JPH0467871B2 - - Google Patents

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JPH0467871B2
JPH0467871B2 JP62228124A JP22812487A JPH0467871B2 JP H0467871 B2 JPH0467871 B2 JP H0467871B2 JP 62228124 A JP62228124 A JP 62228124A JP 22812487 A JP22812487 A JP 22812487A JP H0467871 B2 JPH0467871 B2 JP H0467871B2
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liquid
temperature
artificial organ
sterilized
autoclave
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Kazuo Kuki
Noboru Nakamichi
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は人工臓器の通液滅菌方法およびそれに
用いる装置に関する。
〔従来の技術〕
人工腎臓に代表される人工臓器は、近年急激な
発展を遂げ、人工肺、活性炭吸着剤を用いる人工
肝臓、腹水処理装置、血漿分離装置などが実用化
されている。さらに吸着体(吸着材、吸着剤を含
む、以下同様)を用いる各種治療装置が開発され
ている(特開昭57−75141号、同58−27559号、同
58−10055号、同58−12656号各公報および特願昭
58−71913号明細書参照)。
通常、それらの人工臓器および治療装置は製造
段階での汚染に備え、製造の最終工程で滅菌され
たのち無菌状態で封印され、使用者に提供される
ものである。
近年、用いられる滅菌方法としては、オートク
レーブによる高圧蒸気滅菌方法が一般的である。
その他の方法としては、ホルムアルデヒド水溶
液やエチレンオキサイドガスを充填する方法およ
びγ線を照射する方法があげられるが、それらの
方法は滅菌剤が使用時にも容器内に残留する危惧
や、γ線照射により内容物や容器が変質して有害
物を内部で発生する危惧など、安全面での問題を
有しており、実用上採用をはばかられるばあいが
多い。
しかし前記オートクレーブによる高圧蒸気滅菌
方法を採用するにあたり、人工臓器の内部に熱容
量の大きい水、生理食塩水または若干の安定剤な
どを含有する水溶液や熱伝導性の小さい固形充填
物が内部充填物(充填材、充填剤を含む、以下同
様)として保有されているばあいには、人工臓器
の外部から高圧蒸気や高温水を加えて加熱滅菌す
るという従来の方法のみを採用すると、人工臓器
内の中心に近い部分の内部充填物の温度を滅菌に
必要な所定温度まで上昇せしめる際、また滅菌し
たのち、外部から冷却して内容物が長時間保持さ
れても変質しにくい温度以下、より好ましくは内
容物をオートクレーブより取り出すとき作業者が
熱いと思うことなく、確実に素手で取り扱うこと
のできる温度にまで下降せしめるのに長時間を要
する。すなわち人工臓器の加温時に、人工臓器の
外壁に近い部分では人工臓器内の中心にある充填
物の温度を滅菌に必要な温度にまで上昇せしめる
ため、滅菌温度以上の高い温度にまで加熱された
り、滅菌に必要な高い温度に長時間さらされるた
め、人工臓器に使用されている容器や内部充填物
の品質の劣化、たとえば吸着体に付加されている
有効成分が除去されるなど致命的欠陥が生ずる。
そこで、オートクレーブ中で高圧蒸気を用いて
人工臓器を滅菌するにあたり、人工臓器を滅菌す
るのに充分な高い温度にまであらかじめ滅菌され
