JPH0458995B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はパチンコ用鋼球を使用したスロツトマ
シンに関する。

〈従来の技術〉 従来のスロツトマシンはコインを用してゲーム
を行うものであるから、多数台のスロツトマシン
を遊技場内に設置する場合、コインを自動的に流
動処理することが困難で省力化に適応できない欠
点がある。

なお、実公昭39−37574号公報には、コインに
代えて球体を用いるレバー起動式スロツトマシン
様のゲーム玩具が開示されている。しかし、この
球体はパチンコ球と異なりスマートボール様の大
形であり、従来のパチンコ球の自動補給機構を適
用する思想は開示されていない。

〈発明が解決しようとする課題〉 これに対して本発明者らは、パチンコ用鋼球を
使用することによりスロツトマシンの遊技を行う
ことができ、しかも多数台のスロツトマシンに対
し鋼球の補給及び回収を自動的に行うことのでき
る新規なスロツトマシンを既に提案している。本
発明はこの先願発明と関連して為されたものであ
る。

本発明の主たる解決課題は、遊技者が投入する
パチンコ用鋼球の数に応じてスロツトマシンの賭
ける点が変わり、この賭け点に応じてゲームの内
容が代わるスロツトマシン、換言すれば従来のス
ロツトマシンにおけるコイン１個分に満たない賭
け点であつてもゲームを行うことができ、しか
も、賭け点がコイン１個分に満たない場合にも、
ある程度の高確率で払い戻しを行うことのできる
新規なスロツトマシンを提供することにある。

本発明の他の解決課題は、単一の遊技場内にお
いて、従前から普及しているパチンコ遊技機と、
本発明によるスロツトマシンとを共通の鋼球を用
いて遊技できる新規なスロツトマシンを提供する
ことにある。

〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決する本発明のスロツトマシン
は、外周に所定の図形、記号が表され一側面が正
面に表示されている複数個の回転ドラムと、パチ
ンコ用鋼球の投入によりスタートボタンの作動を
有効化しスタートボタンの押圧に応じて上記回転
ドラムを回転駆動させるゲーム開始手段と、上記
回転ドラムの停止を指示するストツプボタンと、
上記回転ドラムの停止状態を検出する検出手段
と、この検出手段からの信号に応じて所定のルー
ルに従いパチンコ用鋼球を賞球として払い出す払
出手段を有するスロツトマシンにおいて、遊技者
が選択しうる賭け点設定手段と、パチンコ用鋼球
の投入数を計数する計数装置と、上記賭け点設定
手段により設定された賭け点と、上記計数装置に
より計数された投入数との一致を判断して賭け点
を確定させる賭け点確定手段と、この賭け点確定
手段の確定数に応じた複数種類のゲームプログラ
ムを記憶するプログラム装置と、上記賭け点確定
手段の確定数に応じて上記プログラム装置からゲ
ームプログラムの一つを選定する選定手段を備
え、上記ゲーム開始手段は、上記選定手段が選定
したゲームプログラムに従い上記複数個の回転ド
ラムのうち上記賭け点確定手段の確定数に応じた
個数だけを回転駆動させる構成であり、上記払出
手段は、上記選定手段が選定したゲームプログラ
ムに従い上記駆動された回転ドラムのみの停止状
態に応じて賞球として上記パチンコ用鋼球の払い
出しを行う構成であることを特徴としている。

上記賭け点設定手段の賭け点は、任意に設定す
ることができるが、通常は、コイン１個分に満た
ない賭け点から、コイン複数個分に相当する賭け
点までの広い範囲を有し、賭け点Ｎ＝１を最小賭
け点とすることが好ましい。

