JPH0469300B2 - - Google Patents

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JPH0469300B2
JPH0469300B2 JP62225954A JP22595487A JPH0469300B2 JP H0469300 B2 JPH0469300 B2 JP H0469300B2 JP 62225954 A JP62225954 A JP 62225954A JP 22595487 A JP22595487 A JP 22595487A JP H0469300 B2 JPH0469300 B2 JP H0469300B2
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JP
Japan
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pulley
torque cam
centrifugal
variable speed
thrust
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Hiroshi Takano
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Priority to US07/239,511 priority patent/US4902265A/en
Priority to CA000576465A priority patent/CA1300405C/en
Priority to KR1019880011445A priority patent/KR930001575B1/ko
Priority to DE3830165A priority patent/DE3830165A1/de
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Publication of JPH0469300B2 publication Critical patent/JPH0469300B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は変速プーリに関し、詳しくは、(スプ
リング推力)+(トルクカム推力))−(遠心推力)
を利用した遠心、トルクカム、スプリング推力式
変速プーリに関するものである。 (従来の技術) 従来より遠心力を利用した変速プーリは広く知
られており、特公昭51−6815号公報、特開昭50−
47064号公報、特開昭51−54158号公報、実公昭47
−22065号公報、実開昭51−58269号公報などにそ
の幾つかの例が示されている。 この構造は例えば、特公昭51−6815号公報で代
表されるように固定Vプーリ片と、可動Vプーリ
片からなる変速プーリにおいて、可動Vプーリ片
背面に囲い板を有してその内部に回転時、遠心力
により運動して可動Vプーリ片を固定Vプーリ片
に対して相対的に軸線方向に動かしプーリの有効
径を変化させるおもりを収設せしめた構成からな
つており、そのおもりとして一般に鋼球(ボー
ル)が用いられ、通常、放射状のガイドが付設さ
れていて、このガイドにボールが1個宛挿入さ
れ、プーリの回転に伴つてボールがガイド溝に沿
つてラジアル方向に移動するようになつている。 なお、この方式は本発明の方式とは遠心推力の
作用方向が逆であるが遠心力を利用したプーリの
例として示した。 ところが、上記の如き従来の遠心力利用の変速
プーリにおいてはガイド部及びガイド部の間の部
分が空隙部となり、大きな推力が得られず、従つ
てVベルトを組み合わせて動力を伝達するに必要
な遠心力を引き出すにはその回転数を大きくする
と共に、プーリ径を大きくしてVベルトに対する
所要推力を小さくし、しかも遠心力を発生させ得
る遠心作用体の回転半径を大きくすることが必要
であつた。 そのため、従来の上記変速装置では低回転領域
での実用化に難があると共に変速プーリ自身のス
ペースを大きく必要とする欠点があつた。 そこで、本発明者らは、上述の如き事実に対処
し、この難点を排除することを課題とし、なかで
