JPH0459344A - 炎中反応による高分子の表層改質方法および高分子成形品 - Google Patents

炎中反応による高分子の表層改質方法および高分子成形品

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JPH0459344A
JPH0459344A JP17352090A JP17352090A JPH0459344A JP H0459344 A JPH0459344 A JP H0459344A JP 17352090 A JP17352090 A JP 17352090A JP 17352090 A JP17352090 A JP 17352090A JP H0459344 A JPH0459344 A JP H0459344A
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史朗 今井
Kazuyoshi Okamoto
岡本 三宜
Setsuo Taguchi
田口 節男
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/08Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by flame treatment ; using hot gases

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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、炎中反応により、繊維をはじめとする各種高
分子成形品の極限表層の特性を改質する方法に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、繊維や布帛あるいはフィルムなどへ種々の特性を
付与するためや、また、例えば、親水性の付与、接着性
の向上などを図るための表面改質方法として種々の加工
方法が各種分野で広く行われている。
例えば、金属蒸着加工は、装飾関係としての金糸や銀糸
などのラメ糸の製造方法をはじめ、保温性などを目的に
した衣料関係、あるいは光学関係、包装関係、電気関係
分野への応用等として広(実施されているが、蒸着層と
被蒸着物である繊維、布帛、あるいはフィルムなどとの
接着力は充分満足されるレベルのものではないため、繰
り返しの屈曲などの外力を受けると、該蒸着層が剥離、
脱落するという問題があった。
また、布帛やフィルムに多孔質や非多孔質の膜など、高
分子物質などをコートあるいはラミネートして、例えば
、防水性、透湿性の付与、あるいは、防湿性の付与や酸
素ガス透過性の改良など種々の特性を付与した布帛、シ
ート、ラッピング素材等々が広く応用展開されているが
、かかるコーティングあるいはラミネート布帛やフィル
ムあるいはシート分野においても、基材である繊維布帛
やフィルム等とコーテイング膜との接着強力やラミネー
ト強力が充分満足され得るレベルではないため、繰り返
し外力が加わったりすると、膜剥離やラミネート剥離が
生ずるといった問題があった。
さらに別の例としては、タイヤコードなどにおいては、
繊維とゴムとの接着力の向上、耐久性の向上などを目的
として、従来から、熱板、スチームボックス、あるいは
特殊油剤の付与などの方法を用いて繊維表面の結晶配向
を乱す方法等の処理が種々行われていたか、かかる方法
にあっても得られる効果は必ずしも充分なものではなか
った。
一方、合成樹脂成形品の表面の親水化、あるいは濡れ性
の改良、接着性の改良などとして、コロナ放電処理、プ
ラズマ処理、スパッタエッチンク処理等が近年試みられ
てきているが、これらは、いずれも設備が過大なものと
なり、また、生産性にも劣り、コスト高になる等の問題
が存在するものであった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、繊維をはじめ、布帛、フィルム、シー
トなど各種の高分子成形品の表面に、親水性、接着性な
どの改質された機能性を極めて効果的に付与し得て、か
つ、その表面改質処理を非常に高速度で行うことのでき
