JPH0462046A - 固体潤滑層を有する有機複合被覆鋼板 - Google Patents

固体潤滑層を有する有機複合被覆鋼板

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JPH0462046A
JPH0462046A JP16631890A JP16631890A JPH0462046A JP H0462046 A JPH0462046 A JP H0462046A JP 16631890 A JP16631890 A JP 16631890A JP 16631890 A JP16631890 A JP 16631890A JP H0462046 A JPH0462046 A JP H0462046A
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layer
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organic solid
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JP16631890A
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English (en)
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Shigeru Wakano
若野 茂
Tadashi Sakane
正 坂根
Koji Ishizaki
孝治 石崎
Sho Onodera
祥 小野寺
Naomichi Matsuda
尚道 松田
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NOF Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野1 本発明は、耐食性に優れた有機複合被覆鋼板の塑性加工
性を改善することに関する。より具体的には、両面亜鉛
もしくは亜鉛合金めっき鋼板の片面にクロメート層を介
して有機被覆層を設けた有機複合被覆鋼板のプレス成形
性の改善に関する。
[従来の技術1 近年、自動車車体の高耐食化が社会的な要請として注目
されており、この課題に応じるために各種の防錆鋼板が
提案され、実際に使用されている。
中でも、亜鉛もしくは亜鉛合金めっき鋼板(本明細書で
は、これらを総称して亜鉛系めっき鋼板という)にクロ
メート層および有機被覆層を設けた有機複合被覆鋼板は
、飛躍的に優れた裸耐食性を有することから、自動車車
体に多用されつつある。この高耐食性を有する有機複合
被覆鋼板を自動車車体の製造に用いる場合、自動車製造
工程において要求されるプレス加工性、リン酸塩化成処
理性(塗装前に実施されるリン酸塩処理により均一な化
成皮膜を形成する能力)などの緒特性は、冷延鋼板と少
なくとも同等のレヘルにあることが望まれる。
自動車用に当初使用されていた有機複合被覆鋼板は、車
体内側からの穴あき腐食を防ぐために片面亜鉛系めっき
鋼板のめっき面側にクロメート層と有機被覆層の2層を
被覆したものであった。かかる被覆鋼板から、有機複合
被覆が施された側を車体内面として自動車車体が製造さ
れる。従って、後で塗装が施される車体外面は非処理面
(冷延鋼板面)となるため、プレス成形性に大きな問題
を生じていなかった。
すなわち、このような片面有機複合被覆鋼板を通常のプ
レス成形により加工する場合、第2図に示すように、摺
動の激しいビード溝部側(図の上面側)は非処理面であ
る冷延鋼板面となり、ビード部側(図の下面側)には成
る程度の潤滑性を有する有機複合被覆面がくるため、従
来の冷延鋼板を加工する場合と大差のないプレス成形性
を示す。
また、塗装される車体外面が冷延鋼板面であるため、リ
ン酸塩化成処理性も冷延鋼板と同等のレヘルに保持され
る。
しかし、最近では、車体外面側の外観績を防くために、
両面亜鉛系めっき鋼板を母材とし、その片面に前記有機
