JPH0462312B2 - - Google Patents

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JPH0462312B2
JPH0462312B2 JP62238169A JP23816987A JPH0462312B2 JP H0462312 B2 JPH0462312 B2 JP H0462312B2 JP 62238169 A JP62238169 A JP 62238169A JP 23816987 A JP23816987 A JP 23816987A JP H0462312 B2 JPH0462312 B2 JP H0462312B2
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optically active
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tartrate
hydroperoxide
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NITSUSAN KAGAKU KOGYO KK
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はγ位にハロゲン原子を有すると共に、
分子内にエポキシ基を有する光学活性アルコール
及びその製造法に関し、特にこれらエポキシ基を
有する化学活性アルコール及び対応する光学活性
アリルアルコールをそれぞれ光学純度よる分離す
る分割法を含む。 従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 2級アリルアルコールはそれ自体有用な化合物
であり、また、有用な合成中間体として従来より
広く認められている。特に、近年分子構造中に2
級アリルアルコールの骨格を含む各種生理活性化
合物が広く知られるようになつているが、これら
の化合物は多くは化学活性体であり、2級アリル
アルコールの光学活性体の合成は工業的に重要な
課題となつている。 特に、最終目的化合物(多くは光学活性なアリ
ルアルコールの骨格をその分子構造中に含み、一
層複雑な化合物及びその立体異性体となつてい
る)の合成を考えた場合、これらのものを有利に
合成できる中間体として種々の反応操作が極めて
容易に行える化学活性を有するアリルアルコール
が望まれている。 例えば、新しい型の医薬品であるプロスタグラ
ンジン系化合物の合成において、γ位にハロゲン
原子を有する光学活性アリルアルコール〔〕 は水素基の置換した炭素原子上の不斉を光延反応
等で反転させてγ位にハロゲン原子を有す光学活
性アリルアルコール〔〕 (式中、Aはハロゲン原子を、Rは飽和又は不飽
和の炭素数1〜10の置換もしくは未置換のアルキ
ル基又は置換もしくは未置換のフエニル基を表わ
す。) に変えた後、或いはγ位にハロゲン原子を有する
光学活性アリルアルコール〔〕はそのままでω
側鎖の原料として用いられることが良く知られて
いる(J.W.Patterson,Jr.ら、J.Org.Chem.,39
2506(1974))。 従来、光学活性な2級アリルアルコールの合成
法としては下記式に示される共役エノン〔〕の
不斉還元による方法(野依ら、J.Am.Chem.
Soc.,101,5843(1979)等)、 或いは下記式に示される共役イノン〔〕の不
斉還元後、ハイドロアルミ化反応し、更にハロゲ
ン化して得る方法(C.J.Sihら、J.Am.Chem.
Soc.,97 857(1975)等)、更には共役イノンの
不斉還元後、水添する方法(野依ら、J.Am.
Chem.Soc.,106,6717(1984))が良く知られて
いる。 しかし、これらの方法は不斉源として高価な酵
素や高価な光学活性ビナフトールを用いる必要が
あり、また得られる化合物〔a〕の光学純度も
95%ee以下と低く、反応条件も低基質濃度やかな
りの定温(例えば−100℃)を必要とする等、工
業的な製法としては問題点が数多かつた。 一方、香月、シヤープレスらはアリルアルコー
ルのチタンテトラアルコキサイド及び光学活性な
酒石酸ジエステルを用い、ターシヤリーブチルハ
イドロパーオキサイドのような過酸化物でエポキ
シ化反応を行う速度論的光学分割法が光学活性な
アリルアルコール類の合成法として極めて有用で
あることを示した(特開昭57−122072,USP−
4471130,USP−4594439)。 この、いわゆる「シヤープレス酸化反応」は不
斉源として酒石酸ジエステルという安価な原料を
用いる点で他の方法よりも優れている。また、最
近はこの不斉源の量も触媒量まで減らせることが
明らかとなつたため、更にその重量性が増してい
る(K.B.Sherplessら、J.Org.Chem.,51,1922
(1986))。 しかしながら、シヤープレスらの方法にも種々
問題がある。即ち、第1の問題として、シヤープ
レスらの開示している2級アリルアルコールにお
ける速度論的光学分割では、エポキシ化反応を一
層速く受ける特定の光学活性アリルアルコール
と、より遅くエポキシ化反応を受ける対応する逆
の光学活性アリルアルコールとの速度比が多くの
場合十分でなく、例えばシヤープレスらのエポキ
シ化反応の原料であるラセミ体のアリルアルコー
ルを通常60%以上エポキシ化しないと純度の極め
て高い光学活性なアリルアルコールが得られない
(K.B.Sharplessら、J.Am.Chem.Soc.,103
