JPH0481471B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は人工スキー場に凹凸面を造成する方
法に関する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

人工スキー場は通常、覆工板等で床張りされた
路床上に人造雪の層を配し構成してあり、一般に
凹凸がない滑らかな滑走面で、スキーヤーにとつ
て変化がなく、面白味に欠けたものであつた。

この発明は上記事情に鑑みなされたものであ
る。その目的は、スキーヤーの好みレベルに合わ
せ、随時形状を変化させて凹凸面を造成すること
ができる人工スキー場に凹凸面を造成する方法を
提案するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この人工スキー場に凹凸面を造成する方法は、
人工スキー場の路床とその上に載置した雪層との
間に複数に仕切られた水室を有する可撓性マツト
を配置し、このマツトの複数の水室を選択して内
部の水を凍結せしめることを特徴とする。

第１図はこの造成方法で凹凸面を造成した人工
スキー場を示す。路床１の上に人工芝生２を敷設
し、その上に雪層３を載置した人工スキー場であ
つて、路床１と人工芝生２との間に、表裏両側に
多数の細長い並列する水室４を有する可撓性マツ
ト５を配置し、この水室４内に注入した水６を凍
結させて凹凸面を形成する。

この可撓性マツト５は表裏両側の並列する水室
４の間に隔壁７で仕切られた気密性の空隙８，８
を有する。各水室４の側端面には水を注入あるい
は排出するパイプ９が連結してあり、その先端は
水ポンプ１０に連通している。また各空隙８の側
端面には注入管１１、排出管１２が取付けてあ
り、注入管１１の先端には熱気タンク１３あるい
は冷気タンク１４が連結される。なお図面で１５
はバルブ類、１６は圧力計である。

この可撓性マツト５は水室４内および空隙８内
に何も注入しない状態では、第２図のごとく厚み
が小であるので雪層３の表面に凹凸面が形成され
ず平坦なコースとなる。

凹凸面を造成するには、まず第３図のごとく、
水室４に水ポンプ１０で水を注入し、同時に空隙
８内に空気を圧入して膨張させる。続いて空隙８
内に冷気タンク１４から冷気（−６℃）を注入し
て周囲の水室４内の水を凍結させて、第４図の凹
凸面があるスキー場とする。

また、第５図に示すごとく、一方の空隙８′内
の冷気を熱気に置換して、周囲の氷室４′の水を
融解させて水圧を減じたり、あるいは水を排出し
て可撓性マツト５の形状をかえて雪層３の凹凸面
を変更させる。このほか、水室４を自由に選択し
て水を注入しこれを凍結せしめマツト５の形状を
自由に変更し、様々な凹凸面を造成できる。

上記、マツト５の凍結、あるいは膨張に際し
て、空気の代りに塩化カルシウム水溶液等のかん
水を用いることができる。かん水を冷却して冷媒
として用い水室内の水を凍結せしめたり、比較的
高温のかん水を用いて水室内の氷を融解せしめて
もよい。また、例えば水室間の空隙内に冷媒管を
蛇管状に配し、この冷媒管内に低温かん水あるい
は比較的高温のかん水を循環せしめて水室内の水
の凍結あるいは融解を図つてもよい。

可撓性マツトはゴム等の低温時に脆化しない材
料が用いられる。その形状は前記第１図のものに
限定されるものではない。例えば第６図のごと
く、格子状に区切られた水室４を有する可撓性マ
ツト５を用い、水室を選択して水を圧入して膨張
せしめ、これを凍結せしめてコブ状の凹凸面を形
成することができる。

〔発明の効果〕

この発明は以上の通りであり、この方法は人工
スキー場に、随時形状を変化せしめて凹凸面を造
成することを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂはこの造成方法で凹凸面を造成し
た人工スキー場の一部断面を示す斜視図および可
撓性マツトの斜視図、第２，３，４，５図はそれ
ぞれ平担時、凹凸造成時、凹凸造成後および凹凸
変更時の人工スキー場の断面図、第６図は可撓性
マツトの異なる態様例を示す斜視図である。 １……路床、２……人工芝生、３……雪層、４
……水室、５……可撓性マツト、６……水、７…
…隔壁、８……空隙、９……パイプ、１０……水
ポンプ、１１……注入管、１２……排水管、１３
……熱気タンク、１４……冷気タンク、１５……
バルブ類、１６……圧力計。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 人工スキー場の路床とその上に載置した雪層
   との間に、複数に仕切られた水室を有する可撓性
   マツトを配置し、このマツトの複数の水室を選択
   して内部に注入した水を凍結せしめることを特徴
   とする人工スキー場に凹凸面を造成する方法。