たのち高温に保持された液(通常、水、生理食塩
水または若干の安定剤などを含む水溶液)を人工
臓器内に通液し、その内部温度をほぼ滅菌温度に
到達せしめたのち、高圧蒸気による外部加熱によ
り、滅菌に必要な温度で所定時間、すなわち必要
なグレードの滅菌が可能な時間(たとえば10-8
グレードの滅菌を121℃の高圧蒸気滅菌でおこな
うばあいは20分間)維持して該人工臓器を滅菌
し、ついで該人工臓器に未だ通液していない滅菌
された高温の液を冷却装置によつて冷却した液を
該人工臓器内に通液し、その内部を冷却せしめる
ことにより、一連の滅菌操作を終了することを特
徴とする急速昇温急速冷却による人工臓器の滅菌
方法が報告されている(特願昭58−245761号およ
び同59−12462号各明細書参照)。すなわちこの方
法は急速昇温急速冷却することによつて、有効成
分の不必要に多量な脱離や製品の薬効の低下を防
止することができる方法である。しかしながら、
このままの方法では人工臓器内に滅菌された高温
の液を通液する際に、滅菌された高温の液が、該
液を人工臓器内に通液せしめる装置内を通過する
間に該装置に熱を奪われるため、人工臓器直前の
該液の温度を滅菌に必要な温度に維持するのはむ
ずかしい。したがつて、人工臓器内の温度をほぼ
滅菌温度に到達させるには長時間を要するという
問題がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、かかる実情に鑑み、鋭意研究を
重ねた結果、人工臓器の滅菌にあたり人工臓器を
長時間高温にさらすことがなく、人工臓器の内部
充填物などの品質劣化、性能劣化をおよぼさない
人工臓器の滅菌方法およびそれに用いる装置を発
明した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は、オートクレーブ中で高圧蒸
気を用いて人工臓器を滅菌するにあたり、人工臓
器の蒸気滅菌温度に近いあらかじめ滅菌されたの
ち高温に保持された液(以下、滅菌済所定温度用
高温液という)を、該液を貯蔵する滅菌液貯槽と
該貯槽から人工臓器へ至る配管とを含む通液装置
を用いて人工臓器内へ通液する際に、該装置内で
熱を奪われ所定温度より低い温度に下がつた該液
を、該オートクレーブ内であつて人工臓器手前の
配管中に設けられ、周囲のオートクレーブ内気体
から熱が供給される熱交換器により所定温度の高
温に加熱して、人工臓器に所定温度の該液(以
下、滅菌済所定温度液という)を通液し、その内
部温度をほぼ蒸気滅菌温度に到達せしめたのち該
液の充填下で高圧蒸気による外部加熱により所定
時間滅菌温度に維持して滅菌し、さらにそのの
ち、あらかじめ滅菌されたのち高温に保持された
(以下、滅菌済高温液という)液を人工臓器に通
液する途中で、冷却装置により冷却した滅菌され
た低温の液(以下、滅菌済低温液という)を、人
工臓器内に通液装置を用いて通液し、その内部を
冷却せしめることを特徴とする人工臓器の通液滅
菌方法および内部に加熱器が設けられたオートク
レーブ中で高圧蒸気を用いて人工臓器を滅菌する
装置であつて、前記オートクレーブ中に収容され
ている人工臓器と該人工臓器を加温するためのあ
らかじめ滅菌されたのち高温に保持された液の滅
菌液貯槽とを連結する管路が設けられており、前
記滅菌液貯槽とオートクレーブのあいだの管路中
には冷却装置が設けられており、オートクレーブ
内であつて人工臓器手前の管路中には周囲のオー
トクレーブ内気体から熱が供給される熱交換器が
設けられており、さらに人工臓器出口側管路中に
は温度計が設けられてなる人工臓器の通液滅菌装
置に関する。
〔実施例〕
本発明においては、人工臓器に通液装置を用い
て通液する人工臓器の蒸気滅菌温度に近い滅菌済
所定温度液用高温液は、通液する際に該装置内で
熱を奪われ所定温度より低くなるが、この液をオ