〈作用〉 本発明の作用を、遊技者の操作に従い説明す
る。

遊技者は正面の玉受皿にパチンコ用鋼球を投入
したのち、賭け点設定手段に所望の賭け点を設定
する。すると、計数装置がパチンコ用鋼球の通過
数を計数しながら、パチンコ用鋼球が玉受皿から
マシン内へ取り込まれる。計数装置の計数値が設
定値と一致するとマシン内への取り込みが中止さ
れて賭け点確定手段により賭け点が確定する。こ
の賭け点の種類は、例えば第１図の設定ボタン５
に示されているようＮ＝1.2.3.4.5.10.15.の７種類
であつて、例えばコイン１個がパチンコ用鋼球５
個に相当する場合、下位のＮ＝1.2.3.4.の４種類
がコイン１個未満の賭け点であり、上位のＮ＝
5.10.15の３種類がコイン１個または複数個に相
当する賭け点である。賭け点確定手段により確定
した賭け点は、この賭け点設定手段により遊技者
が選択しうる賭け点と一対一の対応をしており、
さらに、プログラム装置が記憶するゲームプログ
ラムの種類も、例えば第５図に示すように、賭け
点設定手段により選択される賭け点と一対一の対
応をしている。賭け点が確定すると、選定手段が
それに対応する一つのゲームプログラムをプログ
ラム装置から選定する。賭け点設定からこのゲー
ムプログラムの設定まで、マイクロプロセツサの
制御プログラムにより瞬時に実行される。

次に、遊技者がゲーム開始手段のスタートボタ
ンを押すと、回転ドラムが回転を開始する。この
とき有効に回転するドラムの数は上記の確定した
賭け点Ｎに応じて予め定められており、例えば、
第５図に示すように、Ｎ＝１のときは第１ドラム
のみ、Ｎ＝2.3.4のときは第１ドラムと第２ドラ
ムの２個、Ｎ＝５以上のときは３個の全ドラムが
有効に回転する。有効に回転していない残余のド
ラムは賭け点算出に関与しない。

ストツプボタンは回転ドラムごとに設けられて
おり、遊技者は回転しているドラムに対応するス
トツプボタンを随時押すことができ、押された時
刻に、或いは所定の時間遅れを伴つてドラムの回
転が停止する。すべての回転ドラムが停止する
と、検出手段が回転ドラムの停止状態を検出し
て、例えば第５図に示すように、有効な回転ドラ
ムの停止状態に現わされた図形、記号の一致また
は組合せに応じて予め定められたルールに従い、
プログラム装置により得点が算出され、その算出
値に従い払出装置が賞球としてパチンコ用鋼球を
払出す。

〈実施例〉 第１図に本発明実施例の正面図を示す。

外周に所定の図形、記号が表された３個の回転
ドラム１Ａ，１Ｂ，１Ｃの一側面が正面の表示窓
２Ａ，２Ｂ，２Ｃに表示されており、３本の横方
向と２本の斜め方向を表示する表示ランプ３…３
が表示窓の両側に並設され、各回転ドラムごとに
ストツプボタン４Ａ，４Ｂ，４Ｃが配設されてい
る。また下部には、賭け点を設定する賭け点設定
ボタン５が配設されている。この設定ボタン５は
例えば１点、２点、３点、４点、５点、10点、15
点取消Ｃのように幾種類かのうちの１つを遊技者
が選択できるようになつており、選択されたボタ
ンがランプ点灯する。スタートボタン６はゲーム
の開始を指示するボタンであつて、遊技玉となる
パチンコ用鋼球が投入されているとき有効に作動
して３個の回転ドラム１Ａ，１Ｂ，１Ｃの１個ま
たは複数個を回転させる。玉受皿７はその下部に
賞球玉の払出口８があり、下端は遊技玉投入口９
に連通している。玉受皿７の溢れ玉は溢れ玉溜り
１０に移送される。上部には数字表示器１１が配
設されており、遊技者が投入した投入数、賞球と
して払い出された払出数、差引の勝ち点が数字表
示される。また表示器周辺に配列した表示ランプ
により、投入数に応じて個数をランプ点灯し、或
いは入賞時に全ランプを点滅させることもでき
る。

第２図に第１図に示した実施例の背面図を示
す。

回転ドラム１Ａ，１Ｂ，１Ｃはそれぞれモータ
１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃにより回転駆動される。
上部に設けた賞球タンク１５から賞球払出口８に
至る賞球樋１６が設けてあり、その下端に払出数
を制御する払出しソレノイド１７及び払出し計数
器１８が設けられている。また、遊技玉投入口９
から玉溜め２０の上方まで投入玉樋１９が設けて
あり、その上端部に投入数を制御する投入ソレノ
イド２１及び投入計数器２２が設けられ、投入口
に投入蓋ソレノイド２８が設けられている。玉溜
め２０の下端は還元機２３の入口に連通してお
り、賞球タンク１５の保有量が所定数よりも少く
なると球溜め２０から賞球タンク１５へパチンコ
用鋼球が還元される。また、開閉弁２９が開くこ
とにより、玉を遊技台下方に設けられている回収
路２４に回収することができる。遊技台上方には
配給樋２５が設けてあり、賞球タンク１５が空に
なつたとき補給ソレノイド２６が作動し補球樋２
７を通してパチンコ用鋼球が補給される。

