JPH0466968B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、コンクリート製Ｕ字溝の連結装置
に関するものである。

そして、コンクリート製Ｕ字溝の接続端面に開
口して接続具の一方側の部品である受部材が埋設
されており、コンクリート製Ｕ字溝の接続施工作
業が容易に行え、かつその接続具を耐久性が優れ
たものとすることが出来るコンクリート製Ｕ字溝
の連結装置に関するものである。

［従来技術］ 従来、連結されて排水路等を形成するコンクリ
ート製Ｕ字溝には、その接続面の近傍外壁面にナ
ツトが埋設されたものが一般に知られている。

そして、その接続に際しては両コンクリート製
Ｕ字溝にわたる接続板にボルトを挿通し、該ボル
トをナツトに締め付けて両コンクリート製Ｕ字溝
を接続するものとしている。

これによれば、施工現場でいちいちボルトを締
結しなければならず、また接続板の穴の位置とナ
ツトの位置とがなかなか一致せず、その施工に手
間がかかるばかりでなく、ボルトを締め付けるス
パナー等の工具が紛失することも多く発生し、さ
らには、一般に金属部材で形成されている接続板
やボルトはコンクリート製Ｕ字溝の外表面に露出
しているために長期間の間に腐触してしまい、そ
の耐久性に劣るという欠点があつた。

［発明の目的］ この発明は上記問題点に鑑みて創案されたもの
であり、その目的とするところは、連結接続施工
が容易かつ確実であり、しかも長期間の使用にお
いてもその耐久性を損なうことがないコンクリー
ト製Ｕ字溝の連結装置を提供することを目的とす
る。

［発明の構成］ この発明によるコンクリート製Ｕ字溝の連結装
置は、 側面に対向して透孔が穿設された角筒状の受部
材を、接続端面に前記受部材の開口部が露出する
ようにして、両側壁内に対向させて一対埋設し、 前記透孔と軸芯が一致して連通する穴を前記両
側壁に開口して形成したコンクリート製Ｕ字溝
と、 両端周面にそれぞれ透孔を穿設し、その略半分
が前記受部材内に遊嵌可能とされ、前記受部材の
透孔と前記透孔とが連通可能とされた連結部材と
を備え、 前記連結部材を接続すべき両Ｕ字溝の受部材間
に遊嵌し、前記両側壁の穴から固定部材を挿入
し、受部材と連結部材との透孔を共に貫通して前
記両Ｕ字溝を接続固定すると共に、前記両側壁の
穴にはモルタルを充填してあることを特徴とする
ものである。

［発明の実施例］ 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図において符号１はコンクリート製Ｕ字溝
を示し、このコンクリート製Ｕ字溝１の接続端面
に開口部１１が露出するようにして２個の受部材
２，２が埋設されている。

この受部材２，２は第２図に示すように一端に
開口部１１を有し、他端は閉塞されて角筒状に形
成され、コンクリート製Ｕ字溝１の両側壁１２，
１２内に各々対向するようにして埋設されている
ものである。

そして、この受部材２にはその閉塞端近傍の側
面１０，１０に、対向して透孔２ａ，２ａが穿設
されている。

なお、この受部材２の外表面を粗面にしたり、
あるいは複数の突起を設ければ、コンクリートと
の接着が一層確実にすることが出来る。

次に、符号３は受部材２内に遊嵌される連結部
材を示す。

連結部材３は、その全長が受部材２の深さのほ
ぼ２倍となつており、その断面形状は受部材２に
がたつきなく遊嵌する形状とされている。

また、連結部材３をその両端部からそれぞれ受
部材２内に挿入したとき、該連結部材３における
前記受部材２の透孔２ａと軸芯が一致する位置に
は、それぞれ透孔３ａ，３ａが穿設されている。

なお、この透孔３ａ，３ａ間の間隔は、両連結
すべき両コンクリート製Ｕ字溝１，１をその接続
端面間に約10mmの空隙を有して対向させたときの
対向する受部材２の各透孔２ａ，２ａの間隔であ
り、またこの透孔３ａ，３ａを長孔とすることに
より透孔２ａ，２ａとの一致は容易に確実にする
ことが出来るものとなる。

次に、符号４は固定部材であり、受部材２の側
面１０側から差し込んで透孔２ａを挿通する丸棒
状に形成されている。

そして、コンクリート製Ｕ字溝１の側壁１２に
設けられた、前記受部材２の透孔２ａと同型であ
つて軸芯が一致して開口する穴４ａから挿入さ
れ、前記透孔２ａと透孔３ａとを共に貫通する。