6237(1981))。 このことは、有用な光学活性の2級アリルアル
コールを得ようとした場合、原料のラセミ体の2
級アリルアルコールの60%以上を無駄にすること
になり、工業的に実施しようとしてもこの工程で
収率が40%以下となつて非常に不利である。更
に、多くの場合はこの工程以後に多くの化学反応
操作を実施して一層複雑な最終生成物にすること
を考えると、全体の収率が非常に小さくなるとい
う問題がある。 第2の問題としてシヤープレスらの開示してい
るアリルアルコールでは、シス体は極めて光学分
割効率が悪く、シス体のアリルアルコールの光学
分割としては実際的な有用性が低いという問題点
を有している。 また、第3の問題としてシヤープレスらの開示
しているアリルアルコールでは電子吸引性のハロ
ゲン原子を持つ化合物、例えばブロム原子を有す
る化合物〔〕又は酸化され易い原子、例えば硫
黄原子〔〕やハロゲン原子を有する化合物
〔〕のような反応基質の例がなく、これらはエ
ポキシ化反応時間が進行しない可能性があり、や
はり有効な光学分割法とはなり得なかつた。 エポキシ化反応自体が進行しない理由として
は、ハロオレフインは二重結合の電子密度が低
く、一般に酸化反応が遅いと考えられること及び
オレフインの酸化よりもハロゲン原子或いは硫黄
原子の酸化の方が速い可能性があること等が挙げ
られる。 本発明はこれらシヤープレスらの反応の有効性
の3つの限界という問題点を克服するためになさ
れたものであつて、新規な有効な光学活性アルコ
ール及びその製造法並びにこれら光学活性アルコ
ールの分割法を提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明者は上記目的を達成するため鋭意研究を
進めた結果、γ位にハロゲン原子を有するトラン
ス型アリルアルコール〔〕 をチタンテトラアルコキシサイド及び光学活性な
酒石酸ジエステルの存在下、ハイドロパーオキサ
イドで酸化することにより、従来は決して得られ
なかつた光学分割効率で下記の反応が進行し、ア
ンチ体の新規光学活性エポキシアルコール〔〕
と光学活性アリルアルコール〔〕或いは新規光
学活性エポキシアルコール〔〕と光学活性アリ
ルアルコール〔〕が得られることを見い出し、
本発明をなすに至つたものである。 一般式〔〕 (但し、Rは炭素数1〜10の置換もしくは未置換
のアルキル基又は置換もしくは未置換のフエニル
基を、Aはハロゲン原子を表わす。) で表わされるγ位にハロゲン原子を有する新規な
光学活性アルコールを提供する。 また、本発明は (但し、Rは炭素数1〜10の置換もしくは未置換
のアルキル基又は置換もしくは未置換のフエニル
基を、Aはハロゲン原子を表わす。) で表わされるγ位にハロゲン原子を有するトラン
ス型のアリルアルコールをチタンテトラアルコキ
サイド及び光学活性酒石酸ジエステルの存在下に
ハイドロパーオキサイドで酸化することを特徴と
する前記一般式〔〕又は〔〕 で表わされる化合物から選ばれるγ位にハロゲン
原子を有する光学活性アルコールの製造法を提供
するものである。 この場合、この製造法において、一般式〔〕
で示されるトランス型のアリルアルコールが一般
式〔〕 及び一般式〔〕 (式中、Rは飽和又は不飽和の炭素数1〜10の置
換もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは
未置換のフエニル基を、Aはハロゲン原子を表わ
す。) で示される光学活性アリルアルコールのラセミ体
又は混合物であり、このラセミ体又は混合物のチ
タンテトラアルコキシサイド及び光学活性酒石酸
ジエステルの存在下にハイドロパーオキサイドで
酸化することにより、上記光学活性酒石酸ジエス
テルの光学活性に応じて上記光学活性アリルアル
コール〔〕又は〔〕を優先的に反応させて、
一般式〔〕又は〔〕で示されるエポキシ基を
有する光学活性アルコールとこの反応に未関与の
光学活性アリルアルコール〔〕又は〔〕の混
合物を得、次いでこれらエポキシ基を有する光学
活性アルコール〔〕又は〔〕を光学活性アリ
ルアルコール〔〕又は〔〕から分離する光学
活性アルコールの分割法が提供される。 本発明の一般式〔〕、〔〕、更に〔〕、〔〕
で表わされるアルコール類は、従来シヤープレス
らのほかの方法では容易には得られなかつた多く
の立体規制された2級アリルアルコール、エポキ
シアルコール、1,2−ジオール、1,3−ジオ
ール等をその骨格に含む複雑な生理活性物質を合
成するために有用である。エポキシアルコール
は、それ自体有用な化合物であり、また更に、合
成中間体として有用である。即ち、近年分子構造
中に光学活性なエポキシ基を含む生理活性化合物
が増加していること、光学活性エポキシ基を立体
特異的に反応させて得られる化合物、例えば光学
活性2級アリルアルコールや光学活性1,2−ジ
オールや光学活性1,3−ジオールも生理活性化
合物として有用であること等による。しかし、変
換が容易な原子、即ちハロゲン等の原子をγ位に
有する光学活性なエポキシアルコール〔〕及び
〔〕はこれまで知られておらず、工業的な大き
な障害となつていたものである。 本発明の特徴として第1番目に光学分割効率が
挙げられる。即ち、γ位にハロゲンゲン原子を有
する2級アリルアルコール(ラセミ又は2種の光
学対掌体の混合物)化合物〔〕をチタンテトラ
アルコキサイド及び光学活性な酒石酸ジエステル
を用いてハイドロパーオキサイドで酸化すると、
用いた酒石酸ジエステルの光学的構造に対応し