ートクレーブ内の熱交換器(人工臓器手前の配管
中に設けられており、周囲のオートクレーブ内気
体から熱が供給される)で加熱し滅菌済所定温度
液とし、人工臓器内へ通液してその内部温度をほ
ぼ蒸気滅菌温度に到達せしめ、該液の充填下、高
圧蒸気による外部加熱により所定時間蒸気滅菌温
度に維持して滅菌する。
本発明に用いる人工臓器およびその充填物の種
類は、いずれもとくに限定されるものではない。
本発明において、人工臓器の蒸気滅菌温度に近
い滅菌済所定温度液とは、あらかじめ蒸気滅菌な
どの方法で滅菌されたのち冷却装置としての機能
を発揮しえない状態、たとえば冷媒を通液してい
ない状態の冷却装置を通じて人工臓器に通液され
る通常、水、生理食塩水または若干の安定剤など
を含有するそれらの水溶液である。
該所定温度は、人工臓器の外部からの蒸気滅菌
の際の滅菌条件として採用される温度よりも0〜
3℃高い温度である。たとえば多くのばあい蒸気
滅菌温度は115〜134℃の範囲であるので、該所定
温度は115〜137℃となる。
本発明において人工臓器の滅菌に用いる液を人
工臓器に通液する装置は、前記滅菌済所定温度液
用高温液を加熱し貯えておく滅菌液貯槽および該
貯槽と人工臓器とを連通する配管からなり、さら
に該配管はオートクレーブ外に冷却装置およびオ
ートクレーブ内に設けられた熱交換器を有し、本
発明の装置を構成するものである。また、熱交換
器の効果を確認するためには配管の人工臓器に入
る直前に温度計を設け、オートクレーブから熱源
を供給するタイプの熱交換器においては、熱交換
後の媒質の温度を測定する温度計を該熱交換器に
設ける。また、人工臓器内の温度が所定温度に達
したことを確認するためには、人工臓器回路出口
直後に温度計を設ける。
人工臓器が長時間高温にさらされるばあい、内
部充填物などの品質劣化や性能劣化が生ずるの
で、本発明の方法では人工臓器に通液する装置に
設けられたオートクレーブ内の熱交換器を用い
て、人工臓器の蒸気滅菌温度に近い滅菌済所定温
度液用高温液のうち該装置内で熱を奪われた所定
温度より低い温度の液を加熱し、滅菌済所定温度
液とし、該所定温度液を人工臓器に通液し、内部
充填液を置換することによつて短時間で人工臓器
の内部温度をほぼ蒸気滅菌温度に到達させる。内
部充填液の置換回数は1回以上、好ましくは2〜
5回である。
熱交換器としては保護熱フインが設けられたオ
ートクレーブ内の熱を吸収するもの、オートグレ
ーブの外側から熱源を供給されるものなどがあげ
られる。
人工臓器の蒸気滅菌温度は、人工臓器に用いら
れている容器や内部充填物の品質を劣化させずに
滅菌することができればとくに限定されないが、
通常は日本薬局方に記載された条件、たとえば
105℃以上、多くのばあい115〜134℃を用いる。
その所定時間は、通常115℃のばあい30分、121℃
のばあい20分、126℃のばあい15分、134℃のばあ
い3分などの条件が採用される。
高圧蒸気による外部加熱により所定時間蒸気滅
菌温度に維持して滅菌する方法はオートクレーブ
を用いて通常の高圧蒸気滅菌方法と同様に実施さ
れる。
ついで、本発明は滅菌済高温液を人工臓器に通
液する途中で冷却装置により冷却した滅菌済低温
液を人工臓器内に通液し、内部充填液を置換する
ことによつてその内部を冷却せしめる。内部充填
液の置換回数は1回以上、好ましくは2〜5回で
ある。
ここで、滅菌済高温液とは、一旦高温状態で滅
菌されたのち冷却されて滅菌済低温液に転換され
る目的で使われる液のことで、人工臓器の内部温
度昇温用の滅菌済所定温度液用高温液であつても
よいが、必ずしもこれと同じ高温液である必要は
なく、滅菌済所定温度液の槽、すなわち滅菌液貯
槽の温度を下げることなどによつてつくられた70
〜95℃の常圧高温水、生理食塩水または若干の安
