JPH0481500B2 - - Google Patents

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JPH0481500B2
JPH0481500B2 JP6777585A JP6777585A JPH0481500B2 JP H0481500 B2 JPH0481500 B2 JP H0481500B2 JP 6777585 A JP6777585 A JP 6777585A JP 6777585 A JP6777585 A JP 6777585A JP H0481500 B2 JPH0481500 B2 JP H0481500B2
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JP
Japan
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active substance
liquid active
polymer
layer
formulation
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JP6777585A
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JPS61227031A (ja
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Chiaki Komamura
Giichi Musa
Tetsuo Numamoto
Takayuki Hyori
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液状活性物質含有多層製剤に関し、特
に、液状活性物質が製剤の側面からのみ、実質的
に一定の速度にて長期間にわたつて徐放されるよ
うにした液状活性物質含有多層製剤に関する。
(従来の技術) 環境汚染を引き起こさない害虫防除方法とし
て、近年、昆虫の性フエロモンを含有させた製剤
を野外に散布放置し、フエロモンを大気中に放散
させることにより、昆虫をトラツプに誘引して捕
獲殺虫する所謂マス・トラツピング法や、雄が雌
を感知し、配偶行動をとるのを撹乱させる所謂撹
乱法等が注目されている。
このような方法を実施するための好適な製剤と
して、既に、本発明者らは、独立した多数の微孔
を有する多孔質重合体層と、常温で上記重合体に
対して限られた溶解度を有し、上記微孔にこの溶
解度を越える量にて液状活性物質が液滴として封
入されてなる液状活性物質含有製剤を提案してい
る(特開昭59−59734号公報)。しかし、かかる製
剤は、通常、野外にて施用されるので、風の影響
によつて、又は日射による温度上昇の影響を受け
て、製剤からの液状活性物質の放出が促進される
結果、液状活性物質を長期間にわたつて実質的に
一定の速度で徐放させ難い場合がある。
(発明の目的) 本発明は、上記した問題を解決するためになさ
れたものであつて、風や日射の影響を実質的に受
けることなく、液状活性物質を長期間にわつて実
質的に一定の速度で徐放させることができる液状
活性物質含有多層製剤を提供することを目的とす
る。
(発明の構成) 本発明による液状活性物質含有多層製剤は、独
立した多数の微孔を有する多孔質重合体層のこの
微孔内に、常温で上記重合体に対して限られた溶
解度を有する液状活性物質がこの溶解度を越える
量にて液滴として封入されていると共に、上記液
状活性物質を拡散透過させないバリヤー層が上記
多孔質重合体層の両表面に積層されてなることを
特徴とする。
上記のよう多層製剤は、例えば、好ましくは、
重合体と、この重合体に対して常温で限られた溶
解度を有する常温で液状の活性物質とを、これら
活性物質及び重合体の両方を溶解し得ると共に、
上記活性物質よりも易揮発性の有機溶剤に溶解
し、この溶液を適宜の支持体の表面に塗布し、上
記溶剤を蒸発させて、上記重合体の層内に液状活
性物質を微小な液滴状に分散含有させることによ
つて製造される。尚、上記において、液状活性物
質は、製剤の調製時に重合体層中に液滴として分
散され、また、製剤後に重合体層から実質的に一
定の速度で放出されるように、重合体への溶解度
を越える量にて配合される。
本発明において、液状活性物質とは、常温で液
状であつて、誘引活性、農薬活性、忌避活性、芳
香活性等の化学的或いは生理的活性を有する物質
をいい、特に、前記したような害虫交信撹乱用製
剤として用いる場合、昆虫誘引剤であるフエロモ
ン、例えば、Z−11−テトラゼセニルアセテー
ト、Z−9−テトラデセニルアセテート、E−11
−テトラデセニルアセテート、Z−9−ドデセニ
ルアセテート、10−メチルドデシルアセテート、
11−ドデセニルアセテート等が好ましく用いられ
る。その他の活性物質の具体例を挙げれば、例え
ば、農薬活性物質として、ナレド(Naled)、ダ
イアジノン(Diazinon)、スミチオン等の殺虫
剤、β−プロピオラクトン等の殺菌剤、トリエチ
レングリコールモノヘキシルエーテル、N,N−
ジエチル−m−トルアミド等の忌避剤、リモネ
