JPH0464323B2 - - Google Patents

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JPH0464323B2
JPH0464323B2 JP59103595A JP10359584A JPH0464323B2 JP H0464323 B2 JPH0464323 B2 JP H0464323B2 JP 59103595 A JP59103595 A JP 59103595A JP 10359584 A JP10359584 A JP 10359584A JP H0464323 B2 JPH0464323 B2 JP H0464323B2
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JP
Japan
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cellulose
product
water
cyanoethylated
dielectric constant
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JP59103595A
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JPS60248701A (ja
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Masahiko Yokoshita
Hirosuke Tanada
Motoyasu Saito
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Kojin Co Ltd
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Kojin Co Ltd
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はセルロース起源ポリオール誘導体に関
するものであり、更に詳しくはセルロースを開環
し、還元し、更にシアノエチル化した高誘電性物
質に関するものである。 近年エレクトロルミネツセンス、コンデンサー
等、種々の分野で高誘電性物質が利用されてい
る。特に硫化亜鉛のような発光能をもつ化合物を
誘電体物質中に分散させて形成した層に交流電場
をかけると、発光現象を生ずるエレクトロルミネ
ツセンスは、従来の点発光、線発光とは異なり、
本質的に面発光であり、発光デイスプレイの一端
としてその有用性が見直されている。 例えば液晶表示のバツクライト、自動車のダツ
シユボードのバツクライト、複写機の静電消去灯
その他薄型デイスプレイ等への応用が現に実施さ
れ、更に多方面への応用展開が期待されている。 このような面発光技術の中で、有機分散型エレ
クトロルミネツセンスタイプの発光素子は、比較
的安価であること、軽く、フレキシビリテイーが
あることから、更に高性能なものの開発が期待さ
れている。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、面発光体に要求される主な機能とし
ては、特に輝度が高い事である。一般にエレクト
ロルミネツセンスの輝度を高めるには高性能発光
体を用いること、及び発光体の分散媒体である誘
電性物質として誘電率が高いものを用いることが
有効である。誘電率が高いものを用いることによ
り、エレクトロルミネツセンスの輝度が向上する
ことについては、例えばJournal of Optical
Society of America42巻850頁(1952)にも述べ
られている。 現在有機分散型のエレクトロルミネツセンス素
子製造に用いられている誘電性物質としてはシア
ノエチル化セルロース(誘電率=13〜15)、フツ
化ビニリデン(同7〜8)、フツ化ビニリデン共
重合体(同7〜10)、エポキシ樹脂(同4〜5)
が多用されているが、いずれも誘電率が低いため
エレクトロルミネツセンス素子とした場合の輝度
が低い。その内、シアノエチル化セルロースはフ
イルムにした場合透明性、接着性、可撓性に乏し
く、特に電極との接着に問題がある。この接着性
を改良するためシアノエチル化サツカロースを混
入させる方法もあるが、いずれにしても誘電率の
向上は殆ど認められない。又、フツ素系ポリマー
は誘電率が低い上に、接着性が弱く、共重合によ
り改良しようとする試みもあるが、十分でない。
又、エポキシ樹脂は接着力は強いが可撓性に乏し
く、誘電率も極めて低い。 (問題点を解決するための手段及び作用) 本発明者等は、上記の問題点を解消するため、
鋭意研究した結果、セルロースの少くとも一部の
ピラノース環を開環し、還元した後、シアノエチ
ル化したセルロース起源ポリオール誘導体が従来
の物質に比して著しく高い誘電率を有することを
見い出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
のセルロース起源ポリオール誘導体はセルロース
分子を構成するピラノース環の少くとも一部のピ
ラノース環を開環し、生成する被還元性基すなわ
ちアルデヒド基を還元した後、シアノエチル化し
たことを特徴とするものである。 以下に合成法の例を説明するが、これに限定さ
れるものではない。 まず、ピラノース環の開環は、過沃素酸又は過
