JPH0470276B2 - - Google Patents

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JPH0470276B2
JPH0470276B2 JP21729989A JP21729989A JPH0470276B2 JP H0470276 B2 JPH0470276 B2 JP H0470276B2 JP 21729989 A JP21729989 A JP 21729989A JP 21729989 A JP21729989 A JP 21729989A JP H0470276 B2 JPH0470276 B2 JP H0470276B2
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JP
Japan
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calcium
chemical fertilizer
weight
solidification reaction
pulverized coal
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Application number
JP21729989A
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JPH0383881A (ja
Inventor
Masanori Aoki
Hidetatsu Oose
Hideo Tominaga
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Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
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Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP21729989A priority Critical patent/JPH0383881A/ja
Publication of JPH0383881A publication Critical patent/JPH0383881A/ja
Publication of JPH0470276B2 publication Critical patent/JPH0470276B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G1/00Mixtures of fertilisers belonging individually to different subclasses of C05

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、化成肥料およびその製造方法に関す
る。詳述すると、本発明は、吸湿性が低くまた溶
解が遅速であり、さらに作物の成育促進や病原菌
密度の低下をはかる生理活性物質や有用微生物群
を含有し得る化成肥料およびその製造方法に関す
るものである。 (従来の技術) 近年、農業生産における自給肥料あるいは有機
質の施用の極端な減少をもたらしており、このた
め土壌の酸性老朽化が加速されつつあり、地力の
低生産性化を招いている。 化成肥料は、窒素、リン酸、カリの3要素を主
成分とするものであり、その含有割合を変えるこ
とによつて作物に適した肥料が数多く生産されて
いる。しかし、上述のごとき現状に鑑み、これら
の化成肥料にある物質を添加し作物の成長促進効
果は勿論のこと病害抵抗性を増強するような機能
性化成肥料の研究開発も活発に行われている。 ところで、鉄、アルミニウム、マグネシウム、
酸化珪素などを主成分とする無機化合鉱物には、
例えば人工のものとして良く知られている石炭火
力発電所から排出される石炭灰、製鉄所などから
排出される各種鉱さいなどがあり、また天然に存
在するものとしては蛇紋岩、橄欖岩、カリ長石、
マグネシウム塩、カルシウム塩など各種のものが
ある。しかしこれらはそのいずれもが、肥料成分
の含有量が少ないためほとんど未利用であり、例
えば、石炭灰、鉱さいなどの一部分がセメントコ
ンクリートや土木建築用の人工骨材の原料として
利用されているに過ぎず、そのほとんどが廃棄処
理の対象となり、その廃棄場所の確保などに大き
な問題をきたしているのが現状である。そこで近
年これらの未利用資源を安価な化成複合肥料とし
て資源化しようとする動きがある。例えば、特公
昭60−21953号、同60−46070号、同61−5679号、
同61−5680号、同64−6155号などに、これらの無
機化合鉱物を利用した化成複合肥料が提唱されて