る高分子表面の改質方法を提供することにある。
また、別の目的は、タイヤコード、ベルト用コード、ロ
ープ、漁網、テグスなどの産業用繊維において、これら
の繊維が本来有シ7.ている緒特性を低下させることな
く、接着性を向上させたり、表面配向を乱し、クラック
などの欠陥が入りにくくし、耐屈曲性、耐疲労性、結節
強度の向−1−が大幅に期待でき、かつ、かかる処理が
生産性に富む高速度で実施することができる繊維表面の
改質方法を提供することにある。
特に、本発明は、これらの目的を達成するために、表層
といっても、特に極限表層とでも言うべきごく薄い表面
層の改質を良好に行なわしめるのに効果的な高分子表面
の改質方法を提供せんとするにある。
しかして、本発明の目的は、上述のような新規な高分子
の表層改質方法と、同方法により得られる新規な表層の
改質された各種の高分子成形品を提供せんとするにある
1課題を解決するだめの手段] 本発明者らは、上述した如き目的を達成するために鋭意
検月を重ねた結果、例えば、都市ガス、アセチレンガス
、プロパンガスなどの一般に用いられる燃料を、空気ま
たは酸素などの酸化性ガス中で燃焼させるとともに、か
かる燃焼炎の中またはその燃焼炎の近傍に、該燃料とは
異なる1種以上の第三の成分が存在する状態かまたは燃
焼または化学反応1.つつある状態に構成された炎の中
を通過せしめることにより、高分子成形品の極限表層と
でも言うべき薄い表面層を、非常に効果的に改質するこ
とができて、親木性や接着性などの機能性を付与するこ
とができるばかりでなく、また、詳細は明らかでないが
、該炎の熱的効果なども加わり、屈曲性や耐疲労性や結
節強度などにも優れた繊維等の高分子成形品を得ること
ができることを見出し本発明に到達j7た。
本発明は、次の構成を有する。
すなわち、本発明の高分子の表層改質方法は、高分子よ
りなる繊維、布帛、不織布、フィルム、シートおよびそ
れら以外の成形品の群から選ばれた少なくとも1種の被
処理物(これをAという)を、燃料(Bという)と酸化
性化合物または酸化剤(これらをCという)との燃焼に
よって生じる燃焼炎中または該燃焼炎の近傍において、
前記燃料(B)、!:は異なる1種以上の第三の成分(
これをDという)が存在する状態かまたは燃焼または化
学反応しつつある状態に構成された炎の中を通過させる
ことを特徴とする炎中反応による高分子の表層改質方法
である。
あるいはまた、本発明の高分子の表層改質方法は、高分
子よりなる繊維、布帛、不織布、フィルム、シートおよ
びそれら以外の成形品の群から選ばれた少なくとも1種
の被処理物(これを八という)を、燃料(Bという)と
酸化性化合物または酸化剤(これらをCという)との燃
焼によって生じる燃焼炎中に通過させ、引き続き、前記
燃料(B)とは異なりかつ可燃性を有する1秤量−にの
第三の成分(これを1)という)と酸化性化合物または
酸化剤(これらをC′ という)との燃焼により形成せ
し2めた第二、の炎の中を通過さぜるこ吉を特徴とする
炎中反応による高分子の表層改質方法である。
あるいはまた、高分子よりなる繊維、布帛、不織布、フ
ィルム、シートおよびそれら以外の成形品の群から選ば
れた少なくとも1種の被処理物(これをAという)を、
燃111(Bという)と酸化性化合物または酸化剤(こ
れらをCという)古の燃焼によ、て生じる燃焼炎中また
は該燃焼炎の近傍において、前記燃料(B)とは異なる
1秤量−Lの第ヨ、の成分(これをDという)か存在す
る状態かまたは燃焼または化学反応1〜つつある状態に
構成された炎の中を通過させ、さらに、これに引き続い
て、前記燃料(B)及び可燃性を有する1種以上の第三
の成分である前記物質(■))とは異なる物質(これを
Eという)と酸化性化合物または酸化剤(これらをC′
 という)との燃焼により形成せしめた第72の炎の中
を通過さぜるこ吉を特徴とする炎中反応による高分子の
表層改質方法である。
あるいは、本発明の高分子成形品は、高分子よりなる繊
維、布帛、不織布、フィルム、シートおよびそれら以外
の成形品の群から選ばれた少なくとも1種であって、燃
料(Bという)と酸化性化合物または酸化剤(これらを