複合被覆を施した有機複合被覆鋼板が自動車車体の製造
に使用されるようになってきた。かかる有機複合被覆m
板のプレス加工では、摺動の激しいヒート溝部側に亜鉛
系めっき面がくるようになるが、そのプレス成形性に問
題があった。
これは、亜鉛系めっき面と金型との摺動抵抗が冷延鋼板
と金型との摺動抵抗に比して大であることに起因する。
この摺動抵抗の増大は、亜鉛や亜鉛合金が低融点で、し
かもプレス金型に多用されている鋳鉄等との親和力が特
に強く、金型に凝着し易い性質を有するためであると考
えられる。
金型との摺動抵抗が犬であると、プレス加工時にプレス
金型のビード部などの摺動の激しい個所で鋼板が流入し
にくくなり、この流入不足が原因で鋼板の破断が起こり
易くなる。特に、防錆性を高めるために、目付量の大き
いめっき鋼板を母材として用いた場合に、プレス成形不
良の問題が顕著となる。
このため、両面亜鉛系めっき鋼板を母材とする有機複合
被覆鋼板から自動車車体を製造する場合、プレス加工前
に非塗装面(めっき面)に潤滑油を塗布していたが、需
要家で潤滑油を使用することは非常に厄介な作業であり
、望ましくない。
鋼板については、プレス加工前の需要家での潤滑油塗布
を不要にするために、その表面に種々の潤滑剤を含有す
る固体有機皮膜を予め形成した、プレス成形性に優れた
潤滑処理鋼板が広く利用されるようになっている。この
目的に用いる有機固体潤滑皮膜形成組成物としては、ワ
ックス等の潤滑成分を皮膜形成樹脂成分に配合した各種
の組成物が提案されている。
しかし、これらは、上記有機複合被覆鋼板の非塗装面に
通用するには不十分であることが判明した。
具体的には、一般に潤滑性が良好といわれるワックスを
主成分としたものは、有機溶剤で希釈して塗布する必要
があり、皮膜形成時のハンドリングや環境対策面で大き
な問題があり、また皮膜の洗浄除去が困難であった。
この欠点を改良するため、界面活性剤を用いてワックス
を水乳化液や水分散液としたものもある(特公昭63−
8489号公報)。これは有機溶剤を必要としないが、
ワックスの示す強固な疎水性により、プレス加工後の潤
滑皮膜の水系洗浄液による洗浄除去が困難であり、溶剤
洗浄やアルカリ煮沸洗浄などの激しい洗浄操作が必要と
なり、なお洗浄除去性に問題があった。
潤滑皮膜の洗浄が不完全であると、リン酸塩化成処理性
が劣化し、塗装に悪影響がある。
また、水溶性樹脂やアクリル系樹脂で代表される水分散
型樹脂を主成分としたもの(例、特開昭62−8419
3号公報、特公昭52−22948号公報)は、樹脂自
体が親水性であるために洗浄除去は容易であるが、樹脂
中に潤滑性に寄与する長鎖アルキル基またはアルケニル
基がなく、必要な潤滑性を発揮させるためには厚く塗布
する必要があり、場合により数十−の厚さの潤滑皮膜が
必要となるため、経済的に問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、両面亜鉛系めっき銅板の片面にクロメ
ート層を介して有機被覆層を設けた有機複合被覆鋼板の
特に非塗装面(有機被覆層を有しない側の面)の摺動特
性を著しく改善することである。
本発明の別の目的は、両面亜鉛系めっき鋼板を母材とす
る有機複合被覆銅板であって、潤滑油を塗布せずにプレ
ス成形により加工することのできる、プレス成形性に優
れた有機複合被覆鋼板を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、薄膜で潤滑性を発揮し、し
かも加工後には塗装前処理により完全に洗浄除去できる
潤滑皮膜層を備え、非塗装面のリン酸塩化成処理性を保
持したままプレス成形性が改善された有機複合被覆鋼板
を提供することであ[課題を解決するための手段] 上述した両面亜鉛系めっき鋼板を母材とする有機複合被
覆鋼板の摺動性に影響を及ぼすのは、金型と直接接触す
る非塗装面の亜鉛系めっき表層の物性である。このめっ
き表層を有機固体潤滑皮膜層で被覆し、めっき表層と金
型との直接の接触を避けることで摺動性が著しく高まり
