JPH0474582B2 - - Google Patents
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- JPH0474582B2 JPH0474582B2 JP1390383A JP1390383A JPH0474582B2 JP H0474582 B2 JPH0474582 B2 JP H0474582B2 JP 1390383 A JP1390383 A JP 1390383A JP 1390383 A JP1390383 A JP 1390383A JP H0474582 B2 JPH0474582 B2 JP H0474582B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- valve
- oil passage
- clutch
- gear
- Prior art date
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Links
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Landscapes
- Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
A 発明の目的
(1) 産業上の利用分野
本発明は、自動変速機付車両のクリープ防止装
置に関する。
置に関する。
(2) 従来の技術
自動変速機を備えた車両では、停車中に変速レ
バーをドライブ位置(前進位置)にセツトしてお
くと、トルクコンバータの引擦りトルクのため
に、運転者の意思に反して車両が前に出ようとす
る所謂クリープ現象を示す。この現象は、パワー
ブレーキを備えた車両では制動に要する踏力もそ
れ程大きなものを要しないこともあつて今迄はあ
まり問題にされなかつた。しかし、このクリープ
力はエンジンに100〜250rpmの回転ダウンを生じ
させる程の負担を強いており、この回転ダウンを
補償する分だけアイドル運転時のスロツトル開度
を開いておく必要があつたので、燃料消費量が当
然多くなり、自動変速機付車両の燃費が悪いこと
の一因ともなつていた。また前記回転数のダウン
は、変速レバーが前進位置にあるときと中立位置
にあるときとで二通りのアイドル回転数を生じさ
せることになるので、この二通りのアイドル運転
状態とも乗り心地を満足するエンジンのマウント
ラバー系の設定をする必要があるが、これは技術
的に困難なことであり、一方のアイドル回転数は
どうしてもマウント系の共振領域にかかる場合が
多い。
バーをドライブ位置(前進位置)にセツトしてお
くと、トルクコンバータの引擦りトルクのため
に、運転者の意思に反して車両が前に出ようとす
る所謂クリープ現象を示す。この現象は、パワー
ブレーキを備えた車両では制動に要する踏力もそ
れ程大きなものを要しないこともあつて今迄はあ
まり問題にされなかつた。しかし、このクリープ
力はエンジンに100〜250rpmの回転ダウンを生じ
させる程の負担を強いており、この回転ダウンを
補償する分だけアイドル運転時のスロツトル開度
を開いておく必要があつたので、燃料消費量が当
然多くなり、自動変速機付車両の燃費が悪いこと
の一因ともなつていた。また前記回転数のダウン
は、変速レバーが前進位置にあるときと中立位置
にあるときとで二通りのアイドル回転数を生じさ
せることになるので、この二通りのアイドル運転
状態とも乗り心地を満足するエンジンのマウント
ラバー系の設定をする必要があるが、これは技術
的に困難なことであり、一方のアイドル回転数は
どうしてもマウント系の共振領域にかかる場合が
多い。
以上の問題を解決するために、例えば特開昭57
−167554号公報に開示される如く、自動変速機の
発進クラツチに作動油圧を供給する作動油路から
油タンクに連なる油路を分岐させると共に、この
分岐油路にクリープ防止弁を介装し、車両が停車
し且つエンジンがアイドル運転状態にある場合に
クリープ防止弁を作動させて発進クラツチの作動
油圧を油タンク側へドレンさせることにより発進
クラツチの作動を解除するようにしたものが既に
知られている。
−167554号公報に開示される如く、自動変速機の
発進クラツチに作動油圧を供給する作動油路から
油タンクに連なる油路を分岐させると共に、この
分岐油路にクリープ防止弁を介装し、車両が停車
し且つエンジンがアイドル運転状態にある場合に
クリープ防止弁を作動させて発進クラツチの作動
油圧を油タンク側へドレンさせることにより発進
クラツチの作動を解除するようにしたものが既に
知られている。
(3) 発明が解決しようとする課題
上記公報記載のものでは、クリープ防止弁の作
動時に発進クラツチの作動が解除されるため、前
述のクリープの問題は解消されるが、その反面、
車両の急発進時に次のような問題がある。即ち、
車両の急発進時にクリープ防止弁が不作動状態に
切換えられても発進クラツチは作動油圧の立ち上
がりの遅れに因り、再係合状態となるのに若干の
タイムラグを生じ、その間にエンジンの回転が急
速に吹き上がつて発進クラツチの再係合の際に大
きな係合シヨツクを伴うのである。
動時に発進クラツチの作動が解除されるため、前
述のクリープの問題は解消されるが、その反面、
車両の急発進時に次のような問題がある。即ち、
車両の急発進時にクリープ防止弁が不作動状態に
切換えられても発進クラツチは作動油圧の立ち上
がりの遅れに因り、再係合状態となるのに若干の
タイムラグを生じ、その間にエンジンの回転が急
速に吹き上がつて発進クラツチの再係合の際に大
きな係合シヨツクを伴うのである。
そこで斯かる問題を解決するために、クリープ
防止弁の作動時に発進クラツチの作動油路内の油
圧をクラツチ係合圧以下の圧力状態に保持して、
発進時には直ちに発進クラツチが再係合状態とな
るようにしたものを本出願人は既に提案(特願昭
56−117742号,特開昭58−21047号公報参照)し
ているが、このものでは、前車との僅かの間隔を
詰めるべく車両を緩発進させようとしてアクセル
ペダルをじわじわと踏み込んだような場合にも発
進クラツチが急激に再係合されるため、これまた
係合シヨツクが発生する、という別の問題があ
り、結局のところ、車両の急発進および緩発進の
何れの場合にも大きなシヨツクを伴うことなくス
ムーズに発進できるようにしたものは従来無かつ