も、従来の鋼球ガイドの如きガイドをなくして空
隙を大きくし、ここに多数の小ボール等を充填
し、従来に比し空間内のボールの運動を活発なら
しめることによつて遠心力利用の効率化を図る変
速プーリをさきに提案(特願昭60−129589号)す
ると共に、更に上記提案の変速プーリを発展さ
せ、より高密度に遠心力付与材の充填を可能なら
しめ遠心力作用の一層の効率化を達成せしめるべ
く特願昭61−153666号を提案した。 しかし、上記方式の遠心推力式変速プーリに関
し、更にその後、研究を重ねたところこの方式に
はベルトに生ずる張力によりプーリ中にベルトが
沈み込む場合があることが判明した。 即ち、この変速プーリを自動車の補機駆動に用
いたとき、エンジン回転が2000r.p.m以下では上
記変速システムの駆動と従動の回転比が1対1か
又は稍増速にするのが望ましい。しかし、一般的
に駆動プーリ側に生ずるトルクはアイドリング時
より2000r.p.mまでが高く、それ以上の回転数に
なると、トルクは急に低下する。例えばパワース
テアリングは特にその傾向が大きい。そのためエ
ンジン回転の2000r.p.m以下の低回転時の駆動プ
ーリに生ずるトルクによるベルト張力、特に有効
張力により駆動側V変速プーリ溝中にベルトがし
ずみ込み、減速側に向かい必要な従動側回転が不
足する傾向にある。 勿論、それを防ぐため、スプリング推力をアツ
プするなどの対策によりある程度のカバーは可能
であるが、スプリング推力を高めると遠心推力を
大きく発生するようにする必要性を生ずる等の問
題点が起こり易くなつてくる。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は叙上の如き実状に対処し上述の各変速
プーリの改善を引き続き図ることを課題とし、特
に前記特願昭61−153666号提案に係る変速プーリ
に更にトルクカムを設け、このトルクカム作用を
利用することにより駆動、従動プーリ間のベルト
変速比をより理想的な状態に自動調整せしめるこ
とを目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) しかして、上記目的に適合する本発明のプーリ
の特徴を第1図、第2図に示す実施例にもとづい
て説明すると、本発明は駆動、従動両プーリ間に
ベルトを掛架し動力を伝達する装置の駆動軸側プ
ーリ、例えば自動車などの補機駆動における駆動
軸側プーリであつて、固定Vプーリ片1を軸Aの
一端側で該軸と交叉する方向に延設した延設部1
aの先端側を屈曲せしめてその先端に設ける。一
方、前記軸Aの他端側に適宜の空間を有して軸よ
り延出する外筒1bを設け、これを摺動軸として
前記固定Vプーリ片1に対向し可動Vプーリ片2
を軸方向摺動可能に配設する。 そして、可動Vプーリ片2の軸筒を延長し、こ
れに遠心推力付与材支持、スプリング押え、トル
クカム片の3つの要素を有する支持体3を、その
内外周面が夫々固定Vプーリ片の前記軸Aならび
にその延設部1a屈曲部分に近接する如く配設す
ると共に、前記固定Vプーリ片1の外筒内に位置
して前記支持体3と前記固定Vプーリ片1の延出
部との間に両プーリ片1,2によつて形成される
V溝巾が狭くなる方向に推力を与える押しばね4
を介設し、かつ前記支持体3、固定Vプーリ片1
の軸A及びその延設部1aにより囲まれた空間内
に移動可能に遠心力付与材6を充填する。 かくして、プーリ回転中におけける上記遠心力
付与材による遠心力によつて前記押しばね4によ
る固定Vプーリ片1方向への推力に抗して固定V
プーリ片1と可動Vプーリ片2間のV溝巾が広が
る方向にプーリの回転数に応じて前記推力を変化
せしめる如くなすと共に、更に前記支持体3の側
部とそれに対向する前記固定Vプーリ片の外筒先
端に互いに対向して一方がカム受けくぼみ部、他
方が突出トルクカムよりなるトルクカム片3a,
1cを設けてトルクカムを構成する。 なお、上記構成で遠心力付与材6は空間内で自
由に運動可能なものであることが肝要で、最も一
般的には複数のボールが用いられるが、その他、
不定形状材、角体材、パウダー類、液体などもそ
の1種又は2種以上混合して用いることができ
