JPH0478623A - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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JPH0478623A
JPH0478623A JP2188810A JP18881090A JPH0478623A JP H0478623 A JPH0478623 A JP H0478623A JP 2188810 A JP2188810 A JP 2188810A JP 18881090 A JP18881090 A JP 18881090A JP H0478623 A JPH0478623 A JP H0478623A
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deceleration
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Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
Kazutoshi Nobumoto
信本 和俊
Fumio Kageyama
景山 文雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のトラクションコントロール装置に関し
、特に、通常走行状態での従動輪の速度低下が著しい場
合のトラクションコントロール装置に関する。
(従来技術) 車両のトラクションコントロールにおいて、従動輪の車
輪速に基づいて目標スリップ率を設定L5従動輪と駆動
輪との偏差すなわち現実のスリップ率が目標スリップ率
に収束するようにエンジンの出力あるいは、車両の制動
力を制御してエンジン動力が効率良く車輪に伝達される
ように構成したものが知られている。
特開昭62−99231号公報には、上記のような方法
で駆動輪のスリップ率を目標スリップ率に収束するよう
に制御するトラクションコントロール装置において、物
理的に生じえないような従動輪の減速度が検出された場
合、その検出値を実情に合うように処理して制御装置の
誤動作を防止するようにしたスリップ制御装置が開示さ
れている。
(解決しようとする問題点) 上記特開昭62−99231号公報に開示される装置で
は、車両に生じえる最大減速度を越える値の減速度、す
なわち、通常の走行状態では物理的に発生し得ないよう
な従動輪の速度変化が検出された場合には、その検出値
を適当に処理することにより、その急激な減速度の検出
に起因するエンジン出力の落ち込み、ブレーキ液圧の急
上昇などが発生するのを防止して、トラクションコント
ロールの動作を適正に維持するように制御している。
しかし、このように検出値をトラクションコントロール
に合うように処理する方法では、以下のような不都合を
生じる。たとえば、トラクションコントロールあるいは
アンチスキッドコントロール等においては、悪路補正を
行うような場合には従動輪の速度変化を正確に検出する
ことが望ましい。しかし、上記のようにその検出値を処
理したものを制御に使用するようにすると、正確な悪路
補正ができなくなる恐れがある。
(問題点を解決するための手段) 従って、本発明は、車両が発生し得る最大減速度以上の
n速度が検出されるような走行状態であってもその影響
を受けることなく所望のスリップ制御を維持することが
でき、しかも、悪路補正なども適正に行うことができる
るトラクションコントロール装置を提供することを目的
とする。
本発明の上記目的は、駆動輪のそれぞれの速度を検出す
る駆動輪速度検出手段と、従動輪のそれぞれの速度を検
出する従動輪速度検出手段と、前記駆動輪速度検出手段
と従動輪速度検出手段からの検出値に基づいて駆動輪の
スリップ率を算出するスリップ率算出手段と、従動輪の
車輪速に基づいて目標スリップ率を設定する目標スリッ
プ率設定手段と、前記スリップ率が前記目標スリップ率
に収束するようにエンジン出力または制動力を制御する
制御手段と、通常走行時において車両が発生し得る最大
減速度を越えた従動輪の車輪速の速度低下が検出された
場合に前記目標ス1Jツブ率がこれに呼応して低下する
