JPH046058B2 - - Google Patents

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JPH046058B2
JPH046058B2 JP12725786A JP12725786A JPH046058B2 JP H046058 B2 JPH046058 B2 JP H046058B2 JP 12725786 A JP12725786 A JP 12725786A JP 12725786 A JP12725786 A JP 12725786A JP H046058 B2 JPH046058 B2 JP H046058B2
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JP
Japan
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carbon black
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current
metal
plating
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Expired
Application number
JP12725786A
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English (en)
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JPS62285332A (ja
Inventor
Ichiro Tsubata
Yoshio Tanmachi
Toshiaki Abe
Sugya Fujii
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daito Tsushinki KK
Original Assignee
Daito Tsushinki KK
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Publication date
Application filed by Daito Tsushinki KK filed Critical Daito Tsushinki KK
Priority to JP12725786A priority Critical patent/JPS62285332A/ja
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Publication of JPH046058B2 publication Critical patent/JPH046058B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は有機系導電材料を用いて性能を改善し
た自己復帰形過電流保護素子(以下自明の場合に
は過電流保護素子または素子と略記する)に関す
るものである。 (従来の技術) 過電流に対する保護装置としてヒユーズやサー
キツトブレーカなどが広く用いられている。しか
しヒユーズは溶断後の再使用に当つては張り替え
が必要であり、他方サーキツトブレーカは動作後
の復帰操作は比較的容易であるが小形化が困難で
プリント配線板などに取付使用するには不適当で
ある。従つてこれらに代るものとして抵抗値が温
度の上昇に伴つて大幅に増加する特性を利用した
抵抗体、たとえば正特性サーミスタが自己復帰形
保護素子として用いられるようになつた。 ところで正特性サーミスタには従来からチタン
酸バリウム系磁器半導体を主成分とするもの、お
よび有機半導体を利用したプラスチツクサーミス
タなどがあるが、前者は成形性や可撓性に乏し
く、また後者は印加電圧の上昇につれて導電性が
広い範囲に亘つて増加し過電流制限作用が失われ
るなどの欠点があり自己復帰形過電流保護素子と
して満足できるものはなかつた。 最近これらの欠点を持つていない正特性サーミ
スタとしてカーボンブラツクにアクリル酸、メタ
クリル酸エステルなどのビニル系モノマーをグラ
フト重合させ、さらにエポキシ樹脂などの架橋剤
を加えて加熱硬化させたものが開発されつつあ
る。 (発明が解決しようとする問題点) グラフト重合などを経て得られる前記のサーミ
スタは正特性を有し、成形性も良く、熱サイクル
等による熱履歴に対しても安定しているから自己
復帰形過電流保護素子として用いることができ
る。しかし欠点もある、すなわちこの種のサーミ
スタは大きい抵抗温度係数を得るためにグラフト
率を高くされ樹脂分が多くなつていることなどの
理由で素子としての抵抗値も比較的高く、動作電
圧すなわち定格電圧が数100Vで、動作電流すな
わち定格電流が最高数mA以下のものしか得られ
ない。 他方過電流保護素子としてはプリント配線回路
用のように小形で低電圧回路に用いる用途が何よ
りも多くこれらの用途に適するものはまだ得られ
ていない。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは前記の問題点を解決して大きな抵
抗温度係数を有し、しかも抵抗値の小さい自己復
帰形過電流保護素子を得るため鋭意研究の結果粒
子の表面が部分的に金属めつきされたカーボンブ
ラツクを使用することによりこれらの目的に到達
できることを見出し本発明を完成した。すなわち
本発明は表面が金属で部分的にめつきされたカー
ボンブラツクにビニル系モノマーをグラフト重合
させ、さらに架橋剤としてエポキシ系樹脂を加え
て加熱することにより得られた硬化物を素子とし
たことを特徴としている。 本発明において使用されるカーボンブラツクと