た。
防止弁の作動時に発進クラツチの作動油路内の油
圧をクラツチ係合圧以下の圧力状態に保持して、
発進時には直ちに発進クラツチが再係合状態とな
るようにしたものを本出願人は既に提案(特願昭
56−117742号,特開昭58−21047号公報参照)し
ているが、このものでは、前車との僅かの間隔を
詰めるべく車両を緩発進させようとしてアクセル
ペダルをじわじわと踏み込んだような場合にも発
進クラツチが急激に再係合されるため、これまた
係合シヨツクが発生する、という別の問題があ
り、結局のところ、車両の急発進および緩発進の
何れの場合にも大きなシヨツクを伴うことなくス
ムーズに発進できるようにしたものは従来無かつ
た。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたもので、
上記従来装置の問題を解決して車両の急発進およ
び緩発進の何れの場合にも大きなシヨツクを伴う
ことなくスムーズに発進できるようにした、自動
変速機付車両のクリープ防止装置を提供すること
を目的とする。
上記従来装置の問題を解決して車両の急発進およ
び緩発進の何れの場合にも大きなシヨツクを伴う
ことなくスムーズに発進できるようにした、自動
変速機付車両のクリープ防止装置を提供すること
を目的とする。
B 発明の構成
(1) 課題を解決するための手段
上記目的を達成するために本発明は、自動変速
機の油圧作動式摩擦係合要素に作動油圧を供給す
る作動油路から油タンクに通じる油路が分岐さ
れ、その分岐油路にクリープ防止弁が介装された
自動変速機付車両のクリープ防止装置において、
前記摩擦係合要素の再係合時にその係合シヨツク
を緩和すべく前記作動油圧を蓄えるアキユムレー
タが、該摩擦係合要素とは並列に前記作動油路に
接続され、このアキユムレータには、エンジンの
出力増大に応じて増加する制御油圧を受ける背圧
室が設けられることを特徴とする。
機の油圧作動式摩擦係合要素に作動油圧を供給す
る作動油路から油タンクに通じる油路が分岐さ
れ、その分岐油路にクリープ防止弁が介装された
自動変速機付車両のクリープ防止装置において、
前記摩擦係合要素の再係合時にその係合シヨツク
を緩和すべく前記作動油圧を蓄えるアキユムレー
タが、該摩擦係合要素とは並列に前記作動油路に
接続され、このアキユムレータには、エンジンの
出力増大に応じて増加する制御油圧を受ける背圧
室が設けられることを特徴とする。
(2) 作用
上記アキユムレータの特設によれば、摩擦係合
要素の作動油圧の上昇、従つて再係合が比較的緩
やかに行われるから、その再係合の際のシヨツク
緩和に有効であり、例えば単にブレーキペダルを
離しただけの場合、スロツトルペダルを極く軽く
踏んで緩発進させる場合などにおける係合シヨツ
クも緩和される。
要素の作動油圧の上昇、従つて再係合が比較的緩
やかに行われるから、その再係合の際のシヨツク
緩和に有効であり、例えば単にブレーキペダルを
離しただけの場合、スロツトルペダルを極く軽く
踏んで緩発進させる場合などにおける係合シヨツ
クも緩和される。
また上記アキユムレータの背圧室には、エンジ
ン出力の増大に応じて増加する制御油圧が作用す
るため、そのエンジン出力の増大に伴いアキユム
レータの作動域が高圧側へ移行して摩擦係合要素
の再係合が早められ、従つて車両の急発進を行う
場合でもエンジンの出力トルクに見合つた摩擦係
合要素の再係合が遅滞なく行われ、その再係合の
遅滞に起因した摩擦係合要素の過度の滑りや大き
な係合シヨツクの発生が未然に回避される。
ン出力の増大に応じて増加する制御油圧が作用す
るため、そのエンジン出力の増大に伴いアキユム
レータの作動域が高圧側へ移行して摩擦係合要素
の再係合が早められ、従つて車両の急発進を行う
場合でもエンジンの出力トルクに見合つた摩擦係
合要素の再係合が遅滞なく行われ、その再係合の
遅滞に起因した摩擦係合要素の過度の滑りや大き
な係合シヨツクの発生が未然に回避される。
(3) 実施例
以下、図面により本発明の一実施例について説
明すると、先ず前進3段、後速1段の自動車用自
動変速機の概要を示す第1図において、エンジン
Eの出力は、そのクランク軸1からトルクコンバ
ータT、補助変速機M、差動装置Dfを順次経て
駆動車輪W,W′に伝達され、これらを駆動する。
明すると、先ず前進3段、後速1段の自動車用自
動変速機の概要を示す第1図において、エンジン
Eの出力は、そのクランク軸1からトルクコンバ
ータT、補助変速機M、差動装置Dfを順次経て
駆動車輪W,W′に伝達され、これらを駆動する。
トルクコンバータTは、クランク軸1に連結し
たポンプ翼車2と、補助変速機Mの入力軸5に連
結したタービン翼車3と、入力軸5上に相対回転
自在に支承されたステータ軸4aに一方向クラツ
チ7を介して連結したステータ翼車4とより構成
される。クランク軸1からポンプ翼車2に伝達さ
れるトルクは流体力学的にタービン翼車3に伝達
され、この間にトルクの増幅作用が行われると、
公知のように、ステータ翼車4がその反力を負担
する。
たポンプ翼車2と、補助変速機Mの入力軸5に連
結したタービン翼車3と、入力軸5上に相対回転
自在に支承されたステータ軸4aに一方向クラツ
チ7を介して連結したステータ翼車4とより構成
される。クランク軸1からポンプ翼車2に伝達さ
れるトルクは流体力学的にタービン翼車3に伝達
され、この間にトルクの増幅作用が行われると、
公知のように、ステータ翼車4がその反力を負担
する。
ポンプ翼車2の石端には、第2図の油圧ポンプ
Pを駆動するポンプ駆動歯車8が設けられ、また
ステータ軸4aの石端には第2図のレギユレータ
弁Vrを制御するステータアーム4bが固設され
る。
Pを駆動するポンプ駆動歯車8が設けられ、また
ステータ軸4aの石端には第2図のレギユレータ
弁Vrを制御するステータアーム4bが固設され
る。
補助変速機Mの互いに平行する入、出力軸5,
6間には低速段歯車列G1、中速歯車列G2、高速
段歯車列G3、及び後進歯車列Grが並列に設けら
れる。低速段歯車列G1は、入力軸5に発進用摩
擦係合要素としての低速段クラツチC1を介して
連結される駆動歯車17と、出力軸6に一方向ク
ラツチC0を介して連結され上記歯車17と噛合
する被動歯車18とより構成され、また中速段歯
車列G2は、入力軸5に中速段クラツチC2を介し
て連結される駆動歯車19と、出力軸6に切換ク