Cという)との燃焼によって生じる燃焼炎中または該燃
焼炎の近傍において、前記燃料(B)とは異なる1種以
上の第三成分(これをDという)が存在する状態がまた
は燃焼または化学反応しつつある状態に構成された炎の
中を通過せしめることにより改質された表層を有してな
ることを特徴とする繊維、布帛、不織布、フィルム、シ
ート、またはそれら以外の高分子成形品である。
あるいはまた、本発明の高分子成形品は、特に、タイヤ
コード、ベルト用コード、ロープ、漁網、あるいはテグ
ス用等の産業用の繊維であって、燃料(Bという)と酸
化性化合物または酸化剤(これらをCという)との燃焼
によって生じる燃焼炎中または該燃焼炎の近傍において
、前記燃料(B)とは異なる1種以上の第三成分(これ
をDという)が存在する状態かまたは燃焼または化学反
応しつつある状態に構成された炎の中を通過せしめるこ
とにより改質された表層を有してなることを特徴とする
産業用繊維である。
[作用] 本発明の高分子の表層改質方法は、「炎」の中での反応
を利用するという特異なものである。
かかる本発明の炎中反応による高分子の表層改質方法は
、燃料の燃焼によって生じた燃焼炎中またはその近傍に
おいて、該燃料とは異なる1種以上の第三の成分が存在
する状態かまたは燃焼または化学化学反応をしつつある
状態に構成された炎の中に、被処理物たる高分子成形品
を通過させることにより、該炎中に生じた、燃料をはじ
め酸化性化合物・酸化剤に基づく、数多くの不安定な各
種の活性化された原子、分子、遊離基はもとより、かか
る燃焼炎中またはその近傍に存在するかまたは燃焼また
は化学反応しつつ存在する第三の成分が、かかる燃焼熱
などによって分解などして生じることに基づく、各種の
活性化された原子、分子、遊離基やあるいは各種活性化
されたイオン種などにより、被処理物たる繊維をはじめ
とする種々の高分子成形品の表面が活性化あるいは改質
されて、親水性、接着性などの機能性が付与されること
となる。
本発明では、かかる炎中に生じた活性化された原子、分
子、遊離基やあるいは各種活性化されたイオン種などを
積極的に利用することを、以下「炎中反応」と呼び、さ
らにその特異な技術思想などにつき詳細に説明をする。
従来、炎を用いる加工として毛焼き加工があった。かか
る毛焼き加工処理は、織おろしのままの織物では、表面
に粗雑な短毛が密生しているためこの毛羽がその外観を
害し、光沢を減じ色艶においても何となくボケてくるた
めにこれを焼却清掃して織目を判然とさせることを目的
として、いわゆる梳毛織物のクリア仕上げに採用されて
きている。しかしながら、従来のかかる毛焼き加工の場
合、毛羽を焼いて除去することに主眼がおかれ、すなわ
ちもとの形態を変化させることに主眼が置かれ、本発明
の如きに、燃焼炎処理で表面改質が達成され得るとの技
術思想は考えられもしていなかった。
なお、燃焼炎で表面処理する方法として、隼なる燃焼炎
で処理する方法も考えられるが、単なる燃料を燃焼させ
ることによって生じる燃焼炎だけでは、その改質効果は
十分なものではない場合が多かった。
これに対して、本発明では、かかる燃焼炎中またはその
近傍において、少なくとも1種以上の第三の成分が存在
するかまたは燃焼または化学反応しつつある炎とさせて
、その炎をうまく処理に用いることにより、活性化した
遊離基などが数多く存在し、はじめて効率的に高分子表
面を改質させ得ることができるに至ったのである。
本発明において、上述の燃焼炎を発生させる燃料(B)
としては、特別には限定されず、一般に用いられている
都市ガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタンガス
、ジシアン、水素などの燃料ガスや石油などの液体、石
炭などの固体のものなどを用いることができる。
また、かかる燃料を燃焼させるために用いられる酸化性
化合物・酸化剤(C)としては、空気または酸素などの
酸化性気体が好適であるが、助燃剤や酸化剤を用いても
よい。
例えば、かかる燃料ガスと酸化性気体(C)は、あらか
じめ、混合した後、バーナーから噴出させ、燃焼させて
、層流炎を形成ぜj〜めでもよく、あるいは、燃料ガス