て、用いた反応基質の化合物〔〕の一方の光学
異性体ば素速くエポキシ化反応を受け、逆の光学
異性体は極めてゆつくりエポキシ化反応を受け
る。即ち、後述の実施例27、28より明らかなよう
に、酒石酸ジエステルの光学的構造に対応して、
エポキシ化反応を素速く受ける化合物〔〕の一
方の光学異性体が殆んど全てエポキシ化反応を受
けた後、化合物〔〕の他方の光学異性体が非常
にゆつくりとエポキシ化を受け始めるといえる。
このことは言い換えれば、両者の反応速度比が無
限大に近いことを示している。 この事実の実用的な意味を考察すると、本発明
の有用性が一層明確になる。即ち、この反応はラ
セミ体化合物に含まれる光学異性体に対するエポ
キシ化反応速度比が無限大に近いため、反応管理
が極めて容易になる。従来のように通常エポキシ
化の反応率を60%(ラセミ反応基質に対して)程
度まで進めて反応を停止させる場合、キラルなア
リルアルコールの収量を一層向上させるために、
反応停止点を判断するためのモニタリングにかな
りの大きな労力と反応物のロス等があつた。しか
し、本発明の方法は、先に述べた速度比が極めて
大きく、無限大といつていい程であるため、反応
時間をかなりな許容範囲を持つて管理をするだけ
で十分である。例えば、実施例15、16で得られる
光学活性なアリルアルコールは反応時間14時間で
も反応率49%(光学純度98%ee)、38時間でも反
応率51%(光学純度)>99%ee)と安定している。
このことは、用いる酸化剤の使用量を必要最小限
に減らすことも、逆に大過剰に増やすことも可能
であると言い換えることもできる。 また、反応温度の管理も容易となり、例えば従
来−25〜−20℃が普通であつた反応温度条件が+
20℃程度でも十分可能になつた(第2表参照)。
この反応条件の穏和化は工業的には非常に大きな
進歩である。 また、第2番目に、高い光学純度のエポキシア
ルコールが得られるという特徴がある。 本発明方法の反応 で得られる新規な光学活性アルコール〔〕及び
〔〕はγ位のハロゲン原子の効果でいずれも98
%以上の高い光学純度で得られる。また、〔〕
及び〔〕はそのまま或いは立体特異的に更に変
換し、有用な光学活性なエポキシアルコール、
1,2−ジオール、1,3−ジオールとすること
ができる。例えば、後述するように有用な光学活
性エポキシアルコールに変換することができる。
言い換えれば今迄の通常のシヤープレスらの例で
は、原料のラセミのアリルアルコールの約半量
(通常60%以上)はエポキシ化合物にあるが、得
られるエポキシアルコールの光学純度はせいぜい
90%ee程度と低く、キラルな合成原料としては粗
悪なものであり、高い光学純度のエポキシアルコ
ールを得るには光学活性アリルアルコールを更に
エポキシ化(通常シン体とアンチ体の混合物とな
る)させる必要があつた。 これに対し、本発明で得られるエポキシアルコ
ールの光学純度は98%ee以上と高く、しかも殆ん
どアンチ体のみである。しかも同時に得られる光
学活性アリルアルコール〔〕及び〔〕な光学
純度98%ee以上と高い。即ち、原料のγ位にハロ
ゲン原子を有する化合物〔〕の半量は光学活性
アリルアルコールとして、また残りの半量は光学
活性エポキシアルコールとして全てを有効に利用
できる。このことが本発明の第2の特徴である。 本発明の第3の特徴は、得られる光学活性アル
コール〔〕、〔〕、〔〕、〔〕がγ位にハロゲ
ン原子を有した化合物であることである。このハ
ロゲン原子を手懸かりにして各種の誘導が可能に
なる。例えば後述の参考例、実施例には多種多様
の反応が示されており、有用な化合物、例えばプ
ロスタグランジン用のω鎖やロイコトリエンB4
(LTB4)等への応用が容易に行えるようになつ
たことがわかる。 その他の特徴として、化合物〔〕のエポキシ
化合物が従来のシヤープレス法の場合に比べ速く
進むことが挙げられる。その上に、第1の特徴と
して述べた通りハイドロパーオキサイドの使用量
の増量及び反応温度の昇温が可能になつたことに
より、更に10〜20時間程度まで反応時間を短縮で
きるようになつた。 従来のシヤープレス法が5〜15日間を要したの
に比べると大きな進歩であり、工業的なプロセス
として非常に重要な点である。 この有用な新規な光学活性アルコール〔〕、
〔〕、更に〔〕、〔〕のアルコールを極めて高
い光学純度で得るためのポイントは、〔〕で示
す化合物、 においてAとしてハロゲン原子を用いることであ
る。即ち、γ位にハロゲン原子を持つ2級アリル
アルコールを用いることが本発明の特徴である。 また、今迄述べたことからもわかる通り、〔〕
或いは〔〕式の化合物は、次式のように〔〕
或いは〔〕の化合物より合成することもでき
る。 以下、本発明につき更に詳しく説明する。 本発明で得られる新規な光学活性アルコール
〔〕、〔〕及び光学活性アルコール〔〕、
〔〕: におけるRは、上述したように、炭素数1〜10の
置換もしくは未置換のアルキル基又は置換もしく
は未置換のフエニル基を示すが、具体的には、メ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、アミル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
2−メチルヘキシル、2−メチル−2−ヘキシ
ル、2−ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘキシルメチル、ヘキサ−4−イン
−2−イル、ヘプタ−4−イン−2−イル、2,