ラツチCsを介して連結され上記歯車19と噛合
する被動歯車20とより構成され、また高速段歯
車列G3は、入力軸5に固設した駆動歯車21と、
出力軸6に高速段クラツチC3を介して連結され
る被動歯車22とより構成され、また後進歯車列
Grは、中速段歯車列G2の駆動歯車19と一体に
形成した駆動歯車23と、出力軸6に前記切換ク
ラツチCsを介して連結される被動歯車24と、
上記両歯車23,24に噛合するアイドル歯車2
5とより構成される。前記切換クラツチCsは前
記被動歯車20,24の中間に設けられ、該クラ
ツチCsのセレクタスリーブ26を図で左方の前
進位置はたは右方の後進位置にシフトすることに
より被動歯車20,24を出力軸6に選択的に連
結することができる。
6間には低速段歯車列G1、中速歯車列G2、高速
段歯車列G3、及び後進歯車列Grが並列に設けら
れる。低速段歯車列G1は、入力軸5に発進用摩
擦係合要素としての低速段クラツチC1を介して
連結される駆動歯車17と、出力軸6に一方向ク
ラツチC0を介して連結され上記歯車17と噛合
する被動歯車18とより構成され、また中速段歯
車列G2は、入力軸5に中速段クラツチC2を介し
て連結される駆動歯車19と、出力軸6に切換ク
ラツチCsを介して連結され上記歯車19と噛合
する被動歯車20とより構成され、また高速段歯
車列G3は、入力軸5に固設した駆動歯車21と、
出力軸6に高速段クラツチC3を介して連結され
る被動歯車22とより構成され、また後進歯車列
Grは、中速段歯車列G2の駆動歯車19と一体に
形成した駆動歯車23と、出力軸6に前記切換ク
ラツチCsを介して連結される被動歯車24と、
上記両歯車23,24に噛合するアイドル歯車2
5とより構成される。前記切換クラツチCsは前
記被動歯車20,24の中間に設けられ、該クラ
ツチCsのセレクタスリーブ26を図で左方の前
進位置はたは右方の後進位置にシフトすることに
より被動歯車20,24を出力軸6に選択的に連
結することができる。
而して、セレクタスリーブ26が図示のように
前進位置に保持されているとき、低速段クラツチ
C1のみを接続すれば、駆動歯車17が入力軸5
に連結されて低速段歯車列G1が確立し、この歯
車列G1を介して入力軸5から出力軸6にトルク
が伝達される。次に、低速段クラツチC1の接続
状態のままで、中速段クラツチC2を接続すれば、
駆動歯車19が入力軸5に連結されて中速段歯車
列G2が確立し、この歯車列G2を介して入力軸5
から出力軸6にトルクが伝達される。この間、
低,中速段歯車列G1,G2の変速比の差により、
低速段歯車列G1の被動歯車18に比べ出力軸6
の方が大きい速度で回転するので、一方向クラツ
チCoは空転して低速段歯車列G1を実質上休止さ
せる。また、低速段クラツチC1の接続状態にお
いて、中速段クラツチC2を遮断すると共に高速
段クラツチC3を接続すれば、被動歯車22が出
力軸6に連結されて高速段歯車列G3が確立し、
こ歯車列G3を介して入力軸5から出力軸6にト
ルクが伝達される。この場合も、中速段歯車列
G2の確立時と同様に一方向クラツチCoは空転し
て低速段歯車列G1を休止させる。次に、セレク
タスリーブ26を右方の後進位置に切換え、中速
段クラツチC2のみを接続すれば、駆動歯車23
が入力軸5に、被動歯車24が出力軸6にそれぞ
れ連結されて後進歯車列Grが確立し、この歯車
列Grを介して入力軸5から出力軸6にトルクが
伝達される。
前進位置に保持されているとき、低速段クラツチ
C1のみを接続すれば、駆動歯車17が入力軸5
に連結されて低速段歯車列G1が確立し、この歯
車列G1を介して入力軸5から出力軸6にトルク
が伝達される。次に、低速段クラツチC1の接続
状態のままで、中速段クラツチC2を接続すれば、
駆動歯車19が入力軸5に連結されて中速段歯車
列G2が確立し、この歯車列G2を介して入力軸5
から出力軸6にトルクが伝達される。この間、
低,中速段歯車列G1,G2の変速比の差により、
低速段歯車列G1の被動歯車18に比べ出力軸6
の方が大きい速度で回転するので、一方向クラツ
チCoは空転して低速段歯車列G1を実質上休止さ
せる。また、低速段クラツチC1の接続状態にお
いて、中速段クラツチC2を遮断すると共に高速
段クラツチC3を接続すれば、被動歯車22が出
力軸6に連結されて高速段歯車列G3が確立し、
こ歯車列G3を介して入力軸5から出力軸6にト
ルクが伝達される。この場合も、中速段歯車列
G2の確立時と同様に一方向クラツチCoは空転し
て低速段歯車列G1を休止させる。次に、セレク
タスリーブ26を右方の後進位置に切換え、中速
段クラツチC2のみを接続すれば、駆動歯車23
が入力軸5に、被動歯車24が出力軸6にそれぞ
れ連結されて後進歯車列Grが確立し、この歯車
列Grを介して入力軸5から出力軸6にトルクが
伝達される。
出力軸6に伝達されたトルクは、該軸6の端部
に設けられた出力歯車27から差動装置Dfの大
径歯車28に伝達される。
に設けられた出力歯車27から差動装置Dfの大
径歯車28に伝達される。
第2図において、油圧ポンプPは、油タンクR
から油を吸い上げて作動油路29に圧送する。こ
の圧油はレギユレータ弁Vrにより所定圧力に調
圧された後、マニユアル弁Vmへ送られる。この
油圧をライン圧Plという。
から油を吸い上げて作動油路29に圧送する。こ
の圧油はレギユレータ弁Vrにより所定圧力に調
圧された後、マニユアル弁Vmへ送られる。この
油圧をライン圧Plという。
レギユレータ弁Vrは、調圧ばね30と、その
外端を支承するばね受筒31とを有し、このばね
受筒31は調圧ばね30のセツト荷重を加減すべ
く左右に移動することができる。このばね受筒3
1の外側面には、これに前記ステータ翼車4に作
用する反力、即ちステータ反力を加えるように前
記ステータアーム4bが当接し、さらにばね受筒
31にはステータ反力を支承するステータばね3
2が接続される。したがつて、ステータ反力が増
大すればステータばね32が圧縮されるので、こ
れに伴いばね受筒31は左動して調圧ばね30の
セツト荷重を増大させ、その結果作動油路29の
ライン圧Plは増圧される。
外端を支承するばね受筒31とを有し、このばね
受筒31は調圧ばね30のセツト荷重を加減すべ
く左右に移動することができる。このばね受筒3
1の外側面には、これに前記ステータ翼車4に作