のを制限する制限手段とを備えたことを特徴とする車両
のトラクションコントロール装置を提供することによっ
て達成することができる。
上記の最大減速度は、そのときの選択されている走行段
のギヤ比によって変化し、ギヤ比が大きくなると減少す
る。すなわち、高速段になるほど最大減速度は小さくな
る。
このましくは、上記の目標スリップ率の低下を制限する
制限手段の動作を開始するための最大減速度の値は、ギ
ヤ比に応じて実験的に与えられており、それぞれ基準値
として記憶されている。このギヤ比に対応した最大減速
度の基準値は、目標スリップ率の低下を制限するがどう
かに関して実際の検出値と比較される。
また、本発明のトラクションコントロールifは走行路
が悪路である場合において、スリップ制御の内容を変更
する悪路補正手段を備えることもできる。
(作 用) 本発明によれば、各車輪の速度検出結果から、それぞれ
の駆動輪のスリップ率を算出する。また目標スリップ率
が設定され、スリップ率がその目標値に収束するように
制御手段によってエンジン出力または制動力が制御され
る。この場合、車両に通常走行で発生し得る最大減速度
を越える従動輪の減速度が検出された場合には、目標ス
リップ率は、その減速度の検出の影響による低下が制限
手段によって制限される。
すなわち、この場合は、その減速度の検出にかかわらず
、あたかもその減速度が検出されなかったかのようにス
リップ制御が行われる。
この場合、本発明では、減速度の検出値自体は補正され
ないので、その検圧された減速度に基づいて従動輪の加
速度変化を求め、悪路補正を行うことも可能である。
(実施例の説明) 以下、本発明の実施例につき、図面を参照しつつ説明す
る。
基本構成 本発明は、第1図に示すように、左右の駆動輪のそれぞ
れの速度を検出する駆動輪速度検出手段100と、左右
の従動輪のそれぞれの速度を検出する従動輪速度検出手
段200と、前記駆動輪速度検出手段と従動輪速度検出
手段からの検a値に基づいて駆動輪のスリップ率を算出
するスリップ率算出手段300と、目標スリップ率を設
定する目標スリップ率設定手段400と、前記スリップ
率が前記目標スリップ率に収束するように車両の運転状
態に応じて制御方法を変えながらエンジン出力または制
動力を制御する制御手段500および検出された従動輪
の減速度がその車両の最大減速度を越える場合に目標ス
リップ率設定手段400によって設定する目標スリップ
率が上記減速度の検出に対応して低下するのを制限する
制限手段とを備えている。
車両構成の概略 第2図は本発明に係るトラクンヨンコントロールが適用
される車両のエンジンおよび車輪のブレ半制御用油圧回
路の系統図である。
車両Aは左右の前輪すなわち従動輪IFLおよびIFR
,および後輪すなわち、駆動輪IRLおよびIRRを備
えている。
車両の車体前部には、エンジン2が搭載されており、該
エンジン2の出力側には、自動変速機3が、さらに自動
変速機3の出力側には、プロペラシャフト4が接続され
る。エンジン2の出力は、プロペラシャフト4に接続さ
れたディファレンンヤルギア装置5および左右の駆動軸
6Lおよび6Rを介して左右の駆動輪IRLおよびIR
Rに伝達される。
自動変速機の構成 自動変速機3は、トルクコンバータ11および複数の変
速段を与える多段変速歯車機構12とから構成されてい
る。さらに、多段変速歯車機構12は油圧回路を切り換
え所望の変速段を与えるための複数のソレノイド13a
を備えている。またトルクコンバータ11は、ロックア
ツプクラッチを備えており、この作動を制御するための
ソレノイド13bを備えている。
上記ソレノイド13aおよびソレノイド13bを制御す
るために自動変速機用制御ユニットUATが設けられて
いる。この自動変速機用制御ユニットUATには、変速
制御用のマツプとロックアツプ制御用のマツプとが記憶
されており、制御ユニッ)UATはこのマツプに照らし
て制御信号をソレノイド13a$よびソレノイド13b
に発生し変速およびロックアツプの制御を行う。
この目的のために、制御ユニッI−UATには、メイン
スロットル弁43の開度を検出するメインスロットル弁
開度センサ61からの信号と、サブスロットル弁45の
開度を検出するサブスロットル弁開度センサ62からの