いる。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの公報において述べられ
る方法は、いずれも予め無機化合鉱物とリン酸溶
液とを混合して混合スラリーを形成し、その後に
窒素肥料原料およびカリウム肥料原料を添加して
いくものであり、珪リン酸塩ゾル・ゲルが生成す
るため肥料取締法における複合肥料の公定基準を
満たすことの出来ないものであつた。即ち、珪リ
ン酸塩ゾル・ゲルは肥料成分とはならない。さら
に、このように最初に無機化合鉱物とリン酸溶液
とを混合した場合、特にリン酸溶液の濃度が高い
場合には発熱反応が急激に進行し、混合機の破損
などの危険性が高く、また得られた製品はむらが
多く、棒状などの形状に製造した場合、個々の製
品の組成が大きく異なつてくる虞が高いものであ
つた。 加えて、この様な組成物中に成長促進効果およ
び病害抵抗性を増強する目的である種の有機物を
添加しようとすると、前述の如く高い発熱反応の
ために一般的に非耐熱性である有機物が破壊され
てしまう虞れが極めて高く、実質的にこのような
有機物の添加は不可能なものであると考えられ
た。 本発明は新規な化成肥料およびその製造方法を
提供することを目的とするものである。本発明は
また吸湿性が低くまた溶解が遅速であり、また作
物の成育促進や病原菌密度の低下をはかる生理活
性物質や有用微生物群を含有し得る化成肥料およ
びその製造方法を提供することを目的とするもの
である。本発明はさらに化成肥料の公定規格に合
致する化成肥料およびその製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 上記諸目的は、リン酸溶液に窒素肥料原料およ
びカリウム肥料原料とを混合し、その後酸化カル
シウムおよび水酸化カルシウムの少なくともいず
れかを主成分とする固化反応剤を添加して、反応
を開始させ、混練造粒後、低温条件で乾燥させた
ことを特徴とする化成肥料により達成される。 本発明はまた、固化反応途中で、さらに生理活
性物質や有用微生物を添加された化成肥料を示す
ものである。本発明はさらに酸化カルシウムおよ
び水酸化カルシウムの少なくともいずれかを主成
分とする固化反応剤が、可溶性カルシウム
(CaO)濃度が7.0重量%以上の微粉炭燃焼灰であ
る化成肥料を示すものである。本発明はまた、酸
化カルシウムおよび水酸化カルシウムの少なくと
もいずれかを主成分とする固化反応剤が、可溶性
カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%未満の微粉
炭燃焼灰に対し消石灰または生石灰を添加して全
体で可溶性カルシウム濃度が7.0重量%以上にし
たものである化成肥料をしめすものである。本発
明はさらに、生理活性物質が、ビタミン類、植物
ホルモン類およびアミノ酸類を含むものである化
成肥料を示すものである。 上記諸目的はまた、リン酸溶液に窒素肥料原料
およびカリウム肥料原料とを混合し、その後酸化
カルシウムおよび水酸化カルシウムの少なくとも
いずれかを主成分とする固化反応剤を添加して、
反応を開始させ、混練造粒後、低温条件で乾燥さ
せる化成肥料の製造方法によつても達成される。 本発明はまた、固化反応途中で、さらに生理活
性物質や有用微生物を添加するものである化成肥
料の製造方法を示すものである。本発明はさら
に、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの少
なくともいずれかを主成分とする固化反応剤が、
可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%以上
の微粉炭燃焼灰である化成肥料の製造方法を示す
ものである。本発明はまた、酸化カルシウムおよ
び水酸化カルシウムの少なくともいずれかを主成
分とする固化反応剤が、可溶性カルシウム
(CaO)濃度が7.0重量%未満の微粉炭燃焼灰に対
し消石灰または生石灰を添加して全体で可溶性カ
ルシウム濃度を7.0重量%以上にしたものである
化成肥料の製造方法を示すものである。 (作用) 本発明者らはまず、無機化合鉱物としての微粉
炭燃焼灰とリン酸溶液との反応生成物とその固化
性とを調べるために、可溶性カルシウム(CaO)
含量の異なる微粉炭燃焼灰に一定量のリン酸溶液
を添加し、その発熱温度と生成物の固化性を調べ
た結果、カルシウム含量の少ない微粉炭燃焼灰で
はゲル状にはなるが、まつたく固化しないことを
見出だした。さらに本発明者が、研究を進めた結
果、このようなカルシウム含量の少ない微粉炭燃
焼灰においても、酸化カルシウム(生石灰)や水
酸化カルシウム(消石灰)を添加することにより
発熱反応が活発なものとなり、固化することが明
らかとなり、微粉炭燃焼灰とリン酸溶液との反応
により固化するのは酸可溶のアルカリ分、特にカ
ルシウム量に比例するとの結論に達した。その主