してはチヤンネルブラツク、フアーネスブラツ
ク、アセチレンブラツクなどが挙げられる。カー
ボンブラツクの表面には部分的に金属めつきが施
される。金属めつきには通常無電解めつき、いわ
ゆる化学めつきが用いられる。めつきされる金属
には特に制限はないがニツケル、銅、銀、錫、金
などが実用される。 カーボンブラツクの粒子の表面全体を金属で覆
うとビニル系モノマーをグラフト重合させること
ができなくなり正の抵抗温度係数を有するサーミ
スタが得られなくなるため、本発明においてはカ
ーボンブラツクの表面は露出面が一部残るように
して金属で部分的めつきを施す。このため金属の
付着量は重量比でカーボンブラツクを1として通
常は0.1〜10、好ましい値は0.5〜6である。 さて金属で部分めつきしたカーボンブラツクの
粒子表面には金属が付着した部分と付着してない
部分とがあるが、金属が付着した部分にもピンホ
ールやクラツクが存在し、カーボンブラツクの表
面が直接露出している箇所もあるので、ビニル系
モノマーはこれらの金属に覆われていない部分と
グラフト反応を生ずる。なお金属で部分的にめつ
きされたカーボンブラツクに金属めつきされてい
ないカーボンブラツクを一部混合して上記同様に
使用することもできる。しかし金属めつきされた
カーボンブラツクを用いる代りに、カーボンブラ
ツクにこれらの金属粉を単に混合しただけでは正
の抵抗温度係数を有するサーミスタは得られな
い。 本発明においては金属をめつきしたカーボンブ
ラツクにビニル系モノマーがグラフト重合される
ことは前記の通りであるがビニル系モノマーとし
ては一般式 (ただしRは水素またはメチル基、R′は水素ま
たは炭素数1〜10のアルキル基、グリシジル基、
NN′−ジアルキルアミノ置換炭化水素基)で表
されるもので、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸またはこれらの酸のエステル類、あるいはアク
リルるたはメタクリルアミド、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン
及びその誘導体ならびに無水マレイン酸などであ
る。これらのうちアクリル酸とメタクリル酸エス
テルなどの組合わせが特に好適である。 また重合開始剤としてはα,α′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、α,α′−アゾビスプロピオニト
リルやその他のアゾ及びアゾ化合物、過酸化物な
どが用いられる。 重合方法としては通常溶液重合法が用いられる
が、塊状重合、懸濁重合などの方法も用いること
ができる。 さてこの様にしてビニル系モノマーはカーボン
ブラツクの表面で金属めつきされていない部分と
反応し、カーボンブラツクグラフトポリマーが生
成する。これらのカーボンブラツクグラフトポリ
マーに架橋剤としてエポキシ環を有する化合物、
通常はエポキシ樹脂を加えてアルミナ製などの基
板に塗布した後、150〜200℃で加熱硬化させるこ
とによつて正の抵抗温度係数を有し、しかも抵抗
値の低い自己復帰形過電流保護素子を得ることが
できる。 第1図は本発明による自己復帰形過電流保護素
子の構造例を示すものでaは平面図、bはその横
断面をそれぞれ表している。これらの図には四角
形のアルミナ基板1の上面両側にはAg・Pd電極
2a,2bが取付けられ、アルミナ基板1の上面
の2つの電極2a,2bで挟まれた部分には電極
2a,2bの一部とも重複してカーボンブラツク
グラフトポリマー3が塗布され、加熱硬化させ密
着させることによつて作られた素子が示されてい
る。電極2aと2b間には電圧が加えられると電
流が流れるが電流の値が異常に大きくなると温度
上昇によつて素子の抵抗が急増し電流は遮断され
る。しかしその後電圧が定常状態に戻りかつ素子
の温度が下がるとともに素子抵抗も低下し電流は
自動的に復帰する。 (発明の実施例) 化学めつき法を用いて重量比でカーボンブラツ
ク(フアーネスブラツク)1に対しニツケルをそ
れぞれ1、2および5の割合で付着させることに
より、ニツケルによつて部分的にめつきされた3
種類のカーボンブラツクを用意した。このカーボ
ンブラツクのそれぞれに触媒としてα,α′−アゾ
ビスイソブチロニトリル、溶剤としてジメチルホ
ルムアミド及びメチルイソブチルケトンを用い、
次表に示した配合で溶液重合法によりアクリル酸
及びメタクリル酸オクチルを95℃で8時間反応さ
せそれぞれニツケル含有量の異なるカーボンブラ
ツクグラフトポリマーを作製した。
【表】 次にこのようにして得られた金属めつきカーボ
ンブラツクグラフトポリマーのそれぞれに架橋剤
としてエポキシ樹脂(商品名エピコート828)20
gを混合し、電極間の距離0.5mm、幅8mmで第1
図と同様のアルミナ基板面に塗布した後、70℃で
2時間、さらに150℃で2時間、さらに180℃で1
時間加熱硬化させニツケル含有量がそれぞれ異な
る3種類の自己復帰形過電流保護素子を得た。 ここで比較のため本発明のように部分的にニツ
ケルめつきされたカーボンブラツクを用いる代り
にめつきされていない通常のカーボンブラツクを
用い前記の実施例と全く同様にして自己復帰形過
電流保護素子を作製し前記の実施例の素子と比較
してみた、その結果は次のようである。 第2図および第3図は抵抗温度特性の比較図で
あるが、まず第2図はNiめつきの有無による特
性比較図で、はNiめつきなし、はNiめつき
をNi:CB(カーボンブラツク)=1:1で行つた
場合である。この図から明らかなようにとの
特性はほぼ同様な変化特性を示すが素子の抵抗値
は本発明によるものが遥かに小さい。つぎに第3
図は実施例素子についてNiめつきの量を変えた
場合の特性比較図でNiとCBの比が曲線では