6−ジメチル−ヘプタ−5−エン−1−イル、ペ
ンタ−1−エン−1−イル、ペンタ−2−エン−
1−イル、ヘキサ−1−エン−2−イル、3−エ
トキシ−2−メチル−プロパン−2−イル、エト
キシエチル、5−メトキシヘキシル、6−メトキ
シ−2−ヘキシル、ハロゲン化メチル、ハロゲン
化n−ブチル、ハロゲン化n−ペンチル、ハロゲ
ン化ノニル、フエニル、ベンジル、ハロゲン化フ
エニル、n−ペンチルオキシメチル、1−エトキ
シ−2−メチル−プロパン−2−イン、フエノキ
シメチル、ベンジロキシメチル、p−クロル−フ
エノキシメチル、2−フエニルエチル、ベンジロ
キシエチル、p−フルオロ−フエノキシメチル、
フエニルアセチレニル、m−クロル−フエノキシ
メチル、m−トリフルオロメチル−フエノキシメ
チル、1−ブチル−シクロプロピル、3−エチル
−シクロペンチル、ベンゾチオフエン−5−イ
ル、2−オクテニル、3−メトキシカルボニルプ
ロピル等を挙げることができる。 また、γ位にあるAはハロゲン原子を表わす
が、ハロゲン原子としてはヨウ素原子、臭素原
子、塩素原子等を挙げることができる。 次に、本発明に係る製造法について説明する
と、本発明に従つて化合物〔〕より〔〕、
〔〕、更に〔〕 及び〔〕 の光学活性アルコールを得るためには、次式に示
すように、用いる光学活性酒石酸ジエステルを用
いて生成物のアルコールの立体を規制している。
ここで用いる光学活性な酒石酸ジエステルとして
は、L−(+)−酒石酸ジメチル、L−(+)−酒石
酸ジエチル、L−(+)−酒石酸ジイソプロピル、
L−(+)−酒石酸ジ−t−ブチル、L−(+)−酒
石酸ジステアリル、L−(+)−酒石酸ジフエニル
及びこれ等のD−(−)−体が例として挙げられ
る。例えばL−(+)−酒石酸ジエステルを用いれ
ば、 又はD−(−)−酒石酸ジエステルを用いれば、 となり、〔〕或いは〔〕の立体異性体である
シン体のエポキシアルコールは殆んど生成しな
い。 この酒石酸ジエステルの使用量は、チタンアル
コキサイド1モル当たりの0.9〜2モル、特に1
〜1.2モルが望ましい。 本発明では上記反応にチタンテトラアルコキサ
イドを使用するが、チタンテトラアルコキサイド
としては、具体的には、チタンテトラメトキサイ
ド、チタンテトラエトキサイド、チタンテトラプ
ロポキサイド、チタンテトライソプロポキサイ
ド、チタンテトラブトキサイド、チタンテトラ−
t−ブトキサイド等が挙げられ、その1種又は2
種以上を使用することができる。その使用量は、
〔〕で表わされるアリルアルコール1モル当た
り0.05〜1.5モルにすることが望ましい。 また、酸化剤(ハイドロパーオキサイド)とし
ては、通常、脂肪族のハイドロパーオキサイドが
使用され、例えばt−ブチルハイドロパーオキサ
イド、α,α−ジメチルヘプチルハイドロパーオ
キサイド、ビス−イソブチル−2,5−ジハイド
ロパーオキサイド、1−メチルシクロヘキシルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド及びシクロヘキシルハイドロパーオキサイ
ド等を挙げることができる。その使用量は〔〕
のアリルアルコール1モル当たり0.5〜3モル、
特に0.5〜1.5モルが好ましい。 本発明の製造法においては溶媒を使用すること
が好ましく、溶媒としては不活性溶媒、特にハロ
ゲン化炭化水素溶媒が好適に用いられる。具体的
にはジクロロメタン、ジクロロエタン等を挙げる
ことができる。 反応温度は−80℃〜80℃の範囲が採用され、望
ましくは−30℃〜30℃である。また、反応時間
は、反応基質又は温度等により異なるが、通常10
分〜100時間である。 反応系は水分を非常に嫌うので反応溶媒、反応
基質及び反応剤は全て極力脱水することが好まし
い。また、触媒量の酒石酸ジエステルを用いる場
合は粉末化したモレキユラーシーブ、水素化カル
シウム、シリカゲル等を共存させて反応させても
良い。 なお、本発明に用いられるトランス型のアリル
アルコール〔〕 はラセミ体でも、光学活性体の混合物でも良く、
光学活性エポキシアルコール〔〕或いは〔〕
を合成する場合は対応する光学活性アリルアルコ
ール、即ち各々この順に〔〕の化合物或いは
〔〕の化合物を用いても良い。 ここで、〔〕の化合物は常法、即ちエノン
のケトン還元(E.Negishiら、J.Org.Chem.,50
4762(1985))、ビニル金属試薬とアルデヒドの
反応、アセチレンアルコールのトランス水素
化、Aの交換反応(例えば、ハロゲン原子間或
いはスタニル基からハロゲン原子への転換)等で
合成できる。 次に、本発明化合物〔〕、〔〕、更には
〔〕、〔〕の有用性について具体的に説明する。 これらの化合物の有用性の本質は、キラルな化
合物であること、同時にビニルハロゲノ基或いは
エポキシハロゲノ基を持つことである。 前述のように、ヨウ素原子(ハロゲン原子)を
有する化合物〔a〕は水素基の立体を光延反応
等で反転させて化合物〔a〕とし、また、化合
物〔a〕はそのままプロスタグランジン類合成
におけるω鎖の原料として用いることができる
(J.W.Patterson,Jr.ら、J.Org.Chem.,39,2506
(1974))。 また、ヨウ素原子(ハロゲン原子)を有する化
合物〔a〕或いは〔a〕をトリn−ブチル錫
ハイドライドで処理することによつて無置換のエ
ポキシアルコール〔XII〕或いは〔XII′〕に変換で
きる。 無置換のエポキシアルコール〔XII〕又は〔XII′〕
は昆虫フエロモンであるブレビコミン(S.