な反応式は次式に示される。 Ca+++2H2PO4→CaH4(PO42 このリン酸カルシウムは、リン酸肥料の一つで
ある過リン酸石灰の主成分であることがわかり、
このように固化反応を完全に進行させて得られた
微粉炭燃焼灰とリン酸溶液との反応生成物(リン
酸カルシウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシ
ウム、リン酸鉄)は化成肥料を製造する際の肥料
原料と見なせるとの判断が下された。 また、最初に無機化合鉱物などの酸化カルシウ
ムおよび水酸化カルシウムの少なくともいずれか
を主成分とする固化反応剤とリン酸溶液とを混合
した場合、発熱反応が急激に進行し操作困難性お
よび組成の不均一性をもたらすことは前記した通
りであるが、リン酸溶液に窒素肥料原料およびカ
リウム肥料原料を先に混合してから、前記固化反
応剤を添加すると、その詳細な機構は明らかでは
ないが、発熱が弱まり緩やかな反応となり、しか
も十分に固化反応が進行し操作性が良好となるこ
とが明らかとなつた。 上記のごとき知見から、このように発熱が低く
緩やかな反応により化成肥料を製造できるため
に、非耐熱性の生理活性物質、有用微生物群を添
加した機能性化成肥料の製造が初めて可能となつ
たものである。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明の化成肥料を製造するにはまず、リン酸
溶液に窒素肥料原料およびカリウム肥料原料とを
混合する。 リン酸溶液の濃度としては特に限定されない
が、30〜70重量%、より好ましくは30〜40重量%
のものを用いることが望ましい。 窒素肥料原料としては硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモ
ニウム、尿素などがあり、またカリウム肥料原料
としては塩化カリウム、硫酸カリウム、珪酸カリ
ウムなどがあり、それぞれ適宜選択して一種ある
いは複数組み合わせて用いられる。これら窒素肥
料原料およびカリウム肥料原料のリン酸溶液に対
するの配合量としては、得ようとする化成肥料の
組成によつて異なつてくるため一概には言えない
が、通常リン酸1に対し、窒素肥料原料0.8〜
1.5、カリウム肥料原料0.8〜1.5程度である。 このようにして、リン酸溶液に窒素肥料原料お
よびカリウム肥料原料とが均一に分散混合された
スラリーが形成されたら、このスラリーへ固化反
応剤を添加する。 この固化反応剤は、酸化カルシウムおよび水酸
化カルシウムの少なくともいずれかを主成分とす
るものであつて、もちろん酸化カルシウム(生石
灰)あるいは水酸化カルシウム(消石灰)それ自
体であつても構わないが、資源の有効利用および
経済的観点などから、好ましくは微粉炭燃焼灰あ
るいはこの微粉炭燃焼灰に消石灰または生石灰を
加えたものであることが好ましい。 この微粉炭燃焼灰は、硅酸ならびに、カルシウ
ム分、カリウム分、鉄分、マグネシウム分、アル
ミニウム分などを含んでおり、その組成は、使用
される微粉炭および燃焼方式などによつて異なる
ものである。従つて、本発明において、この微粉
炭燃焼灰を有効に利用するには、前記したように
その可溶性カルシウム(CaO)含有量によつて適
宜付加的に消石灰または生石灰などを併用する必
要がある。すなわち、微粉炭燃焼灰の可溶性カル
シウム(CaO)濃度が7.0重量%以上である場合
には、該微粉炭燃焼灰のみによつてリン酸との間
で十分な発熱固化反応をもたらすことができるた
め単独使用が可能であるが、一方、微粉炭燃焼灰
の可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%未
満である場合には、該微粉炭燃焼灰のみによつて
リン酸との間で十分な発熱固化反応をもたらすこ
とができず、そのままでは所望の化成肥料組成を
得られない虞れが有るために、その可溶性カルシ
ウム(CaO)濃度の不足分に応じて、微粉炭燃焼
灰100重量部に対し消石灰または生石灰を1.0〜
6.0重量%程度の割合で添加し全体として可溶性
カルシウム濃度を7.0重量%以上としたものを固
化反応剤として使用する。 なお、この固化反応剤の添加量は、重量比でリ
ン酸1に対し、固化反応剤のカルシウム含量が約
1〜0.25程度、より好ましくは約0.25程度となる
ようにすることが望ましい。 このように固化反応剤を添加混合することによ
り、固化反応を開始されるが、本発明のごとくリ
ン酸溶液に窒素肥料原料およびカリウム肥料原料
を先に混合してから、前記固化反応剤を添加する
と、その反応は低温条件下、例えば45℃以下の温
度にて緩やかに進行する。 本発明においては、この固化反応途中で生理活
性物質を必要に応じて添加することも可能であ
る。本発明において、使用され得る生理活性物質
としては、具体的には例えば、ビタミンB1、ビ
タミンB2、ビタミンC、ビタミンEなどの各種
ビタミン類、ジベレリン、オーキシン、ACC、