用する反力、即ちステータ反力を加えるように前
記ステータアーム4bが当接し、さらにばね受筒
31にはステータ反力を支承するステータばね3
2が接続される。したがつて、ステータ反力が増
大すればステータばね32が圧縮されるので、こ
れに伴いばね受筒31は左動して調圧ばね30の
セツト荷重を増大させ、その結果作動油路29の
ライン圧Plは増圧される。
レギユレータ弁Vrにより調圧された圧油の一
部は絞り33を有する入口油路34を経てトルク
コンバータT内に導かれて、キヤビテーシヨンを
防止するようにその内部を加圧するが、この内圧
は、上記絞り33の大きさや、トルクコンバータ
Tの出口油路35に設けたチエツク弁36のばね
37の強さ等が決められる。
部は絞り33を有する入口油路34を経てトルク
コンバータT内に導かれて、キヤビテーシヨンを
防止するようにその内部を加圧するが、この内圧
は、上記絞り33の大きさや、トルクコンバータ
Tの出口油路35に設けたチエツク弁36のばね
37の強さ等が決められる。
チエツク弁36を通過した油は図示しないオイ
ルクーラを経て油タンクRに戻る。
ルクーラを経て油タンクRに戻る。
油圧ポンプPより吐出される圧油の余剰分はレ
ギユレータ弁Vrより潤滑油路38へ導かれ、各
部潤滑部へ送られが、この際の必要最小限の油圧
を確保するために調圧弁39が潤滑油路38に接
続される。
ギユレータ弁Vrより潤滑油路38へ導かれ、各
部潤滑部へ送られが、この際の必要最小限の油圧
を確保するために調圧弁39が潤滑油路38に接
続される。
マニユアル弁Vmへ送られた圧油は、該弁Vm
が図示の中立位置Nにあるときは前記クラツチ
C1,C2,C3その他各種油圧作動部のいずれにも
送られることがない。該弁Vmが図示の位置から
1段左へ移動してドライブ位置Dにシフトされる
と、油圧ポンプPからの作動油路29が、前記低
速段クラツチC1の油圧シリンダ40aに通じる
作動油路41aと前記セレクタスリーブ26をシ
フトするための油圧サーボモータSmのばね室4
2に通じる作動油路43とに連通されるので、低
速段クラツチC1が作動(接続)されて、前述の
ように低速段歯車列G1が確立すると共に、サー
ボモータSmのピストン44は図示の左動位置に
留まり、シフトフオーク45を介して前記セレク
タスリーブ26を第1図の状態の前進位置に保持
する。したがつて、後進歯車列Grは不作動状態
におかれる。
が図示の中立位置Nにあるときは前記クラツチ
C1,C2,C3その他各種油圧作動部のいずれにも
送られることがない。該弁Vmが図示の位置から
1段左へ移動してドライブ位置Dにシフトされる
と、油圧ポンプPからの作動油路29が、前記低
速段クラツチC1の油圧シリンダ40aに通じる
作動油路41aと前記セレクタスリーブ26をシ
フトするための油圧サーボモータSmのばね室4
2に通じる作動油路43とに連通されるので、低
速段クラツチC1が作動(接続)されて、前述の
ように低速段歯車列G1が確立すると共に、サー
ボモータSmのピストン44は図示の左動位置に
留まり、シフトフオーク45を介して前記セレク
タスリーブ26を第1図の状態の前進位置に保持
する。したがつて、後進歯車列Grは不作動状態
におかれる。
サーボモータSmのばね室42に通じる作動油
路43からは、車速比例油圧発生装置即ちガバナ
弁Vgの入力ポートに連なる入力油路46が分岐
し、該弁Vgの出力ポートからは第1信号油路4
7が延出する。
路43からは、車速比例油圧発生装置即ちガバナ
弁Vgの入力ポートに連なる入力油路46が分岐
し、該弁Vgの出力ポートからは第1信号油路4
7が延出する。
ガバナ弁Vgは公知のもので、差動装置Dfの大
径歯車28と噛合する歯車48により自身の回転
軸49回りに回転される。したがつて、その回転
速度は車速に比例するので、ガバナ弁Vgは、そ
のスプール弁体50のウエイト551に働く遠心
力の作用により車速に比例した油圧、即ちガバナ
圧Pgを第1信号油路47に出力することができ
る。
径歯車28と噛合する歯車48により自身の回転
軸49回りに回転される。したがつて、その回転
速度は車速に比例するので、ガバナ弁Vgは、そ
のスプール弁体50のウエイト551に働く遠心
力の作用により車速に比例した油圧、即ちガバナ
圧Pgを第1信号油路47に出力することができ
る。
また、前記作動油路43からは、スロツトル弁
Vtの入力ポートに連なる入口油路53が分岐し、
該弁Vtの出力ポートからは第2信号油烈52が
延出する。入口油路53の途中には、第1スロツ
トル弁Vtの入口圧力の上限値を規定するモジユ
レータ弁54が介装される。
Vtの入力ポートに連なる入口油路53が分岐し、
該弁Vtの出力ポートからは第2信号油烈52が
延出する。入口油路53の途中には、第1スロツ
トル弁Vtの入口圧力の上限値を規定するモジユ
レータ弁54が介装される。
第1スロツトル弁Vt1は公知のもので、スプー
ル弁体55、該弁体55を左方へ押圧する制御ば
ね58、該弁体55を右方へ押圧する戻しばね5
7、制御ばね58の外端を支承する制御ピストン
59、前記エンジンEの絞弁の開度増加に連動し
て回転し制御ピストン59を左動させる制御カム
60、戻しばね57のセツト荷重を調節し得る調
節ボルト61等を有する。制御ピストン59が左
動すると、その変位が制御ばね58を介してスプ
ール弁体55に伝わり、これを左へ押すが、この
左動に伴い第2信号油路52に出力される油圧が
スプール弁体55を右へ押し戻すようにスプール
弁体55の左肩部55aに働くので、結局、第1
スロツトル弁Vt1はエンジンEの絞弁開度に比例
した油圧、即ちスロツトル圧Ptを第2信号油路
52に出力することになる。
ル弁体55、該弁体55を左方へ押圧する制御ば
ね58、該弁体55を右方へ押圧する戻しばね5
7、制御ばね58の外端を支承する制御ピストン
59、前記エンジンEの絞弁の開度増加に連動し
て回転し制御ピストン59を左動させる制御カム
60、戻しばね57のセツト荷重を調節し得る調
節ボルト61等を有する。制御ピストン59が左
動すると、その変位が制御ばね58を介してスプ
ール弁体55に伝わり、これを左へ押すが、この
左動に伴い第2信号油路52に出力される油圧が
スプール弁体55を右へ押し戻すようにスプール
弁体55の左肩部55aに働くので、結局、第1
スロツトル弁Vt1はエンジンEの絞弁開度に比例
した油圧、即ちスロツトル圧Ptを第2信号油路