信号と、車速を検圧する車速センサ63からの信号(こ
れに換えてプロペラシャフト4の回転速度を検出するセ
ンサを用いることもできる)。
ブレーキ油圧調整機構の構成 各車輪IFR〜IRRを制動するための油圧作動のブレ
ーキシステムが設けられている。この目的のため各車輪
IFR−IRRに対応して、ブレーキ21FR〜21R
Rが設けられている。各ブレーキ21FR〜21RRは
キャリパ(ブレーキシリンダ)22FR〜22RRを備
えており、このキャリパ22FR〜22RRには、配管
23FR〜23RRを介して、ブレーキ油圧が供給され
る。
ブレーキシステムは、操作者からの踏込力が人力される
ブレーキペダル25、この踏込力をハイドロ−リックブ
ースタを用いて倍力する倍力装置26、この倍力装置2
6に連結されたタンデム型のマスターシリンダ27を備
えている。マスターシリンダ27は、その第1の吐出口
27aがブレーキ配管23FLを介して左前輪用ブレー
キ21FLに、第2の吐出口27bがブレーキ配管23
FRを介して左前輪用ブレーキ21FLに、右前輪用ブ
レーキFRにそれぞれ接続されている。
倍力装置26は、配管28を介して、ポンプ29に接続
され、該ポンプがら圧油の供給を受けるようになってい
る。
ポンプには、リターン用配管30が接続されており、こ
の配管30を通じて余剰の圧油はリザバタンクに戻され
る。配管28から分岐管28aが分岐しており、該分岐
管28aには、電磁式の開閉弁32が配設されている。
倍力装置26からは配管33が延びており、該配管33
には、電磁式の開閉弁34と、開閉弁34と並列の関係
で1方向弁35が設けられる。
分岐管28aと配管33は、下流側の位置aで合流して
おり、この部分に左右の後輪用のブレキ配管23RL、
23RRが接続されている。
この配管23RL、23RRには、それぞれ電磁開閉弁
36A、37Aが接続され、絞弁36A、37Aの下流
にそれぞれ接続されたIJ IJ−フ通路38L、38
Rに対して、それぞれ電磁開閉弁36B、37Bが接続
されている。
また前輪用ブレーキ配管23PL、23PRにも同様に
それぞれ電磁開閉弁36A’   37A’が接続され
、これらの36A’   37A’の下流にそれぞれ接
続されたIJ IJ−フ通路38L′38R′に対して
、それぞれ電磁開閉弁36B′37B′が接続されてい
る。
エンジン発生トルク調整機構の構成 エンジン2には、吸気通路41が連通しておりこの吸気
通路41には、アクセルペダル42に連結されたメイン
スロットル弁43と、スロットル開度調整用アクチュエ
ータ44に連結されたサブスロットル弁45とが、配設
されている。この場合、メインスロットル弁43とサブ
スロットル弁45とは直列に配列されているので、スロ
、y トル弁の全体としての開度は両者のうち開度の少
ない方に一致することになる。
トラクションコントロール用の制御ユニットUTRの構
成 これらの弁32.34.36A、37A、36B、37
B、36A’   37A’   36B’37B′お
よびサブスロットル弁45のアクチュエータ44の作動
を制御するために、トラクションコントロール用の制御
ユニットUTRが設けられる。すなわち、制御ユニッ1
−UTRはトラクションコントロールの目的で、エンジ
ンの出力およびブレーキ油圧の制御を通しての車輪の制
動力の制御を行うようになっている。
制御ユニッ)UTRには、各車輪速を検出する車輪速セ
ンサ64〜67からの信号が入力される他、メインスロ
ットル開度センサ61、サブスロットル開度センサ62
、車速センサ63、アクセル開度センサ68、ヨーレイ
トセンサ69、シフトセンサ70、ハンドル舵角センサ
71、マニュアル操作によるトラクション制御モード選
択スイッチ72からの信号がそれぞれ入力される。
制御ユニッ)UTRは、上記各センサからの信号を受は
入れる入力インターフェイスと、CPUとROMとRA
Mを有するマイクロコンピュータと、出力インターフェ
イスと、弁32.34.36A、37A、36B、37
B、36A′37A’   36B’   37B’お
よびアクチュエータ44を駆動する駆動回路とを備えて
いる。
ROMには、トラクションコントロールに必要な制御プ
ログラム、各種マツプ等が格納され、またRAMには、