Takano et al.,J.C.S.,Chem.Comunn.,1985
1759)や、単糖類(D.Seebach et al.,Helv.
Chim.Acta,64,687(1981))の合成などに用い
られる有用な化合物である。この〔XII〕又は
〔XII′〕の化合物は各種求核剤と反応して光学活性
1,2−ジオールを与えることが知られている。 この他、〔XII〕又は〔XII′〕の化合物に類似した
光学活性エポキシアルコールをRed−Al還元する
ことによつて光学活性1,3−ジオールが得られ
ることも知られている(I.O.Sutherland et al.,
Tetrahedron Let.,27,3535(1986))ので、こ
の反応も利用できる。 発明の効果 以上説明したように、本発明の一般式〔〕及
び〔〕で表わされた光学活性を有するアルコー
ルは、新規な化合物であつて、各種の生理活性物
質合成の中間体として有用であると共に、アルコ
ール自身が生理活性物質として作用するものであ
る。 また、本発明のこれら一般式〔〕、〔〕、更
に〔〕及び〔〕で表わされるアルコールの製
造法はγ位にハロゲン原子を有するアリルアルコ
ール及びエポキシアルコールを高い光学純度と高
い安定性をもつて任意に、選択性よく合成するこ
とができる。 以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明は下記実施例に制限されるものではない。 実施例 1 アルゴン雰囲気下、−20℃に冷却したチタンテ
トライソプロポキサイド2.33mlを含むCH2Cl220
ml溶液にL−(+)−酒石酸ジイソプロピル
〔DIPT〕1.98mlを滴下し、10分間撹拌後ラセミ体
(dl体)1−(1)1.99gを含むCH2Cl27ml溶液を滴下
して、更に10分間撹拌した。続いて、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド〔TBHP〕の3.49モル
CH2Cl2溶液4.5mlをゆつくり滴下し、−20℃で3
日間撹拌した。 次に、−20℃で(CH32S3.0mlを加え、そのま
まの温度で40分間撹拌した。続いてエチルエーテ
ル40mlと10重量%酒石酸水溶液5ml、NaF 4
g、セライト3gを室温で加え、30分間撹拌し
た。混合物を吸引濾過して沈殿を除去し、エチル
エーテル20mlで洗浄後、溶媒を減圧下除去した。
得られた粗製物1−(2):1−(3)=1:1の1H
NMR,IR,Rf値を測定し、更にこれをアルカリ
水で処理して化合物1−(2)を分解した後、シリカ
ゲルクロマトグラフイーにより精製し、油状の化
合物1−(3)758mgを得た(収率38%)。 以下に分析値を示す。 化合物1−(2):1 HNMR(CCl4,TMS) δ0.70−1.06(brt,3H,CH3), 1.06−1.85(m,8H,4CH2),2,78 (brs,1H,OH),3.12(dd,J=1.8,3.0Hz,
1H,
【式】 ,3,55−3.77(m,1H,COH),
4.73(d,J=1.8Hz,1H,
【式】). Rf:0.25(ヘキサン:エーテル=3:1,シリカ
ゲルMERCK5554) IR(neat,1−(3)との1:1混合物)3340,
2930,2860,1605,1400,1260,1170,1020,
945(cm-1). 化合物1−(3):1 HNMR(CDCl3) δ0.87(t,J=6.0Hz,3H),1.0−1.76(m,
8H),2.45(brs,1H),4.03(q,J=6.0Hz,
1H),6.26(d,J=15.6Hz,1H),6.55(dd,
J=6.0,15.6Hz,1H),13CNMR(CDCl3
13.9,22.4,24.7, 31.6,36.5,74.4,76.8,148.7 IR(CCl4):3330,1605,940(cm-1). 〔α〕25 D−9.9°(C=1.48,メタノール) 〔エナンチオマーの文献値(R.Noyori et al.,
J.Am.Chem. Soc.,106,6717(1984)は、 〔α〕24 D+9.87°(C=1.57,メタノール)〕 この化合物1−(3)を光学活性はα−メトキシ−
α−トリフロロメチルフエニル酢酸のエステル
(Mosherエステル)に誘導してNMRを測定する
方法によつても光学純度は99.5%ee以上であつ
た。 実施例 2 アルゴン雰囲気下、−20℃に冷却したチタンテ
トライソプロポキサイド2.33ml及びD−(−)−酒
石酸ジイソプロピル〔DIPT〕1.98mlを含む
CH2Cl2ml溶液にラセミ体(dl体)1.99gを含む
CH2Cl27ml溶液を加え10分間撹拌した。続いて、
t−ブチルハイドロパーオキサイド〔TBHP〕
の3.49モルのCH2Cl2溶液4.5mlをゆつくり滴下し、
−20℃で3日間撹拌した。 次に、−20℃で(CH32S3.0mlを加え、そのま
まの温度で30分間撹拌後、10重量%の酒石水溶液
5ml、エチルエーテル40ml、NaF4g及びセライ
ト3gを室温で加え、30分間撹拌した。反応混合
物を吸引濾過して沈殿を除去し、エチルエーテル
20mlで洗浄後、溶媒を減圧下除去した。得られた
粗製物をシリカゲルクロマトグラフイーにより精
製し、化合物2−(3)695mgを得た(収率35%)。 分析値を下記に示す。 化合物2−(3) 〔α〕24 D+9.9°(C=1.48、メタノール) なお、化合物2−(2)、2−(3)のNMRデータ、
