1.第
2永久磁石20+、20gの着磁状態を種々変更するこ
とによって、永久磁石の各種使用目的に対応することが
可能である。
第17.第18図は、円筒形永久磁石用希土類合金の鋳
造段階で、その合金を円周方向に沿って複数の被磁石化
領域に区画すると共に各被磁石化領域の結晶磁気異方性
の増大を図る一例を示す。
鋳型21は、両開口端面を上下方向に向けた筒状本体2
2と、その筒状本体22内においてその本体21と同軸
上に存するコア23と、筒状本体22およびコア23間
の環状下部開口を閉鎖する水冷式底壁部材24とよりな
る。
筒状本体22は、永久磁石よりなる外筒体25と、その
外筒体25の内周面に接合されたセラミックス等の低熱
伝導性材料製内筒体26とより構成される。コア23は
永久磁石よりなる心棒27と、その心棒27の外周面に
接合されたセラミックス等の低熱伝導性材料製筒体28
とより構成される。底壁部材24は銅等の高熱伝導性材
料より構成される。
外筒体25は、その円周方向4等分位置に存する前記同
様の等力比領域r3により4つの磁石部25a〜25d
に区画され、また心棒27は各等力比領域r3と同一直
線上に存する等力比領域r4により4つの磁石部27a
〜27dに区画されている。
外筒体25の各磁石部25a〜25dにおいて、それら
の心棒27との対向面側は、N極とS極とが交互に配置
されるように着磁され、また心棒27の各磁石部27a
〜27dにおいて、外筒体25との対向面側は、外筒体
25の各磁極と逆関係に着磁されている。
したがって外筒体25および心棒27による外部磁場に
おいて、それらの対向磁石部25a、27a等の間には
半径方向内方および外方へ向かう磁力線が交互に存在す
る。
第19図は、前記鋳型21を用いて得られた円筒形希土
類合金A 13を示し、その合金A 13においては、
柱状晶Cが下方から上方に向って成長し、またその結晶
成長方向aと略直交するように磁場方向すが設定され、
しかも相隣る磁力線の方向が異なることから、円周方向
4等分位置に前記同様の等力比領域r、が形成されると
共に各等力比領域r、により4つの被磁石化領域R2〜
R6に区画される。そして、それら領域R3〜R6の結
晶磁気異方性は外部磁場により増大されている。
このような希土類合金AI3の各被磁石化領域R1〜R
1を、それらの磁極が交互に逆関係になるように着磁す
れば、4つの磁石部を持ち、しかもそれらの磁極が交互
に逆関係である円筒形永久磁石が得られ、これは、例え
ば発電機のロータに適用される。
なお、本発明を通用される希土類合金としては、前記の
もの\外、P r 14F eqqBb、、Cuo、s
、P r 14F e7t、sB++ Cuo、5、P
 r 1aF e7JsCu+  (数値は原子%)等
を挙げることができる。
またFeと共にCoを用いて合金のキュリー点を上げる
ことが可能である。この場合、Coの含有量は10原子
%以下、好ましくは5〜7原子%であり、Coの含有量
に応じてFeの含有量が減じられる。この種希土類合金
としては、Pr+5Fe77Bllに対応するP r 
1SFe 71)Co? Be  (数値は原子%)を
挙げることができる。
C8発明の効果 本発明によれば、特定温度状態にある永久磁石用希土類
合金に、特定強さの外部磁場を加える、といった比較的
簡単な手段を採用することによって、その希土類合金の
結晶磁気異方性を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋳造装置の第1例を示す断面図、第2図は希土
類合金の第1例を示す斜視図、第3図は外部磁場の強さ
と最大磁気エネルギ積(BH)maxとの関係を示すグ
ラフ、第4図は希土類合金の温度と外部磁場作用タイミ
ングとの関係を示す説明図、第5図は鋳造装置の第2例
を示す断面図、第6図は希土類合金の第2例を示す斜視
図、第7図は冷却速度と最大磁気エネルギ積(BH)m
aXとの関係を示すグラフ、第8図は周波数と最大磁気
エネルギ積(BH)maxとの関係を示すグラフ、第9
図は希土類合金の各部位とBの濃度との関係を示すグラ
フ、第10図は外部磁場の強さと最大磁気エネルギ積(
BH)maxとの関係を示すグラフ、第11図は希土類
合金の第3例を示す平面図、第12図は一方向凝固法の
実施を示す説明図、第13図は外部磁場の強さと最大磁
気エネルギ積(BH)maxとの関係を示すグラフ、第
14図は帯溶融法の実施を示す説明図、第15図は鋳造
装置の第3例を示す断面図、第16図は希土類合金の第
4例を示す斜視図、第17図は鋳造装置の第4例を示す
平面図、第18図は第17図X■−X■線断面図、第1
9図は希土類合金の第5例を示す斜視図である。 A+ 、At 、As 、At 、Az〜A+3・・・
希土類合金、C・・・柱状晶、SI・・・急冷組織部、
S2・・・柱状晶組織部、S、・・・立方晶組織部、a
・・・結晶成長方向、b・・・磁場方向、6..62,
12..12t、16..16□・・・電磁石 第1図 J 第2図 第4図 希土類合金の温度 外部磁場作用タイミング fa3図 外部磁場の強さ (koe) 115図 第6図 第7図 冷 却 温 度 (℃/5ec) 第10図 第11図 第9図 希 土 類 ノに 金 第12図 第13図 外部磁場の強さ (koe) 第14図 第17図 第18図 第15図 す 第16図 第19図

