JPH0478039A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、繰り返し記録・再生することが可能で、かつ
記録耐久特性および再生特性に優れた記録層を備えた光
磁気記録媒体に関する。

従来の技術 情報の記録・再生を繰り返すこと、すなわち情報の書換
えが可能な記録層を備えた記録媒体として、記録層の微
細な区域を光によってキュリー点まで加熱し、この区域
の保磁力が極端に低下した状態で外部磁界を印加し磁化
方向の反転を生じさせ、情報を記録する光磁気記録媒体
が実用化されている。

光磁気記録媒体では、情報は０，１に対応する磁化方向
の反転区域と未反転区域との繰り返しとして記録される
。記録された情報は、たとえばレーザー光が記録層の表
面で反射する際に、その偏光面が磁化の方向によって異
なる方向に回転するカー効果を利用し、この回転角（カ
ー回転角θに）の変化を読み取ることにより再生される
。

記録層のカー回転角θには、記録された情報の再生特性
に重大な影響を及ぼし、たとえば情報の読み取りやすさ
の指標となるＣ／Ｎ比は、カー回転角θにの増大ととも
に向上する。Ｃ／Ｎ比を向上させることにより、情報再
生装置の光学系の精度を下げても正確な情報再生を行な
える他、再生速度を上げることが可能となる。

発明が解決しようとする課題 したがって光磁気記録媒体の記録層には、カ回転角θに
が大きな記録材料を用いる必要かある。

このような記録材料としては、希土類−遷移金属系、た
とえばＴｂ　−Ｆｅ−Ｃｏ系、Ｎｄ−Ｄ＞Ｆｅ−Ｃｏ系
あるいはＧｄ−Ｆｅ系の非晶質合金が用いられてきたが
、これらの非晶質合金は、充分に満足できるカー回転角
θにを得られず、また磁気特性、特に常温での保持力か
小さいため、情報か消滅しやす（記録耐久特性か劣ると
言う問題があった。

そこで従来より、記録層と基板との間に、誘電体からな
るエンハンス層を形成し、このエンハンス層での多重反
射を利用して見かけ上のカー回転角θにを大きくし再生
特性を向上させたり、比較的大きなカー回転角θにを有
する非晶質金属層と、磁気特性に優れた非晶質金属層と
を積層して記録耐久性を向トさせる試みが成されてきた
が、未だ充分に満足できる結果は得られていないのが現
状である。

本発明は、このような従来技術に伴う問題点を解決しよ
うとするものであり、カー回転角θにか大きく、かつ磁
気特性に優れた記録層を備えた光磁気記録媒体を提供す
ることを目的としている。

課題を解決するための手段 本発明に係る光磁気記録媒体は、透明基板上に光磁気記
録層を形成されてなり、上記記録層が、下記組成式〔Ｉ
〕　； Ｐ　ｒｘ　Ｔｂｙ　ＣＯｚ　Ｆ　ｅｌｏｏ−ｘ−ｙ−ｚ
−°゛〔Ｉ〕（式中、ｘ、ｙ、ｚは、Ｏ＜Ｘ≦５．１４
≦Ｙ≦２０．５≦Ｚ≦２０を満たす有理数である） で示される組成を有する非晶質合金からなる第１層と、
該第１層を介して上記基板上に形成され、希土類金属と
してＴｂおよびＤｙの少なくともいずれか一方を含み、
かつ遷移金属としてＦｅまたはＣｏの少なくともいずれ
か一方を含む第２層とを備えることを特徴としている。

本発明に係る光磁気記録媒体によれば、記録層が上記組
成式ＣＩ）で示される組成を有する非晶質合金からなる
第１層と、上記組成を有する非晶質合金からなり第１層
を介して基板上に形成される第２層とを備える構成とし
たため、カー回転角θにおよび信号成分が大きく、高Ｃ
／Ｎ比を有するとともに、保磁力などの磁気特性に優れ
た記録層を備えた光磁気記録媒体を提供することができ
る。

