JPH0466580B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は一端部に媒体導入用の連結部、他端部
に媒体の導出部を有する握りスリーブから構成さ
れる歯科用スプレーハンドピースに関している。
握りスリーブ内には、媒体を外方に排出するた
め、媒体導入用連結部から媒体導出部に延びた媒
体流路が配されており、媒体流路には媒体の加熱
用に電熱装置が備えられているとともに、指で作
動されて開位置となるシヤツトオフバルブが備え
られている。

媒体流路には、媒体として例えば、空気又は
水、あるいは霧状スプレーを通流させることがで
きる。

［従来の技術および発明が解決しようとする課
題］ このタイプのスプレーハンドピースは、西ドイ
ツ特許出願公開（DE―OS）第2920009号により
公知である。この公知のスプレーハンドピース
は、電熱装置の作動用として、通流している媒体
の温度によつて変化するインピーダンス、及びこ
れに附随する信号発生要素を備え、また、必要不
可欠なものとして流量モニターとその電気回路を
備えている。この構成は比較的複雑であり、非常
に大きなスペースを要することから、スプレーハ
ンドピースは大きなものとなり、結果的に取扱い
難いものとなつている。

西ドイツ特許出願公開（DE―OS）第320866号
には、上記のタイプの別のスプレーハンドピース
が開示されている。公知であるこのスプレーハン
ドピースでは、媒体の流れの調整用にロツカーア
ーム又はチルトレバーが設けられており、これは
明らかに電熱装置の動作用にも利用されている。
このロツカーアーム機構は、比較的構造が複雑
で、同様に相当大きなスペースを要し、この結
果、スプレーハンドピースが大きく、扱い難いも
のとなつている。

従つて、本発明の目的は上記のタイプの歯科用
スプレーハンドピースであつて、上記の問題が解
決されたものを提供するにある。

［課題を解決するための手段およびその効果］ 本発明によるスプレーハンドピースでは、シヤ
ツトオフバルブの下流に分岐流路が分岐してお
り、分岐流路は感圧スイツチ、つまり圧電スイツ
チに通じ、圧電スイツチは、ある圧力負荷が作用
した際に、これまで遮断されていた加熱装置に通
ずる回路を閉じる。

このハンドピースは、加熱装置の作動が簡単に
して、非常にコンパクトなものとなつている。

本発明により得られる利点は、以下のことに認
められる。即ち、圧電スイツチに通じている分岐
流路が比較的小径となつていること、更に、制御
を簡単なものとしている圧電スイツチは、組立て
が簡単な制御装置全体が僅かなスペースしか必要
としないような、比較的小さな構成要素となつて
ことであり、この結果、ハンドピースの寸法、特
に直径が大きくなつて体積が増加してしまうのが
避けられ、また、ハンドピースの取扱いがより困
難なものとなるのが避けられる。

［実施例］ 図示されている歯科用スプレーハンドピース１
は、握りスリーブ３から構成されており、握りス
リーブ３は、一端部に媒体導入用の連結部５、他
端部に媒体排出部２を有しており、握りスリーブ
３内には、媒体導入用の連結部５から媒体排出部
２に通じている少なくとも１つの媒体流路４が配
され、媒体排出部２から媒体を外方に排出する。
媒体流路４には、流路を流れる媒体を加熱する電
熱装置６とともに、指で作動されて開位置となる
シヤツトオフバルブが付設されている。媒体排出
２が備えられている握りスリーブ３の端部は、傾
けられたチツプ、つまりベントチツプタイプにな
つている。チツプはここに示されていない真直な
ものでもよく、本質的には曲げられ、つまり傾け
られている必要はない。

シヤツトオフバルブ７の下流で、媒体流路４か
ら分流路８が分岐し、分岐流路８はこれまで遮断
されていた電流回路９を閉じるための感圧スイツ
チ、つまり圧電スイツチ１０に通じており、電流
回路９は圧力が作用することによつて加熱装置６
に通ずる。シヤツトオフバルブ７が動作すること
により、これとほぼ同時に自動的に媒体が送り込
まれ、簡単な手段によつて加熱装置６が作動され
る。

