JP2553130B2 - 液状活性物質含有膜 - Google Patents

液状活性物質含有膜

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JP2553130B2 JP63050923A JP5092388A JP2553130B2 JP 2553130 B2 JP2553130 B2 JP 2553130B2 JP 63050923 A JP63050923 A JP 63050923A JP 5092388 A JP5092388 A JP 5092388A JP 2553130 B2 JP2553130 B2 JP 2553130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、液状活性物質を長期間にわたって、実質的
に一定の制御をされた速度で放出させるデバイスとして
好適に用いることができる液状活性物質含有膜に関す
る。
<従来の技術及び課題> 独立した多数の微孔を有し、その微孔の中に液状活性
物質を有している重合体は液状活性物質を長期間にわた
って、制御させた速度で放出させることができる。
ところが、液状活性物質と重合体の相溶性がある場
合、液状活性物質の初期含有量の数十%は重合体層中に
残留し、液状活性物質の有効利用率が低くなる。このこ
とは、特に液状活性物質が高価な物の場合、非常に大き
な課題であり、有効利用率を上げることが強く要望され
る。
<課題を解決するための手段> 本発明は、液状活性物質及び重合体あるいはそのいず
れか一方に、界面活性能を有する物質を含有させ、液状
活性物質の重合体層中での分散性を向上させ、かかる物
質がない場合に比べて、単位重合体当りの液状活性物質
の最大含有量を数倍大きくさせることにより、最終的な
液状活性物質の有効利用率を上げ、上記の課題を克服し
たものである。
本発明によれば重合体層中に液状活性物質を、重合体
100重量部に対し、約200重量部まで、好ましくは30〜20
0重量部含有させることができる。
本発明による液状活性物質は、重合体に対して限られ
た溶解度を有する液状活性物質がその重合体層中に液滴
として分散しており、液滴の分散性が界面活性能を有す
る物質により調節されていることを特徴とする。
本発明において、液状活性物質とは、常温で液状であ
って、農薬活性、誘引活性、忌避活性、芳香活性等の化
学的あるいは生理活性を有する物質をいい、例えば、農
薬活性物質として、ナレド(Naled)、ダイアジノン(D
iazinon)、スミチオン等の殺虫剤、β−プロピオラク
トン等の殺菌剤、トリエチレングリコールモノヘキシル
エーテル、N,N−ジエチル−m−トリアミド等の忌避
剤、フアルネッセン、ペリレン等の警報フェロモン、ド
デシルアセテート、z−11−テトラデセニルアセテー
ト、z−11−ヘキサデシナール等の誘引剤、リモネン、
ベンジルアルコール、炭素数6〜11の炭化水素から誘導
されるエステル、エーテル、アルデヒド類等の芳香活性
物質を挙げることができる。
本発明による液状活性物質含有膜において、担体を構
成する重合体は、多数の独立した微孔を有すると共に、
厚み方向全体にわたって均質な多孔質体であり、この微
孔は、通常、その孔径が0.1〜10μmの範囲にあり、且
つ、厚み0.1〜5μmの薄い隔壁によって区画され相互
に独立している。
液状活性物質はこのような微孔内に液状で封入され、
重合体層内に分散されている。膜厚は特に制限されるも
のではないが、通常10〜500μmの範囲にある。
本発明において、担体をなす重合体は、用いる液状活
性物質に対して限られた溶解度を有することが必要であ
り、ここに、溶解度とは、重合体100重量部に溶解し得
る最大の液状活性物質の重合部数をいい、また、限られ
た溶解度とは、重合体100重量部に対して活性物質が30
重量部以下の範囲でのみ溶解することを意味し、特に、
0.01〜10重量部の範囲で溶解させる重合体が好ましく用
いられる。
このような重合体は、用いる液状活性物質に応じて適
宜選ばれるが、例えば、具体例として、ポリスルホン、
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ
メチルメタクリレートを含むポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ポリアミド、ポリビニリデンクロライド、ポリ
ビニリデンフロライド、セルロースエステル、再生セル
ロース、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニル、ポリビニルアセテート、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリス
チレン−ポリブタジエンブロック共重合体等の1種また