沃素酸塩を水その他の溶媒に溶解した中性〜弱酸
性の溶液中で行う。過沃素酸塩としては、カリウ
ム塩、ナトリウム塩が市販されているが、カリウ
ム塩は中性〜弱酸性で難溶であるため、ナトリウ
ム塩を用いるのが好ましい。この反応は過酸化等
の副反応を防ぐため、光をさえぎり、低温で行う
事が好ましく、更に必要により緩衝液を用いる。 又、還元は、接触還元や水素化ホウ素ナトリウ
ム等によつて行うことが出来る。この内、水素化
ホウ素ナトリウムを用いる場合には、生成物がホ
ウ素と安定な化合物をつくるため、イオン交換樹
脂を通すか、あるいはアセチル化して単離後脱ア
セチル化する方法により、精製する必要がある。 次に、シアノエチル化はアクリロニトリルをア
ルカリ触媒を用いてマイケル付加することにより
行うことが出来る。 本発明における中間生成物である開環物の開環
率は開環による生ずる切断部のアルデヒド基をヒ
ドロキシルアミン法により定量することが出来
る。 ヒドロキシルアミン法の測定原理は次の式で示
される。 この式の反応による試験において測定値を a=塩酸標準液の滴定量(ml) b=空試験における塩酸標準液の滴定量(ml) N=塩酸標準液の規定度 S=試料の重量(mg) とすると、 カルボニル基の重量(%)W =28.01×(b−a)×N/S×100 このとき、開環率α(%)は α=162.14×W/100/2×28.01+2.016×W/100×
100 で与えられる。 (発明の効果) 本発明のセルロース基起ポリオール誘導体の特
性は、開環率、還元条件等によつて程度が異なる
が、開環率が15%程度でも誘電率が向上し、更に
開環率が90%程度では誘導率が40以上のものが得
られる。又、開環度が高いものはシアノエチル化
度が向上し、透明性が現われ、更に柔軟性及び接
着性も向上しており、エレクトロルミネツセンス
用高誘導率分散媒としても好適に用いることが出
来る。 (実施例) 以下実施例により具体的に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。 実施例 1 撹拌機付きフラスコに重合度約300のセルロー
ス20.0g及び0.5mol/の過沃素酸水溶液400ml
を加え、室温で1.5時間撹拌後沈澱物を過し、
水洗を繰返し、32.3gの末乾燥開環セルロース
(含水率40%、収率97%)を得た。この一部を採
取し、真空乾燥した後、前記のヒドロキシルアミ
ン法によりカルボニル基を定量分析した結果カル
ボニル基は5.2重量%、すなわち開環率は15.0%
であつた。 次いで、撹拌機付きフラスコに末乾燥セルロー
ス30g、水500ml及び水素化ホウ素ナトリウム1.7
gを混入し、室温にて一昼夜撹拌を続けた。反応
終了後、酢酸を加えて過剰の水素化ホウ素ナトリ
ウムを分解した後、沈澱物を過し、水洗した後
真空乾燥機にて40℃で乾燥し、17.7gの還元体を
得た。 次に、この得られた還元体15g、5%の水酸化
ナトリウム水溶液13.3g及びアクリロニトリル
150mlを撹拌機付きフラスコ中で撹拌しながら55
℃で2.5時間反応を行つた。次いで酢酸を加えて
反応系を酸性にした後、ロータリーエバポレータ
ーにより残余のアクリロニトリルを減圧留去し
た。残渣に水を加え、過水洗後、生成物をアセ
トンに溶解して1μのメンブランフイルターで不
溶物を除去してから多量の純水中へ注いで再沈し
た。沈澱物を真空乾燥機にて40℃で乾燥すると、
白色固体のシアノエチル化物25.3gが得られた。 得られたシアノエチル化物についての諸物性等
を測定した結果を表1に示した。 実施例 2 撹拌機付きフラスコに重合度約300のセルロー
ス20g及び0.5mol/のメタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム水溶液400mlを加え、室温で90時間撹拌後、
沈澱物を過し、水洗を繰り返して29.7gの未乾
燥開環セルロース(水分40%)が得られた。この
一部を取り出し、真空乾燥した後、ヒドロキシル
アミン法にてカルボニル基の定量を行つたところ
カルボニル基は31.4%すなわち開環率90.0%であ
つた。 次に、撹拌機付きフラスコに上記の未乾燥セル
ロース20g、水400ml及び水素化ホウ素ナトリウ
ム7gを混入し、室温にて、一昼夜撹拌を続け
た。反応終了後、酢酸を加えて過剰の水酸化ホウ
素ナトリウムを分解し、反応液を酸性にした後陽
イオン交換樹脂(Dowex−50、ダウケミカル社
製)、陰イオン交換樹脂(Imberlite IRA−410、
ロームアンドハース社製)にて処理し、金属イオ
ン並びにホウ素イオンを除去精製した。精製した
反応液をロータリーエバポレーターで溶媒を減圧
留去し、還元体6.3gを得た。 得られた還元体6g、5.0%水酸化ナトリウム
水溶液5.3g及びアクリロニトリル60mlを撹拌機
付きフラスコに入れ、撹拌しながら55℃で2.5時
間反応を行つた。反応終了後、酢酸を加えて反応
系を酸性にした後、ロータリーエバポレーターに
てアクリロニトリルを減圧留去した。残渣に水を
加え過水洗後、生成物をアセトンに溶解し、
1μのメンブランフイルターで不溶物を除去して
から多量の純水中に注いで再沈した。沈澱物を真
空乾燥機にて40℃で乾燥し、10.1gのシアノエチ
ル化物が得られた。 得られたシアノエチル化物について諸物性等を
測定した結果を表1に示した。 実施例 3 実施例2と同様の方法で開環して得られた未乾