電気的な加熱装置６は、媒体が流れる加熱チユ
ーブ１１内に配された加熱フイラメント、即ち、
コイル６ａを有している。そして、加熱チユーブ
１１は媒体排出部２に通じている媒体流路４の部
分４ａに連結されている。加熱チユーブ１１は、
一端において加熱チユーブ１１の内部空間に連通
している内側の環状〓間１３が形成されるように
して、他端側を閉じた介装チユーブ１４内に挿入
されており、介装チユーブ１４は更に、一端が内
側の環状〓間１３に連通する外側の環状〓間１５
が形成さるようにして、外側チユーブ１６に挿入
されている。外側チユーブ１６は他端で媒体４の
部分４ｂに連通し、媒体導入用の連結部５と連通
している。この様な構成となつていることから、
加熱チユーブ１１、介装チユーブ１４及び外側チ
ユーブ１６の壁面は流入する媒体、例えば空気に
よつて冷却されるようになり、結果として、更に
スペースを少なくするため極端に薄く構成される
ことも可能である。

上述した利点から得られるものとしては、流入
する媒体が、加熱装置６に接する前に既にウオー
ムアツプされていることであり、これにより電流
量の節約が可能になる。

加熱装置６はシヤツトオフバルブ７の上流に位
置している。

握りスリーブ３内には、媒体排出部２から光を
発する白熱ランプ、つまり電球１８を作動させる
電流供給用の回路１７が設けられており、このた
め、媒体流路４を介して導入された媒体を分岐流
路８から、つまり加熱装置６の圧電スイツチ１０
から分岐させるための副分岐流路１９が設けられ
ており、副分岐流路１９は媒体流路４を通つて流
れた媒体を分岐する。副分岐流路１９はスイツチ
２０に通じており、圧力負荷または力が作用して
いる際、通常遮断されている白熱ランプに通ずる
電流回路１７がスイツチ２０により閉じられる。
前述した加熱についての制御と同様に、発光をも
制御するここに示した実施例は、他のいかなる付
属作動要素をも必要とせずに動作する簡単な制御
装置を提供している。

これら２つの感圧スイツチ、つまり圧電スイツ
チ１０及び２０はそれぞれ、ピストンとシリンダ
からなる構成となつており、これによりピストン
２１は媒体から圧力を受けるその一方の側が電流
媒体９又は１７の導通部材２２と接続しており、
ピストン２１の他方の側はスイツチ接点２６を備
えている。スイツチ接点２６は、シリンダ２３に
固定されている電流回路の別の導通部材２５の対
応スイツチ接点２４と協働する。

ピストン２１は媒体の圧力が作用する側で、導
電材からなるコイルスプリング２７を介して導通
部材２２に接続されており、このことからコイル
スプリング２７とスイツチ接点２６とは、ピスト
ン２１を介して電気的な導通が可能に接続されて
いる。コイルスプリング２７はピストン２１の反
対側の端で、導電材料からなるシリンダ２３の底
部２８に電気的に導通可能に支持され、導電体２
２に接続されている。シリンダ２３のジヤケツ
ト、つまり外被面２９、およびもう一方のスイツ
チ接点、つまり対応スイツチ接点２４を備えてい
る底部３０は電気的絶縁材料から構成されてい
る。

シリンダ２３内の、ピストン２１がスイツチ接
点２６を備えている側には、ピストン２１に作用
する復帰要素３１が配されており、復帰要素３１
はつるまきばねから構成されている。

加熱要素６及びこれに付設されている圧電スイ
ツチ１０は、共通のハウジングにより一体のユニ
ツトを構成している。このようなタイプの構成
は、特にハウジング３２が１つの射出成形部材で
ある場合には、製造が安価で保守が容易にできる
例となり、また、ユニツトが簡単に交換可能であ
るため、加熱装置６のないハンドピースに簡単に
変更できる。この利点は、第４図および第５図か
ら明らかなように、共通のハウジング３２を備え
たこの構成ユニツトが、白熱ランプ１８用の感圧
スイツチつまり圧力スイツチ２０をも包囲してい
る場合に顕著である。

媒体流路４は空気流路となつている。握りスリ
ーブ３内には、更に、同じく媒体排出部２に向か
いここから外方に排出する別の媒体流路３３が配
されており、この流路は水の流路となつている。
この水の流路には、指で作動されて開位置となる
シヤツトオフバルブが付設されている。

