JPH0479788A - 電力変換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、負荷に電力を供給する電力変換装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

代表的従来技術として、「半導体電力変換回路」（電気
学会、１９８７）第１１３頁から第１１４頁記載の技術
が挙げられる。これはＰＷＭインバータに関するもので
ある。

このＰＷＭインバータでは、正弦波電流を出力すること
を目的としている。このため指令値（信号波）を正弦波
とし、三角波（搬送波）と比較してパルスパターンを発
生させ、インバータはこのパルスパターンに従ってスイ
ッチングを行い、出力電圧としてはこのパルスパターン
と相似の波形が出力される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術において、ＰＷＭインバータの出力電流は
基本波成分の他に、スイッチングに伴い発生する上記搬
送波の周波数（キャリア周波数）の整数倍近傍の高調波
成分を含有する。このため瞬時電力脈動が発生し、負荷
における騒音、振動等の諸問題の発生原因となった。

本発明は、上記諸問題の発生原因である瞬時電力脈動を
低減することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、インバータの出力電流指令
値に、適当な次数、振幅及び位相の高調波成分を加える
手段を設け、出力電流に前記の高調波成分を重畳させる
。

〔作用〕

上記手段により出力電流に重畳された高調波成分が適当
な次数、振幅及び位相のものであれば、前記出力電流へ
の高調波成分の重畳により生ずる各高調波成分の位相、
振幅の変化により、瞬時電力に重畳される高調波成分の
うち、振幅の大きな成分が低減され、瞬時電力脈動率を
低くできる。

〔実施例〕

第１図は、本発明の一実施例を示したもので、電力変換
器及びその制御回路を示す。１は高調波電流指令発生器
であり、高調波電流指令ｉｈ＊を発生する。２は基本波
電流指令１ｆ＊に高調波電流指令１ｈ＊を加算し出力電
流指令１＊を発生する加算器、３は出力電流指令ｊ＊と
実際の出力電流ｌ　との差をとり電流偏差ｉｅｒを算出
する減算器、４は出力電流偏差ｉｅｒを零にするような
出力電圧指令ｅ＊を発生させる電流制御回路、５は電圧
指令値ｅ＊からパルス信号を生成するＰＷＭ制御回路、
６はインバータ、７はインバータの出力電流を検出する
電流検出器、８は同期電動機である。

第２図に高調波電流指令発生器１の一実施例を示す。ｌ
ｌａ、ｌｌｂ、ｌｌｃは、いずれも与えられた次数、振
幅及び位相の正弦波を発生する高調波発生器である。例
えば１．１　ａは振幅工Ｊ＊、位相角Ｏ］＊の】次調波
１１＊を出力する。同様に１１ｂはｍ次調波ｉｍ＊を、
ｌｌｃはｎ次調波ｊｎ＊を出力する。各調波は加算器１
２で加算され、高調波電流指令１１１＊を発生する。本
図は］次、ｍ次及び０次の高調波を出力する場合を例に
とったが、さらに他の次数の高調波成分を出力する場合
には、高調波発生器１１を増設すればよい。

次に本実施例の動作を述べる。

減算器３は出力電流指令１本と出力電流ｉとの差をとり
電流偏差ｉｅｒを発生する。電流制御回路４は、電流偏
差ｉｅｒを零にするような出力電圧指令ｅ＊を算出する
。ＰＷＭ制御回路５は出力電圧指令ｅ＊をパルス幅変調
によりパルス信号に変換し、インバータ６を制御する。

出力電流指令ｉ＊が正弦波であっても、実際のインバー
タ６の出力電流ｉにはキャリア周波数の倍数の周波数近
傍の高調波成分が含まれる。このため、瞬時電力にも高
調波成分が含有され、瞬時電力脈動が発生する。

ここで加算器２により、高調波電流指令発生器１からの
高調波電流指令ｉｈ＊を基本波電流指令１ｆ＊に加算す
る。これにより出力電流１の各高１週波成分の振幅及び
位相が変化し、その結果瞬時電力脈動の高調波成分の振
幅及び位相にも変化が生しる。よって出力電流ｉに重畳
する高調波成分の次数、振幅及び位相が、後述するよう
に適当なものであれば、瞬時電力脈動を低減することが
できる。