以下、本発明に係る光磁気記録媒体をさらに詳細に説明
する。

本発明に係る光磁気記録媒体は、たとえば第１図に示す
ように、基板１と、基板１上に積層される記録層３とを
有しており、さらに基板１と記録層３との間に積層され
るエンハンス層５、記録層３上に積層される保護層７な
どを有していてもよい。

このような光磁気記録媒体の基板１の材料としては、具
体的には、ガラスなどの無機材料の他、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタアクリレート、エポキシ樹脂などの
樹脂材料を挙げることができる。

エンハンス層５は、多重反射を利用してカー効果を高め
カー回転角θにを増大させる誘電体層である。このよう
なエンハンス層５を形成する誘電体としては、Ｓ　ｉＮ
、Ｓ　ｉ　Ｏ，Ａｌ１　Ｎ、ＺｎＳなとが挙げられる。

このようなエンハンス層５は、公知薄膜形成方法のいず
れで形成してもよく、たとえはスバ・ツタ法、真空蒸着
法、イオンブレーティング法、気相成長法などで形成す
ることができる。この内、特にスパッタ法か好ましく、
直流スパッタ法、高周波スパッタ法、反応性高周波スパ
ッタ法などが好ましく用いられる。

エンハンス層５の膜厚は、カー効果が最も高められる値
に設定されるが、通常５００〜１００ＯＡ、好ましくは
６００〜８００Ａである。

保護層７は、酸化されやすい記録層３への酸素、水など
の透過を防止するために形成される。

このような保護層７を形成する材料としては、Ｓ　ｉ３
Ｎ４．Ｓ　ｉＯ，Ａ、Ｑ　Ｎ、ＺｎＳなどを用いること
ができ、これら材料からなる保護層７は、エンハンス層
５と同様の方法で形成することができる。

このようにして形成される保護層７の膜厚は、る。

本発明に係る光磁気記録媒体で用いられる記録層３は、
上記基板１側に積層される第１層３ａと、第１層３ａを
介して積層される第２層３ｂとを有している。

このような第１層３ａを形成する記録材料は、軽希土類
としてのＰｒと、希土類としてのＴｂと、遷移金属とし
てのＦｅおよびＣｏを特定の組成比で含んだ希土類−遷
移金属系の非晶質合金てあり、上記組成式〔１〕で示さ
れる。

本発明では、記録層３の第１層を形成する非晶質合金の
カー回転角θには、通常０．３５〜０．４５゜好ましく
は、０．４０〜０．４５°である。

このような組成式［Ｉ）で示される組成を有する非晶質
合金は、上記のような量てＰｒを含んでいるため、Ｐｒ
によるカー効果の向上か達成できる。したがって、基板
側に形成され、実質的に再生時の光反射を行なう第１層
３ａを、このような非晶質合金で形成することにより、
高Ｃ／Ｎ比を有し、再生特性に優れた記録層３を得るこ
とかできる。

このような第１層３ａを介して基板１上に形成される第
２層３ｂは、希土類金属としてＴｂおよびＤｙの少なく
ともいずれか一方を含み、かつ遷移金属としてＦｅまた
はＣＯの少なくともいずれか一方を含む非晶質合金から
なる。このような希土類−遷移金属系合金としては、Ｔ
ｂＦｅ。