ン、ベンジルアルコール、炭素数6〜16の炭化水
素から誘導されるエステル、エーテル、アルデヒ
ド類等の芳香活性物質等を挙げることができる。
上記多孔質重合体層を形成するための重合体
は、前記したように用いる液状活性物質に対して
限られた溶解度を有することが必要であり、通
常、液状活性物質を5重量部以下の範囲でのみ溶
解させる重合体、特に、0.01〜2重量部の範囲で
溶解させる重合体が好ましく用いられる。このよ
うな重合体は、用いる液状活性物質に応じて適宜
に選ばれるが、例えば、具体例として、ポリスル
ホン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメ
チルメタクリレートを含むポリ(メタ)アクリル
酸エステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、
ポリフツ化ビニリデン、セルロースエステル、再
生セルロース、ポリウレタン、ポリビニルアルコ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエ
ンブロツク共重合体等の1種又は2種以上の混合
物を挙げることができる。
また、本発明による製剤を製造するに際して用
いる有機溶剤は、用いる活性物質と重合体を共に
溶解させ得ると共に、活性物質よりも易揮発性で
あつて、沸点が低いことを要し、用いる活性物質
と重合体の種類に応じて適宜に選ばれるが、具体
的には、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素等の低級脂肪族ハロゲン化炭化水素、
メタノール、エタノール等の低級脂肪族アルコー
ル、これらの酢酸エステルのほか、アセトニトリ
ル、アセトン、エチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等の1種又は2種以上の混合物が用いられ
る。特に、塩化メチレンのような低級脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素が好ましく用いられる。
液状活性物質と重合体とを含有する溶液におけ
るこれらの合計量の濃度は、通常、10〜40重量%
が適当であり、好ましくは15〜30重量%である。
この溶液は適宜の支持体、例えば、樹脂フイル
ム、金属の箔や薄いシート、これらの積層体等の
上に塗布された後、有機溶剤が蒸発除去される。
有機溶剤を蒸発させる際の温度は、通常、0〜
100℃、好ましくは15〜70℃の範囲であつて、且
つ、溶剤の沸点以下の温度である。通常、常温で
よいが、必要に応じて、加熱してもよい。また、
減圧下に蒸発させてもよい。このようにして、有
機溶剤を蒸発させるに従つて、液状活性物質は重
合体に対して限られた溶解度を有するのみである
と共に、重合体への溶解度を越えて含有されてい
るから、活性物質と重合体の間で相分離が生じ、
活性物質の微小な液滴が重合体マトリツクス中に
均一に分散され、従つて、重合体は独立した多数
の微孔を有する多孔質層を形成し、この微孔内に
液状活性物質が封入されることとなる。通常、重
合体の表面においては、溶剤の蒸発に伴つて重合
体濃度が高まり、遂には上記多孔質層の表面にこ
れに一体化された緻密な薄層が形成されるが、し
かし、溶剤の蒸発を加湿雰囲気下に行なうと、通
常、表面に緻密な薄層を有しない均質な多孔質膜
を得ることができる。
かかる方法によつて得られる多層製剤におい
て、多孔質重合体層中に形成される微孔は、通
常、厚み0.1〜5μの隔壁によつて区画された独立
孔であり、その孔径は0.5〜10μ程度である。ま
た、多孔質重合体層は30〜80%程度の空孔率を有
するので、最大70重量%程度までの液状活性物質
を含有することができるが、実用上は最大50重量
%程度とするのが適当である。また、多孔質重合
体層の厚みは何ら制限されるものではないが、通
常、10〜500μの範囲にある。
本発明による多層製剤においては、上記多孔質
重合体層の両表面に液状活性物質を実質滴に透過
させないバリヤー層が積層されている。かかるバ
リヤー層としては、用いる液状活性物質に応じて
適宜に選ばれるが、通常、アルミニウム箔のよう
な金属箔、ポリエチレンやポリエチレンテレフタ
レート等からなる樹脂フイルムが好ましく用いら
れる。特に、本発明においては、液状活性物質の
製剤からの放出速度が日射の影響によつて変化す
ることを排除するために、バリヤー層は、遮光性
を有することが好ましく、従つて、金属箔や着色
した樹脂層、特に、前者が好ましく用いられる。
このように、本発明による製剤は、液状活性物
質を含有する多孔質重合体層の両表面がバリヤー
層にて被覆されているが、側面には液状活性物質
をその微孔内に液滴として含有する多孔質重合体
層が露出しており、本発明による製剤は、この側
面からのみ、液状活性物質を放出させることによ
つて、高い精度で実質的に一定の速度にて液状活
性物質を徐放させるものである。
即ち、上記のような多層製剤においては、重合
体層の微孔内に封入されている液状活性物質が、
重合体に対して限られた溶解度を有するから、重