IRデータ、Rfデータ値等は各々実施例1で得ら
れた化合物1−(2)、1−(3)と同一であつた。 実施例 3〜11 実施例1と同様に反応を行つた結果を第1表に
示す。
【表】 以下に分析値を示す。 化合物3−(2) 1HNMR(CDCl3,TMS) δ0.95(t,J=7Hz,3H),1.58(dq,J=6
Hz,7Hz,2H),4.04(brq,J=6Hz,1H),
6.32(d,J=15Hz,1H),6.60(dd,J=15
Hz,6Hz,1H). MS M+=212(0.5%),〔M−H2O)+=194(5%)
〔CHI=CHCH2OH)+183(14%),〔C3H5O〕+
57(base peak). 〔α〕25 D−0.46°(C=1.500,メタノール) 化合物4−(2) 1HNMR(CDCl3,TMS) δ0.90(t,J=5Hz,3H),1.05−1.76(m,
14H),4.10(q,J=6Hz.,1H),6.32(d,
J=15Hz,1H),6.61(dd,J=15Hz,6Hz,
1H). MS 〔M−H2O〕+=278(1.0%),〔CHI=
CHCH2CH〕+183(base peak),〔C3H5O〕+=57
(10%). 〔α〕25 D−5.98°(C=1.570,CHCl3) 化合物5−(2) 1HNMR(CDCl3,TMS) δ0.7−2.0(m,13H),4.20(q,J=6Hz,
1H),6.32(d,J=15Hz,1H),6.60(dd,J
=15Hz,6Hz,1H). MS 〔M−H2O〕+=262(1%),〔CHI=
CHCH2CH〕+183(12%),〔C3H5O〕+55(base
peak). 〔α〕25 D−16.24°(C=1.557,メタノール) 化合物6−(2) 1HNMR(CDCl3,TMS) δ1.0−2.2(m,9H),3.90(t,J=6Hz,
1H),6.33(d,J=16Hz,1H),6.63(dd,J
=16Hz,6Hz,1H). MS 〔M−H2O〕+=234(1%),〔CHI=
CHCH2CH〕+183(114%),〔C3H5O〕+57(base
peak). 〔α〕25 D−12.23°(C=1.496,メタノール) 化合物7−(2) 1HNMR(CDCl3,TMS) δ2.34(brs,1H),5.12(d,J=6Hz,1H),
6.37(d,J=15Hz,1H),6.70(dd,J=15
Hz,6Hz,1H),6.1−6.5(m,5H). 〔α〕25 D−10.51°(C=1.018,メタノール) 化合物8−(2): 1HNMR(CDCl3,TMS) δ2.67(d,J=4Hz,1H),3.7−4.0(m,
2H),4.48(dt,J=6Hz,4Hz,1H),6.4−
7.5(m,7H). IR(neat):3400,3080,3050,1600,1590,
4500,1080,1050,950,760,700(cm-1). 13CNMR(CDCl3)158.2,143.7,129.5,121.3,
114.7,79.8,72.5,70.6, 〔α〕25 D−10.23°(C=1.563,メタノール) なお、実施例9の化合物9−(2〕の物性値は
実施例1の化合物1−(2)と同一であつた。 化合物10−(2) 1HNMR 0.93(d,J=7Hz,6H),1.1−2.0(m,5H),
4.17(brq,J=6Hz,1H),6.32(d,J=15
Hz,1H),6.62(dd,J=15Hz,6Hz,1H). 〔α〕25 D−2.98°(C=1.574,メタノール) 実施例 12〜20 実施例3、4、5、7及び9と同様に反応を行
い、反応時間を下表のように延長し、90MHzH−
NMR分析により反応率の追跡を行つた。結果を
第2表に示す。酸化剤のTBHPがなお1.0当量残
つているにもかかわらず、エポキシ化反応が殆ん
ど50〜52%で停止し、このことより2つのエナン
チオマーの間の反応速度差に非常に大きな差があ
ることがわかる。
【表】 実施例 21〜25 実施例9についてt−ブチルハイドロパーオキ
サイドの使用量を基質に対し0.6〜1.0当量、反応
温度を0〜25℃と変化させた他は実施例1と同様
に反応を行つた。結果を第3表に示す。
【表】 従来、本反応に通常用いられる反応温度は−25
℃〜−20℃であり、本発明の基質を用いることに
より室温でも十分可能な反応に改良できたことが
判る。 実施例 26 酒石酸ジエステルを触媒量使用する例 実施例1と同様にしてTi(O−iPr)4を0.19当
量、D−(−)−酒石酸ジイソプロピルを0.23当
量、化合物26−(1)を1.0当量、t−ブチルハイド
ロパーオキサイドを0.5当量用いて−25℃で35時
間反応させた。化合物26−(2)が光学純度>99%
ee、収率48%で得られた。また、化合物26−(3)の
収率は48%であつた。 分析値を下記に示す。 化合物26−(2) 1HNMR(CDCl4,TMS) δ0.90(t,J=6.0Hz,3H,CH3),1.05−1.80
(m,8H,4CH2),2.42(brs,1H,OH),3.01
(d,J=1.2,3.0Hz,1H,
【式】), 3.60−3.84(m,1H,CHO),4.96(d,J=1.2
