JPH0464160B2 - - Google Patents
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- JPH0464160B2 JPH0464160B2 JP61106691A JP10669186A JPH0464160B2 JP H0464160 B2 JPH0464160 B2 JP H0464160B2 JP 61106691 A JP61106691 A JP 61106691A JP 10669186 A JP10669186 A JP 10669186A JP H0464160 B2 JPH0464160 B2 JP H0464160B2
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Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はデイスプレイ装置等に用いられるEL
(エレクトロルミネツセンス)デイスプレイパネ
ルに関し、特に印加電圧を低くてすむELパネル
並びにその製造方法に関する。
(エレクトロルミネツセンス)デイスプレイパネ
ルに関し、特に印加電圧を低くてすむELパネル
並びにその製造方法に関する。
(従来の技術)
従来、この種の技術として本願出願人の先の出
願に係る特願昭60−193135号に開示される技術が
ある。
願に係る特願昭60−193135号に開示される技術が
ある。
従来この種の装置は第2図に示す様にガラス基
板11上に複数本の電極子としてパターニングさ
れた透明電極12を設け、さらにその上に高抵抗
率SiO2膜13→低抵抗率Ta2O5膜14→発光層1
5→低抵抗率Ta2O5膜16→高抵抗率SiO2膜17
→背面電極18と順次積層してある。背面電極1
8は前記透明電極12とは直角に交差するように
配設されており透明電極12と背面電極18との
間に交流電圧を印加すると両電極の交差点部がド
ツトとして発光し、複数個のドツトをマトリクス
状に発光させ、文字および画素を表示する。とこ
ろで上記文献にも示される如く発光層15の両側
に低抵抗率Ta2O5膜14及び16を設けると高輝
度発光が得られることがわかつており、この低抵
抗率Ta2O5膜14,16はTa2O5粉末をプレス成
形し、500℃以上の温度で焼成したペレツトを電
子ビーム蒸着法を用いるにより容易に形成され
る。このTa2O5膜14,16の抵抗率は107〜109
Ωcm(104〜106V/cmにおいて)である。
板11上に複数本の電極子としてパターニングさ
れた透明電極12を設け、さらにその上に高抵抗
率SiO2膜13→低抵抗率Ta2O5膜14→発光層1
5→低抵抗率Ta2O5膜16→高抵抗率SiO2膜17
→背面電極18と順次積層してある。背面電極1
8は前記透明電極12とは直角に交差するように
配設されており透明電極12と背面電極18との
間に交流電圧を印加すると両電極の交差点部がド
ツトとして発光し、複数個のドツトをマトリクス
状に発光させ、文字および画素を表示する。とこ
ろで上記文献にも示される如く発光層15の両側
に低抵抗率Ta2O5膜14及び16を設けると高輝
度発光が得られることがわかつており、この低抵
抗率Ta2O5膜14,16はTa2O5粉末をプレス成
形し、500℃以上の温度で焼成したペレツトを電
子ビーム蒸着法を用いるにより容易に形成され
る。このTa2O5膜14,16の抵抗率は107〜109
Ωcm(104〜106V/cmにおいて)である。
また、高抵抗率SiO2膜13及び17はSiO2タ
ーゲツトをAr+O2ガス雰囲気中でスパツタ法を
用いて形成されるもので、1012〜1014Ωcm(104〜
106V/cmにおいて)と高抵抗率である。通常低
抵抗率Ta2O5膜14及び16の膜厚は500〜3500
〓、高抵抗率SiO2膜13及び17の膜厚は400〜
1000〓に選ばれている。また発光層15はZnS:
Mnを電子ビーム蒸着法で形成されている。この