る。 (作用) 上記の如き構成からなる変速プーリを駆動プー
リとするときその回転数が少なく、固定Vプーリ
片1と可動Vプーリ片2との間の溝巾が最小であ
る場合には前記空間内の遠心力付与材、例えば最
小である場合には前記空間内の遠心力付与材、例
えば複数のボールが空間内に略充足し、回転によ
る遠心推力と押しばね4によるベルト押圧推力
と、トルクカムによるベルト押圧推力とが均衡を
保つているか又は余分のスプリングとトルクカム
によるベルト押圧推力にて遠心推力に抗して、駆
動プーリが低回転のとき、可動Vプーリ片の位置
は通常ストツパで位置決めされている。 即ち、本発明プーリが例えばエンジンに接続され
回転しているとき、低速の領域では外筒1bと支
持体3の間に縮設した押しばね4の働きで可動V
プーリ片2と固定Vプーリ片1との間のV溝は狭
く、プーリの有効半径は大きくなつている。 一方、回転数が上昇し、高速の領域では遠心力
付与材の発生する推力が大きくなり、可動Vプー
リ片2が固定Vプーリ片1より離れる方向に力が
作用してV溝の巾は広がり有効半径は小さくな
る。 そしてトルクカム装置はプーリの回転に何らか
のトルクがかかつたときに作用し、トルクが発生
したとき、トルクカムの働きにより可動Vプーリ
片2を固定Vプーリ片1側に押圧し、V溝巾を狭
め、プーリの有効半径を大きくして出力側に高い
回転数を与える。 つまり、エンジンの回転が速いときにはその回
転を減速し、エンジンの回転が遅いときにはその
回転を増速し、更にトルクが発生したとき高い回
転数を与えて駆動、従動プーリ間のベルト変速比
を理想的な状態に自動調整することができる。 (実施例) 以下、更に添付図面にもとづき本発明の実施例
をより具体的に説明する。 第1図、第2図はさきに記載した如く本発明の
1つの実施例であり、図においてAは軸を示し軸
Aの一端側に該軸と交叉する方向に延設部1aが
延設され、その先端側は屈曲して該屈曲した先端
に固定Vプーリ片1がボルトD1によつて一体に
係止されている。 一方、軸Aの他端側は適宜の空間を有して外筒
1bが軸Aに対し、該軸より延出する如くボルト
D2により係止されて設けられており、外筒1b
を摺動軸としてその外周に可動Vプーリ片2がメ
タル7を介して摺動可能に配設されていると共
に、可動Vプーリ片2の軸筒の延長部2aにおい
て前記軸の延設部1a、外筒係止部の中間に位置
して遠心推力付与支持、スプリング押え、トルク
カム片の3つの作用要素を持つ支持体3がボルト
D3により止着されて設けられている。 なお、外筒1bと軸Aとの間の空間はスプリン
グ収容空間となり、軸Aより延出する外筒の延出
壁内面と前記支持体3の対向する部分との間に押
しばね4が装入されており、又、前記延設部1
a、遠心推力付与支持体3により形成される空間
部(この空間部の形状は必要な遠心力特性に応じ
て変化するが一般的には略三角形状である)には
遠心力付与材6として図においては1〜3.5mmφ
の複数のボール(必要なる遠心力特性によりその
量は加減する)が装填されているが、この装填量
はその空間の容積が最小のとき、ボール(小鋼
球)の見掛けの容積が略90%程度とする事が好適
である。 しかし、勿論、この量は必要な遠心力に応じて
適宜決められる。 又、上記押しばね4の荷重の許容応力を許容で
きない場合を考慮し、その場合に備え図示の如く
支持体3と固定Vプーリ片1背側部間に補助スプ
リング5を介設してもよく、更に固定Vプーリ片
1の一部に図示の如く多リブプーリPその他Vプ
ーリ、平プーリ、タイミングプーリなどを取り付
けてもよい。 しかして、上記の構成において、固定Vプーリ
片1の軸Aの他端側に設けられた外筒1bの先端
と、前記支持体3の側部とに互いに対向してトル
クカム片、図では第3図に詳細に示すように外筒
1b先端側には突出したトルクカム1cが、一
方、支持体3の側部には前記トルクカムを受ける
カム受けくぼみ部3aが設けられていて互いに噛
合しトルクカム作用部を形成している。 本発明変速プーリは叙上の如く構成され、例え
ばこれを駆動側プーリとし、従動側の変速プーリ
は既知の通常のプーリとして駆動及び従動プーリ
間にVベルトBを掛け渡し一連のシステムを形成
して使用する。 即ち、叙上の如き構成を有する変速プーリにお
