JPH0473728B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車用表示装置に係り、高度変化及
び気圧変化を表示する自動車用表示装置に関す
る。

従来の技術 山岳ドライブ等を行なう場合、現在地点の標高
を知りたいとの要望を受け、最近、高度計を装着
した自動車が現われている。

このような従来の車載用の高度計はアネロイド
型ダイヤフラムの気圧変化による変位を機械的に
検出して指針を回動させ、文字板の高度目盛を指
針で指示している。

発明が解決しようとする問題点 しかるに、従来の高度計は現在地点の高度を指
示するだけであり、長いゆるやかな板道を走行す
るとき及びトンネル内の坂道等において、坂を昇
つているのか降りているのか分らなくなる錯覚を
起こしても、上昇又は下降を判別できないという
問題点があつた。

また、車載用の高度計は耐衝撃性、耐震性を必
要とし、検出する気圧変化範囲が広いために、平
地で使用するとき高度計を用いて天候予測に必要
な略1mbar単位の精度で気圧変化を表示すること
ができず、現在気圧が上昇しているか下降してい
るかも判別できないという問題点があつた。

問題点を解決するための手段 本発明において、センサは、大気圧及び大気温
度を検出する。

比較手段は、センサより一定時間間隔で得られ
る気体検出データを温度検出データで補正したデ
ータと前回の気圧検出データを温度検出データに
より補正したデータとにより気圧差を求め、気圧
差を予め設定された基準値と比較する。

表示器は、高度変化及び気圧変化の表示を行な
う。

高度変化表示手段は、比較手段で気圧差が基準
値より大とされたとき気圧差に応じた高度変化を
表示器に表示する。

気圧変化表示手段は、比較手段で気圧差が基準
値より小とされたとき気圧変化の方向を表示器に
表示する。

気圧計は、センサの気圧検出データを温度検出
データで補正したデータに応じて気圧を表示す
る。

高度計は、センサの気圧検出データを温度検出
データで補正したデータに応じて高度を表示す
る。

作 用 本発明においては、一定時間間隔での気圧差の
大きさによつて高度変化の有無を判別し、高度変
化があれば表示器にそれを表示し、高度変化がな
ければ表示器に気圧変化の方向を表示する。

実施例 第１図は本発明装置の一実施例のブロツク系統
図を示す。

同図中、１０は気圧0mbar〜1200mbarの範囲
を測定する半導体圧力センサであり、その圧力検
出信号は増幅器１１を経てマイクロコンピユータ
１２内のＡ／Ｄコンバータ１３に供給され、ここ
でデイジタル化されてCPU１４に供給される。
また、サーミスタ１５の出力する温度検出信号は
Ａ／Ｄコンバータ１３でデイジタル化されて
CPU１４に供給される。この温度検出信号は圧
力検出信号の温度補正を行なうために用いられ
る。

CPU１４はROM１６に格納されているプログ
ラムを実行し、そのときRAM１７が記憶領域と
して使用される。これによつてCPU１４が出力
する回転駆動信号はドライバ２０を介してステツ
プモータ２１に供給されステツプモータ２１の回
転はギヤ輪列２２より気圧計２３、高度計２４
夫々に伝達され、これらの指針が回転せしめられ
る。また、CPU１４が出力する表示駆動信号は
ドライバ２５を介して表示器２６に供給され、表
示器２６の発光表示が行なわれる。

上記の気圧計２３、高度計２４及び表示器２６
は第２図に示す如く自動車の計器盤に配設されて
いる。気圧計２３の目盛２３ａは外周側が
50mbar単位で内周側が10mbar単位で650〜
1050mbarを表示可能とされ、内周側を指示する
１回転100mbarの短針２３ｂと、外周側を指示す
る長針２３ｃとが設けられている。高度計２４の
目盛２４ａは50m単位で−200〜4000mを表示可
能とされ、長針２４ｂでこの目盛２４ａを指示す
る。また、表示器２６は縦一列に並べられた６個
の発光ダイオード（LED）２６ａ〜２６ｆより
構成されている。