ようなELデイスプレイパネルへの印加電圧を低
電圧化する方法としては高抵抗率SiO2膜13,
17あるいは低抵抗率Ta2O5膜14,16の少な
くともいずれか一方に高誘電率材料を用いればよ
いが、高抵抗率SiO2膜13及び17の役割はEL
デイスプレイパネルに流れる電流を制限するほか
に、背面電極18をパターニングするとき、発光
層15がエツチング液に腐食されないようにする
パツシベーシヨン膜の役割も果させるため、実験
の結果、SiO2膜が用いられている。従つて低抵
抗率Ta2O5膜14及び16の代りに高誘電率の材
料を用いる方がELパネルの信頼性からは良い。
このような材料として、とくにBaTiO3は高誘電
率材料の代表的なものであり、ELパネルの低電
圧化が期待できる。
ーゲツトをAr+O2ガス雰囲気中でスパツタ法を
用いて形成されるもので、1012〜1014Ωcm(104〜
106V/cmにおいて)と高抵抗率である。通常低
抵抗率Ta2O5膜14及び16の膜厚は500〜3500
〓、高抵抗率SiO2膜13及び17の膜厚は400〜
1000〓に選ばれている。また発光層15はZnS:
Mnを電子ビーム蒸着法で形成されている。この
ようなELデイスプレイパネルへの印加電圧を低
電圧化する方法としては高抵抗率SiO2膜13,
17あるいは低抵抗率Ta2O5膜14,16の少な
くともいずれか一方に高誘電率材料を用いればよ
いが、高抵抗率SiO2膜13及び17の役割はEL
デイスプレイパネルに流れる電流を制限するほか
に、背面電極18をパターニングするとき、発光
層15がエツチング液に腐食されないようにする
パツシベーシヨン膜の役割も果させるため、実験
の結果、SiO2膜が用いられている。従つて低抵
抗率Ta2O5膜14及び16の代りに高誘電率の材
料を用いる方がELパネルの信頼性からは良い。
このような材料として、とくにBaTiO3は高誘電
率材料の代表的なものであり、ELパネルの低電
圧化が期待できる。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、BaTiO3をプレス成形し、1000
℃以上の温度で焼成したペレツトを用い、電子ビ
ーム蒸着法で薄膜成形しようとしても融点が高い
ためBaO,TiO,TiO2,O2ガスなどに分解し、
放出されたO2ガスで真空度が下がり電子ビーム
を照射できなくなつたりBaO,TiOが火花になつ
て飛散するため、BaTiO3の薄膜が形成できない
という欠点があつた。また、スパツタ法により薄
膜成形する場合もガラス基板を800℃以上に加熱
しなければ高誘電率を得られないため、ガラス基
板が溶融し薄膜形成できず、また、抵抗率も1010
Ωcm以上になり、このため高輝度発光が得られな
いという欠点があつた。
℃以上の温度で焼成したペレツトを用い、電子ビ
ーム蒸着法で薄膜成形しようとしても融点が高い
ためBaO,TiO,TiO2,O2ガスなどに分解し、
放出されたO2ガスで真空度が下がり電子ビーム
を照射できなくなつたりBaO,TiOが火花になつ
て飛散するため、BaTiO3の薄膜が形成できない
という欠点があつた。また、スパツタ法により薄
膜成形する場合もガラス基板を800℃以上に加熱
しなければ高誘電率を得られないため、ガラス基
板が溶融し薄膜形成できず、また、抵抗率も1010
Ωcm以上になり、このため高輝度発光が得られな
いという欠点があつた。
本発明は以上述べた高誘電率で、かつ、低抵抗
率のBaTiO3膜が得られないという欠点を解決
し、ELデイスプレイパネルの低電圧化を図るこ
とを目的とする。
率のBaTiO3膜が得られないという欠点を解決
し、ELデイスプレイパネルの低電圧化を図るこ
とを目的とする。
(問題点を解決するための手段)
本発明は前述の問題点を解決するために、透明
基板上に、透明電極と、高抵抗率の第1の絶縁膜
と、低抵抗率の第2の絶縁膜と、発光装置、低抵
抗率の第3の絶縁膜と、高抵抗率の第4の絶縁膜