制御を実行するのに必要な各種メモリが設けられている
悪路判定 次に、この実施例における悪路判定手順を、説明する。
第3図は悪路判定手順を示すフローチャートである。制
御ユニットI、′TR゛は、ステップ1および2におい
て、左前輪回転数’vVFLおよび右前輪回転数WFR
を検出する。つぎに、ステップ3において、上記左前輪
回転数WFLおよび右前輪回転数WFRに基づき、左右
輪の回転加速度DWFLおよびDWFRをそれぞれ求め
る。
左前輪の加速度DWFLは今回の左前輪速WFL、、か
ら前回の左前輪速WFL、、を減算して求める。
DWFL=WFL、、−WFL、、。
この値をオフセット補正して、妥当な左前輪加速度を求
める。すなわち、 このオフセット補正は、車輪加速度から車体加速度を減
じることにより行われる。この場合上式では、車体加速
度は(WFL、−WFL、、)/4で表わされている。
車体は車輪に対して遅れて動き出すので、オフセット補
正はその遅れを考慮して行われる。その遅れは、本実施
例における悪路判定フローのほぼ4周期分に相当する(
フロー処理周期14m5ec、車体の車輪に対する遅れ
約56m5ec)。
そこで、本例では、現在より4周期前までの実際の車輪
加速度の平均を車体加速度としている。
右前輪加速度DWFRも同様の手順で筆圧される。
つぎに、制御コニン)UTRはタイマーAKRTMが所
定値以上か否か、つまり予め設定された所定時間(本例
では、0.7秒)を経過したか否かを判断しくステップ
4)、経過していなければステップ3で得た左前輪加速
度DWFLの絶対値が悪路判定を行うための基準値TH
REG以上になっているかどうか判断する(ステップ5
)。
この場合、本例では、制御ユニッ)UTRはABS制御
制御子うでない場合とでは、悪路判定のための基準値T
HREGの値を変化させるようにしている。
また、車速によっても基準値THREGを変えるように
している。
ABS制御制御子合には、制御ユニッ)UTRは基準値
THREGを1.50 gに設定する。ABS制御制御
子い場合であって、車速が80km/h以上の場合には
、基準値THREGを0.71gに設定し、車速がそれ
に満たない場合は、0.57 gに設定する。
つぎに、制御ユニッ)UTRは、左前輪加速度DWFL
が基準値THREGを越えた回数をカウンタAKROL
によってカウントする。この場合カウンタAKROLは
、左前輪加速度DWFLが基準値THREGの正負の値
を共に越えるような振幅の変動が生じた場合のみカウン
トする(ステップ6.7.8および9)。
制御ユニッ)UTRは、右前輪加速度DWFRについて
も同様の方法で基準値THREGを越えた回数をカウン
タAKRORによってカウントする(ステップ10〜1
4)。そして、タイマーAKRTMを加算して(ステッ
プ15)ステップ1にもどる。
本例では、上記のステップ1〜15を1サイクルとする
処理は、14マイクロ秒毎に実行されるので50サイク
ルしたとき、ステップ1の判断はYESとなり、ステッ
プ16のルーチンを実行する。
第4図に示すフローでは、制御ユニッ)UTRは、AB
S制御制御子るかどうかを判定する(ステップ17)。
この判定がYESすなわち、ABS制御制御子る場合に
は、制御ユニッ)UTRはカウンタAKROLおよびA
KRORの値を判断し、いずれも所定値(本例では、1
4回)を越えている場合には、悪路と判定して、悪路補
正を行う(ステップ18.19)。具体的には、トラク
ション制御およびABS制御などを行う際の制御条件た
とえば目標スリップ率を変更することによって行う (
ステップ20)。
また、ABS制御中でない場合には、上記のカウンタA
KROLおよびAKRORの値を判断して何れかの値が
所定値(本例では、10回)を越えている場合にはくス
テップ21および22)、悪路と判定して悪路補正を行
う。
ステップ16において第4図の処理を実行した後、制御
ユニッ)UTRは上記カウンタAKROLおよびAKR
ORの値およびタイマーAKRTMをリセットする(ス
テップ23)。したがって悪路補正が行われるためには
、上記のカウンタAKROLおよびAKRORの値が第
3図の処理が50回繰り返される間(すなわち、0.7
秒)の−定時間内に所定回数に達する必要がある。
