JPH046810Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、パルスジエツト式集塵機の技術分野
で利用されるものであつて、具体的には、パルス
ジエツト式集塵機に使用して好適なフイルタの改
良に関する。

〔従来の技術〕

パルスジエツト式集塵機は、円筒形フイルタの
内部に圧縮空気を吹込むことによつて、集塵運転
によりフイルタの表面に付着（捕集）されたダス
トをダストバケツト側に払い落し、ダストの付着
によるフイルタの目詰まりを防止する仕組に成つ
ている。第４図はこのパルスジエツト式集塵機に
使用されているフイルタの従来例を示し、金属丸
棒を用いて円筒形のカゴ型に造つたフイルタゲー
ジＣの上下両端部にベンチユリＶとエンドプレー
トＥを取付け、更に、このフイルタゲージＣの周
囲に円筒形に造つたフイルタFBを嵌装した構成
であつて、圧縮空気は矢印Ｐの如くベンチユリＶ
よりフイルタFB内に吹込まれる仕組に成つてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上の如き構成のフイルタを用いたパルスジエ
ツト式集塵機に於いて、集塵機の処理風量を増大
したい場合には、処理風量の増加に比例してフイ
ルタの本数を増加したり、或は、フイルタの長さ
を長く造る必要があるから、従つて、集塵機が大
型化してしまう問題があつた。また、それに伴つ
てパルスジエツト用圧縮空気の量も増大させなく
てはならないから、圧縮空気を発生するパルスジ
エツト装置も大型化させる必要があつて、集塵機
全体の製造コストが可成り高く成つてしまう問題
があつた。

従つて本考案の技術的課題は、フイルタの本数
とかフイルタの長さを増大させて集塵機本体を大
型化しなくても、集塵機の処理風量を増量するこ
とができる共に、払い落し用圧縮空気の消費量も
抑えて、パルスジエツト装置の大型化抑えること
ができるパルスジエツト式集塵機用フイルタを提
供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の技術的課題を解決するために本考案に於
いて講じた手段は以下の如くである。

(1) パルスジエツト式集塵機に於いて、円筒形フ
イルタの下端側をフイルタゲージより長目に形
成すること。

(2) この長目に形成したフイルタの下端側を、フ
イルタゲージの内側に折返して支持すること。

〔作用〕

上記の手段は以下の如く作用する。

上記(1)の要素は、長く形成したフイルタの下
端側の分だけフイルタの面積が広がるから、こ
れでフイルタの本数を増加しなくても、処理風
量の増大に対処することが可能と成る。

上記(2)の要素は、フイルタ面積が広がつても
フイルタの実際の長さは変らないから、処理風
量の増大に伴つて集塵機本体を大型化する必要
がなく、また、フイルタ内に吹込まれた圧縮空
気は内側に折返したフイルタ下端側の払い落し
も一緒に行うから、フイルタ面積が増大したか
らと云つてパルスジエツト装置も大型化する必
要がなく、従つて、処理風量の多いパルスジエ
ツト式集塵機を低コストで製造することを可能
にする。

以上の如くであるから、上記の手段によつて上
述した技術的課題を解決して、前記従来の技術の
問題点を解消することができる。

〔実施例〕

以下に、上述した本考案に係るパルスジエツト
式集塵機用フイルタの好適な実施例を添付した図
面と共に詳細に説明する。

図中、１は全体を円筒形に形成したフイルタ
で、２はこのフイルタ１の下端側に連設した逆円
錐形状を成す下端部を示し、フイルタ１の全長は
下端部２の分だけ形態保持用のフイルタゲージ４
よりも長く形成されている。

また、３は上記フイルタ下端部２の先端部に取
付けた止め具で、図示の如くフイルタゲージ４の
下端４ａよりその内側に折返したフイルタ下端部
２は、この止め具３をフイルタゲージ４の中央に
架設した支持杆４ｂに取付けることによつて、そ
の折返し状態が支持される仕組に成つている。

尚、図中５は圧縮空気吹込用のベンチユリで、
６は圧縮空気噴射用のブローチユーブである。

本考案に係るパルスジエツト式集塵機用フイル
タは以上述べた如き構成であるから、集塵運転中
は、ブロアーの吸引作用がベンチユリ５を通して
第３図の矢印の如くフイルタ１と下端部２の各部
に作用するから、ダストはこの吸引作用を受けて
フイルタ１と下端部２の各表面に付着捕集され
る。

また、上記フイルタ１と下端部２の表面に付着
したダストは、第２図の如くブローチユーブ６か
らベンチユリ５を通して吹込まれる圧縮空気によ
つて払い落され、目詰まりが解消される。

〔効果〕

以上述べた次第で、本考案に係るパルスジエツ
ト式集塵機用フイルタによれば、フイルタの本数
を増加したり、フイルタの長さを長く形成しなく
ても、集塵機の処理風量を増大して性能をアツプ
できると共に、性能がアツプしても集塵機自体の
大きさは従前通りであり、更に、圧縮空気発生用
のパルスジエツト装置も従前通りで済むから、従
つて、高性能な集塵機を低コストで提供できる極
めて経済的な利点を発揮できるものであつて、構
成が簡単で容易に実施できる点と相俟つて、その
実用的効果は絶大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は下端部を折返す前の本考案の全体構成
図であつて、第２図は下端部を折返した後の同じ
く全体構成図、第３図は本考案の一部断面正面図
で、第４図は従来例の構成図である。 １は円筒形フイルタ、２は下端部、４はゲー
ジ、６はブローチユーブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フイルタゲージの周囲に嵌装した円筒形フイ
   ルタの内部に圧縮空気を吹込むことによつて、
   フイルタに付着したダストを払い落すパルスジ
   エツト式集塵機に於いて、上記フイルタの下端
   側をフイルタゲージよりも長目に形成し、この
   フイルタの下端側をフイルタゲージの内側に折
   返して支持したことを特徴とするパルスジエツ
   ト式集塵機用フイルタ。 (2) 前記円筒形フイルタの下端側は、先端に行く
   に従つて順次小径と成る逆円錐形状に形成され
   ていることを特徴とする前記実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のパルスジエツト式集塵機用
   フイルタ。