サイトカイニンなどの植物ホルモン類、およびア
ラニン、バリン、グリシン、イソロイシン、ロイ
シン、プロリン、スレオニン、セリン、メチオニ
ン、ヒドロキシプロリン、フエニルアラニン、ア
スパラギン酸、グルタミン酸、チロシン、オルシ
ニン、リジン、アルギニンなどの各種アミノ酸な
どが好適に含まれるが、もちろんこれらに限定さ
れるわけではない。これらの生理活性物質として
は、純化学的に合成ないし精製された物を用いて
も、あるいはこれらの複数の成分を含有する天然
物、例えば、海草エキス、海草粉末などを使用し
ても良い。またこれらの生理活性物質の添加量と
しては、主として経済的観点から、最終的製品組
成において、5重量%以下、好ましくは2重量%
以下、最も好ましくは1重量%以下となるように
添加することが望ましい。 なお、これらの生理活性物質の添加に際して
は、分散性を良くするため、溶媒として水を添加
する。またこの水は、反応系の温度が生理活性物
質の分解ないし変性などをもたらす温度以上のも
のとならないように適宜発熱を抑制する意味でも
機能する。 さらに本発明においては、この固化反応途中で
バシルス属、アシネトバクター属、ブレビバクテ
リウム属、セルロモーナス属、フラボバクテリム
属、アシネトバクター属などの細菌類、ストレプ
トマイセス属、ノカルジア属、ミクロビスポラ属
などの放射菌類、ピチア属、ドバリヨマイセス属
などの酵母類、アスペルギウス属、ペニシリウム
属などの黴菌類等の根圏ないし根面有用微生物を
必要に応じて微量添加することも可能である。
尚、このような有用微生物を添加することは、地
力維持および病害虫防除の上から望ましいもので
ある。 また、本発明においては、この固化反応途中
で、例えば、棒状肥料を製造する場合等には成形
促進および強化剤としてのピートモースや海藻エ
キスなどを適当量添加することは任意である。 この様にして、各種成分の添加が終了した後、
さらに必要に応じて適宜混練操作を繰り返しなが
ら反応を進行させ、ゲル化が十分進行し固化し始
めてきたなら棒状、粒子状などの所望形状、好ま
しくは粒状物であれば直径2〜3mm、棒状物であ
れば長さ15cm、直径2cm程度に成形する。なお、
このように固化反応ほぼ完了するまでには、固化
反応剤の添加から通常約5〜30分程度を要する。 さらに、このように所望形状とされた化成肥料
を、低温条件、例えば45℃以下、より好ましくは
30〜45℃の温度条件で、十分に、好ましくは水分
含有量5重量%以下程度となるまで乾燥させて最
終製品を得る。 この様にして得られた本発明の化成肥料は、窒
素、リン酸、カリの3要素に加えて生理活性物
質、或いはさらに有用微生物群を含有するもので
あるため、土壌に施用すると作物の成長が促進さ
れ、病害抵抗性が増強されるが、とくに連作障害
の著しい畑で農薬散布等との併用になり土壌病害
の軽減効果が期待できるものとなる。さらに本発
明の化成肥料は、組成が均一であるため、各肥料
体を施用された区画ごとにその効果が著しく異な
るといつたことはなく、また非常に吸湿性が低い
という特性を有しており取扱いの上で有利であ
り、さらに水に対する溶解性も低いことから肥料
の流亡も少なく、肥効の持続効果にも優れてい
る。 (実施例) 以下本発明を実施例に基づきより具体的に説明
する。 参考実験 1 微粉炭燃焼灰における可溶性カルシウム濃度の
違いによるリン酸溶液との反応性への影響を調べ
るために、若松火力発電所から得られた燃焼灰
(CaO含量約38重量%、以下ワカマツ灰と称す
る。)、磯子火力発電所から得られた燃焼灰(CaO
含量約7.07重量%、以下イソゴ灰と称する。)、ブ
レアゾール(外国灰:CaO含量1重量%未満)、
及びこのブレアゾールにCaOを総重量に対し10重
量%となるように添加したものを、それぞれ10g
づつ100ml容のプラスチツク製ビンにとり、70モ
ル%濃度のリン酸水溶液5mlを添加して攪拌しな
がら発熱温度を測定した。その結果を第1図に示
す。第1図に示す結果から明らかなように、微粉
炭燃焼灰とリン酸溶液との反応熱は可溶性カルシ
ウム濃度に比例して高くなり、発熱温度の経過か
らこれらの反応はいずれも数分で終了することが
分かつた。 参考実験 2 さらに、可溶性カルシウム濃度の低いブレアゾ
ール(CaO含量1重量%未満)にCaOを総重量に
対し0、5、10または20重量%となるように添加
したものを、それぞれ10gづつ100ml容のプラス
チツク製ビンにとり、70モル%濃度のリン酸水溶
液5mlを添加して攪拌しながら発熱温度を測定し
た。その結果を第2図に示す。第2図に示す結果
から明らかなように、発熱温度は酸化カルシウム
の添加量に比例して高まつており、この様に可溶
性カルシウム濃度の低い微粉炭燃焼灰であつて
も、適当量の酸化カルシウムを添加すればリン酸
との間で高い反応性が得られることが分かつた。 参考実験 3 一方、微粉炭燃焼灰におけるカルシウムの形態