と酸化性気体をバーナーを出るまでは別々の流路から導
き、炎の中ではじめて混合させ、拡散炎を形成せし5め
てもよい。前者のバーナーとしては、例えば、ブンゼン
バーナーなどの基本構造をもつバーナーなどを用いるこ
とができる。また、後者のバー=ナーと17では、例え
ば、噴霧バーナー=などを用いることができる。かかる
バーナーの構造、種類については、処理する対象物、使
用する燃料ガスなどの種類により適宜選択することがで
きる。
かかる第一の燃焼炎中またはその近傍に存在させてまた
は燃焼または化学反応させて、第二の炎を形成させる少
なくとも1種以上の第三の成分(r))とし7ては、目
的とする改質・改質特性を得るために適宜選択して使用
するこ点ができ、特に限定されるものではなく、種々の
ものをその目的に合わせ用いることができる。−例をあ
げれば、有機物としては、セルロースやタンパクをはじ
め、含フツ素化合物、含シリコーン化合物、ポリエチ1
ノンオキシドなどのエーテル系高分子、ポリアセタール
などのホルマリン系誘導体、アクリル酸、メタクリル酸
などの誘導体など種々のものを用いることができる。ま
た、無機系化合物と17では、炭化ジルコニラt1、炭
化ケイ素などの炭化物、チッ化ケイ素、チッ化ホウ素な
どのチッ化物などを一例としてあげることができる。ま
た、金属類志しては、各種軽金属単体や希土類をはじめ
金属酸化物、金属チッ化物やあるいは6種金属塩、金属
鎖体化合物などを用いることができる。
かかる第三の成分が少なくとも1種以上、上記燃焼炎中
またはその近傍に存在する状態または燃焼または化学反
応しつつある状態に構成することによって、本発明にか
かる炎は形成される。かかる炎の構成方法は、特に限定
されるものではなく、用いられる第二の成分に適宜最適
な方法を選択することで達成される。該炎は、燃焼炎中
またはその近傍に第三の成分(I))を位置させること
により形成されるものであるが、「近傍」というのは、
第三の成分(Y))か該燃焼炎の影響を受け、活性化(
−たり、分解したりあるいは化学反応するなどの影響を
受Llる距離以内にあることを意味する。
本発明では、かかる第二の炎を用いて、被処理対象物(
A)である高分子の少なくとも極限表層を改質するもの
であるが、その被処理対象物としては、少なくともその
表面の−・部が該炎中を通過できるものであれば、繊維
、布帛、不織布、フィルム、シーI・およびその他の高
分子成形品であれば、いかなる形状のものであってもよ
い。
かかる炎中を通過さぜることにより、炎中反応にて高分
子表面の改質が達成されるが、かかる炎中の布帛やフィ
ルム、シートなどが通過する地点の温度については、厳
密な測定が困難であるが、高温であるほうが好ましく、
またより多く前述の活性種が発生I7ていることが好ま
しい。
また、本発明を実施するに際しては、例えば、空気また
は酸素などの酸化性気体の供給量は、上記活性種が多く
発生するよう適宜調整するのが好ましい。
被処理対象物(A)とし7.では、高分子より成形され
たなるものであればよく、例えば、繊維であれば、天然
繊維、化学繊維・合成繊維のいずれであってもよい。か
かる繊維を織り、編みなどL2て布帛形成した織編物な
どの布帛形状のもの、あるいは抄紙法やニードルパンチ
法などによる不織布となして後に処理に供し2てもよい
。また、フィルムやその他シート状、あるいは不定形の
様々な高分子成形品として処理してもかまわなく、所望
に応じて、いかなる形状のものであってもよい1、かか
る炎で処理する古き、その通過速度(処理速度)は、処
理される繊維をはじめとする種々の高分子成形品の形態
、性状等にも依存]7、−律的に定められるものではな
いが、予め予備試験を重ねることなどによって好適な範
囲を求めることは比較的簡単である。、 なお、例えば、布帛などでは、拡布状態で走行させるの
が好ましく、繊維などでは、例えば、べンディングロー
ルなどを用いて、繊維を開繊した状態で処理するのが好
ましい。
もちろん、被処理物が固定されていて、炎側か通過する
処理態様としてもよい。また、通過回数は複数回として
もよい。
また、燃焼炎と第二の炎の二種の炎を、二段階にして使
用した処理方法も効果的なものである。