定剤を含有するそれらの水溶液であつてもよい。
滅菌済低温液とは、前記滅菌済高温液を冷却装
置としての機能を発揮しうる状態、たとえば冷媒
を通液している状態に変換された前記冷却装置を
通して60℃未満、好ましくは20〜40℃に冷却され
ているものをいう。
冷却装置としては、蛇管式、2重管式、プレー
ト式などの公知の液−液または気−液熱交換器な
どがあげられる。
また、冷却装置に用いられる冷媒としては、低
温の水道水、工業用水またはその他の冷却水など
の液体の冷媒、または低温の空気またはその他の
気体を用いてもよい。
冷却装置の作動時期は、人工臓器の内部を冷却
せしめる際はもちろん、人工臓器を高圧蒸気によ
る外部加熱により所定時間滅菌温度に維持して滅
菌する際であつてもよい。すなわち、冷却装置を
作動させずに人工臓器を昇温および所定時間滅菌
温度に維持して滅菌してもよく、冷却装置を作動
させながら所定時間滅菌温度に維持して滅菌して
いてもよい。
人工臓器の蒸気滅菌温度に近い、滅菌済所定温
度液用高温液および滅菌済低温液調整用の滅菌済
高温液は、滅菌された直後のものでもよいし、ま
た一旦滅菌されたのち、菌の繁殖を許さない適正
な温度(たとえば70℃以上、好ましくは80℃以
上)で比較的短時間(たとえば24時間以内)、適
正な容器に保持されたものでもよい。またそれら
は、同一の貯槽から供給されるものでもよいし、
前記滅菌条件を満たす範囲内で別途異なる条件ま
たは装置内で供給されるものでもよい。
なお前記滅菌済所定温度液用高温液および滅菌
済低温液調整用の滅菌済高温液は、第1図に示す
実施例のばあいにはそれぞれ冷却装置と熱交換器
を通じて人工臓器内に通液される。したがつて、
滅菌済所定温度液用高温液を通過させると、それ
によつて冷却装置および熱交換器をも滅菌しう
る。一方、冷却装置内を滅菌済所定温度液用高温
液、ついで冷却されるべき滅菌済高温液が通過し
て人工臓器内に至るのみでなく、たとえば冷媒管
路が滅菌済所定温度液用高温液の槽、すなわち滅
菌液貯槽の中を通過するなど、冷却装置が高温液
槽中に存在するようにし、冷却装置が滅菌済所定
温度液や滅菌済低温液調整用の滅菌済高温液中に
存在するものであつてもよい。
また、滅菌済所定温度液用高温度を冷却装置を
通過させずに熱交換器を経て人工臓器内に至らし
め、人工臓器を滅菌したのち、今度は滅菌済高温
液が、たとえば冷却装置を経由して熱交換器を通
過させずに人工臓器に至るように別途設けられた
管路を通過して冷却されたのち、人工臓器内に流
入するようにしてもよい。
以下に、本発明の121℃、20分間の高圧蒸気滅
菌を行なつたばあいの実施例を第1図に基づいて
説明する。本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。すなわち本明細書中でいう高圧
蒸気滅菌の滅菌条件は121℃で20分間に限定され
るものではなく、人工臓器の容器や吸着剤の特性
に合わせて選定することができる。すなわち、そ
の条件を日本薬局方に準じて115℃で30分間、126
℃で15分間などに選ぶことができるが、これらの
ばあいは以下の説明に準じて適宜温度設定値や時
間を平行移動的に変更することが望ましい。
また本実施例では生理食塩水を滅菌済所定温度
液用高温液、滅菌済高温液および滅菌済低温液と
して用いているが、水または他の安定剤の水溶液
を用いることも可能であることは勿論である。
第1図に示す本発明の装置の一実施例の概略系
統図に基づいて、本発明の通液滅菌方法の一実施
例を121℃、20分間の高圧蒸気滅菌方法の実施つ
いて説明する。
オートクレーブ1の中に人工臓器2および人工
臓器回路入口11の直前にオートクレーブ1内の
熱を吸収する保護熱フインを有し、外部からの加
熱源機構が装着可能な熱交換器12を設置する。