1:1、曲線では2:1、曲線では5:1で
ある。この図から明らかなようにカーボンブラツ
クにめつきされたNiの量が増加するにつれて抵
抗値は小さくなる。従つてNiめつき量の調整に
よつて任意の抵抗値を持つ素子が得られることが
わかる。 第4図は過電流保護素子の電圧−電流特性を求
める回路の一例図でVSは可変電圧源、4はテス
トされる素子でその端子電圧をVTとする、Rは
抵抗である。また第5図と第6図はこの回路によ
つて得られた素子4の電圧電流特性である。まず
第5図はNiめつきの有無による特性の比較を示
し、図中の特性はNiめつきを行わぬ素子、ま
た特性はNi:CB=1:1のNiめつきを行つた
素子それぞれに対するものである。第5図から
Niめつきカーボンブラツクを使用した本発明の
素子は従来の素子よりピーク電流IPが大きく、ピ
ーク電圧VPが低いことがわかる。第6図はNiめ
つき量を変えた場合の素子4の電圧電流特性で、
図中の曲線はNi:CBが1:1、曲線は2:
1、曲線は5:1の各場合を示し、カーボンブ
ラツクに対するニツケルめつきの量が増す程IP
大きく、VPは低くなる傾向がある。 さて第5図において素子に流れる電流Iがピー
ク電流値IP以下の場合は過電流保護素子は定常状
態にあつて第2図の曲線の平坦部すなわち低抵
抗状態にある。ここで第4図のVSが大となり、
または負荷抵抗Rが小となつて電流IがIP以上と
なりVT<VPとなつた場合を考えると第2図の曲
線の急増部に遷移するから素子電流Iは第7図
に示すような時間t対電流I特性を示す。第7図
はNiめつきの有無による過電流保護素子の限流
特性を示すもので図中の曲線はNiめつきを行
つていない素子に、曲線はNiめつきをNi:CB
=1:1の重量比で行つた素子にそれぞれ対応す
る。すなわちこの特性は過電流保護素子の限流特
性となり、そのピーク電流値IPはヒユーズやブレ
ーカの定格電流と同じ内容を持つものとなるが、
この特性からも同一電圧VSをNiめつき有、無の
各素子に与えた場合Niめつきを施した本発明の
素子は低抵抗であるため電流が多く流れる自己発
熱によつて直ちに限流することがわかる。第7図
の曲線の例について説明すると、103mAが流
れると5〜8秒以下で限流動作が発効し回路電流
Iを5mA程度に限流し続けることになり、また
限流後は一般に電源を断とし、素子を放冷すれば
前記定常状態に復帰することができる。これが自
己復帰形過電流保護素子と呼ばれるゆえんであ
る。 (発明の効果) 本発明による自己復帰形過電流保護素子は大き
い正の抵抗温度係数を有するとともにその抵抗値
が小さいことから、低い動作電圧でも大きい定格
電流が得られるという従来のものにては得られな
かつた優れた特性を有し、しかもこれらの特性は
カーボンブラツクに対する金属のめつき量によつ
て任意に調節できること、小形化が可能なこと、
従来品では使用できなかつた低電圧回路にも使用
できること等の特長を有するので実用上の効果は
大きく、用途も広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自己復帰形過電流保護素
子の平面図aと横断面図b、第2図と第3図は過
電流保護素子の抵抗−温度特性図、第4図は過電
流保護素子の試験用回路図、第5図と第6図は過
電流保護素子の電圧−電流特性図、第7図は過電
流保護素子の限流特性図である。 1……アルミナ基板、2a,2b……電極、3
……カーボンブラツクグラフトポリマー、4……
自己復帰形過電流保護素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 表面を金属で部分的にめつきしたカーボンブ
    ラツクの粒子にビニル系モノマーをグラフト重合
    させ、さらに架橋剤としてエポキシ系樹脂を加え
    たものを加熱して得られた硬化物を素子として用
    いることを特徴とする自己復帰形過電流保護素
    子。
JP12725786A 1986-06-03 1986-06-03 自己復帰形過電流保護素子 Granted JPS62285332A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12725786A JPS62285332A (ja) 1986-06-03 1986-06-03 自己復帰形過電流保護素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12725786A JPS62285332A (ja) 1986-06-03 1986-06-03 自己復帰形過電流保護素子

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JPS62285332A JPS62285332A (ja) 1987-12-11
JPH046058B2 true JPH046058B2 (ja) 1992-02-04

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JP12725786A Granted JPS62285332A (ja) 1986-06-03 1986-06-03 自己復帰形過電流保護素子

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JP3828659B2 (ja) * 1998-03-24 2006-10-04 株式会社ケーヒン ガス用減圧弁

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JPS62285332A (ja) 1987-12-11

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