とリン酸溶液との反応性を調べるため、ブレアゾ
ール(CaO含量1重量%未満)に炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カ
ルシウム、あるいは酸化カルシウムを、CaO換算
で総重量に対し10重量%となるように添加したも
のを、それぞれ10gづつ100ml容のプラスチツク
製ビンにとり、70モル%濃度のリン酸水溶液5ml
を添加して攪拌しながら発熱温度を測定した。そ
の結果を第3図に示す。第3図に示す結果から明
らかなように、発熱温度は、酸化カルシウムを、
水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの順で高く、
それ以外はほとんど発熱せず、リン酸溶液と反応
しないことが分かつた。 実施例 1 第1表に示す原料組成を用いて、本発明の製造
手順に基づき、直径約2〜3mmの粒状の化成肥料
を調製した。収量は約1000Kgであつた。 第1表 原料名 配合量 微粉炭燃焼灰 93Kg (CaO含量 重量%) 塩化カリウム 220 硫酸アンモニウム 410 リン酸アンモニウム 250 リン酸溶液(40モル%) 90 海藻エキス 1 (商品名:ケルパツク66、ロイヤルインダストリ
ーズ(株)輸入品) 有用微生物 (細菌、糸状菌、放射菌) 微量 合計 1064 実施例 2 第2表に示すように有用微生物および海藻エキ
スを添加しない以外は実施例1と同様の原料組成
を用いて、同様の製造手順により、化成肥料を調
製した。収量は約1000Kgであつた。得られた肥料
を(財)日本肥糧検定協会に依頼して成分を分析
してもらつた結果を第3表に示す。なお実施例1
で得られた化成肥料の成分も原料の配合割合から
見て、有用微生物および海藻エキス以外はこれと
同等であると思われる。 第2表 原料名 配合量 微粉炭燃焼灰 93Kg (CaO含量 7重量%) 塩化カリウム 220 硫酸アンモニウム 410 リン酸アンモニウム 250 リン酸溶液(40モル%) 90 合計 1063 第3表 成分 含有量(重量%) 水分(H2O) 0.31 アンモニア性窒素(N) 12.57 リン酸全量(P2O5) 13.84 可溶性リン酸(P2O5) 13.66 水溶性リン酸(P2O5) 11.92 カリウム全量(K2O) 13.60 水溶性カリウム(K2O) 13.56 石灰全量(CaO) 0.90 硅酸全量(SiO2) 5.22 硫青酸化物(NH4SCN) 0.01未満 ヒ素(As) 0.0004 亜硝酸(NHO2) 0.01未満 スルフアミン酸 0.01未満 (NH2SO3H) カドミウム(Cd) 0.0002 PH 6.4 吸湿性実験 実施例2で得られた化成肥料の吸湿特性を知る
ため、以下の室内実験をおこなつた。 試験は硫酸溶液で27℃における相対湿度を70%
および80%に調整したガラス製の定温容器のなか
に試料を各々4〜10gずつガラス容器(直径5
cm、深さ3cm)に秤量してならべ、所定の経日ご
とに重量変化を調査することにより行われた。そ
の結果を第4図及び第5図に示す。 これらの図から明らかなように、実施例2の化
成肥料は、比較対照の複合リン加安、尿素入り複
合リン加安より吸湿性の低い成績を示し、取扱い
上非常に有利であることが判つた。 肥効試験 1 [(財)日本肥糧検定協会における栽培試験] こまつなを供試作物として栽培試験を行い、実
施例2で得られた化成肥料と二りん安・硫安・塩
加の単肥配合と比較検討した。 供試土壌は表層腐植質黒ぼく土であり、試験の
規模は5千分の1アール植木鉢である。施肥量は
植木鉢当り、窒素はN=0.7g、りん酸はP2O5
0.62g、カリウムはK2O=0.63gである。尚、栽
培日数49日間であつた。 (試験結果) 調査結果を第4表および第5表に示す。実施例
2で得られた化成肥料を用いた実施例区に比べて
収量並びに窒素、リン酸の吸収量でやや優る傾向
がみられた。
【表】
【表】
【表】 肥効実験2(キヤベツの圃場試験) 実施例1および実施例2の化成肥料を用いて高
原キヤベツに対する肥効実験を実施した。試験場
所は、群馬県吾妻群嬬恋村の農家の圃場で永年の
連作により根こぶ病が多発する地帯である。 試験区および施肥量は第6表に示した通りであ
り、対照肥料としては農家が実際に使用している
BM化成肥料(ホウ素およびマンガン含有化成肥
料)を用いた。なお、施肥に先立ち、土壌改良剤
として貝化石粉末400Kg、根こぶ病の防除薬剤と
してPCNB 50Kgを均一に散布した。試験面積は
1区3.6アール、3反復、耕種概要、栽植密度は、
45cm×33cm、除草剤、殺虫剤は全区とも均一にし
かも慣行に従つて実施した。 (生育調査結果) 定植後1ケ月目に抜取り調査を実施した結果を
第7表に示した。第7表から明らかなように供試
肥料A及びB区は共に対照区のBM化成肥料区よ