媒体流路４，３３、あるいは少なくともその一
部は弾性材料からなり、このことからシヤツトオ
フバルブ７，３４はこの弾性材料に作用する絞り
弁として構成されている。

握りスリーブ３の高さ寸法は、比較的低くても
よいことから、図に示すように、絞り弁となつて
いるシヤツトオフバルブ７，１３が、それぞれに
ついて、復帰ばね３５の作用に抗して閉位置から
開位置に押圧可能な押しボタン３６を有している
場合には、更にスペースが節約され、このことか
ら、復帰ばね３５はハンドピースに固着されたベ
アリングブロツク３７に支持されている。ベアリ
ングブロツクは２つの孔３８を有しており、孔３
８を介して２つの案内ロツド３９が延び、これら
のロツド３９には押圧ボタン３６が接続され、そ
の自由端部は絞り片４０により連結されている。
閉位置では、絞り片４０は弾性材からなる媒体流
路７又は３４の一方、あるいはその弾性部分を、
絞り片４０自身とベアリングブロツク３７との間
で復帰ばね３５の作用によりクランプしている。
図示されているように、ベアリングブロツク３７
が他の媒体流路３３又は４を通すための通し孔４
１を有している場合に、効果的なスペースの節約
となり、図示されている例では媒体流路４は空気
流路となつている。

シヤツトオフバルブ７，３４は、握りスリーブ
３の長手方向の軸線４２に平行に延びる管路に沿
つて互いに続いて順に配されている。水の流路３
３用のシヤツトオフバルブ３４は空気流路４用の
シヤツトオフバルブ７の下流に配されている。