52に出力することになる。
上記第1及び第2信号油路47,52は低−中
速シフト弁V1及び中−高速シフト弁V2の各両端
パイロツト油圧室62a,62b;63a,63
bにそれぞれ接続される。これにより、これらシ
フト弁V1,V2の各スプール弁体64,65は両
端面に前記ガバナ圧Pg及びスロツトル圧Ptを受
けて次のように作動される。
速シフト弁V1及び中−高速シフト弁V2の各両端
パイロツト油圧室62a,62b;63a,63
bにそれぞれ接続される。これにより、これらシ
フト弁V1,V2の各スプール弁体64,65は両
端面に前記ガバナ圧Pg及びスロツトル圧Ptを受
けて次のように作動される。
即ち、低−中速シフト弁V1のスプール弁体6
4は、当初ばね66の力で図示の右動位置に留ま
つているが、車速が上昇してガバナ圧Pgが増加
し、このガバナ圧Pgによるスプール弁体64の
左動力がスロツトル圧Pt及びばね66による該
弁体64の右動力に打勝つと、該弁体64の右端
部に設けたクリツクモーシヨン機構67において
弁体64と共に移動するクリツクボール68が固
定の位置決め突起69を乗り越えて、該弁体64
は左動位置に急速に切換わり、これまで、油圧ポ
ンプPからの油圧が低速段クラツチC1の油圧シ
リンダ40にのみ送られていたのが、作動油路7
0,71,41bを通して中速段クラツチC2の
油圧シリンダ40bにも送られ、両クラツチC1,
C2が接続状態になるので、前述のように中速段
歯車列G2が確立する。
4は、当初ばね66の力で図示の右動位置に留ま
つているが、車速が上昇してガバナ圧Pgが増加
し、このガバナ圧Pgによるスプール弁体64の
左動力がスロツトル圧Pt及びばね66による該
弁体64の右動力に打勝つと、該弁体64の右端
部に設けたクリツクモーシヨン機構67において
弁体64と共に移動するクリツクボール68が固
定の位置決め突起69を乗り越えて、該弁体64
は左動位置に急速に切換わり、これまで、油圧ポ
ンプPからの油圧が低速段クラツチC1の油圧シ
リンダ40にのみ送られていたのが、作動油路7
0,71,41bを通して中速段クラツチC2の
油圧シリンダ40bにも送られ、両クラツチC1,
C2が接続状態になるので、前述のように中速段
歯車列G2が確立する。
更に車速が上昇してくると、中−高速シフト弁
V2でも同様な作用が生じ、該弁V2のスプール弁
体65は増加するガバナ圧Pgのために左動して、
作動油路41b,71を油タンクRに開放する一
方、作動油路70を、今度は、高速段クラツチ
C3の油圧シリンダ40cに通じる作動油路41
cに連通させるので、中速段クラツチC2が遮断
状態、低速段クラツチC1及び高速段クラツチC3
が接続状態となつて、前述のように高速段歯車列
G3が確立する。
V2でも同様な作用が生じ、該弁V2のスプール弁
体65は増加するガバナ圧Pgのために左動して、
作動油路41b,71を油タンクRに開放する一
方、作動油路70を、今度は、高速段クラツチ
C3の油圧シリンダ40cに通じる作動油路41
cに連通させるので、中速段クラツチC2が遮断
状態、低速段クラツチC1及び高速段クラツチC3
が接続状態となつて、前述のように高速段歯車列
G3が確立する。
各クラツチC1,C2,C3には油圧的に並列にア
キユムレータ72,73,74が接続される。こ
れらのアキユムレータ72〜74、ならびに一方
向弁75およびオリフイスコントロール弁76の
働きによつて変速時のシヨツクが緩和される。各
アキユムレータ72〜74の背圧室77,78,
79には、第2スロツトル弁Vt2からの制御油圧
Pcが導かれる。第2スロツトル弁Vt2は、入口油
路53から分岐した油路105と、各アキユムレ
ータ72〜74の背圧室77〜79に連通する油
路106との間に介挿され、スプール弁体107
と、該弁体107を左方に押圧する制御ばね10
8と、制御ばね108の外端を支承する制御ピス
トン109と、エンジンEのスロツトル開度の増
加に連動して回転し制御ピストン109を左動さ
せる制御カム110とを有する。制御ピストン1
09が左動すると、その変位が制御ばね108を
介してスプール弁体107に伝わり、スプール弁
体107が左動する。この左動に伴なつて油路1
06に出力される油圧がスプール弁体107を右
に押し戻すようにスプール弁体107の左肩部1
07aに働く。このような動作によつて、第2ス
ロツトル弁Vt2は、第3図で示すように、エンジ
ンEのスロツトル開度に比例した制御油圧Pcを、
油路106を介して各アキユムレータ72〜74
の背圧室80〜82に与えることになる。これに
より、スロツトル開度が大きいときには、各アキ
ユムレータ72〜74の作動域が高圧側に移行す
る。なお、アキユムレータ72に関しては、背圧
室77の面積はいく分大き目に設定され、ばね8
0のばね力はかなり弱く設定される。
キユムレータ72,73,74が接続される。こ
れらのアキユムレータ72〜74、ならびに一方
向弁75およびオリフイスコントロール弁76の
働きによつて変速時のシヨツクが緩和される。各
アキユムレータ72〜74の背圧室77,78,
79には、第2スロツトル弁Vt2からの制御油圧
Pcが導かれる。第2スロツトル弁Vt2は、入口油
路53から分岐した油路105と、各アキユムレ
ータ72〜74の背圧室77〜79に連通する油
路106との間に介挿され、スプール弁体107
と、該弁体107を左方に押圧する制御ばね10
8と、制御ばね108の外端を支承する制御ピス
トン109と、エンジンEのスロツトル開度の増
加に連動して回転し制御ピストン109を左動さ
せる制御カム110とを有する。制御ピストン1
09が左動すると、その変位が制御ばね108を
介してスプール弁体107に伝わり、スプール弁
体107が左動する。この左動に伴なつて油路1
06に出力される油圧がスプール弁体107を右
に押し戻すようにスプール弁体107の左肩部1
07aに働く。このような動作によつて、第2ス
ロツトル弁Vt2は、第3図で示すように、エンジ
ンEのスロツトル開度に比例した制御油圧Pcを、
油路106を介して各アキユムレータ72〜74
の背圧室80〜82に与えることになる。これに
より、スロツトル開度が大きいときには、各アキ
ユムレータ72〜74の作動域が高圧側に移行す
る。なお、アキユムレータ72に関しては、背圧
室77の面積はいく分大き目に設定され、ばね8
