JPH0470569A - 車載電子制御システムの診断システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車載電子システムの診断システムに関するも
のである。

（従来の技術） 現在、乗用車をはじめとするほとんどの自動車には電子
制御システムが搭載されている。

この車載電子制御システムは、クランク角位置センサや
温度センサなどの各種のセンサ群と、噴射弁や点火コイ
ルなどを駆動するための各種のアクチュエータ群と、上
記センサ群の出力に基づき走行状態を解析しこれに応じ
て上記アクチュエータ群を制御する制御プログラム内蔵
の電子制御ユニットとから構成されている。この電子制
御ユニットと、センサ・アクチュエータ群との間はハー
ネスと称される電磁遮蔽の施された信号線群によって接
続される。

このような車載電子制御システムに故障が発生した場合
、故障発生箇所の特定や原因究明などのために故障診断
が必要になる。また、予防保全の観点から、特に故障が
発生していない状態でも診断が必要になる場合もある。

従来、このような診断の方法としては種々のものが知ら
れている。

すなわち、その典型的な一例としては、米国特許第４，
２６７．５６９号の明細書に開示されているように、車
載電子制御ユニットに車外の診断装置を接続し、両者の
連係動作に基づき診断プログラムを実行させこの実行結
果に基づき正常、異常を判定させるものがある。

他の診断方法としては、車載電子制御ユニットが受ける
センサ出力やこれが出力するアクチュエータへの制御信
号をこの車載電子制御ユニットから直列伝送路を介して
車外の診断装置に出力させこれを解析するものがある。

更に他の診断方法としては、車載電子制御ユニットとセ
ンサ・アクチュエータ群との間を接続するバーぶスの途
中に分岐用のＴ型ハーネスを挿入し、このＴ型ハーネス
によって分岐させたセンサ信号やアクチュエータへの制
御信号を車載電子制御ユニットを介在させずに直接車外
の診断装置に引き出して解析させるものがある。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来の診断方法のうち診断プログラムを実行させる
ものは、車載電子制御ユニット内に予め診断プログラム
の全部又は一部を内蔵させておく必要があり、メモリ容
量の増大に伴い車載電子制御ユニットがコスト高になる
という問題がある。

また、この方法では、データ処理装置の取扱いに慣れた
者でないと診断作業にたずされれないという問題もある
。

また、センサ出力やアクチュエータへの制御信号を車載
電子制御ユニットから直列伝送路を介して車外の診断装
置に出力させる方法は、車載電子制御ユニット内に診断
のための通信機能を付加しなければならず、車載電子制
御ユニットがコスト高になるという問題がある。

更に、Ｔ型ハーネスの挿入によって分岐させたセンサ信
号やアクチュエータへの制御信号を直接車外の診断装置
に引き出して解析させる方法では、１００本以上にも及
ぶ多数の信号線群から成るハーネスを車外の診断装置に
引き出すために電磁遮蔽の施された特殊な信号線が必要
になり、その取扱いや性能の維持などが面倒になるとい
う問題がある。また、この引き出し用の信号線群の本数
が多いためこれに混入する雑音レベルが増大し、この雑
音がＴ型ハーネスを通して車載電子制御システム内に侵
入し、本来正常な部分の動作を狂わせて誤った診断結果
を生じさせるおそれもある。

（課題を解決するための手段） 本発明に係わる車載電子制御システムの診断システムは
、車載電子制御ユニットとセンサ・アクチュエータ群と
の間を接続するハーネスを分岐するＴ型ハーネスと、こ
のＴ型ハーネスに接続される付加ユニットと、この付加
ユニットに接続される車外の診断装置とを備えている。

上記付加ユニットは、Ｔ型ハーネスによって分岐される
信号線群の一部を選択して車外の診断装置に連なるＩ又
は複数の信号線に接続するスイッチ回路と、この車外の
診断装置に連なる直列伝送路から選択指令信号を受信し
これに従ってスイッチ回路の選択状態を制御する受信・
制御回路とを備えている。

また、上記診断装置は、付加ユニットに連なる直列伝送
路に選択指令信号を出力する出力手段と、付加ユニット
に連なる信号線から受けた信号に対しＡ／Ｄ変換を含む
処理を行って表示する表示手段とを備えている。

すなわち、本発明によれば、車載電子制御ユニットへの
機能追加に伴うコストアップや、多数の信号線群を診断
ユニットに引き出す場合の雑音の侵入などの問題点を回
避しつつ車載電子制御システムの診断を実現できるよう
に構成されている。

以下、本発明の作用を実施例と共に詳細に説明する。

（実施例） 第１図は、本発明の一実施例の診断システムの構成を診
断対象の車載電子制御システムの一部と共に示すブロッ
ク図であり、１０はＴ型ハーネス、２０はアダプタ（付
加回路）、３０は車外の診断装置である。