と、背面電極とを順次積層してなるELデイスプ
レイパネルにおいて、前記第2の絶縁膜及び前記
第3の絶縁膜がTa2O5とBaTiO3の混合物からな
るようにしたものである。また、前記第2の絶縁
膜及び前記第3の絶縁膜においては、BaTiO3が
80重量%以下含まれることが適当である。このよ
うなELパネルにおいて、第2、第3の絶縁膜は、
Ta2O5粉末と80重量%以下のBaTiO3粉末もしく
は(BaCO3+TiO2)粉末とを混合し、この混合
物をプレス成形後500℃以上の温度で大気中もし
くは真空中で焼成して作つたペレツトを用いて電
子ビーム蒸着法により形成される。
基板上に、透明電極と、高抵抗率の第1の絶縁膜
と、低抵抗率の第2の絶縁膜と、発光装置、低抵
抗率の第3の絶縁膜と、高抵抗率の第4の絶縁膜
と、背面電極とを順次積層してなるELデイスプ
レイパネルにおいて、前記第2の絶縁膜及び前記
第3の絶縁膜がTa2O5とBaTiO3の混合物からな
るようにしたものである。また、前記第2の絶縁
膜及び前記第3の絶縁膜においては、BaTiO3が
80重量%以下含まれることが適当である。このよ
うなELパネルにおいて、第2、第3の絶縁膜は、
Ta2O5粉末と80重量%以下のBaTiO3粉末もしく
は(BaCO3+TiO2)粉末とを混合し、この混合
物をプレス成形後500℃以上の温度で大気中もし
くは真空中で焼成して作つたペレツトを用いて電
子ビーム蒸着法により形成される。
(作用)
前述の説明の如く、本発明は発光層の両側に低
抵抗率絶縁膜を設けたELパネルにおいて、Ta2
O5とBaTiO3の混合材料をペレツトとし、電子ビ
ーム蒸着法により、ガラス基板を加熱することな
く、高誘電率でかつ、低抵抗率の(Ta2O5+
BaTiO3)膜を形成しているため、ELデイスプレ
イパネルの低電圧での駆動が可能となり、しかも
高輝度発光に適したTa2O5絶縁膜の特長も損なわ
れない。
抵抗率絶縁膜を設けたELパネルにおいて、Ta2
O5とBaTiO3の混合材料をペレツトとし、電子ビ
ーム蒸着法により、ガラス基板を加熱することな
く、高誘電率でかつ、低抵抗率の(Ta2O5+
BaTiO3)膜を形成しているため、ELデイスプレ
イパネルの低電圧での駆動が可能となり、しかも
高輝度発光に適したTa2O5絶縁膜の特長も損なわ
れない。
(実施例)
第1図は本発明の一実施例を示すELデイスプ
レイパネルの構造図であつて、ガラス基基板1上
にIn2O3,SnO2などから成り、複数本の電極とし
てパターニングされた透明電極2を設け、さらに
この各透明電極2及びその間の部分の上全面に高
抵抗率SiO2絶縁膜3を形成し、更に該高抵抗率
SiO2膜3上に低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)絶縁
膜4→発光層5→低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)
絶縁膜6→高抵抗率SiO2絶縁膜7→背面電極8
と順次積層してある。前記高抵抗率SiO2膜3及
び7は電流制限の機能をもたせるものであるから
1012〜1014Ωcm(104〜106V/cmにおいて)の抵
抗率が必要であるのでSiO2をターゲツトとし
(Ar+O2)ガス雰囲気中でスパツタ法により400
〜1000〓の膜厚に形成されている。ところで低抵
抗率(Ta2O5+BaTiO3)膜4及び6は、高輝度
発光のための電子供給層としての機能を有するた
め特願昭60−193135号に示されている低抵抗率
Ta2O5膜と同様に107〜109Ωcm(104〜106V/cm
の電界強度において)の抵抗率が必要となる。こ
の低抵抗Ta2O5膜は特願昭60−193135号にも記載
の如く電子ビーム蒸着法により容易に得られるこ
とがわかつている。しかし、BaTiO3は誘電率を
1000以上にできる材料であることは良く知られて
いるが、薄膜形成が難しく電子ビーム蒸着法で
は、BaTiO3のペレツトに電子ビームを照射し、