Hz,1H,ClCH(O)). 化合物26−(3) 1HNMR(CDCl4,TMS) δ0.90(t,J=6.0Hz,3H,CH3),1.07−1.90
(m,8H,4CH2),2.08(brs,1H,OH),3.98
(d,J=6.6Hz,1Hz,CHO),5.79(dd,J=
14.4,6.6Hz,1H、ClCH=C),6.11(d,J
=14.4Hz,1H,ClCH=C).13 CNMR(CDCl3) 136.3,119.4,71.1,37.1,31.6,24.9,22.5,
13.9. 〔α〕25 D+8.1°(C=1.03,CHCl3) IR(neat):3320,2930,2860,1620,1455,
1280,1018,933,803(cm-1) 実施例 27 光学活性アリルアルコールをエポキシ化する例 実施例26と同様にしてTi(O−iPr)42当量、D
−(−)−酒石酸ジイソプロピル2.2当量、化合物
26−(3)を1.0当量、t−ブチルハイドロパーオキ
サイドを3当量用いて−20℃、93時間反応させ
た。化合物27−(2)の収率は2%以下で、殆んどの
原料を回収することができた。 実施例 28 実施例27と同一条件で45時間反応させたとこ
ろ、化合物28−(2)の収率は100%であつた。 実施例27と28より、L−(+)−酒石酸ジイソプ
ロピルを使用するマツチド(matched)の化合物
28−(2)の合成に対し、D−(−)−酒石酸ジイソプ
ロピルを使用するミスマツチド(mismatched)
の化合物27−(2)の合成は2倍の時間をかけても殆
んど進行せず、本発明方法が選択的であることを
示すことがわかる。 分析値は下記の通りである。 化合物28−(2) IR(neat):3220,2960,2870,1675,1265,
915,770(cm-1) IR以外の分析値は化合物26−(2)と同一であつ
た。 参考例 1 化合物1′−(3)543mgを含むエーテル溶液7mlを
0℃に冷却し、この中にヨウ素363mgを加えた。
0℃で1時間撹拌、Na2S2O3水溶液を加えた。生
成物をヘキサンで抽出し、抽出液をMgSO4で乾
燥後濃縮し、得られた油状物をシリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより精製して化合物1−(3)
を油状物として304mg得た(収率92%)。 物性値は実施例1の化合物1−(3)と同一であつ
た。 参考例 2〜3 参考例1と同様に反応を行つた結果を第4表に
示す。
【表】
【表】 以下に各化合物の分析値を示す。 化合物2′−(2) 1HNMR(CCl4,Me4Si) δ0.7−2.04(m,11H,5CH2,CH),2.86(brs,
1H,OH),3.72(t,J=6.4Hz,1H,CHO),
6.16(d,J=15.6Hz,1H,IC=CH),6.46
(dd,J=15.6Hz,6.4Hz,C=CHI).13 CNMR(CDCl3) δ147.6,79.0,77.0,43.6,28.8,28.3,26.5,
26.1 〔α〕25 D+11.8°(C=1.17,CHCl3) IR(neat):3320,2910,2850,1605(cm-1) 化合物3′−(2) 1HNMR(CCl4,Me4Si) δ3.03(brs,1H,OH),3.56−3.98(m,2H,
CH2),4.30(dt,J=7.0,4.0Hz,1H,CHO),
6.38(d,,J=16.0Hz,1H,ICH),6.46−6.67
(m,1H,IC=C),6.57−7.28(m,5H,
OPh). 〔α〕25 D−8.8°(C=1.41,CHCl3) IR*(neat):3400,3080,3050,1600,1590,
1500,1080,1050,950,760,700(cm-113 CNMR*(CDCl3) δ158.2,143.7,129.5,121.3,114.7,79.8,
72.5,70.6 参考例 4 化合物15−(2)及び15−(3)の混合液527mg(組
成:15−(2)0.91mmol,15−(3)1.11mmol)に室
温でトリn−ブチル錫ハイドライド(1.36ml,
4.8mmol)を加え、5分間撹拌した。NaHCO3
飽和水溶液(3ml)及び0.5NNaOH水溶液(6
ml)を加え、よく撹拌した。エチルエーテル(10
ml×2)により抽出し、Na2SO4上で乾燥した。
激圧下溶媒を留去し、得られる組成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーにより精製すると化
合物4′−(1)(114mg,87%(15−(2)基準))及び化
合物4′−(2)(100mg,70%,15−(3)基準)が得ら
れた。 分析値を下記に示す。 化合物4′−(1) 1HNMR(CCl1,Me4Si,D2O) δ0.90(t,J=6.0Hz,3HCH),1.10−1.66(m,
8H,4CH2),2.50−2.73(m,2H,
【式】),2.82(q,J=3.0Hz,1H,
【式】),3.47−3.75(m,1H,CHO). 化合物4′−(2) 1HNMR(CCl4,Me4Si) δ0.90(t,J=6.0Hz,3H,CH3),1.16−1.70
(m,8H,4CH2),3.31(brs,1H,OH),4.85
−5.25(m,2H,H2C=C),5.75(ddd,J=
6.0,9.6,16.8Hz,1H,H2C=C).