Ｔ型ハーネス１０は、診断対象の車載電子制御システム
を構成する車載電子制御ユニット１と、これと図示しな
いセンサ・アクチュエータ群との間を接続するハーネス
２との間に挿入される。すなわち、診断時には、ハーネ
ス２のコネクタ２ａが車［電子制御ユニット１から取り
外され、代わりにＴ型ハーネス１０のコネクタ１１が車
載電子制御ユニットｌに接続される。また、Ｔ型ハーネ
ス１０のコネクタ１２と１３は、それぞれハーネス２の
コネクタ２ａとアダプタ２０とに接続される。これに伴
い、ハーネス２の信号線群がＴ型ハーネス１０によって
分岐され、アダプタ２０に接続される。

アダプタ２０は、Ｔ型ハーネス１０によって分岐される
信号線群の一つを選択し、出力端子２３を介して車外の
診断装置３０に連なる信号線４２に接続するスイッチ回
路２１を備えている。また、このアダプタ２０は、診断
装置３０に連なる直列伝送路４１から入力端子２４を介
して選択指令信号を受信し、これに従ってスイッチ回路
２１の選択状態を制御する受信・制御回路２２とを備え
ている。

車外の故障診断装置３０は、ＣＰＵ３１、メモリ３２、
入出力インタフェース部３３、表示部３４、キーボード
３５、キーボード・インタフェース部３６及びバス３７
を備えている。

この診断装置は自動音修理工場内やサービスステーシラ
ン内などに設置されると共に、診断対象の車載電子制御
システムは点検や修理などのためそこに持ち込まれた自
動車に搭載されている。また、診断対象は、車載電子制
御ユニット１、センサ・アクチュエータ群及びハーネス
２から成る制御系と、この制御系によって制御されるエ
ンジン、変速機、ブレーキなど各種の被制御系である。

このような制御系と被制御系内の動作状態を点検しある
いは故障箇所を特定するために、制御系と被制御系が実
際の動作状態におかれる。

診断作業者は、車外の診断装置３０に取付けられたキー
ボード３５上のキーを操作することにより引き出し対象
の信号線の選択を指令する。ｃｐＵ３１は、キーボード
・インタフェース部３６とバス３７とを介して信号線の
選択指令を受けると、入出力インタフェース部３３から
出力端子３８を介して直列伝送路４１上に選択指令信号
を送出する。

アダプタ２０内の受信・制御部２２は、入力端子２４を
介して選択指令信号を受信すると、これに従ってスイッ
チ２１の切り換え状態を変更することによりＴ型ハーネ
ス２０によって分岐された信号線群の一つを出力端子２
３に接続する。アダプタ２０の出力端子２３に接続され
た信号線は、信号線４２と故障診断装置３０の入力端子
３９とを経て入出力インタフェース部３３に引き込まれ
る。

第２図は、第１図のアダプタ２０内のスイッチ回路２１
と受信・制御部２２の構成の一例を示すブロック図であ
る。

スイッチ回路２１は、ハーネス２からＴ型ハーネス１０
によって分岐される１２８本の信号線３１〜ｓａｇａと
出力端子２３との間に接続される１２８個のアナログス
イッチＡ、〜Ａ１□を備えており、各アナログスイッチ
の開閉は受信・制御部２２内のデコーダ２２３から出力
される１２８本の選択信号線によって行われる。アナロ
グスイッチＡ１〜Ａｉｔｓは、ハーネス２０に接続され
ている圧力センサなどから出力されるアナログ電圧値や
クランク角位１センサなどから出力されるパルス信号、
あるいは車載電子制御ユニット１から出力される噴射制
御用パルス信号などをそのままのレベルで出力端子２３
に通過させる。

受信・制御部２２は、同期化受信回路２２１、直列／並
列変換回路２２２、デコーダ２２３〜パリテイチエツク
回路２３４、バッファ回路２３５、クロ７り供給回路２
２６を備えている。同期化受信回路２２１は、縦列接続
されたフリップ・フロツブと各種のカウンタとを備え、
入力端子２４に出現する調歩同期式の８ビツトの直列形
式の選択指令信号をクロンク供給回路２２６から受けた
クロック信号に基づき同期化しつつ受信し、直列／並列
変換回路２２２に供給する。

直列／並列変換回路２２２によって８ビツトの２値信号
に変換された選択指令信号は、デコーダ２２３とパリテ
ィチエツク回路２２４とに供給される。この８ピントの
選択指令信号には１ビツトのパリティビットが付加され
ており、チエツク結果が正常であれば、パリティチエツ
ク回路２２４からロー信号が出力され、バッファ回路２
２５の出力端子はハイインピーダンス状態に保たれる。