前記オートクレーブ1には、加熱器3、高温溜液
4、排出バルブ5が設けられている。前記オート
クレーブ1の外部には滅菌液貯槽6および冷却装
置7が設置されている。滅菌液貯槽6にはジヤケ
ツト8が設置され該槽6を加熱しうるようになつ
ており、該槽6の上部には呼吸用フイルター9が
設けられている。滅菌液貯槽6と冷却装置7とは
耐圧ステンレス配管で連結されている。冷却装置
7と人工臓器回路入口11とはオートクレーブ1
内に設けられた前記熱交換器12を介して耐圧ス
テンレス配管で連結されており、また人工臓器回
路出口14とバルブ10とは温度計15を介して
耐圧ステンレス配管で連結されている。
まず、滅菌液貯槽6に人工臓器2の充填液と同
じ水、生理食塩水または若干の安定剤を含有する
それらの水溶液を入れ、ジヤケツト8を用いて
127℃の高温に加熱し、30分以上保持することに
より液を滅菌し、滅菌済所定温度液用高温液およ
び滅菌済高温液となる滅菌された高温の液とし
た。
えられた滅菌された127℃の高温の液を人工臓
器2の蒸気滅菌温度に近い123〜127℃で滅菌液貯
槽6内に保持した。このとき、滅菌液貯槽6内の
気相部は加圧ぎみになり、その圧力は約2.3atm
となつた。
つぎに、バルブ10を開き、滅菌液貯槽6内の
人工臓器2の蒸気滅菌温度に近い滅菌された高温
の液を滅菌済所定温度液用高温液として通液し、
配管中の放熱により温度が低下した該液を熱交換
器12により昇温することにより温度を人工臓器
2の蒸気滅菌温度に近づけて該液を人工臓器2の
内部に人工臓器回路入口11を通して供給した。
このとき、冷却装置7には冷媒を流さなかつた。
すなわち熱交換することなく、滅菌液貯槽6内の
前記滅菌された所定温度である121℃以上(121〜
123℃)の液を、配管中の放熱による温度低下を
熱交換器12での加熱による温度上昇で補償して
人工臓器2に供給し、該人工臓器2内部を通過さ
せ、内部充填液を置換することによつて人工臓器
2の内部温度を急速に熱滅菌温度まで上昇せしめ
たのちバルブ10を閉じた。ついでバルブ10を
開き2〜5回置換し、温度計15で人工臓器2内
の温度と一定の相関関係を有する人工臓器2下流
の耐圧ステンレス配管内の温度を測定して、人工
臓器2内の温度が所定温度に到達したことを確認
した。
なお、オートクレーブ1の昇温に要する時間を
あらかじめ測定しておき、人工臓器2内部の置換
が終了するときと前記オートクレーブ1内の昇温
が終了するときとを一致させるのが好ましい。
前記置換、および前記オートクレーブ1の昇温
が終了したらバルブ10を閉じ、121℃で20分間
人工臓器2の滅菌を行なつた。滅菌が終了するま
でに冷却装置7に冷媒を流し冷却装置として機能
しうる状態にしておき、滅菌が終了したのちバル
ブ10を開いて滅菌液貯槽6内の水、生理食塩水
または安定剤などを含有するそれらの水溶液を滅
菌済低温液として冷却しながら人工臓器内に通液
して前記方法と同様に置換することにより人工臓
器2の内部を急速に40℃以下に下げた。
前記操作を行なうことにより所定温度より低い
温度の液をオートクレーブ1内の人工臓器2に供
給する前に該人工臓器2の直前からあらかじめ系
外に排出するなどの無駄をすることなく、人工臓
器2中に供給してもオートクレーブ1内での熱交
換で所定温度にまで加熱して人工臓器2に供給す
ることができる。このことにより、人工臓器の昇
温に要する時間が8分と大幅に短かくなることが
わかつた。熱交換器を用いないばあい、通液装置
内で滅菌液が熱を奪われずに人工臓器回路入口に
至るまでに要する時間が20分ほどかかる。
〔発明の効果〕
従来の方法では人工臓器の中心部まで熱滅菌す
るばあい、人工臓器を高温に長時間さらすことに
なり材質の劣化が問題になるが、本発明によれば
熱交換器によつて通液装置内での人工臓器内に通