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕: 及び 一般式〔〕: (式中、Rは飽和又は不飽和の炭素数1〜10の置
    換もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは
    未置換のフエニル基を、Aはハロゲン原子を表わ
    す。) で表わされる化合物から選ばれるγ位にハロゲン
    原子を有する光学活性アルコール。 2 一般式〔〕: (式中、Rは炭素数1〜10の置換もしくは未置換
    のアルキル基又は置換もしくは未置換のフエニル
    基を、Aはハロゲン原子を表わす。) で表わされるγ位にハロゲン原子を有するトラン
    ス型のアリルアルコールをチタンテトラアルコキ
    サイド及び光学活性酒石酸ジエステルの存在下に
    ハイドロパーオキサイドで酸化することを特徴と
    する 一般式〔〕: 又は一般式〔〕: (式中、Rは飽和又は不飽和の炭素数1〜10の置
    換もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは
    未置換のフエニル基を、Aはハロゲン原子を表わ
    す。) で表わされるγ位にハロゲン原子を有する光学活
    性アルコールの製造法。 3 一般式〔〕で示されるトランス型のアリル
    アルコールが一般式〔〕 及び一般式〔〕 (式中、Rは飽和又は不飽和の炭素数1〜10の置
    換もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは
    未置換のフエニル基を、Aはハロゲン原子を表わ
    す。) で示される光学活性アリルアルコールのラセミ体
    又は混合物であり、このラセミ体又は混合物をチ
    タンテトラアルコキサイド及び光学活性酒石酸ジ
    エステルの存在下にハイドロパーオキサイドで酸
    化することにより、上記光学活性酒石酸ジエステ
    ルの光学活性に応じて上記光学活性アリルアルコ
    ール〔〕又は〔〕を優先的に反応させて、一
    般式〔〕又は〔〕で示されるエポキシ基を有
    する光学活性アルコールとこの反応に未関与の光
    学活性アリルアルコール〔〕又は〔〕の混合
    物を得、次いでこれらエポキシ基を有する光学活
    性アルコール〔〕又は〔〕を光学活性アリル
    アルコール〔〕又は〔〕から分離する特許請
    求の範囲第2項記載の製造法。 4 チタンテトラアルコキサイドとしてチタンテ
    トラメトキサイド、チタンテトラエトキサイド、
    チタンテトラプロポキサイド、チタンテトライソ
    プロポキシサイド、チタンテトラブトキサイド及
    びチタンテトラt−ブトキサイドから選ばれる1
    種又は2種以上を使用する特許請求の範囲第2項
    又は第3項記載の製造法。 5 チタンテトラアルコキサイドの使用量が一般
    式〔〕で表わされるトランス型のアリルアルコ
    ール1モル当たり0.05〜1.5モルの範囲である特
    許請求の範囲第2項乃至第4項のいずれか1項に
    記載の製造法。 6 光学活性酒石酸ジエステルとしてL−(+)−
    酒石酸ジ−t−ブチル、L−(+)−酒石酸ジメチ
    ル、L−(+)−酒石酸ジブチル、L−(+)−酒石
    酸ジイソプロピル、L−(+)−酒石酸ジステアリ
    ル、L−(+)−酒石酸ジフエニル及びこれ等のD
    −(−)−体から選ばれる1種を使用する特許請求
    の範囲第2項乃至第5項のいずれか1項に記載の
    製造法。 7 光学活性酒石酸ジエステルの使用量がチタン
    テトラアルコキサイド1モル当たり0.9〜2モル
    である特許請求の範囲第2項乃至第6項のいずれ
    か1項に記載の製造法。 8 ハイドロパーオキサイドとしてt−ブチルハ
    イドロパーオキサイド、α,α−ジメチルヘプチ
    ルハイドロパーオキサイド、ビス−イソブチル−
    2,5−ジハイドロパーオキサイド、1−メチル
    シクロヘキシルハイドロパーオキサイド、クメン
    ハイドロパーオキサイド及びシクロヘキシルハイ
    ドロパーオキサイドから選ばれる1種又は2種以
    上を使用する特許請求の範囲第2項乃至第7項の
    いずれか1項に記載の製造法。 9 ハイドロパーオキサイドの使用量が一般式
    〔〕で表わされるトランス型のアリルアルコー
    ル1モル当たり0.5〜3モルの範囲である特許請
    求の範囲第2項乃至第8項のいずれか1項に記載
    の製造法。 10 溶媒としてハロゲン化炭化水素を使用する
    特許請求の範囲第2項乃至第9項のいずれか1項
    に記載の製造法。
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