第３図は、上記実施例の電気的制御系を回路ブ
ロツク図で示す。

マイクロプロセツサ３１はプログラムを記憶す
る不揮発性メモリ３２と協同してすべての作動を
制御する。設定ボタン５による設定信号は設定イ
ンターフエース３４を経てバス３３に入力され
る。払出し計数器１８及び投入器２２による入力
信号はそれぞれインターフエース３５，３６を経
てバス３３に入力される。ストツプボタン４Ａ，
４Ｂ，４Ｃ及びスタートボタン６の操作信号はイ
ンターフエース３７を経てバス３３に入力され
る。これらの各入力信号はバス３３を経てマイク
ロプロセツサ３１に取り込まれる。モータ１４
Ａ，１４Ｂ，１４Ｃの回転及び停止は、モータ制
御部３８により制御される。ランプ表示器３及び
数字表示器１１は表示用インターフエース３９に
より制御される。払出しソレノイド１７、投入ソ
レノイド２１、投入蓋ソレノイド２８及び補球ソ
レノイド２６はソレノイド制御部４０を経て制御
される。これら各制御部３０，４０及びインター
フエース３９はマイクロプロセツサ３１の出力を
バス３３を介して取り込むときに作動する。

次に、第４図のフローチヤートに従い実施例の
作用を説明する。

設定ボタン５のいずれかを選択すると投入ソレ
ノイド２１が作動して投入口を開き、同時に投入
計数器２２が玉の通過数を計数し、選択された設
定数に達すると投入口ソレノイド２１が作動して
投入口が閉じる。このとき、玉受皿７に玉のある
ときは自動的に流下し、玉のないときには遊技者
が玉受皿７に投入すればそれが投入口へ流下す
る。投入計数器２２の計数値は表示器１１の投入
欄に数字表示され、或いはその個数と同数のラン
プが点灯して表示される。なお、投入数が設定ボ
タン５の設定数に満たないとき、遊技者は投入数
に等しい設定ボタンを押し直すことができ、その
場合に逆に設定数よりも投入数の方が多くなつた
とき、例えばはじめ「15」を設定し投入数が
「12」であつたため再度「10」に設定変更したと
きは、払出しソレノイド１７と払出し計数器１８
が自動的に作動して、差数「２」に相当する玉を
払い戻すことができる。設定ボタンを選択しそれ
に相当する遊技玉の投入が完了したのち、設定ボ
タン５の取消しキーＣを押したときも、同様にし
て投入数に等しい玉を全数払い戻すことができ
る。

このようにして投入口９が閉じると、賭け点が
確定するから、ゲームの種類が定まり、そのプロ
グラムが不揮発性メモリ３２からマイクロプロセ
ツサ３１内の一時記憶メモリに転送される。賭け
点に定まるゲームの種類は、例えば第５図に示す
ように予め定められている。ここで注目すべきこ
とは、賭け点「１」のときは第１ドラム１Ａのみ
回転し第２ドラム１Ｂ及び第３ドラム１Ｃの状態
は勝負に関係せず、賭け点「２」、「３」及び
「４」のときは第２ドラム１Ａと第２ドラム１Ｂ
のみが回転し、第３ドラム１Ｃの状態は勝負に関
係しないことである。

起動ボタン６が押されるとゲームの種類に応じ
て回転ドラム１Ａ，１Ｂ，１Ｃの１個又は複数個
が回転し、停止ボタン４Ａ又は４Ｂ，４Ｃのいず
れかが押されるごとにそれに対応するドラムが停
止し、すべての回転ドラムが停止すると、ドラム
状態検知器の出力信号によりマイクロプロセツサ
の演算部が自動的に払出点すなわち賞球数を算出
し、この値を表示器１１の払出欄に数字表示し、
同時に、ライン表示器３…３のうち得点の基礎に
なるラインに相当するものが点滅表示する。また
同時に表示器１１の勝ち点欄に払出数から投入数
を差引いた点数が遊技者側から見た利益として表
示される。払出数の算出に基いて払出しソレノイ
ド１７が開き、払出し計数器１８が払出数を計数
し、所定数の払出しが終るとソレノイド１７が閉
じる。