また、チエツク結果が異常であれば、パリティチエツク
回路２２５の出力がハイに立上がり、バッファ回路２２
５を通して所定レベルのハイ信号が出力端子２３に出力
される。故障診断装Ｗ３０のＣＰＵＩは、このハイ信号
を信号線４２と入出力インタフェース部３３とを介して
検出すると、選択指令信号に伝送誤りが発生したと判断
して、その再送を実行する。一方、デコーダ２２３に供
給される７ビントの選択指令信号のデコード結果に応じ
てデコーダ２２３の１２８本の選択信号線のうちの一つ
がハイに立上がり、対応のアナログスイッチが導通する
。

診断装置３０内の入出力インタフェース部３３０入力部
は、第３図に示すように、アナログ／ディジタル変換回
路３３１、ラッチ回路３３２、波形整形回路３３３、波
形解析部３３４及びセレクタ３３５を備えている。

アダプタ２０によって選択され、信号！４２を介して入
力端子３９に接続された信号線上に出現するセンサから
のアナログ電圧やパルス信号は、Ａ／Ｄ変換回路３３１
において所定の周期でサンプリングされディジタル信号
に変換される。このディジタル信号は、ラッチ回路３３
２、セレクタ３３５、バス３７を介してＣＰＵ３１に読
取られる。

また、入力端子３９に出現するパルス信号は、波形整形
回路３３３で整形され、波形解析部３３４においてパル
ス周期、パルス幅、デユーティ比などが算定される。こ
れらの算定結果は、ディジタル信号としてセレクタ３３
５とバス３７とヲ介してＣＰＵ３１に読取られる。セレ
クタ３３５は、ＣＰＵ３１から入力端子３３６に供給さ
れる選択指令に従って、ランチ回路３３２の出力と波形
解析部３３４出力の一方を選択してバス３７上に出力す
る。

ＣＰＵ３１は、入出力インタフェース部３３からバス３
７を介して読取ったディジタルデータをそのまま、ある
いは所定の演算など適宜な処理を施して表示部３４に転
送し、表示させる。ＣＰＵ３１は、ラッチ回路３３２の
出力を順次読取って時間軸上に配列することにより、パ
ルス信号の波形を表示部３４に表示させることもできる
。

以上、Ｔ型ハーネス１０とアダプタ２０とによってハー
ネス２の信号線を１本だけ選択して診断装置３０に引き
込む構成について説明した。しかしながら、ハーネス２
に出現する複数のパルス信号間の位相差の診断を可能に
する目的などから、ハーネス２の信号線を比較的少数本
について同時に選択可能とすることもできる。

（発明の効果） 以上詳細に説明したように、本発明の診断装置は、ハー
ネスを構成する信号線群の一部のみをＴ型ハーネスとア
ダプタとによって選択的に車外の診断装置に引き込み、
この信号線上に出現する信号にＡ／Ｄ変換を含む処理を
施して表示する構成であるから、車載電子制御ユニット
に診断プログラムの格納領域や通信機能を付加する必要
がなくなり、車載電子制御ユニットの複雑化・コスト高
を招くことなく診断を実現できるという効果がある。

また、ハーネスを構成する全ての信号線群をＴ型ハーネ
スによって同時に車外の診断装置に引き込む場合と比べ
て診断対象の車載電子制御システムに雑音を混入させる
おそれが少なくなり、信鉗性の高い故障診断を実現でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係わる診断システムの構成
を診断対象の車載電子制御システムの一部と共に示すブ
ロック図、第２図は第１図のアダプタ２０の構成の一例
を示すブロック図、第３図は第１図の診断袋［３０内に
設置される入出力インタフェース部３３の入力部の構成
の一例を示すブロック図である。 Ｉ・・・車載電子制御ユニット、２・・・ハーネス、１
０・・・Ｔ型ハーネス（分岐回路）、２０・・・アダプ
タ（付加装置）、２１・・・スイッチ回路、２２・・・
受信・制御部、３０・・・車外の診断装置、３１・・・
ＣＰＵ、３３・・・入出力インタフェース部、３４・・
・表示部、４１・・・直列伝送路、４２・・・信号線。 特許出願人　本田技研工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　車載電子制御ユニットと、センサ・アクチュエータ群
   と、これらを相互接続する信号線群とを備えた車載電子
   制御システムの診断システムであって、 前記車載電子制御システムの信号線群を分岐する分岐回
   路と、この分岐回路に接続される付加ユニットと、この
   付加ユニットに接続される車外の診断装置とを備え、 前記付加ユニットは、前記分岐回路によって分岐される
   信号線群の一部を選択して前記診断装置に連なる１又は
   複数の信号線に接続するスイッチ回路と、前記診断装置
   に連なる直列伝送路から選択指令信号を受信しこれに従
   って前記スイッチ回路の選択状態を制御する受信・制御
   回路とを備え、前記診断装置は、前記付加ユニットに連
   なる直列伝送路に前記選択指令信号を出力する手段と、
   前記付加ユニットに連なる１又は複数の信号線から受け
   た信号に対しＡ／Ｄ変換を含む処理を行って表示する表
   示手段とを備えたことを特徴とする車載電子制御システ
   ムの診断システム。