いて、第1図は上記固定Vプーリ片1の可動Vプ
ーリ片2との溝巾が最小である場合を示し、この
場合は通常遠心力推力に対して押しばね5の反撥
力が勝つている場合で必要以上に溝巾が狭く(溝
巾が必要以上に狭くなるとVベルトがV溝より外
れる)ならないようプーリ移動代を定めることが
必要である。 一方、第2図は、回転数が高くなつたとき押し
ばね5の推力に抗して、遠心力による推力が上昇
して可動Vプーリ片2が所要の距離だけ固定Vプ
ーリ片1より離れる方向に移動した場合である。 なお、可動Vプーリ片2の上記移動距離は動力
伝達時に生ずるVベルトの張り側及びゆるみ側の
張力、V角度、ベルトの摩擦係数、相手側変速プ
ーリの推力などと、本発明プーリの回転数、押し
ばね5の推力、ボール挿入空間の形状、広さ等に
よつて定まるものである。 今、第1図、第2図における実施例について、
駆動プーリに生ずる推力Qを求めると下記の如く
となる。 Q=Qp+K・x+Kt・Tq −2πρω2/3∫R1 R0(R3 1−R3 0)dR =Qp+K・x+Kt・Tq −2πρω2/3∫R1 R0{R41−R0/4−R3 0(R1−R0
)}…(1) 但し式中 Qp;プーリピツチ径最大時のスプリング推力 K;スプリングバネ定数 Tq;可動Vプーリ片(トルクカム部)に生ずる
トルク ρ;遠心力付与材の嵩比重 ω;プーリの角加速度 Ro;遠心室底径/2 R1;遠心室頂部径/2 Kt;トルクカム比 以上よりQp,K,ρ,ω,R0,R1がある条件
下においてはTqが大きくなるとQは大きくなり、
TQが小さくなるとQは小さくなる特性を有して
いる。 そこで、この特性を以下に、自動車の補機駆動
用に利用する場合について説明する。 今、本発明の変速プーリをエンジン側駆動プー
リとして用い、従動側に公知のスプリング式変速
Vプーリを用い、両プーリ間にVベルトを掛架し
て動力を伝達し、従動軸より補機、例えばオルタ
ネーター、パワーステアリングポンプ、エヤコン
ポンプ、ウオータポンプ、スーパーチヤージヤー
の単独又は複数を駆動するシステムを形成すると
き、夫々の補機により所要の作動を有効に働かす
ためには、ある回転範囲をキープすることが性能
的にも、経済的(燃費特性面)にも有利であるこ
とから、その狙いの回転範囲を保つようにするの
が本発明の上記システムである。 ここでは補機のうちでも、より燃費特性に影響
の大きなパワーステアリングポンプとエヤコンポ
ンプの2つを上記システムにより駆動する場合を
例として示すがそのときに生ずるエンジン回転数
とエンジンに生ずる補機による最大トルクの関係
を先ず、下記第1表に示す。
【表】 又、補機に生ずるトルクは車の走行条件、外部
条件により常に変化するものである。 この場合、一般的に本発明変速プーリを使用す
るシステムの目的である補機によるロストルクの
低減には補機に生ずるトルクに応じて変速比を次
のように選ぶことが望ましい。 即ち、トルクが大きいときは補機の仕事量が必
要であり、その仕事量に見合つた回転数をキープ
するようにし(必要以上に回転を上げない)、逆
に補機に生ずるトルクが小さい場合はその仕事量
に見合つた低い回転数を保つ如くコントロールす
ることによつてロストルクを低減することができ
る。 又、補機の回転範囲、特に最大回転数を低減で
きることによりロストルクの低減と、耐久性向
上、更に耐久性向上を満たす構造とすることによ
るコストの低減を行うことが可能となる。 以下、上記のことがどのようにして可能となる
かについて説明する。 先ず、駆動プーリに生ずる推力(可動Vプーリ
片によりベルトを側面より押しつける力)Qは前
記式(1)をもとにして Q=駆動側スプリング推力 +トルクカム推力−遠心推力 …(2) 但し、駆動側スプリング推力=Qp+K・x トルクカム推力=Kt・Tq 遠心推力 =2πρω2/3{R41−R0/4−R3 0(R1−R0
} 一方、従動側変速プーリの推力をQ′とすると、 Q′=従動側スプリング推力 …(3) そこで、第4図に駆動側の各要素のスプリング
推力及び合成推力を示す。但し合成推力はスプリ
ング推力及びトルクカム推力をプラス成分、遠心
推力をマイナス成分として合成力とした。 そして、上記合成推力を補機トルクが全負荷時