、プレス成形性に優れた有機複合被覆鋼1反が得られる
ことが判明した。
両面亜鉛系めっき鋼板を母材とする有機複合被覆鋼板に
有機固体潤滑皮膜を形成する場合、前述したように亜鉛
系めっき面は冷延鋼板表面に比べてプレス成形性がよく
ないこと、および鋼板上にめっき層や有機被覆層が既に
形成されていることから、特に薄い潤滑皮膜層で必要な
潤滑性の改善が得られることが重要である。また、リン
酸塩化成処理性に悪影響を及ぼさないためには、塗装前
処理により潤滑皮膜層が完全に洗浄除去されることも重
要である。
ここに、本発明の要旨は、両面亜鉛系めっき鋼板の片面
にクロメート層を介して有機被覆層を設けた有機複合被
覆鋼板において、少なくとも非塗装面に、塗装前処理に
より除去可能な有機固体潤滑皮膜層をLog/ n(以
下の付着量で有することを特徴とする、プレス成形性に
優れた有機複合被覆鋼板にある。
好適態様にあっては、上記有機固体潤滑皮膜層は、(a
)無水マレイン酸とスチレンとを主たる単量体構成要素
とする共重合物を(b)1種または2種以上の水酸基含
有化合物により少なくとも部分的にエステル化したエス
テル化物またはその塩を必須成分として含有し、該共重
合物(aJ中の無水マレイン酸とスチレンとのモル比は
1:99〜75・25であり、該水酸基金を化合物(b
)の10重量%以上が炭素数10〜30のアルキル基ま
たはアルケニル基を有する水酸基含有化合物である有機
固体潤滑皮膜形成組成物から形成される。
[作用] 自動車車体の製造におけるプレス加工をシミュレートす
るため、第2図に示すビード付きU型成形金型を用いた
プレス加工により、プレス成形性を荷重−ストローク曲
線で評価した結果を第3図に示す。使用した母材は、片
面亜鉛目付量が60g/ボの両面または片面電気亜鉛め
っき鋼板(0,8mm厚)であった。
両面めっき鋼板では、冷延fit仮に比べて大きな成形
荷重を必要とし、プレス成形性が悪い。一方、片面めっ
き鋼板を母材とする有機複合被覆鋼板は、冷延鋼板と似
た挙動を示し、プレス成形に問題がないのに対し、両面
めっき鋼板を母材とする有機複合被覆鋼板では、プレス
成形性が冷延鋼板と両面めっき鋼板の中間で、比較的大
きな成形荷重を要し、プレス加工に問題があることがわ
かる。これに対し、本発明に従って両面めっき銅板を母
材とする有機複合被覆鋼板の非塗装面に有機固体潤滑皮
膜層を設けた場合には、冷延鋼板と同様の挙動となり、
成形荷重は冷延fiI板を若干下回り、プレス成形性が
著しく改善される。
本発明の有機複合被覆銅板は、第1図(a)に示す構造
を持つ。すなわち、鋼板10両面に亜鉛系めっき層2,
2°を有する。片面のめっき層上には、クロメート層3
および有機被覆層4が設けられ、他面(非塗装面)には
有機固体潤滑皮膜層5が被覆される。第1図(b)に示
すように、両面に有機固体潤滑皮膜層5,5”を設けて
もよい。
本発明の有機複合被覆鋼板で母材となるのは、両面亜鉛
系めっき鋼板、すなわち亜鉛または亜鉛合金からなる電
気あるし魯1容融めっき層を両面に有する鋼板である。
亜鉛系めっき層は、合金化溶融亜鉛めっき層、あるいは
亜鉛系めっき層が上層にある複層めっき層であってもよ
い。また、両面の亜鉛系めっき層が同しものである必要
はなく、両面のめっき組成が異なるもの、あるいはめっ
き組成が同じで厚み(目付量)の異なるいわゆる差厚め
つき鋼板も使用可能である。
めっき層の日付量には制限はないが、めっき層が厚くな
りすぎると溶接性が低下するので、通常は片面100 
g#+(以下である。
このめっき層の片面にクロメート層を介して有機被覆層
を設ける。クロメート層は、公知の塗布型、反応型、電
解型などのクロメート処理液を用いて、浸漬、塗布、電
解などの慣用の方法により形成することができる。
有機被覆層は、通常の鋼板の防食被覆に使用されている
有機被覆組成物を用いて形成することができる。有用な
被覆組成物としては、ポリエステル樹脂塗料、ウレタン
樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、アクリル樹脂塗料などが
挙げられる。プレス成形性を損なわないように、比較的
可撓性の高い樹脂塗料(例、ウレタン樹脂塗料、ポリエ
ステル樹脂塗料)などを用いるのが好ましい。
クロメート層および有機被覆層のいずれも、付着量ある
いは膜厚は特に制限されず、通常の範囲内でよい。
めっき鋼板の少なくとも非塗装面には、摺動性を高める
ために、有機固体潤滑皮膜層が設けられる。本発明では
、塗装前処理により除去可能な有機固体潤滑皮膜層を1
0g/ rrr以下の付着量で設ける。
すなわち、有機固体潤滑皮膜層は、Log/n(以下の
薄膜で所要の潤滑性およびプレス成形性の改善を与える
ことができるものを使用する。潤滑皮膜層の厚みが10
g/rdを超えると、経済的ではない上、被覆鋼板の滑
りの問題が起こり易くなる。また、有機固体潤滑皮膜層
がアルカリ脱脂などの塗装前処理により完全に除去する
ことができないと、残留する有機固体潤滑皮膜がリン酸
塩化成処理性を損なう。
有機固体潤滑皮膜層は、有機溶剤を使用せずに塗布でき
る有機固体潤滑皮膜形成組成物から形成することが好ま
しい。
以上のような条件を満たすものであれば、任意の有機固
体潤滑皮膜形成組成物を用いて有機固体潤滑皮膜層を形
成することができる。
本発明の目的に特に好ましい有機固体潤滑皮膜形成組成
物は、(a)無水マレイン酸とスチレンとを主たる単量
体構成要素とする共重合物を(b)1種または2種以上
の水酸基含有化合物により少なくとも部分的にエステル
化したエステル化物またはその塩を必須成分として含有
し、該共重合物(a”l中の無水マレイン酸とスチレン
とのモル比はl:99〜75 : 25であり、該水酸
基含有化合物(b)の10重量%以上が炭素数10〜3
0のアルキル基またはアルケニル基を有する水酸基含有
化合物である有機潤滑皮膜形成組成物である。
この有機潤滑皮膜形成組成物は特願平1−342169
号に説明されている。
上記(a)の無水マレイン酸とスチレンとを主たる単量
体構成要素とする共重合物(以下、無水マレイン酸/ス
チレン系共重合物と言う)は、無水マレイン酸とスチレ
ンを必須単重体とした化学構造を有する共重合物である
。この共重合物は1種を単独で、あるいは2種以上を混
合して使用することができる。
無水マレイン酸/スチレン系共重合物の好ましい例は、
無水マレイン酸とスチレンとの共重合物である。共重合
物中の無水マレイン酸とスチレンノ比率は、無水マレイ
ン酸とスチレンとの合計量に対して、無水マレイン酸1
〜75モル%、好ましくは10〜50モル%、およびス
チレン99〜25モル%、好ましくは90〜50モル%
である。無水マレイン酸の比率が1モル%未満では、炭
素数10〜30のアルキル基またはアルケニル基を有す
る水酸基含有化合物のエステル結合による共重合物中へ
の導入量が少なくなり、十分な潤滑性が得られない。ま
た、無水マレイン酸の比率が75モル%を超えるものは
、潤滑皮膜が弱く、プレス成形性が悪い。
無水マレイン酸/スチレン系共重合物の分子量は、数平
均分子量で200〜100,000 、特に500〜1
0.000の範囲内が好ましい。分子量200未満では
潤滑皮膜が十分な強度を有さす、また、分子量が100
.000を超えると潤滑皮膜形成組成物の粘度が高くな
り、作業上の問題を生じる場合がある。
上記の無水マレイン酸/スチレン系共重合物は1種また
は2種以上の水酸基含有化合物との反応により少なくと
も部分的にエステル化され、このエステル化に用いた水
酸基含有化合物の少なくとも10重量%、好ましくは3
0重量%以上を、炭素数10〜30のアルキル基または
アルケニル基を有する水酸基含有化合物(以下、長鎖型
の水酸基含有化合物と言う)が占める。長鎖型化合物の
割合が10重量%未満の場合には十分な潤滑性が得られ
ない。
この長鎖型の水酸基含有化合物は、炭素数10〜30の
アルキル基またはアルケニル基を有し、かつアルコール
性水酸基を少なくとも1個有する化合物である。好まし