スリップ制御 スリップ制御の例としてトラクション制御およびABS
制御が挙げられる。トラクション制御は駆動輪の駆動輪
の路面への動力伝達を効率的に行うことできるように、
スリップ率を所望の値に維持するためのものである。
トラクション制御は、本例の車両では、エンジン2の出
力を制御することによって所望のスリップ率が得られる
ようにするスリップ率エンジン制@および車輪I R,
RおよびIRLの制動力を制御することによって所望の
スリップ率を達成するようにするスリップ率ブレーキ制
御から成る。
ABS制御は、制動時に過大な制動力が車輪に作用する
ことによって車輪のロック状態を招き、これによって却
って制動効果が低下するのを防止するために行うもので
あって、車輪のスリップ率が予め設定した目標スリップ
率に収束するように制動力を制御するものである。この
目的のためにABS制御では、車輪に対して周期的に制
動力を緩和するように制動装置の油圧を制御する。
スリップ率を目標の値に収束するように制動力を制御す
るという点で、A、 B S制御とトラクション制御の
ブレーキ制御とは同じであるが、ABS制御では制動力
を周期的に緩和するように、トラクション制御では、制
動力を作用させるように制御する点で異なる。
なお、上記のスリップ率ブレーキ制御用およびスリップ
率エンジン制御の目標スリップ率は例えば路面摩擦係数
μ、車速、アクセル開度、ハンドル舵角およびスポーテ
ィあるいはハードといったザスペンションの走行モード
等に応じて決定される。
次に、制御ユニッ)UTRによるスリップ制御の内容を
、第5図に基づいて説明する。
第5図において、駆動輪のエンジン制御用目標スリップ
率をSETで示し、駆動輪のブレーキ制御用目標スリッ
プ率をSBTで示している。エンジン制御用目標スリッ
プ率SETおよびブレーキ制御用目標スリップ率SBT
は従動輪の車輪速WFNに応じて決定される。なお、S
BTはSETよりも大きな値に設定しである。
いま、t1時点前までは、駆動輪に大きなスリップが生
じていないので、エンジン制御は行なわれておらず、従
ってサブスロットル弁45は全開となっておおり、スロ
ットル開度(両スロットル弁43.45の合成開度であ
り、開度の小さい方のスロットル弁の開度と一致する)
Tnはメインスロットル開度TH−Mに対応し、かつそ
れはアクセル開度(アクセルペダルの開度であって、ア
クセルペダルを一杯に踏み込んだとき全開)に対応した
ものとなる。
t1時点で、駆動輪のスリップ率が、エンジン制御用目
標スリップ率SETとなった時にエンジン制御によるス
リップ制御が開始され、アクチュエータ44を制御して
サブスロットル弁45を閉じることによりスロットル開
度Tnが下限制御値SMにまで一挙に低下される。そし
て、スロットル開度Tnを一旦SMとした後、駆動輪の
スリップ率がエンジン制御用目標スリップ率SETとな
るように、サブスロットル弁45の開度TH−3がフィ
ードバック制御される。この様にエンジン制御が開始さ
れるとメインスロットル弁開度TH・Mよりもサブスロ
ットル弁開度TH−3の方が小さくなり、よってスロッ
トル開度Tnはサブスロットル弁開度TH−3になる。
上記エンジン制御のみでは十分なスリップ率の低下効果
が得られない場合は、スリップ率は引き続き増大し、t
2時点でブレーキ制御用目標スリップ率SBT以上にな
る。
t2時点で駆動輪のスリップ率がブレーキ制御用目標ス
リップ率SBT以上になると、駆動輪のブレーキ21R
R,21RLに対してブレーキ液圧が供給され、エンジ
ン制御とブレーキ制御の両方によるスリップ制御が開始
される。ブレーキ液圧は、駆動輪のスリップ率がブレー
キ制御用目標スリップ率SBTとなるようにフィードバ
ック制御される。
t3時点で、駆動輪のスリップ率がブレーキ制御用目標
スリップ率SET未満になると、ブレーキ液圧が減圧さ
れ、やがてブレーキ液圧が零となってブレーキ制御によ
るスリップ制御が終了する。
ただし、エンジン制御によるスリップ制御は、なおも継
続される。
上記スリップ率ブレーキ制御は、例えば左右の駆動輪の
スリップ率SL、SRに基づいて左右独立して行なわれ
る。また、上記エンジン制御は、例えば左右の駆動輪の
スリップ率SL、sQのうちの大きい方のスリップ率S