は2種以上の混合物を挙げることができる。仮に、液状
活性物質としてz−11−テトラデセニルアセテートを用
いた場合は、それに対応する重合体としてはポリエステ
ルが好ましい。この場合の活性物質の溶解度は約10重量
部である。
また、上記重合体のガラス転位温度(Tg)は液状活性
物質の放出速度に大きく影響し、一般にTgの低い方が放
出速度は大きい。
例えば、液状活性物質としてz−11−テトラデセニル
アセテートを用い、重合体としてポリエステルを用いた
場合は、ポリエステルのTgが約60〜70℃の場合はz−11
−テトラデセニルアセテートの放出速度を適度に制御で
きるが、Tgが60℃以下の場合は初期の放出速度が大きく
なり、徐放性が劣ってしまい、また、Tgが70℃以上の場
合は放出速度が遅すぎる。
本発明においては、上記重合体中の液滴の分散性は界
面活性能を有する物質により調節されている。この界面
活性能を有する物質としては、種々の界面活性剤、親水
性モノマーと疎水性モノマーの共重合物、ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化物等が挙げられる。
かかる界面活性剤はイオン性あるいはノニオン性のい
ずれのものでもよいが、重合体あるいは液状活性物質が
イオン基を有する場合はイオン性界面活性剤を、重合体
及び液状活性物質がイオン基を有しない場合はノニオン
性界面活性剤を用いるのが良い。
また、本発明においては、グラフト型の界面活性剤を
用いるのが好ましい。この場合、界面活性剤の主鎖が重
合体と相溶性が高く、側鎖が液状活性物質と相溶性の高
いものを用いると良い。
用いる界面活性剤としては、例えばイオン性界面活性
剤ではアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸塩、ノニオン性界面活性剤では、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油等
を挙げることができる。
また上記共重合物としては、アクリル酸、アクリルア
ミド、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、スチレンス
ルホン酸ナトリウム等の親水性モノマーとスチレン、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル等の疎水性モノマーとの共重合物を挙げることがで
きる。
界面活性能を有する物質の量は液状活性物質100重量
部に対して0.05〜5重量部、好ましくは、0.05〜2重量
部または、重合体に対しても0.05〜5重量部、好ましく
は、0.05〜2重量部が適当である。
また、微孔の孔径は界面活性能を有する物質の量が多
い程小さくなる。
重合体層の裏面には、通常、液状活性物質の透過を阻
止するシート、即ち、パッキング材が設けられており、
パッキング材は、例えば、金属の箔や薄いシート、樹脂
フィルム、または、これらの積層体からなる。
上記の様な液状活性物質含有膜は、本発明に従って、
重合体と、この重合体に対して常温で限られた溶解度を
有する常温で液状の活性物質と、界面活性能を有する物
質とを、これら活性物質及び重合体の両方を溶解しえる
と共に、上記活性物質よりも揮発性の高い有機溶剤に溶
解し、この溶液を適宜の支持体の表面に塗布し、上記溶
剤を蒸発させて、独立した多数の微孔を有する均質な重
合体層を形成させると共に、上記微孔内に上記液状活性
物質を液滴状で封入することによって製造される。
液状活性物質、重合体及び溶解度については、既に説
明した通りである。
本発明の方法において用いる有機溶剤は、用いる活性
物質と重合体を共に溶解させ得ると共に、活性物質より
も易揮発性であって、沸点が低いことを要する。かかる
有機溶剤は用いる活性物質と重合体の種類に応じて適宜
に選ばれるが、具体的には、例えば、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素等の低級脂肪族ハロゲン炭化水
素、メタノール、エタノール等の低級脂肪族アルコー
ル、これらの酢酸エステルのほか、アセトニトリル、ア
セトン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等の1種
又は2種以上の混合物を挙げることができる。好ましく
は、塩化メチレンのような低級脂肪族ハロゲン化炭化水
素が用いられる。しかし、液状活性物質が比較的難揮発
性のときは、ジメチルホルムアミドのような比較的高沸
点の溶剤も用いることができる。
<発明の効果> 本発明による液状活性物質含有膜は、液状活性物質が
担体をなす重合体に対して限られた溶解度を有するの
で、液状活性物質は重合体中を制御された速度で拡散し
環境雰囲気へ放出される。従って、この液状活性物質含
有膜を液状活性物質の徐放デバイスとして用いることが
できる。