いのは、炭素数12〜22のアルキル基またはアルケニ
ル基を有し、かつアルコール性水酸基を1個有する化合
物である。
本発明で使用するエステル化物は、上記無水マレイン酸
/スチレン系共重合物分子中のカルボキシル基およびカ
ルボキシル誘導体基(無水物基、エステル、塩、アミド
、イミド基など)の少なくとも一部が上記水酸基含有化
合物によりエステル化されたエステル構造を有する化合
物である。
このエステル化物のエステル化率は、共重合物の分子中
のカルボキシル基およびカルボキシル誘導体基の総量に
対して5モル%以上である。エステル化率が5モル%未
満の場合、共重合物に導入される炭素数10〜30のア
ルキルまたはアルケニル基が少ないため、十分な潤滑性
が得られない。
有機固体潤滑皮膜形成組成物は、有1!t ig剤を使
用しない水系組成物であることが好ましい。従って、上
記エステル化物はそのままで用いることも可能であるが
、親水性を高めるために塩基性化合物との塩の形態で有
機固体潤滑皮膜形成組成物中に存在させることが好まし
い。親水性が高くなると、プレス加工後の有機固体潤滑
皮膜の洗浄除去がより容易になるという利点もある。ま
た、塩基性化合物として有機アミンを用いたアミン塩と
すると、めっき表面への潤滑皮膜の密着性を増大させる
ことができ、総合的に潤滑皮膜特性の向上が実現できる
有機固体潤滑皮膜層の形成は、工業的に用いられている
通常の方法、例えば、ロールコート、カーテンコート、
スプレー、静電塗装などにより有機固体潤滑皮膜形成組
成物を少なくとも非塗装面に塗布し、熱風あるいは活性
エネルギー線照射などで塗膜を乾燥させることにより実
施できる。
この有機固体潤滑皮膜層の厚みは、乾燥膜厚で10g/
が以下、好ましくは0.05〜5g/n(、さらに好ま
しくは0.1〜2g/n(である。
[実施例] 次に実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施■土 両面電気亜鉛めっき鋼板(板厚+0.8mm、亜鉛目付
量+ 60/60 g/rr?)の片面をロールコート
によりクロメート処理して、Cr付着量として80■/
ボクロメート皮膜を形成した。このクロメート皮膜の上
にウレタン変性エポキシ樹脂塗料(分子量10.000
)をロールコートにより乾燥膜厚が1−となるように塗
布し、遠赤外炉により塗膜を焼付(PMT 150°C
)させて、有機複合被覆鋼板を得た。
一方、第1表に示した各種の有機固体潤滑皮膜形成組成
物を調製した。第1表には、この組成物に関して、無水
マレイン酸/スチレン系共重合物の組成と分子量、炭素
数10〜30のアルキル基またはアルケニル基を有する
水酸基含有化合物(長鎖型水酸基含有化合物)とそれに
よるエステル化率(モル%)、炭素数10〜30のアル
キル基またはアルケニル基を有しない水酸基含有化合物
(非長鎖型の水酸基含有化合物)とそれによるエステル
化率(モル%)、塩の形成に用いた塩基性化合物とそれ
による中和率(モル%)を示す。この有機固体潤滑皮膜
形成組成物は、水中にエステル化物の塩を10重量%の
有効分濃度で溶解または分散させることにより調製した
上記有機複合被覆鋼板の非塗装面(亜鉛めっき面)上に
、この有機固体潤滑皮膜形成組成物をバーコーターにて
、乾燥皮膜でIg/mとなるように塗布し、熱風乾燥し
て、非塗装面に有機固体潤滑皮膜層を形成させた。
得られた潤滑処理有機複合被覆鋼板を、下記の要領で潤
滑性と有機固体潤滑皮膜層のアルカリ洗浄除去性につい
て試験した。試験結果も第1表に併せて示す。
潤滑性試験: 第2図に示すビード付きU形成形試験用金型を用い、約
1000 kgf/c+flの板押さえ圧Hを加えて、
潤滑処理有機複合被覆鋼板の試験片のプレス成形を行い
、ビード変形部がU形のプレス成形を受ける際の成形荷
重Pの変化量(kgf)により潤滑性を評価した。この
成形荷重変化量の値が小さい程、潤滑性が良好である。
このプレス成形に用いた試験鋼板の寸法は幅180II
II11×長さ230mであり、その非塗装面(潤滑処