り優り、しかも有用微生物、海草エキスを添加し
た実施例1の肥料を使用した供試肥料B区が最も
よい生育を示している。これは、草丈の伸長、葉
数の増加傾向から本肥料に施用で生育が促進され
ていることを示している。尚、現在までのところ
根こぶ病の発生は、対照区に僅かにみられる程度
であり、供試肥料A及びB区には全く発生してい
ないのでPCNBの農薬散布との併用により根こぶ
病発生の軽減効果が期待される。
【表】 1肥料
【表】 (発明の効果) 以上の説明より明らかなように、本発明の化成
複合肥料によれば作物の成育促進や病原菌密度の
低下を図ることができると共に吸湿性が低く、溶
解も遅速な肥料にできる。また、本発明の肥料製
法によると、作物の成育促進や病原菌密度の低下
を図る有用微量成分を損なうことなく含有し、か
つ化成肥料の公定基準に合致する化成複合肥料と
して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は石炭灰の種類と発熱との関
係を示すグラフ、第3図はカルシウム剤の種類と
発熱との関係を示すグラフであり、また第4図お
よび第5図は各々相対湿度70%および80%条件下
における肥料の吸湿性を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 リン酸溶液に窒素肥料原料およびカリウム肥
    料原料とを混合し、その後酸化カルシウムおよび
    水酸化カルシウムの少なくともいずれかを主成分
    とする固化反応剤を添加して、反応を開始させ、
    混練造粒後、低温条件で乾燥させたことを特徴と
    する化成肥料。 2 固化反応途中で、生理活性物質を添加された
    請求項1に記載の化成肥料。 3 固化反応途中で、有用微生物を添加された請
    求項1または2に記載の化成肥料。 4 酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの少
    なくともいずれかを主成分とする固化反応剤が、
    可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%以上
    の微粉炭燃焼灰である請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の化成肥料。 5 酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの少
    なくともいずれかを主成分とする固化反応剤が、
    可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%未満
    の微粉炭燃焼灰に対し消石灰または生石灰を添加
    して全体で可溶性カルシウム濃度を7.0重量%以
    上にしたものである請求項1ないし3のいずれか
    に記載の化成肥料。 6 生理活性物質が、ビタミン類、植物性ホルモ
    ン類およびアミノ酸類を含むものである請求項2
    ないし5のいずれかに記載の化成肥料。 7 リン酸溶液に窒素肥料原料およびカリウム肥
    料原料とを混合し、その後酸化カルシウムおよび
    水酸化カルシウムの少なくともいずれかを主成分
    とする固化反応剤を添加して、反応を開始させ、
    混練造粒後、低温条件で乾燥させる化成肥料の製
    造方法。 8 固化反応途中で、生理活性物質を添加するも
    のである請求項7に記載の化成肥料の製造方法。 9 固化反応途中で、有用微生物を添加するもの
    である請求項7または8に記載の化成肥料の製造
    方法。 10 酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの
    少なくともいずれかを主成分とする固化反応剤
    が、可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%
    以上の微粉炭燃焼灰である請求項7ないし9のい
    ずれかに記載の化成肥料の製造方法。 11 酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムの
    少なくともいずれかを主成分とする固化反応剤
    が、可溶性カルシウム(CaO)濃度が7.0重量%
    未満の微粉炭燃焼灰に対し消石灰または生石灰を
    添加して全体で可溶性カルシウム濃度を7.0重量
    %以上にしたものである請求項7ないし9のいず
    れかに記載の化成肥料の製造方法。 12 生理活性物質が、ビタミン類、植物性ホル
    モン類およびアミノ酸類を含むものである請求項
    8ないし11のいずれかに記載の化成肥料の製造
    方法。
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