のときを点線aで示し、負荷零のときを波線bで
示す。 なお、図中、cはスプリング推力、dは遠心推
力(負の方向)、eは全負荷時トルクカム推力、
fは無負荷時トルクカム推力を夫々示す。 又、第5図に従動側変速プーリの推力gを示
す。 更に第6図に駆動側変速Vプーリの全負荷時及
び無負荷時の合成推力h,iと従動側変速プーリ
の推力を示す。 ところで第6図において駆動側変速プーリの推
力は前記 Q=スプリング推力+トルクカム推力−遠心推力 の関係により、駆動プーリに生ずる負荷が小さい
か、又は零に近いとき、第7図に示す如く推力が
ロの低い水準となり、負荷が高いか又は前負荷時
はイに示す如く推力水準が高くなる。又、従動側
変速プーリは実施例は通常のスプリング推力式の
V変速プーリであることからベルト変速による従
動側変速プーリのV溝巾の変化に応じてスプリン
グの撓み量が変化し、それによつて推力変化を生
じ、それに対して駆動側変速プーリに生じる推力
のうち、変動推力(遠心推力、トルクカム推力)
と、スプリング推力との関係、ベルトに生じる有
効張力との関係でベルト変速比が定まる。 第7図はその変速比の状態を駆動、従動のV変
速プーリの回転数の関係で示す。 なお、同第7図中に同時に従来方式、即ち、変
速システムを有しない固定プーリによる伝動方式
の駆動軸と従動軸(補機側)の回転数の関係を点
線ハで示した。又、更に特願昭61−153666号無負
荷時の状態を波線ニ、全負荷時の状態を波線ホで
夫々併記した。 これらの図において一般的には従動側(補機
側)の回転数は一部の補機(ウオータポンプ)を
除き、駆動側(エンジン軸側)の回転数の大小に
かかわらずある一定の回転数に保つこと(第7図
一点鎖線ヘで示す)が補機の設計上、燃費特性
上、すべての点において理想とされている。 それに対して従来方式の点線ハは駆動側回転数
が2000r.p.mをこえると理想的従動回転数を大巾
に越えるため補機設計上、燃費上、大幅なロスを
生ずることになる。 又、本発明者が特願昭61−153666号で提案した
方式は第7図の波線ニ,ホで示す特性をもつもの
であり、従来の点線ハで示す場合に比べては大き
くロス低減はするが、しかし、補機が仕事しない
とき、即ち、従動側が低回転数でよいか、又は回
転しなくてもよいにもかかわらず、逆に回転数が
アツプする傾向にある。 それに対して、本発明プーリ使用方式はトルク
カムの働きにより第7図一点鎖線ヘの理想的なラ
インに近い特性が発揮される。 (発明の効果) 本発明は以上のように特願昭61−153666号提案
のものを改良し、支持体側部と固定Vプーリ片の
延出外筒端との間にトルクカム機構を付加してそ
の作用を利用するものであり、エンジン回転が低
速の領域では支持体側部と固定Vプーリ片の外筒
との間に縮設した押しばねの働きで可動Vプーリ
片と固定Vプーリ片との間のV溝は狭く、プーリ
の有効半径は大きくなつているが、エンジンの回
転数が上昇し、高速の領域にあつては遠心力付与
材の発生する推力が大きくなり、可動Vプーリ片
が固定Vプーリ片より離れる方向に力が作用して
V溝の巾は広がり、有効半径を小さくし、そし
て、トルクが発生したときにはトルクカムの働き
により可動Vプーリ片を固定Vプーリ片に押圧し
てV溝巾を狭めプーリの有効半径を大きくして出
力側に高い回転数を与え、つまり、エンジンの回
転数が速いときにはその回転を減速し、エンジン
の回転が遅いときにはその回転を増速し、更にト
ルクが発生したとき高い回転数を与えて、駆動、
従動プーリ間のベルト変速比を理想的な状態に自
動調整を可能ならしめるのでこれにより負荷時と
無負荷時の変速特性を第7図に示す理想ラインヘ
に近付けることができ、従つてこれにより補機に
最小限必要な回転数を保ちつつ燃費ロスの低い、
又補機の最高回転数を下げることによる補機その
ものの設計をし易くする等、多大の効果を発揮す
る。 殊に本発明は本発明者の提案に係る特願昭61−
153666号提案のものに比しその改良構成より下記
の各効果が期待される。 (1) トルクカム作用により補機に生ずるトルクが
大きい時その仕事量にマツチした回転数を与え
ることができる。逆に云えば補機に生じるトル