6に基づいて行なわれる。なお、上記スリップ率SL、
S、は、上記制御ユニットUTRにおいて、各車輪速セ
ンサ63〜66からの車輪速信号に基づき、下式に従っ
て算出される。
VJ VJ ただし、 VK、:左駆動輪の回転速度 VKR:右駆動輪の回転速度 VJ :左右の従動輪の回転速度の平均値なお、スリッ
プ率としては必ずしも上記式に基づいて算出されたもの
である必要はなく、実質的に車輪のスリップ状態を示す
値であればどの様なものを用いても良く、例えば単に駆
動輪速から従動輪速を引いた値を用いることもできる。
目標スリップ率の制限 第6図を参照すると、目標スリップ率SETおよびSB
Tを制限する場合のスリップ制御のフローが示されてい
る。
制御ユニッ)UTRは、まずABS制御中か、あるいは
ブレーキペダルが操作されているかによって車両が制動
中かどうかを判断する(ステップSL)。制動中でない
場合には、左前輪回転数WFLまたは右前輪回転数WF
Rが増加中かどうかによって車両が加速中であるかどう
かを判断する(ステップS2)。制動中でも、加速中で
もない場合において、さらに車両の当該変速段において
発生し得る最大減速度を越える減速度が発生しているか
どうかを判断する(ステップ33)。この減速度は、左
前輪回転数WFLまたは右前輪回転数WFRのの減少変
化が所定値(本例では0.15km/h、はぼ0.6g
の加速度に相当する)以上前回実行時の値より大きいか
どうかによって判断する。この判定において、検出した
減速度が最大減速度すなわち車輪速変化の上記所定値を
越えていない場合には、上述した通常のスリップ制御が
行われる。
制動中でなく、加速中でもない場合において上記ステッ
プS3の判定がYESであるような場合すなわち、検出
された従動輪の減速度が上記最大減速度を越えるような
走行状態は、たとえば、深雪中を走行するような場合、
あるいは、泥沼などを走行するような場合に起こり得る
。上記のスリップ制御においては、目標スリップ率SE
T。
SETは検出された減速度に基づいて設定されるので、
このように検出された減速度が最大減速度を越えるよう
な場合であっても、その減速度の大きさに応じて、低い
値に設定されることになる。
しかし、この場合に従動輪に生じる減速度は、実際の車
体速に対応するものではないので、目標スリップ率SB
T、SETをこの検出値に基づいて設定するとスリップ
制御の実情に合わない不当に低い値が設定されることに
なる。スリップ率エンジン制御あるいはスリップ率ブレ
ーキ制御は、その不当に低い目標スリップ率SBT、S
ETに向けて行われることになって、ブレーキ液圧が急
上昇し、あるいはエンジン出力が急激に低下して車両が
失速するといった事態が生じる。本例の制御では、上記
のように検圧された減速度が予め設定された車両の最大
減速度を越える場合には、目標スリップ率SBT、SE
Tが減速度の検出値に対応して不当に低下しないように
制限するようにしている(ステップ34)。
この場合、制御ユニッ)UTRはルーチンの今回実行時
における目標スリップ率SBT (k)、SET (k
)が、前回実行時における目標スリップ率SBT (k
−1) 、SET (k−1)の値より車輪速の変化が
所定値(0,15km/h)を越えて減少した場合には
、今回実行時の演算値5BT(k) 、SET (k)
を採用しないで、前回実行時の演算値SBT (k−1
) 、SET (k−1)から所定値(0,15km/
 h )を引いた値を今回実行時の目標スリップ率SB
T、SETとして採用する。
すなわち、 SBT  (k)  −3BT  (k−1)−0,1
5km/hSET  (k)  −3ET  (k−1
)−0,15km/hとして、目標スリップ率SBT、
SETをそれぞれ設定する。
このように、本例においては、従動輪の減速度の検出値
が車両の最大減速度を越える場合には、目標スリップ率
SBT、SETは前回実行時の値から所定値(0,15
km/ h )を減じた値より小さい値に設定されない
ように制限される。
つぎに、制御ユニッ)UTRは、車輪速を更新して本ル
ーチンを終了するくステップS5)。
トラクション制御における悪路補正 法に、上記トラクション制御における悪路補正の具体例