ゲームプログラムとは、換言すれば払出し計算
のプログラムであつて、前述したように払出し計
算は遊技玉の投入数、即ち賭け点Ｎと、回転ドラ
ム停止状態の検出信号により定まる。第６図に複
数種類のゲームプログラムを記憶するプログラム
装置のフローチヤートを示す。賭け点Ｎが「１」
であるか、「２」であるか、「３」であるか、「４」
であるか、「５」であるか、「10」であるか、「15」
であるかにより得点計算のプログラムが異り、そ
の結果、払出し表示及び勝ち点表示の数値が定ま
る。これら得点の算出方式は、第５図に例示した
通りである。

〈発明の効果〉 本発明によれば、パチンコ用鋼球の投入数に応
じた複数種類のゲームプログラムが予めメモリに
記憶されており、選定手段によりプログラム装置
からゲームプログラムの一つが選定され、かつ、
複数個の回転ドラムのうち投入数に応じた個数の
回転ドラムだけを回転駆動させる構成であるか
ら、従来のコイン式スロツトマシンにおけるより
も多数種類のゲームプログラムの設定が可能とな
り、特に回転ドラムのいくつかを停止させた状態
でのコイン１個未満の賭け点の小さいゲームプロ
グラムの設定、および遊技が可能となつた。しか
も、ゲームプログラムの選定は単にパチンコ用鋼
球の投入数に応じて決定されるのではなく、遊技
者が指示する選定手段により自由に選定すること
ができるので、例えば賭け点Ｎが「１」または
「２」という少額のゲームばかりを継続して遊技
することもでき、また、従前からのスロツトマシ
ンと同様のゲームを楽しむ場合には賭け点を５，
10，15等と高く設定すればよいから、遊技者の好
みに応じて多種多用のゲームを選択させることが
できる。

また、本発明によれば、パチンコ用鋼球をその
まま使用してスロツトマシンの遊技を行うことが
でき、従来から設備されているパチンコ球の配球
装置をそのまま転用できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例を示す正面図、第２図は
第１図実施例の背面図、第３図は本発明実施例の
電気回路ブロツク図、第４図は本発明実施例のプ
ログラムを示すフローチヤート、第５図は本発明
実施例のゲームの種類を示す説明図、第６図は第
４図における払出し演算の詳細を示すフローチヤ
ートである。 １Ａ，１Ｂ，１Ｃ……回転ドラム、４Ａ，４
Ｂ，４Ｃ……ストツプボタン、３……ライン表示
器、５……賭け点設定器、６……スタートボタ
ン、７……玉受皿、８……払出口、９……投入
口、１１……表示器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外周に所定の図形、記号が表され一側面が正
   面に表示されている複数個の回転ドラムと、パチ
   ンコ用鋼球の投入によりスタートボタンの作動を
   有効化しスタートボタンの押圧に応じて上記回転
   ドラムを回転駆動させるゲーム開始手段と、上記
   回転ドラムの停止を指示するストツプボタンと、
   上記回転ドラムの停止状態を検出する検出手段
   と、この検出手段からの信号に応じて所定のルー
   ルに従いパチンコ用鋼球を賞球として払い出す払
   出手段を有するスロツトマシンにおいて、遊技者
   が選択しうる賭け点設定手段と、パチンコ用鋼球
   の投入数を計数する計数装置と、上記賭け点設定
   手段により設定された賭け点と、上記計数装置に
   より計数された投入数との一致を判断して賭け点
   を確定させる賭け点確定手段と、この賭け点確定
   手段の確定数に応じた複数種類のゲームプログラ
   ムを記憶するプログラム装置と、上記賭け点確定
   手段の確定数に応じて上記プログラム装置からゲ
   ームプログラムの一つを選定する選定手段を備
   え、上記ゲーム開始手段は、上記選定手段が選定
   したゲームプログラムに従い上記複数個の回転ド
   ラムのうち上記賭け点確定手段の確定数に応じた
   個数だけを回転駆動させる構成であり、上記払出
   手段は、上記選定手段が選定したゲームプログラ
   ムに従い上記駆動された回転ドラムのみの停止状
   態に応じて賞球として上記パチンコ用鋼球の払い
   出しを行う構成であることを特徴とするスロツト
   マシン。