すなわち、まず、被処理物を、燃料(Bという)と酸化
性化合物または酸化剤(これらをCという)との燃焼に
よって生じる燃焼炎中に通過させて、引き続き、前記燃
料(B)とは異なりかつ可燃性を有する1種以上の第三
の成分(これをDという)と酸化性化合物または酸化剤
(これらをC′という)との燃焼により形成せしめた炎
の中を通過させるのも表面の改質に効果的なものであり
、特に、このような二段階にわたる処理を行なうと、効
率的に高分子表面を改質できるばかりが、単なる第一の
燃焼炎処理のみでは得られなかった特異な特性の付与が
可能となるのである。
さらにまた、前述の炎による処理を二段階、もしくはそ
れ以上にわたって行なうこと、それも、第三の成分とし
ては、各段階で相異するものを用いた複数回処理を行な
うことも有効である。すなわち、被処理物(これをAと
いう)を、燃料(Bという)と酸化性化合物または酸化
剤(これらをCという)との燃焼によって生じる燃焼炎
中または該燃焼炎の近傍において、前記燃料(B)とは
異なる1種以上の第三の成分(これをDという)が存在
する状態かまたは燃焼または化学反応しつつある状態に
構成された炎の中を通過させ、さらに、これに引き続い
て、前記燃料(B)とは異なりかつ可燃性を有する1種
以上の第三の成分であり、かつ前記物質(D)とは異な
る物質(これをEという)と酸化性化合物または酸化剤
(これらをC′ という)との燃焼により形成せしめた
炎の中を通過させるのも表面の改質に効果的なものであ
り、特に、このような二段階にわたる処理を行なうと、
改質効果が飛躍的に向上するとともに、特異な、複合さ
れた特性の付与も可能となる。
これら複数段階にわたる炎中処理において、それぞれの
炎の形成に用いられる酸化性化合物または酸化剤は、相
異しているものであってもよい。
U実施例コ 以下に実施例を示すが、本発明の有効性や権利の範囲は
これによって限定されたり、制限を受けるものではない
実施例1 燃料ガスとして、都市ガスを用い、酸化性ガスとして空
気を使用し、層流炎を形成した。しかる後、かかる燃焼
炎中に1、第三の成分として、ポリアセタールの微粉末
を噴霧し、該ポリアセタールをも燃焼せしめることによ
り構成された炎を形成せしめた。
次いで、かかる炎中に、レーヨン・フィラメント糸を、
単糸が開繊した状態で、かつ、該フィラメント糸が燃焼
することのない速度(炎の強弱に合わせて、約50〜1
000m/分)させた。
しかる後、かかるレーヨン・フィラメント糸と未処理の
フィラメント糸の2種に水を十分含ませた状態にした後
、土中にいれた。
一定期間ごとに、土中がら取りだし強伸度を測定した表
ころ、本発明にかかるレーヨン・フィラメント糸は未処
理品(比較例)に比べ強度劣化程度が極めて少なく劣化
しにくいものであった。
実施例2 燃料ガスとして、プロパンガスを用い、酸化性ガスとし
ては空気を使用し、燃焼炎を作成した。
かかる燃焼炎中に、ポリエチレンオキシドを噴霧し、該
ポリエチレンオキシドも燃焼しつつある第二の炎を形成
させた。
次いで、ポリエチレンテレフタレートからなる高密度タ
フタを、その布帛が燃焼しない範囲の速度(炎の強弱に
合わせて、約50〜1000m/分)で上記の炎中を通
過させた。
しかる後、かかる処理を施した布帛に水滴を静かに滴下
したところ、直ちに水滴は染み込みはじめた。一方、未
処理の布帛は、同様に、水滴を滴下しても、しばらくの
間、水滴が布帛表面の上にのったままであり、染み込み
はじめるまでにある程度の時間を要した。また、プロパ
ンガスの燃焼だしJで生ずる燃焼炎中を通過させた布帛
は、未処理のものよりは水滴の染み込み程度は速かった
が、本発明のものに比べてかなり劣−つでいた。
[発明の効果] 本発明の炎中反応による高分子の少なくとも極限表層の
改質する方法によれば、被処理物の本来の形態や物性を
損なうことなく、相当な処理速度で、親水性や接着性な
どの機能性を付与することができ、かつ、その効果も著
1−いものを得ることができる。
さらに、熱的作用なども加オー)す、表面層が改質され
るのみならず、耐久性や耐屈曲性、あるいは結節強度な
どの特性に優れたタイヤ、コンベアベルトなど各種ベル