について、第7図を参照しながら詳細に説明する。
トラクション制御においては、まずステップ24におい
てアクセル開度が所定値以上か否かを判断する。
アクセル開度が所定値(例えば50%)以上であればス
テップ25に進み、左右輪の少なくともいずれか一方が
悪路になっているか否か、を判断する。
ステップ25においていずれも悪路と判定されていない
ときはステップ26.27に進み、通常のトラクション
制御を行なう。即ち、目標スリップ率STA (前述の
実施例では5ETSSBT)を通常の目標スリップ率に
設定し、その通常の目標スリップ率に基づいてスリップ
制御を行なう。
あるいは、スリップ制御を行なうにあたって制御開始し
きい値VSPAを設定し、スリップ率がそのVSPA 
(これは目標スリップ率STAよりも大きい値に設定さ
れる)に達したらスリップ制御を開始してスリップ率が
目標スリップ率STAになるように制御する場合には、
その制御開始しきい値VSPAを通常の制御開始しきい
値に設定しそのVSPAに基づくスリップ制御を行なう
一方、上記ステップ25においていずれか一方でも悪路
と判定されている場合はステップ28.29に進み、悪
路補正を行なった上でトラクション制御を行なう。即ち
、スリップ率エンジン制御の目標スリップ率STAを上
記通常の目標スリップ率よりも大きいスリップ率STA
、に設定し、あるいは制御開始しきい値VSPAを上記
通常の制御開始しきい値よりも大きいVSPA、に設定
し、それらに基づいてスリップ制御を行なう。
なお、上記悪路補正は、STA及びVSPAの双方を大
きくしても良いし、いずれか一方を大きくしても良い。
また、エンジン制御用とブレーキ制御用のSTA、VS
PAがある場合は、エンジン制御用とブレーキ制御用の
双方を大きくしても良いし、いずれか一方を大きくして
も良い。なお、第5図に示すように、悪路補正によって
プレー牛制御用目標スリップ率を高くしても(SBT−
3BT、)よい。
一方、上記ステップ124においてアクセル開度が所定
値より小の場合はステップ30に進み、そこで左右両輪
とも悪路と判定されたか否かが判断される。
そして、いずれも悪路となっていない場合、ステップ3
1および32に進み、上記ステップ26および27と全
く同様にして通常のトラクション制御を行ない、両輪と
も悪路と判定している場合はステップ33および34に
進み、上記ステップ28および29の場合と全く同様に
して悪路補正を行なった上でトラクション制御を行なう
ABS制御における悪路補正 次にABS制御における悪路補正について説明する。
ABS制御たるスリップ制御の場合は、トラクション制
御たるスリップ制御のうちのブレーキ制御がブレーキ液
圧を適宜高めるものであるのに対し、ブレーキ液圧を適
宜低給るものである点が異なるだけであり、従って基本
的な装置構成および制御は上記トラクション制御たるス
リップ制御の場合と同様である(ただし制御ユニッ)U
TAにはABS制御用の制御プログラムおよび各種マツ
プ等を格納し、また前輪に対しても後輪と同様にブレー
キ液圧を制御する。)。従って、具体的な装置およびA
BS制御自体の説明は省略し、以下ABS制御における
悪路補正の具体例について、第7図を参照しながら説明
する。
ABS制御の悪路補正では、ステップ35において両輪
共悪路であるか否かが判断され、いずれも悪路になって
いない場合には、ステップ36.37に進み、通常のA
BS制御が行なわれる。即ちABS制御用の目標スリッ
プ率Sとして通常の目標スリップ率が設定され、それに
基づいてスリップ制御が行なわれる。
また両輪とも悪路になっている場合はステップ38およ
び39に進み、悪路補正をした上でスリップ制御が行な
われる。即ち、目標スリップ率を通常の目標スリップ率
Sよりも小さいSlに設定し、その小さい目標スリップ
率S1に基づいてスリップ制御が行なわれる。
(発明の効果) 本発明によれば、車輪速の変化が車両に発生し得る最大
減速度を越えて検圧されるような走行状態では、目標ス
リップ率がその減速度に対応して低下することが制限さ
れるようになっている。したがって、従動輪の車輪速の
検8値の関わらず適正なスリップ制御を行うことができ
る。
この場合、車輪速の加速度を正確に得ることができるの