0のばね力はかなり弱く設定される。
マニユアル弁Vmをドライブ位置D以外のシフ
ト位置、例えば中速段保持位置又は後進位置
Reへシフトするときは、中速段クラツチC2のみ
が作動して中速段歯車列G2又は後進歯車列Grが
それぞれ確立する。特に、後進位置Reへシフト
したときは、サーボモータSmのピストン44が
その左端面に圧油を受け、ばね室42が油タンク
Rに接続されるので、ピストン44が右動し、上
述のように後進歯車列Grが確立する。これらに
ついては、本発明と特に重要な関わりをもたない
ので、これ以上の説明は省略する。なお、マニユ
アル弁Vmのシフト位置中、Pkはパーキング位置
を示すものである。
ト位置、例えば中速段保持位置又は後進位置
Reへシフトするときは、中速段クラツチC2のみ
が作動して中速段歯車列G2又は後進歯車列Grが
それぞれ確立する。特に、後進位置Reへシフト
したときは、サーボモータSmのピストン44が
その左端面に圧油を受け、ばね室42が油タンク
Rに接続されるので、ピストン44が右動し、上
述のように後進歯車列Grが確立する。これらに
ついては、本発明と特に重要な関わりをもたない
ので、これ以上の説明は省略する。なお、マニユ
アル弁Vmのシフト位置中、Pkはパーキング位置
を示すものである。
作動油路41aの途中は分岐路83を介してア
キユムレータ72に連結されるとともに、油タン
クRに短絡する油路84が作動油路41aの途中
に接続される。この油路84の途中にはパイロツ
ト形式のクリープ防止弁Vcが介挿される。
キユムレータ72に連結されるとともに、油タン
クRに短絡する油路84が作動油路41aの途中
に接続される。この油路84の途中にはパイロツ
ト形式のクリープ防止弁Vcが介挿される。
クリープ防止弁Vcは、スプール弁体85を有
し、このスプール弁体85は油路84を上流側の
部分84aと、下流側の部分84bとに分けるよ
うに、その中間部に形成したシリンダ状の弁室8
6に収容され、それによつて該弁体85の上部お
よび下部に油室87,88が画成される。上部油
室87にはスプール弁体85を下方に弾発する戻
しばね89が収容される。スプール弁体85は、
上下一対のランド90,91と、これらの間に挾
まれた環状溝92と、この溝92を上部油室87
および下部油室88に連通させるオリフイス9
3,94とを備える。環状溝92は上流部84a
と常時連通し、上部ランド90はその上下動によ
り下流部84bの弁室86への開口ポート95を
開閉する。このポート95は望ましくは円形断面
形状のように、上部ランド90の上動に応じてそ
の有効開口面積が徐々に増大するようにつくられ
る。弁室86の上端にはオリフイス96を有する
端壁部材97が設けられ、さらにその上部にオリ
フイス96を開閉するパイロツト針弁98を有す
る電磁弁99が配置される。この針弁98はばね
100のばね力でオリフイス96を閉じ、ソレノ
イド101が励磁されたときオリフイス96を開
くようになつている。またオリフイス96は、そ
の開放時、油路84の下流部84bから分岐した
バイパス油路102と連通するようになつてい
る。
し、このスプール弁体85は油路84を上流側の
部分84aと、下流側の部分84bとに分けるよ
うに、その中間部に形成したシリンダ状の弁室8
6に収容され、それによつて該弁体85の上部お
よび下部に油室87,88が画成される。上部油
室87にはスプール弁体85を下方に弾発する戻
しばね89が収容される。スプール弁体85は、
上下一対のランド90,91と、これらの間に挾
まれた環状溝92と、この溝92を上部油室87
および下部油室88に連通させるオリフイス9
3,94とを備える。環状溝92は上流部84a
と常時連通し、上部ランド90はその上下動によ
り下流部84bの弁室86への開口ポート95を
開閉する。このポート95は望ましくは円形断面
形状のように、上部ランド90の上動に応じてそ
の有効開口面積が徐々に増大するようにつくられ
る。弁室86の上端にはオリフイス96を有する
端壁部材97が設けられ、さらにその上部にオリ
フイス96を開閉するパイロツト針弁98を有す
る電磁弁99が配置される。この針弁98はばね
100のばね力でオリフイス96を閉じ、ソレノ
イド101が励磁されたときオリフイス96を開
くようになつている。またオリフイス96は、そ
の開放時、油路84の下流部84bから分岐した
バイパス油路102と連通するようになつてい
る。
ソレノイド101が励磁されてオリフイス96
が開放されたときには、上部油室87がオリフイ
ス96およびバイパス油路102を介して油タン
クRに連通するので、上部油室87の油圧が低下
し、スプール弁体85は下部油室88に臨む下端
面に作用する力で上動し、油路84を開く。この
ときの作動油路41a、換言すれば低速段クラツ
チC1の圧力は戻しばね89とスプール弁体85
の有効断面積とによつて決るので、その圧力を低
速段クラツチC1の係合圧以下に設定することに
より、クリープ現象が発生することを防止するこ
とができる。
が開放されたときには、上部油室87がオリフイ
ス96およびバイパス油路102を介して油タン
クRに連通するので、上部油室87の油圧が低下
し、スプール弁体85は下部油室88に臨む下端
面に作用する力で上動し、油路84を開く。この
ときの作動油路41a、換言すれば低速段クラツ
チC1の圧力は戻しばね89とスプール弁体85
の有効断面積とによつて決るので、その圧力を低
速段クラツチC1の係合圧以下に設定することに
より、クリープ現象が発生することを防止するこ
とができる。
第4図において、電磁弁99のソレノイド10
1を制御するための制御回路111が設けられ
る。この制御回路111は、ANDゲート112
と、クリープを防止すべきアイドル運転時にハイ
レベルの信号をANDゲート112に入力するセ
ンサ群113と、抵抗114と、パワートランジ
スタ115とから成る。センサ群113は、車速
センサ116、スロツトル開度センサ117およ
びシフトポジシヨンセンサ118から構成されれ
ばよく、さらに必要に応じてブレーキ作動センサ
119、エンジン回転数センサ120および水温
センサ121などを図示のように設けてもよい。
1を制御するための制御回路111が設けられ
る。この制御回路111は、ANDゲート112
と、クリープを防止すべきアイドル運転時にハイ