液する液の温度低下を短時間に精度よく補償しう
るため人工臓器が高温にさらされる時間が短かく
なるので、かかる問題は解消する。
また本発明によれば、オートクレーブ内の熱交
換器の性能を充分上げておくと、人工臓器内に通
液する液の温度を正確に−1℃以下の誤差でオー
トクレーブ内温度に合わせることができるで、き
わめて精度の高い温度制御が可能となる。
さらに本発明においては熱交換器はオートクレ
ーブ内に設置されているため、熱交換器用の面倒
な温度制御機構が不要となる。このばあい、オー
バーシユート(過渡状態)における温度の変動
(通常±2℃)が避けられると同時に装置のコス
トを安価なものとすることができる。
また本発明において所定時間滅菌温度に維持し
て滅菌する間に冷却装置を作動させると人工臓器
内の高温滅菌液の突沸を防止することができる。
さらに本発明によれば通液装置内で熱を奪わ
れ、所定温度より低い温度に下がつた滅菌液を消
費することなく人工臓器を昇温することができる
ので、その製造に高いコストのかかつている該液
の消費量を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の滅菌方法を実施するための装
置の実施例を示す概略系統図である。 (図面の主要符号)、1:オートクレーブ、
2:人工臓器、6:滅菌液貯槽、7:冷却装置、
12:熱交換器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オートクレーブ中で高圧蒸気を用いて人工臓
    器を滅菌するにあたり、人工臓器の蒸気滅菌温度
    に近いあらかじめ滅菌されたのち高温に保持され
    た液を、該液を貯蔵する滅菌液貯槽と該貯槽から
    人工臓器へ至る配管とを含む通液装置を用いて人
    工臓器内へ通液する際に、該装置内で熱を奪われ
    所定温度より低い温度に下がつた該液を、該オー
    トクレーブ内であつて人工臓器手前の配管中に設
    けられ、周囲のオートクレーブ内気体から熱が供
    給される熱交換器により所定温度の高温に加熱し
    て、人工臓器に所定温度の該液を通液し、その内
    部温度をほぼ蒸気滅菌温度に到達せしめたのち該
    液の充填下で高圧蒸気による外部加熱により所定
    時間滅菌温度に維持して滅菌し、さらにそのの
    ち、あらかじめ滅菌されたのち高温に保持された
    液を人工臓器に通液する途中で、冷却装置により
    冷却した滅菌された低温の液を、人工臓器内に通
    液装置を用いて通液し、その内部を冷却せしめる
    ことを特徴とする人工臓器の通液滅菌方法。 2 所定温度が115〜137℃である特許請求の範囲
    第1項記載の人工臓器の通液滅菌方法。 3 人工臓器を高圧蒸気による外部加熱により所
    定時間滅菌温度に維持して滅菌する際、冷却装置
    を作動させる特許請求の範囲第1項記載の人工臓
    器の通液滅菌方法。 4 内部に加熱器が設けられたオートクレーブ中
    で高圧蒸気を用いて人工臓器を滅菌する装置であ
    つて、前記オートクレーブ中に収容されている人
    工臓器と該人工臓器を加温するためのあらかじめ
    滅菌されたのち高温に保持された液の滅菌液貯槽
    とを連結する管路が設けられており、前記滅菌液
    貯槽とオートクレーブのあいだの管路中には冷却
    装置が設けられており、オートクレーブ内であつ
    て人工臓器手前の管路中には周囲のオートクレー
    ブ内気体から熱が供給される熱交換器が設けられ
    ており、さらに人工臓器出口側管路中には温度計
    が設けられてなる人工臓器の通液滅菌装置。
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