でスリップ制御における悪路補正も適正に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を概略的に示すブロック図、 第2図は本発明の実施例を具体的に示す全体系統図、 第3図はトラクション制御の場合の悪路補正制御を示す
フローチャート、 第4図は悪路判定を示すフローチャート、第5図はトラ
クション制御の態様を示すタイムチャート、 第6図は目標スリップ率を制限する制御のフローチャー
ト、 第7図は、トラクション制御における悪路補正の制御を
示すフローチャート、 第8図は、アンチスキッド制御の場合の悪路補正制御を
示すフローチャートである。 100・・・・駆動輪速度検出手段 200・・・・従動輪速度検出手段 300・・・・スリップ率算出手段 400・・・・目標スリップ率設定手段500・・・・
制御手段 600・・・・制限手段 A・・・・車両、IRL、IRR・・・・駆動輪、IF
L、IFR・・・・従動輪、2・・・・エンジン、3・
・・・自動変速機、4・・・・プロペラシャフト、5・
・・・ディファレンシャルギア装置、6L、6R・・・
・駆動軸、 11・・・・トルクコンバータ、 12・・・・多段変速歯車機構、 13a、13b・・・・ソレノイド、 UAT・・・・自動変速機用制御ユニット、43・・・
・メインスロットル弁、 44・・・・アクチュエータ、 45・・・・サブスロットル弁、 61・・・・メインスロットル弁開度センサ、62・・
・・サブスロットル弁開度センサ、3・・・・車速セン
サ、 3.21FR〜21RR・・・・ブレーキ、2FR〜2
2RR・・・・キャリパ 3FR〜23RR128,30,33・・・・配管、5
・・・・ブレーキペダル、 26・・・・倍力装置、7
・・・・マスターシリンダ、29・・・・ポンプ、2.
34・・・・開閉弁、   35・・・・1方向弁、6
A、37A・・・・電磁開閉弁、 1・・・・吸気通路、42・・・・アクセルペダル、4
〜67・・・・車輪速センサ、 8・・・・アクセル開度センサ、 9・・・・ヨーレイトセンサ、 0・・・・シフトセンサ、 1・・・・ハンドル舵角センサ。 嬉1図 第4図 15図 第6図 第8図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 駆動輪のそれぞれの速度を検出する駆動輪速度検出手段
    と、 従動輪のそれぞれの速度を検出する従動輪速度検出手段
    と、 前記駆動輪速度検出手段と従動輪速度検出手段からの検
    出値に基づいて駆動輪のスリップ率を算出するスリップ
    率算出手段と、 従動輪の車輪速に基づいて目標スリップ率を設定する目
    標スリップ率設定手段と、 前記スリップ率が前記目標スリップ率に収束するように
    エンジン出力または制動力を制御する制御手段と、 通常走行時において車両が発生し得る最大減速度を越え
    た従動輪の車輪速の速度低下が検出された場合に前記目
    標スリップ率がこれに呼応して低下するのを制限する制
    限手段とを備えたことを特徴とする車両のトラクション
    コントロール装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001047995A (ja) * 1999-07-22 2001-02-20 Wabco Gmbh & Co Ohg 駆動スリップ制御を行なう方法
JP2015214276A (ja) * 2014-05-12 2015-12-03 株式会社アドヴィックス 車両のトラクション制御装置

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JP4534104B2 (ja) * 1999-07-22 2010-09-01 ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 駆動スリップ制御を行なう方法
JP2015214276A (ja) * 2014-05-12 2015-12-03 株式会社アドヴィックス 車両のトラクション制御装置

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