クがひくいとき、それにく応じて補機回転を低
下(所要トルクに適応して)させることができ
ることよりロストルクの低いシステムを実現す
ることができる。 (2) プーリに生ずる推力が、 (スプリング推力)+(トルクカム推力)−(遠心
推力) であるが、その内のスプリング推力を得るのに
実設計上スプリングの容積が特願昭61−153666
号方式では大きくなる。又、コンパクトな仕様
とするにはスプリングに生ずる荷重が、そのス
プリングの許容応力を満足する如く設計するた
め、比較的容積が大きくなるがそれをトルクカ
ム推力で補うため本発明ではスプリングの荷重
負担が軽減され、スプリングの設計が容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る変速プーリの
一例を示す要部側断面図で第1図はV溝巾最小の
場合、第2図はV溝巾最大の場合である。又、第
3図は本発明プーリにおけるトルクカム部の斜視
図、第4図は駆動側各要素の推力を示す図表、第
5図は従動側変速プーリの推力を示す図表、第6
図は駆動側変速プーリと従動側変速プーリの推力
を示す図表、第7図は各方式の駆動軸と従動軸の
回転数の関係を示す図表である。 A…軸、B…ベルト、1…固定Vプーリ片、1
a…延設部、1b…外筒、1c…トルクカム片
(トルクカム)、2…可動Vプーリ片、3…支持
体、3a…トルクカム片(カム受けくぼみ部)、
4…押しばね、6…遠心力付与材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 駆動、従動両プーリ間にVベルトを掛架し、
    動力を伝達する装置の駆動軸側プーリであつて、
    軸一端側に、該軸と交叉方向に延設部を延設し、
    その延設部先端側を屈曲せしめて、その先端に固
    定Vプーリ片を設ける一方、軸他端側に適宜の空
    間を有して軸より延出する外筒を設け、該外筒を
    摺動軸として前記固定Vプーリ片に対向して軸方
    向摺動可能に可動Vプーリ片を配設すると共に、
    可動Vプーリ片の軸筒延長部に支持体を、その
    内、外周面が前記固定Vプーリ片の軸ならびにそ
    の延設部に近接する如く設け、かつ前記外筒の空
    間内であつて前記外筒と前記支持体との間に押し
    ばねを縮設し、更に前記支持体と、固定Vプーリ
    片の軸ならびにその延設部により囲まれた空間内
    に該空間内を移動可能なる如く遠心力付与材を収
    設し、前記支持体の側部と、それに対向する固定
    Vプーリ片の外筒先端に対向的に夫々トルクカム
    片を設けてトルクカムを形成したことを特徴とす
    るトルクカム付遠心推力式変速プーリ。 2 遠心力付与材が複数のボールである特許請求
    の範囲第1項記載のトルクカム付遠心推力式変速
    プーリ。 3 遠心力付与材が複数の不定形材である特許請
    求の範囲第1項記載のトルクカム付遠心推力式変
    速プーリ。 4 遠心力付与材が複数の角体材である特許請求
    の範囲第1項記載のトルクカム付遠心推力式変速
    プーリ。 5 遠心力付与材がパウダー材である特許請求の
    範囲第1項記載のトルクカム付遠心推力式変速プ
    ーリ。 6 パウダー材が比重7.0以上の銅、鉄、ステン
    レスのパウダー及び金属粉末と樹脂との固結体か
    ら選ばれた少なくとも1種である特許請求の範囲
    第5項記載のトルクカム付遠心推力式変速プー
    リ。 7 遠心力付与材が液体である特許請求の範囲第
    1項記載のトルクカム付遠心推力式変速プーリ。 8 遠心力付与材がボール、不定形材、角体材、
    パウダー材及び液体から選ばれた2種以上である
    特許請求の範囲第1項記載のトルクカム付遠心推
    力式変速プーリ。 9 遠心力付与材が大きさの異なる複数の材料の
    混在である特許請求の範囲第1項、第2項、第3
    項、第4項、第5項、第6項又は第8項記載のト
    ルクカム付遠心推力式変速プーリ。
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