なお、コンクリート製Ｕ字溝１に接続されるべ
き他のコンクリート製Ｕ字溝１にも同様に受部材
２が対向位置に埋設され、穴４ａが形成されてい
る。

しかして第３図に示すように、２つのコンクリ
ート製Ｕ字溝１，１をその接続端面を対向させて
突き合わせる際に、一方のコンクリート製Ｕ字溝
１の両側壁１２，１２に埋設された一対の受部材
２，２に連結部材３，３をあらかじめ遊嵌してお
き、これにより接続面から突出している連結部材
３，３の略半分を、他方のコンクリート製Ｕ字溝
１の両側壁１２，１２に埋設されている受部材
２，２内に差し込んで両コンクリート製Ｕ字溝
１，１を突き合わせれば、両コンクリート製Ｕ字
溝１，１は互いにずれることなく仮止めすること
が出来る。

次に第４図に示すように、穴４ａから固定部材
４を挿入して、透孔２ａと透孔３ａとを共に貫通
し、その後、固定部材４の頭部側に残された穴４
ａをモルタル５で埋めて両コンクリート製Ｕ字溝
１，１は確実に固定されるものとなる。

さらに、接続された両コンクリート製Ｕ字溝
１，１間に残された空隙をモルタル５などの目地
材で埋めるものとする。

なお、一方側のコンクリート製Ｕ字溝１の両側
壁１２，１２に埋設された受部材２，２への連結
部材３の差し込み、固定は施工現場以外の場所で
あらかじめ行つておいてもよく、現場の状況に応
じて適宜し変更し得るものとなつている。

［発明の効果］ 以上この発明によれば、接続すべき両コンクリ
ート製Ｕ字溝の接続端面を対向させ、その接続端
面に埋設された受部材間にわたつて連結部材を遊
嵌して突き合わせるだけで、両コンクリート製Ｕ
字溝は互いに正確な位置で仮止でき、固定部材を
挿入して連結部材と受部材及びコンクリート製Ｕ
字溝とを合わせるだけで両コンクリート製Ｕ字溝
は確実に連結固定なしえ、その施工は容易であ
り、その施工時間も短縮することができ、さらに
受部材や連結部材、固定部材が鉄材などの金属製
で形成されていても、これらはコンクリート内に
埋設されており、腐触することがなく、長期間の
使用においても、強度が低下することがないなど
の効果を奏するものとなつている。

以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、この発明は前述した実施例に限定され
るものでなく、特許請求の範囲に記載された発明
を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるコンクリート製Ｕ字
溝、及びこれに用いられる連結部材、固定部材の
斜視図、第２図のａはコンクリート製Ｕ字溝内に
埋設される受部材の側面図、ｂはそのＡ−Ａ断面
図、第３図は両コンクリート製Ｕ字溝を連結接続
した状態を示す側面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ
の断面図ある。 １……コンクリート製Ｕ字溝、２……受部材、
２ａ……透孔、３……連結部材、３ａ……透孔、
４……固定部材、４ａ……穴、５……モルタル、
１０……受部材の側面、１１……開口部、１２…
…Ｕ字溝の側壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 側面１０，１０に対向して透孔２ａ，２ａが
   穿設された角筒状の受部材２を、接続端面に前記
   受部材２の開口部１１が露出するようにして、コ
   ンクリート製Ｕ字溝１の両側壁１２，１２内に対
   向させて一対埋設し、 前記透孔２ａ，２ａと軸芯が一致して連通する
   穴４ａ，４ａを前記両側壁１２，１２に開口して
   形成したコンクリート製Ｕ字溝１と、 両端周面にそれぞれ透孔３ａ，３ａを穿設し、
   その略半分が前記コンクリート製Ｕ字溝１の受部
   材２，２内に遊嵌可能とされ、前記受部材２の透
   孔２ａと前記透孔３ａとが連通可能とされた連結
   部材３とを備え、 前記連結部材３，３を、接続すべき両Ｕ字溝
   １，１の受部材２，２間に遊嵌し、前記両側壁１
   ２，１２の穴４ａ，４ａから固定部材４，４を挿
   入し、受部材２と連結部材３との透孔２ａ，３ａ
   を共に貫通して前記両Ｕ字溝１，１を接続固定す
   ると共に、前記両側壁１２，１２の穴４ａ，４ａ
   にはモルタル５を充填してあることを特徴とする
   コンクリート製Ｕ字溝の連結装置。