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)希土類元素と、FeおよびCoの少なくとも一方
    を主成分とする遷移元素と、Bとを含む永久磁石用希土
    類合金の磁気特性を向上させるに当り、前記希土類合金
    の温度が溶融温度からキュリー点に降下するまでの間に
    、前記希土類合金に強さ0.1kOe以上の外部磁場を
    作用させて、その希土類合金の結晶磁気異方性を増大さ
    せることを特徴とする永久磁石用希土類合金の磁気特性
    向上方法。
  2. (2)希土類元素と、FeおよびCoの少なくとも一方
    を主成分とする遷移元素と、Bとを含む永久磁石用希土
    類合金の磁気特性を向上させるに当り、前記希土類合金
    の結晶を一方向に成長させると共にその希土類合金の温
    度が溶融温度からキュリー点に降下するまでの間に、前
    記希土類合金に、磁場方向が結晶成長方向と略直交し、
    且つ強さが0.1kOe以上である外部磁場を作用させ
    て、その希土類合金の結晶磁気異方性を増大させること
    を特徴とする永久磁石用希土類合金の磁気特性向上方法
  3. (3)結晶の平均粒径を0.3μm以上、70μm以下
    に設定し、前記結晶における平均粒径20μm以下のも
    のゝ体積分率Vfを40%以上に設定した、第(1)ま
    たは第(2)項記載の永久磁石用希土類合金の磁気特性
    向上方法。
  4. (4)前記希土類合金の溶融状態からの冷却速度を10
    ^−^2℃/sec以上、10^2℃/sec以下に設
    定した、第(1),第(2)または第(3)項記載の永
    久磁石用希土類合金の磁気特性向上方法。
  5. (5)前記外部磁場を500Hz以下の交流により形成
    する、第(1),第(2),第(3)または第(4)項
    記載の永久磁石用希土類合金の磁気特性向上方法。
  6. (6)0.1msec以上のパルス電流により、強さ1
    kOe以上の外部磁場を形成する、第(1),第(2)
    ,第(3)または第(4)項記載の永久磁石用希土類合
    金の磁気特性向上方法。
  7. (7)前記外部磁場を直流により形成する、第(1),
    第(2),第(3)または第(4)項記載の永久磁石用
    希土類合金の磁気特性向上方法。
  8. (8)前記希土類合金の溶製に当り、一方向凝固法を適
    用する、第(1),第(2),第(3),第(4),第
    (5),第(6)または第(7)項記載の永久磁石用希
    土類合金の磁気特性向上方法。
  9. (9)前記希土類合金に帯溶融法を適用する、第(1)
    ,第(2),第(3),第(4),第(5),第(6)
    または第(7)項記載の永久磁石用希土類合金の磁気特
    性向上方法。
  10. (10)前記希土類合金の溶製に当り、鋳造法を適用す
    る、第(1),第(2),第(3),第(4),第(5
    ),第(6)または第(7)項記載記載の永久磁石用希
    土類合金の磁気特性向上方法。
  11. (11)希土類元素と、FeおよびCoの少なくとも一
    方を主成分とする遷移元素と、Bとを含む永久磁石用希
    土類合金の磁気特性を向上させるに当り、前記希土類合
    金の1次組織を、柱状晶組織部、立方晶組織部および急
    冷組織部より構成され、且つ柱状晶組織部の体積分率V
    fが20%以上である混在組織にすると共にその希土類
    合金の温度が溶融温度からキュリー点に降下するまでの
    間に、前記希土類合金に強さ0.1kOe以上の外部磁
    場を作用させて、その希土類合金の結晶磁気異方性を増
    大させることを特徴とする永久磁石用希土類合金の磁気
    特性向上方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007157864A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Mitsubishi Electric Corp 希土類−鉄−ボロン系磁石用合金およびその製造方法、その製造装置
US8657383B2 (en) 2006-07-20 2014-02-25 Lear Corporation Environmentally friendly layered seating assembly

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JP2007157864A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Mitsubishi Electric Corp 希土類−鉄−ボロン系磁石用合金およびその製造方法、その製造装置
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