第１図及び第３図に示すように、分岐流路８も
またベアリングブロツク３７内の通し孔４１を通
るようになつている場合には、スペースは更に節
約される。第１図に見られるように、シヤツトオ
フバルブ７，３４の押ボタンン３６は、適当な弾
性材のカバー４３で覆われている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による歯科用スプレーハンド
ピースの長手方向断面図、第２図は、第１図の
―線に沿つた拡大横断面、第３図は、第１図に
おいて円で囲まれた部分についての詳細図で、
液体流路となつている媒体流路用のシヤツトオフ
バルブが示されており、第４図は加熱装置用の圧
電スイツチと、白熱ランプ用の圧電スイツチとを
備えた媒体の加熱装置で、スプレーハンドピース
自体の変更ができるように、スプレーハンドピー
スに挿入可能な一体ユニツトとなつている媒体の
加熱装置を示す図で、第６図の右方からみたもの
であり、第５図は第４図に示された構成ユニツト
を第６図の左端に向かつてみた図、第６図は第４
図の―線に沿つた断面図、及び第７図は第４
図の―線に沿つた断面図。 ２…媒体排出部、３…握りスリーブ、４…媒体
流路、５…媒体導入用の連結部、６…加熱装置、
７…シヤツトオフバルブ、８…分岐流路、９…電
流回路、１０，２０…感圧スイツチ、１８…白熱
ランプ、１９…副分岐流路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方の端部に媒体導入用の連結部、他方の端
   部に媒体排出部を有している握りスリーブと、前
   記握りスリーブ内で流体導入用の連結部から媒体
   排出部に通じてこれから外部へ排出する媒体流路
   と、前記媒体流路について設けられた媒体を加熱
   するための電気的な加熱手段及び指で作動されて
   開位置とできるシヤツトオフバルブと、前記シヤ
   ツトオフバルブの下流で前記媒体流路から分岐し
   た分岐流路とを備えてなり、前記分岐流路は前記
   加熱手段に接続される通常時遮断されている電流
   回路を圧力に応じて作動して閉じる電気的な感圧
   スイツチに通じている歯科用スプレーハンドピー
   ス。 ２ 前記電気的な加熱手段は、媒体流路の媒体排
   出部に通ずる部分で加熱チユーブに連通してお
   り、前記加熱チユーブの一端で前記加熱チユーブ
   の内部空間と連通している環状の〓間は、他端で
   端部が閉じられた介装チユーブにより包囲されて
   おり、外側チユーブは、内側の前記環状の〓間と
   連通する外側の環状〓間を形成するように前記介
   装チユーブを包囲しており、外側チユーブの他端
   は媒体流路の媒体導入継手に通じている部分と連
   通している請求項第１項に記載のスプレーハンド
   ピース。 ３ 電気的な加熱手段は加熱チユーブに配された
   加熱コイルを含んでいる請求項第２項に記載のス
   プレーハンドピース。 ４ 前記電気的な加熱手段はシヤツトオフバルブ
   の上流に配されている請求項第１項に記載のスプ
   レーハンドピース。 ５ 媒体流路から光を発する白熱ランプを作動す
   るための電流回路が前記握りスリーブ内に配され
   ており、前記分岐流路を通つて導入された媒体用
   に副分岐流路が前記分岐流路から、または加熱手
   段用の電気的な感圧スイツチから分岐しており、
   前記副分岐流路は圧力が作用することで、遮断さ
   れていた白熱ランプ用の電流回路を閉じる別の電
   気的な感圧スイツチに通じている請求項第１項に
   記載のスプレーハンドピース。 ６ 前記電気的な感圧スイツチは、それぞれ、ピ
   ストンとシリンダの構成となつており、ピストン
   の媒体の圧力が作用する側は、電流回路の導電部
   材に通じ、ピストンの他方の側は電流回路と協働
   するスイツチ接点の別の導電部材の対応する接点
   を備えている請求項第５項に記載のスプレーハン
   ドピース。 ７ ピストンの媒体の圧力が作用する側は、導電
   材料から構成されたコイルスプリングを介して導
   電部材に接続されており、前記コイルスプリング
   及びスイツチ接点はピストンを介して電気的に導
   通可能にして互いに接続されている請求項第６項
   に記載のスプレーハンドピース。 ８ コイルスプリングはピストンの反対側の端部
   で、導電部材に通じているシリンダの底部に電気
   的に導通可能にして支持されている請求項第７項
   に記載のスプレーハンドピース。 ９ 外被面及び前記対応接点を備えたシリンダの
   底部は、電気的絶縁材料から構成されている請求
   項第７項に記載のスプレーハンドピース。 １０ ピストンに作用する復帰要素が、シリンダ
   内で、ピストンのスイツチ接点が備えられた側に
   設けられている請求項第９項に記載のスプレーハ
   ンドピース。 １１ 前記復帰要素はつるまきばねを含んでいる
   請求項第１０項に記載のスプレーハンドピース。 １２ 加熱手段及びこれについての電気的な感圧
   スイツチは、共通のハウジングによる構成ユニツ
   トとなつている請求項第６項に記載のスプレーハ
   ンドピース。 １３ 前記構成ユニツトを組込んでいる共通のハ
   ウジングは、白熱ランプを作動させるための別の
   電気的な感圧スイツチを包囲している請求第１２
   項に記載のスプレーハンドピース。 １４ 前記媒体流路は空気用流路を備えている請
   求項第１項に記載のスプレーハンドピース。 １５ 前記握りスリーブ内には、媒体排出部に通
   じて、外方に排出する水の流路を形成する別の媒
   体流路が配されており、前記別の媒体流路は指で
   作動されて開位置とできるシヤツトオフバルブを
   有している請求項第１項に記載のスプレーハンド
   ピース。 １６ 前記媒体流路の少なくともその部分は、弾
   性材料により構成されており、前記シヤツトオフ
   バルブは弾性材料を押圧する絞り弁である請求項
   第１５項に記載のスプレーハンドピース。 １７ 絞り弁をそれぞれ備えているシヤツトオフ
   バルブは、閉位置から開位置に復帰ばねの作用に
   抗して動作する押圧可能な押ボタンスイツチを有
   しており、前記復帰ばねはハンドピース内に位置
   しているベアリングブロツクに支持されており、
   前記ベアリングブロツクは２つの孔を有し、これ
   らの孔を通つて２つの案内ロツドが延び、案内ロ
   ツドは押ボタンと接続され、またそれらの自由端
   は絞り要素により互いに連結され、絞り要素は弾
   性材の媒体流路、又は絞り要素自体とベアリング
   ブロツクとの間の弾性部分に、復帰ばねの作用に
   応じてクランプ作用をなす請求項第１６項に記載
   のスプレーハンドピース。 １８ 前記ベアリングブロツクは前記別の媒体流
   路を通すための通し孔を含んでいる請求項第１７
   項に記載のスプレーハンドピース。 １９ 前記シヤツトオフバルブは握りスリーブの
   長手方向の軸線に平行に、線状に順に配されてい
   る請求項第１５項に記載のスプレーハンドピー
   ス。 ２０ 水の流路用のシヤツトオフバルブは、空気
   の流路用のシヤツトオフバルブよりも下流に配さ
   れている請求項第１５項に記載のスプレーハンド
   ピース。 ２１ 前記分岐流路は前記ベアリングブロツクの
   通し孔を通るように案内されている請求項第１８
   項に記載のスプレーハンドピース。 ２２ 前記シヤツトオフバルブの押ボタンは弾性
   材のカバーにより覆われている請求項第１７項に
   記載のスプレーハンドピース。