さらに、界面活性能を有する物質を膜内に添加するこ
とにより、かかる物質がない場合に比較して、単位重合
体当り3〜6倍の液状活性物質を含有させることができ
る。液状活性物質は重合体に対して限られた溶解度を有
するので、液状活性物質の少量は最終的に重合体中に残
留するが、上記の界面活性能を有する物質の効果によ
り、液状活性物質の最終的な有効利用率を挙げることが
できる。
以下に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明
するか、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
<実施例1> ポリエステル(商品名バイロン200:東洋紡績(株)
製)50重量部及びグラフト型ノニオン性界面活性剤であ
るデカグリセリルペンタオレエート1重量部を塩化メチ
レン120重量部に溶解した。次いで、その溶液に昆虫誘
引物質の1種であるz−11−テトラデセニルアセテート
80重量部を加え混合溶解し、界面活性剤を含むポリエス
テル及びz−11−テトラデセニルアセテートの塩化メチ
レン溶液を作製した。
この溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム上に
室温で厚み250μmに塗布し、温度60℃に放置して塩化
メチレンを蒸発させてz−11−テトラデセニルアセテー
トを62%含有する厚み約50μmの膜を得た。
膜はポリエステル層中に液体であるz−11−テトラデ
セニルアセテートが均一に分散した構造を有しており、
その液滴の直径は1〜5μmであった。
<実施例2> ポリエステル(商品名バイロン200:東洋紡績(株)
製)50重量部及びグラフト型ノニオン性界面活性剤であ
る硬化ヒマシ油1重量部を塩化メチレン120重量部に溶
解した。次いで、その溶液に昆虫誘引物質の1種である
z−11−テトラデセニルアセテート80重量部を加え混合
溶解し、界面活性剤を含むポリエステル及びz−11−テ
トラデセニルアセテートの塩化メチレン溶液を作製し
た。
この溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム上に
室温で厚み250μmに塗布し、温度60℃に放置して塩化
メチレンを蒸発させてz−11−テトラデセニルアセテー
トを62%含有する厚み約50μmの膜を得た。
膜はポリエステル層中に液体であるz−11−テトラデ
セニルアセテートが均一に分散した構造を有しており、
その液滴の直径は1〜5μmであった。
<比較例> 界面活性剤を省いた以外は実施例1と同様の条件で膜
を作製した。
しかし、z−11−テトラデセニルアセテートがポリエ
ステル表面に浮出し、ポリエステル中にうまく分散しな
かった。
一方、界面活性剤を省いた場合でも、z−11−テトラ
デセニルアセテートとポリエステルの重量比が2/5の場
合はポリエステル層中にz−11−テトラデセニルアセテ
ートを分散させることができ、その場合のz−11−テト
ラデセニルアセテートの液滴の直径は3〜7μmであっ
た。
図には、実施例1の膜、及び比較例でz−11−テトラ
デセニルアセテートとポリエステルの重量比を2/5にし
てポリエステルフィルムに塗布し作製した膜を、ポリエ
ステルフィルムごと1cm幅に切断しテープ製剤としたも
のの、z−11−テトラデセニルアセテートの放出挙動を
示した。
図から明らかなように、比較例に比べ、実施例1の場
合は最終的な製剤中のTDAの残存量が少なく、TDAの有効
利用率が高くなっていることがわかる。
以上の結果は本発明における界面活性剤の重要性を裏
付けるものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例及び比較例に係るテープ製剤のTDA
放出挙動を示す説明図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合体、液状活性物質、界面活性能を有す
    る物質を必須成分とする液状活性物質含有膜であって、
    液状活性物質が重合体100重量部に対して30重量部以下
    の溶解度を有し、かつ、液状活性物質は重合体層中に液
    滴として分散していることを特徴とする液状活性物質含
    有膜。
  2. 【請求項2】界面活性能を有する物質としてグラフト型
    界面活性剤を用いた特許請求の範囲第1項記載の液状活
    性物質含有膜。
  3. 【請求項3】重合体としてポリエステルを用いた特許請
    求の範囲第1項記載の液状活性物質含有膜。
  4. 【請求項4】液状活性物質としてz−11−テトラデセニ
    ルアセテートを用いた特許請求の範囲第1項記載の液状
    活性物質含有膜。
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