局所的に加熱するとBaTiO3からO2ガスが分解さ
れ、O2ガスを放出し、蒸着装置の真空度を下げ、
電子ビームを発生できなくなるので、薄膜化でき
ない。またスパツタ法においても、高誘電率を得
るためには800℃以上の温度を必要とするが、ガ
ラス基板の融点より高い温度であるため、ガラス
基板上には形成できないし、また抵抗率は1010Ω
cm以上の高抵抗率となるため高輝度が得られな
い。ところが、Ta2O5はプレス成形後500℃以上、
特に真空中で焼成するとTaとO2ガスへの分解が
少なく、電子ビーム蒸着法で容易に薄膜化できる
のでTa2O5粉末にBaTiO3粉末もしくは(BaCO3
+TiO2)粉末を混合し、プレス成形後500℃以上
の温度で焼成したペレツトを用いて電子ビーム蒸
着法で低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)膜4および
6が容易に形成できる。すなわち、(Ta2O5+
BaTiO3)のペレツトに電子ビームを照射すると
Ta2O5は容易に溶融し、溶けたTa2O5でBaTiO3
を一様に加熱溶融し、BaTiO3の分解を少なくす
るばかりでなく、Ba,TiOなどに分解した分子
が再び化学反応により、BaTiO3となり、ガラス
基板1上に(Ta2O5+BaTiO3)膜として蒸着さ
れ、また、この膜は結晶化されているため、高誘
電率を示す。さらにこの膜中のTa2O5及び
BaTiO3はともに酸素欠損状態となるので低抵抗
率となる。実験によれば、10-5〜10-7Torrの真
空度で蒸着すれば、安定して107〜109Ωcm(104
〜106V/cmにおいて)の低抵抗率を示す絶縁膜
が得られる。この際BaTiO3の量が多くなると電
子ビーム蒸着ではO2ガスの放出が多くなり、行
いにくくなるが、ペレツトを製作する時に焼成温
度を1000℃以上に高め、真空中で焼成すると、プ
レス成形時に混入した空気をペレツト中から放出
できるので蒸着中のガスの放出を少なくでき、蒸
着し易くなる。しかし、BaTiO3の量を80重量パ
ーセント以上になると蒸着できなくなる。上述の
如くして形成される低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)
膜4および6は500〜3500〓の膜厚に設けられる。
レイパネルの構造図であつて、ガラス基基板1上
にIn2O3,SnO2などから成り、複数本の電極とし
てパターニングされた透明電極2を設け、さらに
この各透明電極2及びその間の部分の上全面に高
抵抗率SiO2絶縁膜3を形成し、更に該高抵抗率
SiO2膜3上に低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)絶縁
膜4→発光層5→低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)
絶縁膜6→高抵抗率SiO2絶縁膜7→背面電極8
と順次積層してある。前記高抵抗率SiO2膜3及
び7は電流制限の機能をもたせるものであるから
1012〜1014Ωcm(104〜106V/cmにおいて)の抵
抗率が必要であるのでSiO2をターゲツトとし
(Ar+O2)ガス雰囲気中でスパツタ法により400
〜1000〓の膜厚に形成されている。ところで低抵
抗率(Ta2O5+BaTiO3)膜4及び6は、高輝度
発光のための電子供給層としての機能を有するた
め特願昭60−193135号に示されている低抵抗率
Ta2O5膜と同様に107〜109Ωcm(104〜106V/cm
の電界強度において)の抵抗率が必要となる。こ
の低抵抗Ta2O5膜は特願昭60−193135号にも記載
の如く電子ビーム蒸着法により容易に得られるこ
とがわかつている。しかし、BaTiO3は誘電率を
1000以上にできる材料であることは良く知られて
いるが、薄膜形成が難しく電子ビーム蒸着法で
は、BaTiO3のペレツトに電子ビームを照射し、