一例をあげると、第５図は出力電流指令か正弦波である
場合における同期電動機を駆動する多重インバータの出
力電圧ｅ、出力電流コ、瞬時電力ｐｍの波形及び瞬時電
力ｐｍの拡大波形を示したものである。ここで多重イン
バータは、フルブリッジインバータ３段の構成であり、
出力周波数５０Ｈｚ、出力電流実効値１０００Ａ、キャ
リア周波数３００Ｈｚである。出力電圧ｅがパルス状の
波形であり、高調波成分を多く含むため、出力電流ｉに
も若干の高調波成分が含有されている。第７図は第５図
における瞬時電力ｐｍの周波数分析の結果を示したもの
である。出力電流ｉに含まれる高調波成分のため、瞬時
電力ｐｍにも脈動が見られるが、第７図に示されるよう
に等価キャリア周波数　（ここでは１．８ｋＨｚ）及び
その倍数の周波数近傍に高調波成分が存在する。

ここで第３図は出力電流に重畳する３次調波の含有率％
１３に対する瞬時電力脈動率をシミュレーション実験に
より求めたものである。第９図の基本波電流指令１ｆ＊
と３次調波電流指令１３＊との概念図に示すように、こ
こでは３次調波の位相を基本波成分に対して３３０°　
とし、他の条件は第５図に準じた。これによると、出力
電流３次調波含有率％Ｉ３が３％において瞬時電力脈動
が最小となる。

また、第４図は出力電流３次調波位相角に対する瞬時電
力脈動率をシミュレーション実験により求めたものであ
る。ここで３次調波含有率％Ｉ３は３％とし、他の条件
は第５図に準じた。これによると、出力電流３次調波位
相角が３３０°にて、瞬時電力脈動率が最小となる。

第３図及び第４図から、出力電流に重畳する３次調波の
振幅及び位相を適当に選択すると、第５図のように出力
電流指令が正弦波である場合に対し、瞬時電力脈動率を
低減することができる。

第６図は出力電流〕に３次調波を、３次調波含有率３％
、位相角３３０゛として重畳した場合の各波形を、他の
条件は第５図に準するものとして示した。

この場合出力電流ｊは、第６図に見られるように３次調
波のために若干偏平な波形であるほか、高調波成分の振
幅１位相が変化する。第８図は第６図の瞬時電力ｐｍの
周波数分析の結果であるが１等価キャリア周波数近傍の
成分は、第７図と比較すると、４分の１程度に低減され
る。またこれにより第３図及び第４図に見られるように
、瞬時電力脈動率も１．８％と、３次調波を重畳しない
場合の２．９％よりも低い値を示す。

第１図における実施例においては、負荷として同期電動
機を仮定したが、誘導電動機または一般の交流負荷であ
っても同様の効果かえられる。また負荷としての電動機
は、当然のことながら回転型だけでなく、直線型のもの
も該当する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成図、第２図は高調
波電流指令発生器１の一実施例、第３図は出力電流に重
畳する高調波の一例として３次調波を重畳した場合の出
力電流３次調波含有率に対する瞬時電力脈動率の特性、
第４図は同じく出方電流３次調波の位相角に対する瞬時
電力脈動率の特性、第５図は出力電流指令が正弦波であ
る場合の出力電圧ｅ　、出力電流］及び瞬時電力ｐｍの
波形、第６図は出力電流に３次調波を重畳した場合の出
力電圧ｅ　、出力電流ｌ及び瞬時電力ｐｍの波形、第７
図は第５図における瞬時電力の周波数分析の結果、第８
図は第６図における瞬時電力の周波数分析の結果、第９
図は基本波電流指令と３次調波電流指令の位相関係の概
念図である。 １：高調波電流指令発生器、１１：高調波発生器２．１
２：加算器、３：減算器、４：電流制御回路、５　：’
ＰＷＭ制御回路、６：インバータ、７：電流検出器、８
：同期電動機、 冨１図 冨２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、負荷に電力を供給する電力変換装置において、負荷
   の瞬時電力脈動率を低減する電流成分を前記電力変換装
   置の出力電流に重畳させる手段を備えた電力変換装置。 ２、請求項第１項記載の電力変換装置において、出力電
   流に重畳させる高調波成分が、所定の振幅及び位相角の
   第３調波成分である電力変換装置。 ３、電動機と、前記電動機に電力を供給するインバータ
   と、前記インバータから出力する出力電流を検出する電
   流検出器と、出力電流指令と前記電流検出器の出力との
   偏差を零にするような出力電圧指令を発生する電流制御
   回路と、前記出力電圧指令をパルス幅変調して前記イン
   バータを動作させるＰＷＭ制御回路を備えた電力変換装
   置において、前記電動機の瞬時電力脈動率を低減する電
   流成分を前記電力変換装置の出力電流に重畳させる手段
   を備えた電力変換装置。 ４、請求項第３項記載の電力変換装置において、前記電
   動機は同期電動機である電力変換装置。 ５、第３項記載の電力変換装置において、前記電動機は
   誘導電動機である電力変換装置。