レベルの信号をANDゲート112に入力するセ
ンサ群113と、抵抗114と、パワートランジ
スタ115とから成る。センサ群113は、車速
センサ116、スロツトル開度センサ117およ
びシフトポジシヨンセンサ118から構成されれ
ばよく、さらに必要に応じてブレーキ作動センサ
119、エンジン回転数センサ120および水温
センサ121などを図示のように設けてもよい。
ANDゲート112の出力は抵抗114を介し
てパワートランジスタ115のベースに与えら
れ、パワートランジスタ115のエミツタは接地
される。このトランジスタ115のコレクタと電
源123との間には電磁弁99のソレノイド10
1およびエンジンEのイグニツシヨンスイツチ1
22が直列に介挿される。
てパワートランジスタ115のベースに与えら
れ、パワートランジスタ115のエミツタは接地
される。このトランジスタ115のコレクタと電
源123との間には電磁弁99のソレノイド10
1およびエンジンEのイグニツシヨンスイツチ1
22が直列に介挿される。
このような回路において、イグニツシヨンスイ
ツチ122が導通しているときは、センサ群11
3の各センサ116〜121の出力信号がハイレ
ベルであれば、パワートランジスタ115が導通
してソレノイド101が励磁される。それに応じ
てパイロツト針弁98がオリフイス96を開き、
クリープ防止弁Vcのスプール弁体85が上動し
て油路84が開かれる。
ツチ122が導通しているときは、センサ群11
3の各センサ116〜121の出力信号がハイレ
ベルであれば、パワートランジスタ115が導通
してソレノイド101が励磁される。それに応じ
てパイロツト針弁98がオリフイス96を開き、
クリープ防止弁Vcのスプール弁体85が上動し
て油路84が開かれる。
次にこの実施例の作用について説明すると、各
センサ116〜121の出力信号が全てハイレベ
ルであるときには、クリープ防止弁Vcのスプー
ル弁体85が上動して、低速段クラツチC1の油
圧シリンダ40aにおける内圧はたとえば1Kg/
cm2gという低い圧力に保たれて、クリープ現象の
発生が防止されている。この状態で、たとえばブ
レーキペダル(図示せず)から足を離して車両を
発進させようとすると、ブレーキ作動センサ11
9の出力信号がローレベルとなるので、ソレノイ
ド101が消磁される。それに応じてスプール弁
体85が下動し油路84が遮断され、低速段クラ
ツチC1の内圧が高められる。しかし、ここで、
低速段クラツチC1と並列にアキユムレータ72
が設けられているので、低速段クラツチC1の内
圧は、第5図の実線Aで示す特性を有して上昇す
る。ここでt0はブレーキペダルを離した時刻であ
り、P0はクリープ防止状態における低速段クラ
ツチC1の内圧である。ブレーキペダルを解放し
てから時刻t1に達するまでの間がアキユムレータ
72の作用によつて内圧が徐々に上昇する期間で
あり、この時刻t1における内圧P1で低速段クラツ
チC1の再結合が完了する。
センサ116〜121の出力信号が全てハイレベ
ルであるときには、クリープ防止弁Vcのスプー
ル弁体85が上動して、低速段クラツチC1の油
圧シリンダ40aにおける内圧はたとえば1Kg/
cm2gという低い圧力に保たれて、クリープ現象の
発生が防止されている。この状態で、たとえばブ
レーキペダル(図示せず)から足を離して車両を
発進させようとすると、ブレーキ作動センサ11
9の出力信号がローレベルとなるので、ソレノイ
ド101が消磁される。それに応じてスプール弁
体85が下動し油路84が遮断され、低速段クラ
ツチC1の内圧が高められる。しかし、ここで、
低速段クラツチC1と並列にアキユムレータ72
が設けられているので、低速段クラツチC1の内
圧は、第5図の実線Aで示す特性を有して上昇す
る。ここでt0はブレーキペダルを離した時刻であ
り、P0はクリープ防止状態における低速段クラ
ツチC1の内圧である。ブレーキペダルを解放し
てから時刻t1に達するまでの間がアキユムレータ
72の作用によつて内圧が徐々に上昇する期間で
あり、この時刻t1における内圧P1で低速段クラツ
チC1の再結合が完了する。
次に、たとえば坂道などで、左足でブレーキペ
ダルを踏んだまま右足でスロツトルペダルを踏ん
で発進する場合を想定する。この場合の低速段ク
ラツチC1の内圧の立ち上り特性は、スロツトル
開度に応じて直線B,C,Dで示すように高圧側
に移行する。これは、アキユムレータ72の背圧
室77にスロツトル開度に応じた制御油圧Pcが
第2スロツトル弁Vt2から与えられていることに
より、アキユムレータ72の蓄圧作動域がスロツ
トル開度の増加に応じて高圧側(第5図で上側)
に移行したことによるものである。従つて車両の
急発進を行う場合でも、エンジンの出力トルクに
見合つた大きな係合力で低速段クラツチC1の再
係合が遅滞なく行われ、同クラツチC1の過度の
滑りや大きな係合シヨツクを伴うことなく車両を
滑らかに急発進させることができる。
ダルを踏んだまま右足でスロツトルペダルを踏ん
で発進する場合を想定する。この場合の低速段ク
ラツチC1の内圧の立ち上り特性は、スロツトル
開度に応じて直線B,C,Dで示すように高圧側
に移行する。これは、アキユムレータ72の背圧
室77にスロツトル開度に応じた制御油圧Pcが
第2スロツトル弁Vt2から与えられていることに
より、アキユムレータ72の蓄圧作動域がスロツ
トル開度の増加に応じて高圧側(第5図で上側)
に移行したことによるものである。従つて車両の
急発進を行う場合でも、エンジンの出力トルクに
見合つた大きな係合力で低速段クラツチC1の再
係合が遅滞なく行われ、同クラツチC1の過度の
滑りや大きな係合シヨツクを伴うことなく車両を
滑らかに急発進させることができる。
なお、低速段クラツチC1の内圧が高圧側に移
行する度合は、アキユムレータ72の背圧室77
の面積と、第2スロツトル弁Vt2のスロツトル開
度に対する立上り特性とに依存する。したがつて
高圧側に早く移行させたい場合には、背圧室77
の面積を広くとればよく、場合によつては、背圧
室77と、ばね80を収納したばね室125とを
第2図示のように分離するのではなく一つの部屋
とし、その部屋全体を制御油圧Pcの作用下に置
くこともできる。
行する度合は、アキユムレータ72の背圧室77
の面積と、第2スロツトル弁Vt2のスロツトル開