局所的に加熱するとBaTiO3からO2ガスが分解さ
れ、O2ガスを放出し、蒸着装置の真空度を下げ、
電子ビームを発生できなくなるので、薄膜化でき
ない。またスパツタ法においても、高誘電率を得
るためには800℃以上の温度を必要とするが、ガ
ラス基板の融点より高い温度であるため、ガラス
基板上には形成できないし、また抵抗率は1010Ω
cm以上の高抵抗率となるため高輝度が得られな
い。ところが、Ta2O5はプレス成形後500℃以上、
特に真空中で焼成するとTaとO2ガスへの分解が
少なく、電子ビーム蒸着法で容易に薄膜化できる
のでTa2O5粉末にBaTiO3粉末もしくは(BaCO3
+TiO2)粉末を混合し、プレス成形後500℃以上
の温度で焼成したペレツトを用いて電子ビーム蒸
着法で低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)膜4および
6が容易に形成できる。すなわち、(Ta2O5+
BaTiO3)のペレツトに電子ビームを照射すると
Ta2O5は容易に溶融し、溶けたTa2O5でBaTiO3
を一様に加熱溶融し、BaTiO3の分解を少なくす
るばかりでなく、Ba,TiOなどに分解した分子
が再び化学反応により、BaTiO3となり、ガラス
基板1上に(Ta2O5+BaTiO3)膜として蒸着さ
れ、また、この膜は結晶化されているため、高誘
電率を示す。さらにこの膜中のTa2O5及び
BaTiO3はともに酸素欠損状態となるので低抵抗
率となる。実験によれば、10-5〜10-7Torrの真
空度で蒸着すれば、安定して107〜109Ωcm(104
〜106V/cmにおいて)の低抵抗率を示す絶縁膜
が得られる。この際BaTiO3の量が多くなると電
子ビーム蒸着ではO2ガスの放出が多くなり、行
いにくくなるが、ペレツトを製作する時に焼成温
度を1000℃以上に高め、真空中で焼成すると、プ
レス成形時に混入した空気をペレツト中から放出
できるので蒸着中のガスの放出を少なくでき、蒸
着し易くなる。しかし、BaTiO3の量を80重量パ
ーセント以上になると蒸着できなくなる。上述の
如くして形成される低抵抗率(Ta2O5+BaTiO3)
膜4および6は500〜3500〓の膜厚に設けられる。
また、発光層5はZnSを母材とし、Mn,Tbな
どを発光中心とした薄膜として電子ビーム蒸着法
又はスパツタ法で形成される。
どを発光中心とした薄膜として電子ビーム蒸着法
又はスパツタ法で形成される。
さらに、背面電極8は透明電極2に対し直角方
向に配設されており、背面電極8と透明電極2と
の間に交流電圧を印加すると両電極の交差点部が
ドツトとして発光する。このようなELデイスプ
レイパネルにおいて複数個のドツトをマトリクス
状に発光させ、文字および図形を表示する。
向に配設されており、背面電極8と透明電極2と
の間に交流電圧を印加すると両電極の交差点部が
ドツトとして発光する。このようなELデイスプ
レイパネルにおいて複数個のドツトをマトリクス
状に発光させ、文字および図形を表示する。
(発明の効果)
以上、詳細に説明したように本発明によれば、
高誘電率材料であるBaTiO3をTa2O5に混合させ
たペレツトを用いて電子ビーム蒸着法で(Ta2O5
+BaTiO3)薄膜の形成ができ、(Ta2O5+
BaTiO3)膜を発光層の上、下面に設けたことに
より、高輝度発光が得られるTa2O5の特長を生か
し、かつ、高誘電率が得られるBaTiO3の特長を
も生かしたELデイスプレイパネルが実現でき、
高輝度発光かつ、印加電圧の低電圧化が図れると
いう効果が期待できる。
高誘電率材料であるBaTiO3をTa2O5に混合させ
たペレツトを用いて電子ビーム蒸着法で(Ta2O5
+BaTiO3)薄膜の形成ができ、(Ta2O5+
BaTiO3)膜を発光層の上、下面に設けたことに
より、高輝度発光が得られるTa2O5の特長を生か
し、かつ、高誘電率が得られるBaTiO3の特長を
も生かしたELデイスプレイパネルが実現でき、