燥セルロース(含水率40%)50g、ラネーニツケ
ル触媒(W−7)15ml、水400mlを1オートク
レーブに仕込み、水素圧を30Kg/cm2に設定し、80
℃にて、2.5時間、接触還元を行つたところ、
0.33molの水素を吸収した。反応液を遠心分離し
て上澄液を採り、更に過して触媒を除去した
後、溶液の水をロータリーエバポレーターで減圧
留去し、残渣を40℃で真空乾燥すると、還元体
22.0gを得た。 得られた還元体20.0g、5%水酸化ナトリウム
水溶液17.7g及びアクリロニトリル200mlを撹拌
機付きフラスコに入れ、撹拌しながら、55℃で
2.5時間反応を行つた。反応終了後酢酸を加えて
反応系を酸性にした後、ロータリーエバポレータ
ーでアクリロニトリルを減圧留去した。残渣に純
水を加え、生成物を沈澱させ、十分に水洗後、ア
セトンに溶解し、1μのメンブランフイルターで
過後、多量の純水に注ぎ、再沈した。次いで沈
澱物を40℃で真空乾燥すると、31.3gのシロツプ
状のシアノエチル化物が得られた。得られたシア
ノエチル化物について諸物性等を測定した結果を
表1に示した。 比較例 1 撹拌機付きフラスコに重合度300のセルロース
20g、5%の水酸化ナトリウム水溶液17.7gを加
え、室温で30分間撹拌を行つた後、アクリロニト
リル200mlを加え、55℃で2.5時間反応を行つた。
反応終了後、酢酸を加えて系を中和し、ロータリ
ーエバポレーターにて、アクリロニトリルを減圧
留去した。残渣に水を加え過水洗後、生成物を
アセトンに溶解し、1μのメンブランフイルター
で不溶物を除去してから、多量の純水中へ注いで
再沈した。次いで沈澱物を真空乾燥機にて、40℃
で乾燥して32.5gのシアノエチル体が得られた。 得られたシアノエチル化物について諸物性等を
測定した結果を表1に示した。 参考例 1 誘電分散媒体として実施例2で得られた本発明
のシアノエチル化物(誘電率=31)10gと別に作
製したシアノエチル化ポリビニルアルコール(誘
電率=14)10gとの混合組成物の30%ジメチルホ
ルムアミド溶液に、該組成物の固形分と重量比で
1:1になるように電場発光素子用の硫化亜鉛系
発光体を混合し、ホモミキサーを用いて十分に分
散せしめた。この分散液をアルミニウム箔上にス
クリーン印刷で厚み50μになるように塗布し、一
昼夜60℃で真空乾燥した。 この塗布面にポリエステルフイルムに酸化イン
ジウムを蒸着した透明導電性フイルムの蒸着面を
熱圧着し、アルミ箔及び透明導電性蒸着面にそれ
ぞれ電極端子を取りつけ、最後に接着層を設けた
ポリフツ化ビニリデン系防湿フイルムで挟んで熱
圧着し、一体化することにより、電場発光素子を
作製した。この素子は電極面と発光層との間の密
着性もよく、又、可撓性がよく、この端子に
100V、60Hzの電圧をかけたところ輝度15Cd/m2
の強い発光を認めた。 なお、上記の混合組成物の誘電率の実測値は
27.2であつた。 参考例 2 誘電分散媒体として参考例1で用いたシアノエ
チル化ポリビニルアルコール(誘電率=14)のみ
を用いた他は、参考例1と全く同様にして電場発
光素子を作製した。 この端子に100V、60Hzの電圧をかけたところ、
輝度5Cd/m2のやや弱い発光を認めた。 以上のように本発明の誘電率が高いセルロース
起源ポリオール誘導体を用いた発光素子は実用性
の高いものであつた。
【表】
【表】 以上の結果からもわかるように、セルロースの
ピラノース環を開環してエーテル化した後、シア
ノエチル化したものはシアノエチル化の置換度が
高くなり、誘電率も向上する傾向があり、特に開
環度が高いものは誘電率が著しく高く、且、透明
性を有する価値ある物質であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図はそれぞれ実施例
1、2及び3で得られたシアノエチル化物の赤外
吸収スペクトルのチヤートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロースを構成するピラノース環の少くと
    も一部のピラノース環を開環し、生成する官能基
    を還元した後シアノエチル化したセルロース起源
    ポリオール誘導体。 2 ピラノース環の開環率が15%以上である事を
    特徴とする誘電率がすぐれた特許請求の範囲第一
    項のセルロース起源ポリオール誘導体。
JP59103595A 1984-05-24 1984-05-24 セルロ−ス起源ポリオ−ル誘導体 Granted JPS60248701A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59103595A JPS60248701A (ja) 1984-05-24 1984-05-24 セルロ−ス起源ポリオ−ル誘導体

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JP59103595A JPS60248701A (ja) 1984-05-24 1984-05-24 セルロ−ス起源ポリオ−ル誘導体

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JPS60248701A JPS60248701A (ja) 1985-12-09
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