ＴｂＣｏ、ＴｂＦｅＣｏ、ＤｙＦｅ、ＤｙＣｏ。

ＤｙＦｅＣｏ、ＴｂＤｙＦｅＣｏなどを例示でき、この
内下記組成式［ＩＩ）で示される組成を有する非晶質合
金か好ましい。

Ｔｂ　　Ｄｙ　　Ｆｅ　　Ｃｏ　　　　・・・・・・・
・・・・・〔ＩＩ〕ＢＣＤ ただし上記組成式［ＩＩ’ｌ中において、Ａ、Ｂ。

Ｃ，Ｄは、Ｏ≦Ａ≦２８．０≦Ｂ≦２４．５５≦Ｃ≦８
０．５≦Ｄ≦２０、Ａ　＋　Ｂ　＋　Ｃ＋　Ｄ　＝　１
００を満たす有理数である。

さらに、組成式〔ＩＩ〕で示される組成を有する非晶質
合金の内、特に下記組成式（ＩＩＩ）で示される組成を
有する非晶質合金が好ましい。

・・・・・・・・・・・・　〔■〕 ＴｂＬＦｅＭＣＯＮ ただし上記組成式〔■〕中において、Ｌ、Ｍ。

Ｎは、Ｉ５≦Ｌ≦２８．５５≦Ｍ≦８０．５≦Ｎ≦２０
、Ｌ十Ｍ＋Ｎ＝１００を満たす有理数である。

本発明では、記録層３の第２層３ｂを形成する非晶質合
金の保磁力は、２ＫＯｅ以上、好ましくは５ＫＯｅ以上
である。

以上説明したような組成ををする第２層３ｂの非晶質合
金は、垂直磁気異方性に優れ、かつ高保磁力である。し
たがって、上記第１層を介して積層される第２層３ｂを
このような非晶質合金で形成することにより、記録層３
に磁化方向の反転区域と未反転区域との繰り返しとして
記録された情報の再生特性を向上させることができる。

なお本発明では、上記第１層３ａと第２層３ｂは、図示
されるように、組成が急激に変化する境界面Ｆを介して
積層されていてもよく、また記録層３の厚さ方向に連続
的に組成が変化するように積層されていてもよい。後者
の場合、記録層３は、Ｐｒを含む第１層３ａ部分と、Ｐ
ｒを含まない第２層部分とからなり、第１層３ａ部分で
は、非晶質金属の組成は基板側に向かって徐々に一上記
組成式〔工〕となる。

このような第１層３ａおよび第２層３ｂを形成する方法
としては、公知薄膜形成方法のいずれを採用してもよく
、たとえばスパッタ法、ＣＶＤ法、ＰＶＤ法、イオンブ
レーティング法、気相成長法などで形成することができ
る。この内、特にスパッタ法が好ましく、直流スパッタ
法、高周波スパッタ法、反応性高周波スパッタ法などが
好ましく用いられる。

このようにして得られた第１層３ａの膜厚は、また、記
録層３全体の膜厚は、通常４００〜２３００以上、本発
明に係る光磁気記録媒体を、基板１上に、エンハンス層
５、記録層３、保護層７を順次この順番で積層した場合
を例示して説明した。

しかしながら、本発明では、上記記録層を有するかぎり
いかなる層構造を有していてもよく、たとえば保護層と
記録層との間に反射層を設け、ファラデー効果も合わせ
て利用できるようにしてもよい。

発明の効果 本発明に係る光磁気記録媒体によれは、記録層を上記組
成式ＣＩ）で示される組成を有する非晶質合金からなる
第１層と、該第１層を介して上記基板上に形成され、希
土類金属としてＴｂおよびＤｙの少なくともいずれか一
方を含み、かつ遷移金属としてＦＣまたはＣｏの少なく
ともいずれか一方を含む第２層とを備える構成としたた
め、カー回転角θにおよび信号成分か大きく高Ｃ／Ｎ比
を有し、かつ保磁力などの磁気特性に優れ、したかって
再生特性および記録耐久性に優れた記録層を備えた光磁
気記録媒体を提供することかできる。

以下、実施例により、本発明に係る光磁気記録媒体をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
して解釈されるものではない。

実施例　１〜４ ポリカーボネート基板上に、Ａ　ｒ　＋　Ｎ　２雰囲気
下、到達真空度２　Ｘ　１０’Ｔｏｒｒ以下の条件で、
Ｓｉターゲットを用いた反応性高周波スパッタリングに
よりＳｉＮ　　からなる膜厚６５０Ａのエンハンス層を
形成した。

