JPH045928Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、多目的空調装置に関する。さらに詳
しくは、浴室等の限定された空調空間の設置に好
適で、多目的に使用可能な空調装置に関する。

［従来の技術］ 従来、浴室等の限定された空調空間では、例え
ば内部の空気を排出する換気扇が必須的に設けら
れ、さらに必要に応じて暖房機、乾燥機等が設け
られる。

即ち、従来の空調装置は、各種の空調機器が個
別的に設置されることが特徴となつている。

［考案が解決しようとする課題］ 前述の従来の空調装置では、各種の空調機器が
個別的に設置されるために、限定された空調空間
での設置スペースの確保が困難であるという問題
点を有している。

本考案はこのような問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、各種の空調機器
を結合したコンパクトな多目的空調装置を提供す
ることにある。

［課題を解決するための手段］ 前述の目的を達成するため、本考案に係る多目
的空調装置は、空調空間を外部に開放する通気窓
と、通気窓に取付けられ空調空間側に開口された
吸気口、バイパス口および外部側に開口された開
閉自在な排気口を有するボツクスと、ボツクスの
内部に収納されたフアン、放熱器と、放熱器に接
続した熱源とを備えてなる手段を採用する。

［作 用］ 前述の手段によると、フアンの動作、排気口の
開放により内部の空気を排出する換気扇機能を奏
し、フアンの動作、排気口の閉鎖、放熱機の動作
により内部の空気を熱交換してバイパス口から循
環させる乾燥、冷暖房機等の機能を奏するため、
各種の空調機器を結合してコンパクト化するとい
う目的が達成される。

［実施例］ 以下、本考案に係る多目的空調装置の実施例を
図面に基づいて説明する。

この実施例では、浴室等からなる空調空間Ａと
外部Ｂとを画成する壁Ｃを利用して設置してあ
る。

壁Ｃには通気窓１が開口されており、空調空間
Ａを外部Ｂに開放している。この通気窓１につい
ては、特別に穿孔工事を行なわずに、通常開孔さ
れている換気扇窓を利用することも可能である。

通気窓１には金属板等で箱状に形成されたボツ
クス２が取付けられて壁Ｃに支持されており、そ
の空調空間Ａ側の側面には吸気口２１が開口され
上下面にはバイパス口２２が開口され、また外部
Ｂ側の側面には排気口２３が開口されている。こ
の排気口２３は例えばシヤツタ構造からなり、開
閉自在な構造を備えている。

ボツクス２の内部には、前記吸気口２１に対面
してモータ３で駆動されるフアン４が収納され、
さらにこのフアン４に対面して放熱器５が収納さ
れている。

この放熱器５に対しては熱源６が接続されてお
り、この熱源６は加熱器６１、熱交換器６２、循
環ポンプ６３等からなる温水供給機構造となつて
いる。なお、この熱源６は限定された空調空間Ａ
を対象とするものであるため小能力の小型もので
差支えないが、設置スペースを考慮して外部Ｂ側
に設置しており、さらに壁Ｃに取付け設置するこ
とでコンパクト化が図られている。また、この熱
源６は、既存の湯沸器を利用することも可能であ
る。

さらに前記フアン４のモータ３と前記熱源６と
前記排気口２３とは操作部７で連係されており、
これ等の各動作をコントロールできるようになつ
ている。

なお、この操作部７は、操作の便を考慮して壁
Ｃの空調空間Ａ側の面に取付け設置されている。

このような実施例によると、第１図に示すよう
に、操作部７を操作して、熱源６から温水を放熱
器５に送り、排気口２３を閉鎖してフアン４を回
転すると、空調空間Ａの内部の空気は吸気口２１
からボツクス２内に入り放熱器５で加熱されてバ
イパス口２２から空調空間Ａに還流することにな
る。この結果、乾燥、暖房機と同様の構成とな
り、空調空間Ａの暖房、乾燥が行なわれることに
なる。なお、前記排気口２３は、完全に閉鎖せず
に若干開放されるようにしておけば、換気扇と同
様の構成をも備えることができ、空調空間Ａの内
部の空気を外部Ｂに排出する換気をも行なうこと
ができる。

また、第２図に示すように、操作部７を操作し
て、熱源６から温水を放熱器５に送らずに、排気
口２３を開放してフアン４を回転すると、空調空
間Ａの内部の空気は吸気口２１からボツクス２内
に入り排気口２３から外部Ｂに排出されることに
なる。この結果、換気扇と同様の構成となり、空
調空間Ａの内部の空気を外部Ｂに排出する換気が
行なわれることになる。

従つて、乾燥機、暖房機、換気扇の機能が奏さ
れることになり、多目的な空調が可能となり、し
かも壁Ｃに全ての機構が設置されてるため、設置
スペースが削減されてコンパクト化されている。

以上、図示した実施例の外に、熱源６の構造は
ヒートパイプ等他の構造のものを採用することも
可能であり、さらに冷却熱を供給できるようにす
れば冷房機、除湿機の機能をも奏することが可能
となる。

［考案の効果］ 以上のように、本考案に係る多目的空調装置
は、各種の空調機器を結合してコンパクト化が図
られているため、設置スペースか削減され限定さ
れた空調空間での設置に極めて好適である効果が
ある。

また、既設機器を利用することが可能であるた
め、安価かつ容易に設置が可能である効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る多目的空調装置の実施例
を示す断面図、第２図は第１図の他の作用状態を
示す断面図である。 １……通気窓、２……ボツクス、４……フア
ン、５……放熱器、６……熱源、２１……吸気
口、２２……バイパス口、２３……排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空調空間を外部に開放する通気窓と、通気窓に
   取付けられ空調空間側に開口された吸気口、バイ
   パス口および外部側に開口された開閉自在な排気
   口を有するボツクスと、ボツクスの内部に収納さ
   れたフアン、放熱器と、放熱器に接続した熱源と
   を備えてなる多目的空調装置。