理面)をビード溝部側(ダイス側)、塗装面をビード側
(Fi押え側)Lこ向けて成形を行った。
アルカリ洗浄試験: 自動車塗装ラインで使用されるアルカリ性脱脂剤(日本
ペイント■製、リドリン50550)の2重量%水溶液
に、潤滑処理有機複合被覆鋼板の試験片を40°Cで1
分間浸漬し、その後、流水で1分間水洗した。その後、
試験片の非塗装面(潤滑処理面)の水濡れ性を次の3段
階で評価した。
O:水濡れ良好(濡れ面積100%) △:水はしき小(濡れ面積80%以上)×:水はじき大
(濡れ面積80%未満)実施例2 母材として、板厚0.8 rmの差厚両面電気亜鉛めっ
き鋼板(亜鉛目付量:30/60 g/rr?) 、合
金化溶融亜鉛めっき鋼板(亜鉛目付量: 60/60 
g/n()および溶融亜鉛めっき鋼板(亜鉛目付量: 
60/60 g/rrr)を使用し、実施例1を繰り返
した。なお、差厚両面電気亜鉛めっき鋼板は、目付量6
0g/ %の面にクロメート皮膜を介して有機被覆層を
設け、30g/m2の面に潤滑処理を施した。本実施例
で用いた有機固体潤滑皮膜形成組成物は、実施例1で用
いたものと同じである。
プレス成形試験結果を第2表に示す。
以上の試験結果から明らかなように、非塗装面のめっき
表面上にアルカリ脱脂などの塗装前処理で除去できる有
機固体潤滑皮膜層を形成することにより、有機複合被覆
鋼板のプレス成形性が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の有機複合被覆鋼板の構造を示す模式
図、 第2図は、有機複合被覆鋼板の潤滑性の評価に用いたビ
ード付きU形成形試験用金型の断面図、および 第3図は、このU形成形試験用金型を用いたプレス成形
試験で得られる荷重−ストローク曲線である。 第3図中、R5およびR2は曲率を意味し、数値は閣単
位の寸法である。 1:鋼板      2.2’:亜鉛系めっき層3:ク
ロメート層   4:有機被覆層5.5”:有機固体潤
滑皮膜層 第2表

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)両面亜鉛系めっき鋼板の片面にクロメート層を介
    して有機被覆層を設けた有機複合被覆鋼板において、少
    なくとも非塗装面に、塗装前処理により除去可能な有機
    固体潤滑皮膜層を10g/m^2以下の付着量で有する
    ことを特徴とする、プレス成形性に優れた有機複合被覆
    鋼板。
  2. (2)前記有機固体潤滑皮膜層が、(a)無水マレイン
    酸とスチレンとを主たる単量体構成要素とする共重合物
    を(b)1種または2種以上の水酸基含有化合物により
    少なくとも部分的にエステル化したエステル化物または
    その塩を必須成分として含有し、該共重合物(a)中の
    無水マレイン酸とスチレンとのモル比は1:99〜75
    :25であり、該水酸基含有化合物(b)の10重量%
    以上が炭素数10〜30のアルキル基またはアルケニル
    基を有する水酸基含有化合物である有機固体潤滑皮膜形
    成組成物から形成されたものである、請求項1記載の有
    機複合被覆鋼板。
JP16631890A 1990-06-25 1990-06-25 固体潤滑層を有する有機複合被覆鋼板 Pending JPH0462046A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100435873B1 (ko) * 2001-06-14 2004-06-11 제일모직주식회사 페인트 제거를 용이하게 하는 방법

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KR100435873B1 (ko) * 2001-06-14 2004-06-11 제일모직주식회사 페인트 제거를 용이하게 하는 방법

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