高輝度発光かつ、印加電圧の低電圧化が図れると
いう効果が期待できる。
第1図は本発明の一実施例の構造を示す断面
図、第2図は従来のELデイスプレイパネルの構
造を示す断面図。 1……ガラス基板、2……透明電極、3……高
抵抗率SiO2絶縁膜、4……低抵抗率(Ta2O5+
BaTiO3)絶縁膜、5……発光層、6……低抵抗
率(Ta2O5+BaTiO3)絶縁膜、7……高抵抗率
SiO2絶縁膜、8……背面電極。
図、第2図は従来のELデイスプレイパネルの構
造を示す断面図。 1……ガラス基板、2……透明電極、3……高
抵抗率SiO2絶縁膜、4……低抵抗率(Ta2O5+
BaTiO3)絶縁膜、5……発光層、6……低抵抗
率(Ta2O5+BaTiO3)絶縁膜、7……高抵抗率
SiO2絶縁膜、8……背面電極。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 透明基板上に、透明電極と、高抵抗率の第1
の絶縁膜と、低抵抗率の第2の絶縁膜と、発光層
と、低抵抗率の第3の絶縁膜と、高抵抗率の第4
の絶縁膜と、背面電極とを順次積層してなるEL
デイスプレイパネルにおいて、 前記第2の絶縁膜及び前記第3の絶縁膜がTa2
O5とBaTiO3との混合物からなることを特徴とす
るELデイスプレイパネル。 2 前記第2の絶縁膜及び前記第3の絶縁膜にお
いて、 BaTiO3が80重量%以下含まれることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載のELデイスプレ
イパネル。 3 透明基板上に、透明電極と、高抵抗の第1の
絶縁膜と、低抵抗の第2の絶縁膜と、発光層と、
低抵抗の第3の絶縁層と、高抵抗の第4の絶縁膜
と、背面電極とを順次積層する各工程を具備する
ELデイスプレイパネルの製造方法において、 Ta2O5粉末と80重量%以下のBaTiO3粉末もし
くは(BaCO3+TiO2)粉末とを混合し、 この混合物をプレス成形後500℃以上の温度で
大気中もしくは真空中で焼成して作つたペレツト
を用いて電子ビーム蒸着法により前記第2の絶縁
膜及び前記第3の絶縁膜を形成することを特徴と
するELデイスプレイパネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61106691A JPS62264595A (ja) | 1986-05-12 | 1986-05-12 | Elデイスプレイパネル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61106691A JPS62264595A (ja) | 1986-05-12 | 1986-05-12 | Elデイスプレイパネル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62264595A JPS62264595A (ja) | 1987-11-17 |
JPH0464160B2 true JPH0464160B2 (ja) | 1992-10-14 |
Family
ID=14440063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61106691A Granted JPS62264595A (ja) | 1986-05-12 | 1986-05-12 | Elデイスプレイパネル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62264595A (ja) |
-
1986
- 1986-05-12 JP JP61106691A patent/JPS62264595A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62264595A (ja) | 1987-11-17 |
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