次にCPU１４の動作について第３図と共に説
明する。まずＡ／Ｄコンバータ１３よりのデータ
を取込み（ステツプ30）、気圧検出データを温度
検出データによつて補正し、得られた気圧データ
に応じてステツプモータ２１を時計方向又は反時
計方向に必要なステツプ数だけ回転させる回転駆
動信号を生成してステツプモータの駆動を行なう
（ステツプ31）。次に、30分経過フラグがセツトさ
れているかどうかを判別し（ステツプ32）、セツ
トされていれば今回の気圧データを２時間前気圧
データと比較し（ステツプ33）、その比較結果に
応じて気圧表示コードをセツトする（ステツプ
34）。この気圧表示コードは今回の気圧データの
値が大なるときLED２６ａの点滅を指示し、２
時間前気圧データが大なるときLED２６ｆの点
滅を指示するコードである。この後30分タイマを
スタートし（ステツプ35）、２時間前気圧データ
を1.5時間前気圧データで更新し、同様にして1.5
時間前、１時間前、30分前夫々の気圧データを１
時間前、30分前、今回夫々の気圧データで更新す
る（ステツプ36）。

上記ステツプ36実行後又はステツプ32で30分経
過フラグがセツトされていないとき、ステツプ37
において今回の気圧データを30秒前の気圧データ
と比較する。そして両者の気圧差が2mbar以上か
どうかを判別し（ステツプ38）、2mbar以上であ
れば気圧差に応じて速度表示コードをセツトし
（ステツプ39）、2mbar未満であれば速度表示コー
ドをリセツトする（ステツプ40）。速度表示コー
ドは第４図に示す如く気圧差から換算される上昇
又は下降速度に応じて○印を付した表示器２６の
各LEDの点灯、及び〓印を付したLEDの点滅を
指示するコードである。

ステツプ39又は40の実行後、30秒タイマをスタ
ートさせ（ステツプ41）、速度表示コードがセツ
トされているかどうかを判別する（ステツプ42）。
速度表示コードがセツトされていれば、この速度
表示コードに応じて表示駆動信号を生成して表示
器２６に供給し高度変化の表示を行ない（ステツ
プ43）、速度表示コードがセツトされていなけれ
ば気圧表示コードに応じて表示駆動信号を生成
し、気圧変化表示を行なう（ステツプ44）。上記
のステツプ42〜44は30秒タイマが累計30秒の経過
を示すまで繰り返され、30秒を経過するとステツ
プ45よりステツプ46に移行して30分タイマが累計
30分経過を示しているかどうかが判別される。30
秒を経過すると30分経過フラグがセツトされ、
（ステツプ47）、経過してなければ30分経過フラグ
がリセツトされ（ステツプ48）、ステツプ30に移
行する。

このようにして、平地の走行時には気圧の変化
方向が表示されるのでその後の天候の予測を行な
うことができる。また、山岳ドライブ時には高度
変化の状態が昇降速度に換算して表示されるの
で、ゆるやかな坂道やトンネル内で錯覚を起こし
ても、高度の上昇又は下降を知ることができ、ス
ピードの出しすぎ等をチエツクでき安全運転を行
なうことができる。

発明の効果 上述の如く、本発明の自動車用表示装置によれ
ば、平地の走行時等に気圧と共に気圧の変化方向
を表示でき、また山岳走行時に高度と共に高度変
化を昇降速度として表示でき、天候の変化を知る
ことができ、かつ安全運転を行なうことができ、
実用上極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例のブロツク系統
図、第２図は第１図示の装置の一実施例の平面
図、第３図は第１図示のCPUの実行する処理の
一実施例のフローチヤート、第４図は第１図示の
表示器の表示状態を説明するための図である。 １０……圧力センサ、１２……マイクロコンピ
ユータ、１４……CPU、２３……気圧計、２４
……高度計、２６……表示器、２６ａ〜２６ｆ…
…発光ダイオード（LED）、30〜48……ステツ
プ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 大気圧及び大気温度を検出するセンサと、 該センサより一定時間間隔で得られる気圧検出
   データを温度検出データで補正したデータと前回
   の気圧検出データを温度検出データで補正したデ
   ータとより気圧差を求め、該気圧差を予め設定さ
   れた基準値と比較する比較手段と、 高度変化及び気圧変化の表示を行なう表示器
   と、 該比較手段で気圧差が基準値より大とされたと
   き該気圧差に応じた高度変化を該表示器に表示す
   る高度変化表示手段と、 該比較手段で気圧差が基準値より小とされたと
   き気圧変化の方向を該表示器に表示する気圧変化
   表示手段と、 該センサの気圧検出テータを温度検出データで
   補正したデータに応じて気圧を表示する気圧計
   と、 該センサの気圧検出データを温度検出データで
   補正したデータに応じて高度を表示する高度計と
   よりなることを特徴とする自動車用表示装置。