ト、ホース、ロープ、ゴムローラ、ダイヤフラム、テグ
スなどの工業製品にも好ましく用いることができる性能
の優れた産業用繊維をも提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高分子よりなる繊維、布帛、不織布、フィルム、
    シートおよびそれら以外の成形品の群から選ばれた少な
    くとも1種の被処理物(これをAという)を、燃料(B
    という)と酸化性化合物または酸化剤(これらをCとい
    う)との燃焼によって生じる燃焼炎中または該燃焼炎の
    近傍において、前記燃料(B)とは異なる1種以上の第
    三の成分(これをDという)が存在する状態かまたは燃
    焼または化学反応しつつある状態に構成された炎の中を
    通過させることを特徴とする炎中反応による高分子の表
    層改質方法。
  2. (2)高分子よりなる繊維、布帛、不織布、フィルム、
    シートおよびそれら以外の成形品の群から選ばれた少な
    くとも1種の被処理物(これをAという)を、燃料(B
    という)と酸化性化合物または酸化剤(これらをCとい
    う)との燃焼によって生じる燃焼炎中に通過させ、引き
    続き、前記燃料(B)とは異なりかつ可燃性を有する1
    種以上の第三の成分(これをDという)と酸化性化合物
    または酸化剤(これらをC′という)との燃焼により形
    成せしめた第二の炎の中を通過させることを特徴とする
    炎中反応による高分子の表層改質方法。
  3. (3)高分子よりなる繊維、布帛、不織布、フィルム、
    シートおよびそれら以外の成形品の群から選ばれた少な
    くとも1種の被処理物(これをAという)を、燃料(B
    という)と酸化性化合物または酸化剤(これらをCとい
    う)との燃焼によって生じる燃焼炎中または該燃焼炎の
    近傍において、前記燃料(B)とは異なる1種以上の第
    三の成分(これをDという)が存在する状態かまたは燃
    焼または化学反応しつつある状態に構成された炎の中を
    通過させ、さらに、これに引き続いて、前記燃料(B)
    及び可燃性を有する1種以上の第三の成分である前記物
    質(D)とは異なる物質(これをEという)と酸化性化
    合物または酸化剤(これらをC′という)との燃焼によ
    り形成せしめた第二の炎の中を通過させることを特徴と
    する炎中反応による高分子の表層改質方法。
  4. (4)高分子よりなる繊維、布帛、不織布、フィルム、
    シートおよびそれら以外の成形品の群から選ばれた少な
    くとも1種であって、燃料(Bという)と酸化性化合物
    または酸化剤(これらをCという)との燃焼によって生
    じる燃焼炎中または該燃焼炎の近傍において、前記燃料
    (B)とは異なる1種以上の第三成分(これをDという
    )が存在する状態かまたは燃焼または化学反応しつつあ
    る状態に構成された炎の中を通過せしめることにより改
    質された表層を有してなることを特徴とする繊維、布帛
    、不織布、フィルム、シート、またはそれら以外の高分
    子成形品。
  5. (5)タイヤコード、ベルト用コード、ロープ、漁網、
    あるいはテグス用等の産業用の繊維であって、燃料(B
    という)と酸化性化合物または酸化剤(これらをCとい
    う)との燃焼によって生じる燃焼炎中または該燃焼炎の
    近傍において、前記燃料(B)とは異なる1種以上の第
    三成分(これをDという)が存在する状態かまたは燃焼
    または化学反応しつつある状態に構成された炎の中を通
    過せしめることにより改質された表層を有してなること
    を特徴とする産業用繊維。
JP17352090A 1990-06-29 1990-06-29 炎中反応による高分子の表層改質方法および高分子成形品 Expired - Lifetime JP2836205B2 (ja)

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