合体中への拡散が抑えられ、かくして、環境雰囲
気への放出が抑えられるので、液状活性物質は制
御された速度で放出されるのであるが、本発明に
よる製剤によれば、その両表面はバリヤー層にて
被覆されて、液状活性物質の放出が阻止されてい
るので、側面からのみ放出される。従つて、製剤
は、野外に放置施用されても、風の影響を実質的
に受けず、また、バリヤー層が前記したように、
遮光性を有するときは、日射の影響も実質的に受
けないので、長期間にわたつて実質的に一定の速
度で製剤から徐放される。更に、遮光性を有する
バリヤー層は、日射による液状活性物質の変質や
劣化を防止する効果も有する。
第1図は本発明による多層製剤1の一実施例の
要部拡大断面図を示し、多孔質重合体層2は独立
した多数の微孔3を有し、この微孔内に液状活性
物質4、例えば、フエロモンが封入されていると
共に、その両表面にバリヤー層5及び6が積層さ
れて、表面からの液状活性物質の放出は実施的に
阻止されているので、前記したように、大気に露
出され、若しくは開放している側面7の重合体層
を経てのみ、大気中に放出される。
(発明の効果) 本発明の液状活性物質含有多層製剤によれば、
液状活性物質が担体をなす重合体に対して限られ
た溶解度のみを有するので、微孔中の液状活性物
質は、担体重合体中への拡散が抑えられ、その結
果、担体重合体への拡散透過を経て、環境雰囲気
中に放出される速度が実質的に一定に保持され
て、徐放される。特に、本発明による製剤におい
ては、その両表面がバリヤー層にて被覆されて、
液状活性物質は製剤の側面のみから放出されるの
で、製剤はこれを野外に放置して施用するとき
も、液状活性物質の放出速度は、風の影響を実質
的に受けない。更に、バリヤー層が前記したよう
に、遮光性を有するときは、日射の影響も実質的
に受けない。従つて、本発明の製剤によれば、液
状活性物質を長期間にわたつて実質的に一定の速
度で製剤から徐放させることができる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を挙げて、本発明を説明
する。
実施例 ポリスルホン(ユニオン・カーバイド社製P−
1700)2.5gを塩化メチレン10mlに溶解した後、こ
れに昆虫誘引剤であるZ−11−テトラデセニルア
セテート0.5gを加えて溶解させ、均一な溶液を得
た。
アルミニウム箔でラミネートしたコートボール
紙上に室温にて厚み450μmに上記溶液を塗布し、
室温に放置して、塩化メチレンを蒸発させ、上記
誘引剤を約15重量%含有する厚み約80μmの多孔
質重合体層を調製した。
次いで、この重合体層の露出表面に接着剤を介
して厚み60μmのアルミニウム箔をバリヤー層と
して積層接着し、本発明による多層製剤を調製し
た。
尚、上記誘引剤のポリスルホンに対する溶解度
は室温で約0.8重量%である。
このようにして得た製剤を屋外に放置し、液状
活性物質の放出量を製剤の重量減少から求めた。
結果を第2図に示す。誘引剤が長期間にわつて実
質的に一定の速度で徐放されていることが明らか
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による製剤の一実施例を示す要
部断面図、第2図は本発明による製剤からの液状
活性物質の放出量の経時変化の一例を示すグラフ
である。 1……液状活性物質含有多層製剤、2……多孔
質重合体層、3……微孔、4……液状活性物質、
5,6……バリヤー層、7……製剤側面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 独立した多数の微孔を有する多孔質重合体層
    のこの微孔内に、常温で上記重合体に対して限ら
    れた溶解度を有する液状活性物質がこの溶解度を
    越える量にて液滴として封入されていると共に、
    上記液状活性物質を拡散透過させないバリヤー層
    が上記多孔質重合体層の両表面に積層されてなる
    ことを特徴とする液状活性物質含有多層製剤。 2 バリヤー層が遮光性を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の液状活性物質含有
    多層製剤。 3 液状活性物質が昆虫誘引剤であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の
    液状活性物質含有多層製剤。
JP6777585A 1985-03-30 1985-03-30 液状活性物質含有多層製剤 Granted JPS61227031A (ja)

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CA2098889A1 (en) * 1992-07-06 1994-01-07 Takashi Chinuki Slow-releasing medicated resin moldings and process for producing the same

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