その後、このエンハンス層上に、Ａｒ雰囲気下、到達真
空度Ｉ　Ｘ　ｌＯ’Ｔｏｒｒ以下でＰｒＴｂＦｅＣ。

ターゲットを用いた直流スパ＝しタリングにより表１に
示された組成を有する膜厚３００Ａの第１層を形成し、
形成された第１層上に、第１層形成時と同様の条件下、
ＴｂＦｅＣｏターゲットを用いた直流スパッタリングに
より表１に示された組成を有する第２層を８０ＯＡ形成
し記録層とした。

次いで、第２層上に、エンハンス層を形成したときと同
様の方法で、ＳｉＮ　　からなる膜厚８００Ａの保護層
を形成した。

このようにして得られた光磁気記録媒体のＣ／Ｎ比を、
ディスク回転数１８００ｒｐｍ、記録周波数３．７Ｍ１
１ｚ１分解能帯域幅３０ｋｌｌｚ、レーザ波長８３０ｎ
ｍにて、ディスク内周部において測定したち得られた結
果を表１に示す。

実施例　５〜８ ガラス基板を用いた以外は実施例１と同様の条件下、同
様のターゲツトを用いた直流スバッタノングにより、表
２に示されるような組成を有する第１層と第２層とから
なる記録層を形成して、光磁気記録媒体を形成した。

このようにして得られた光磁気記録媒体のカー回転角θ
にを測定した。得られた結果を表２に示す。

なお、カー回転角θにの測定方法は以下のとおりである
。

すなわち、ガラス基板」−に第１層および第２層を成膜
し、基板側から、波長６３３ｎｍのＨｅ−Ａｒレーザー
を照射することにより測定した。

比較例　１〜４ 記録層を表３に示される組成を有する非晶質合金からな
る１層構造とした以外は、実施例１と同様にして光磁気
記録媒体を製造し、Ｃ／Ｎ比およびカー回転角θにを測
定した。

得られた結果を表３に示す。

【図面の簡単な説明】

添付第１図は、本発明に係る光磁気記録媒体の好ましい
１態様を示す断面図である。 １・・・基　板　　　　　　　３・・・記録層３ａ・・
・第１層　　　　　３ｂ・・・第２層５・・・エンハン
ス層　　　　７・・・保護層第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）透明基板上に光磁気記録層を形成されてなり、上記
   記録層が、下記組成式〔 I 〕； Ｐｒ＿ＸＴｂ＿ＹＣｏ＿ＺＦｅ＿１＿０＿０＿−＿Ｘ＿
   −＿Ｙ＿−＿Ｚ・・・〔 I 〕（式中、Ｘ、Ｙ、Ｚは、
   ０＜Ｘ≦５、１４≦Ｙ≦２０、５≦Ｚ≦２０を満たす有
   理数である） で示される組成を有する非晶質合金からなる第１層と、
   該第１層を介して上記基板上に形成され、希土類金属と
   してＴｂおよびＤｙの少なくともいずれか一方を含み、
   かつ遷移金属としてＦｅまたはＣｏの少なくともいずれ
   か一方を含む非晶質合金からなる第２層とを備えること
   を特徴とする光磁気記録媒体。 ２）上記第２層が、下記組成式〔II〕； Ｔｂ＿ＡＤｙ＿ＢＦｅ＿ＣＣｏ＿Ｄ・・・〔II〕（式中
   、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄは、０≦Ａ≦２８、０≦Ｂ≦２４、５
   ５≦Ｃ≦８０、５≦Ｄ≦２０、Ａ＋Ｂ＋Ｃ＋Ｄ＝１００
   を満たす有理数である） で示される組成を有する非晶質合金からなる請求項第１
   項に記載の光磁気記録媒体。 ３）上記第２層が、下記組成式〔III〕； Ｔｂ＿ＬＦｅ＿ＭＣｏ＿Ｎ・・・〔III〕 （式中、Ｌ、Ｍ、Ｎは、１５≦Ｌ≦２８、５５≦Ｍ≦８
   ０、５≦Ｎ≦２０、Ｌ＋Ｍ＋Ｎ＝１００を満たす有理数
   である） で示される組成を有する非晶質合金からなる請求項第１
   項に記載の光磁気記録媒体。