度に対する立上り特性とに依存する。したがつて
高圧側に早く移行させたい場合には、背圧室77
の面積を広くとればよく、場合によつては、背圧
室77と、ばね80を収納したばね室125とを
第2図示のように分離するのではなく一つの部屋
とし、その部屋全体を制御油圧Pcの作用下に置
くこともできる。
C 発明の効果
以上のように本発明によれば、摩擦係合要素の
再係合時にその係合シヨツクを緩和すべく作動油
圧を蓄えるアキユムレータが、該摩擦係合要素と
は並列に作動油路に接続され、このアキユムレー
タには、エンジンの出力増大に応じて増加する制
御油圧を受ける背圧室が設けられるので、前記ア
キユムレータの蓄圧作用により摩擦係合要素の作
動油圧の上昇、延いては再係合が比較的緩やかに
行われることとなり、その再係合の際のシヨツク
緩和に有効であり、例えば前車との間隔を単に詰
めるためにブレーキペダルを離しただけの場合や
スロツトルペダルを極く軽く踏んだ緩発進の場合
などにおける係合シヨツクも効果的に緩和するこ
とができる。しかも上記アキユムレータの背圧室
には、エンジン出力の増大に応じて増加する制御
油圧が作用するため、そのエンジン出力の増大に
応じて摩擦係合要素の作動油圧の上昇、延いては
再係合を早めることができ、従つて車両の急発進
を行う場合でもエンジンの出力トルクに見合つた
摩擦係合要素の再係合が遅滞なく行われ、摩擦係
合要素の過度の滑りや大きな係合シヨツクを伴う
ことなく車両を滑らかに急発進させることができ
る。
再係合時にその係合シヨツクを緩和すべく作動油
圧を蓄えるアキユムレータが、該摩擦係合要素と
は並列に作動油路に接続され、このアキユムレー
タには、エンジンの出力増大に応じて増加する制
御油圧を受ける背圧室が設けられるので、前記ア
キユムレータの蓄圧作用により摩擦係合要素の作
動油圧の上昇、延いては再係合が比較的緩やかに
行われることとなり、その再係合の際のシヨツク
緩和に有効であり、例えば前車との間隔を単に詰
めるためにブレーキペダルを離しただけの場合や
スロツトルペダルを極く軽く踏んだ緩発進の場合
などにおける係合シヨツクも効果的に緩和するこ
とができる。しかも上記アキユムレータの背圧室
には、エンジン出力の増大に応じて増加する制御
油圧が作用するため、そのエンジン出力の増大に
応じて摩擦係合要素の作動油圧の上昇、延いては
再係合を早めることができ、従つて車両の急発進
を行う場合でもエンジンの出力トルクに見合つた
摩擦係合要素の再係合が遅滞なく行われ、摩擦係
合要素の過度の滑りや大きな係合シヨツクを伴う
ことなく車両を滑らかに急発進させることができ
る。
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第
1図は本発明を適用する自動変速機付車両の動力
系概略図、第2図はその油圧回路図、第3図はス
ロツトル開度と制御油圧の関係を示すグラフ、第
4図はクリープ防止弁を制御するための電気回路
図、第5図は摩擦係合要素としての低速段クラツ
チ内圧の立ち上り特性を示す図である。 C1……摩擦係合要素としての低速段クラツチ、
Pc……制御油圧、R……油タンク、Vc……クリ
ープ防止弁、77……背圧室、41a……作動油
路、84……油路、72……アキユムレータ。
1図は本発明を適用する自動変速機付車両の動力
系概略図、第2図はその油圧回路図、第3図はス
ロツトル開度と制御油圧の関係を示すグラフ、第
4図はクリープ防止弁を制御するための電気回路
図、第5図は摩擦係合要素としての低速段クラツ
チ内圧の立ち上り特性を示す図である。 C1……摩擦係合要素としての低速段クラツチ、
Pc……制御油圧、R……油タンク、Vc……クリ
ープ防止弁、77……背圧室、41a……作動油
路、84……油路、72……アキユムレータ。
Claims (1)
- 1 自動変速機の油圧作動式摩擦係合要素C1に
作動油圧を供給する作動油路41aから油タンク
Rに通じる油路84が分岐され、その分岐油路8
4にクリープ防止弁Vcが介装された自動変速機
付車両のクリープ防止装置において、前記摩擦係
合要素C1の再係合時にその係合シヨツクを緩和
すべく前記作動油圧を蓄えるアキユムレータ72
が、該摩擦係合要素C1とは並列に前記作動油路
41aに接続され、このアキユムレータ72に
は、エンジンEの出力増大に応じて増加する制御
油圧Pcを受ける背圧室77が設けられることを
特徴とする、自動変速機付車両のクリープ防止装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1390383A JPS59140131A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 自動変速機付車両のクリ−プ防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1390383A JPS59140131A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 自動変速機付車両のクリ−プ防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59140131A JPS59140131A (ja) | 1984-08-11 |
JPH0474582B2 true JPH0474582B2 (ja) | 1992-11-26 |
Family
ID=11846128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1390383A Granted JPS59140131A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 自動変速機付車両のクリ−プ防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59140131A (ja) |
-
1983
- 1983-01-31 JP JP1390383A patent/JPS59140131A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59140131A (ja) | 1984-08-11 |
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