JPH0458250B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電力用ケーブルや制御用ケーブル等を
曲折されたピツト又はケーブルラツク内に敷設す
るためのメツセンジヤー線の誘導方法に関する。

〔従来技術及びその問題点〕

従来、曲折されたケーブル敷設用ピツトにケー
ブルを敷設するためには先ず、メツセンジヤー線
を敷設路に沿つて誘導していた。この誘導に当た
つては、作業者がケーブルピツトの適宜位置から
手探りでワイヤ線を挿入し、それを目的とする方
向へ送り込んでいた。ところが、ケーブル敷設路
の上方に遮蔽物があつたりすると、ピツト内に作
業者の手を入れることができなくなり、メツセン
ジヤー線の誘導が困難となる。そのため、ケーブ
ル敷設作業に手間がかかり、敷設工事時間の延長
を招いていた。又、ピツト上に既設の制御盤等が
設置してある場合にはそれが受電していることに
より、ケーブルの延線に危険が伴つていた。

なお、上記の方法はメツセンジヤー線を用い
て、そのメツセンジヤー線の挿通後、それを案内
してケーブルを敷設するものであるが、この方法
によることなく、直接ケーブル自体を手探りで送
り込む方法もあつた。いずれにしても、その誘導
に手数がかかり、多くの作業時間を要していた。

次に従来、実公昭50−4710号公報記載の管路導
通用メツセンジヤーワイヤの引込機が提案されて
いた。この引込機は、直線路を対象とし重りをミ
ソスリ運動させることにより、引込機本体を左右
に揺動させ、外周に突設された多数のワイヤの弾
性を利用し、そのワイヤをムカデ運動させること
により、直線的に前進するものである。

しかしながらこの従来技術によれば、延線路が
分岐したり合流したりする場合に、所望の方向に
確実にメツセンジヤー線を誘導することができな
い欠点があつた。

〔発明の概要〕

そこで、本発明は以上の問題点を取り除いたケ
ーブル敷設用メツセンジヤー線の誘導方法を提供
することを目的とし、その目的達成のために次の
構成をとる。

即ち、曲折したケーブルピツト１又はケーブル
ラツク内にメツセンジヤー線２を挿通し、該メツ
センジヤー線２に直接又は間接的にケーブルが案
内されて該ケーブルを敷設するためのケーブル敷
設用メツセンジヤー線の誘導方法において、下面
に一対の互いに独立して駆動できるエンドレスベ
ルト状走行体４が設けられ、遠隔操置により操舵
される走行車３を前記ピツト１又はラツク内に走
行させると共に、前記走行車３に前記メツセンジ
ヤー線２の端を取付け、該メツセンジヤー線２の
定間隔毎に表示された走行車進入距離目盛の確認
及び走行車に取付けた表示ランプの光の確認から
なる走行車現在位置確認手段に基づき、前記走行
車の進行方向を操舵し所望のケーブル敷設路に誘
導することを特徴としたケーブル敷設用メツセン
ジヤー線の誘導方法である。

〔発明の実施例〕

次に図面に基づいて本発明の実施例につき説明
する。

第１図は本方法に用いられる走行車３の斜視略
図を示し、これによりメツセンジヤー線２がピツ
ト内のケーブル敷設路に沿つて無線操作により案
内されるものである。この走行車３はいわゆるキ
ヤタピラー型の走行車であつて、左右一対のエン
ドレスベルト状走行体４を有する。そして、各エ
ンドレスベルト状走行体４を適宜操作して直進及
び方向変更を無線操作で行うものである。

この実施例では走行車３の後部にアンテナ５が
設けられると共に、メツセンジヤー線２の先端が
この走行体の後部に接続される。このメツセンジ
ヤー線２は可撓性を有する紐、或いは走行体３の
操舵に影響を与えない程度の可撓性を有するワイ
ヤからなる。そして、このメツセンジヤー線２に
は適宜間隔毎に走行車進入距離目盛１３が付され
ている。さらに、走行体３の前端には第３図の如
くランプ１０を取付けてもよい。

なお、本実施例では走行車３が無線操作により
操舵されるものであるが、メツセンジヤー線２自
体その他を利用して有線により走行体３を操舵し
てもよい。この場合にはメツセンジヤー線２等が
制御用コードとなる。

〔作 用〕

次に本実施例の誘導方法の作用につき述べる。
先ず、第１図の如くメツセンジヤー線２の先端を
走行車の後部に取付け、その走行車３をピツト１
内に入れる。そして、無線送信機８により走行車
３を直進させ、メツセンジヤー線２の目盛１３に
より走行車の現在位置を確認する。そして、走行
車が所定距離走行したことを確認し、次に走行車
を第２図において右折させる。さらに、右折後、
所定距離進行した後に走行車３を無線操縦により
一例として左折させる。このようにして、走行車
３を所定のケーブル敷設路に沿つて移動させるこ
とができる。なお、走行車３の先端に第３図のよ
うなランプ１０を設け、このランプ１０の光に指
向性を持たせることによりピツトの適宜位置から
ランプの光に基づいて走行車の現在位置を容易に
知ることもできる。それに基づいて走行車を無線
操縦により操舵してもよい。例えば、第２図にお
いてピツト１のＴ字路部において適宜な方向から
作業者が覗き見ることにより走行車の光をたより
に該走行車の進行方向及び現在位置を知ることが
できるので、無線操縦者にその旨を指示し、或い
はＴ字路部から無線操作を行うこともできる。こ
のようにして、メツセンジヤー線２をケーブル敷
設路に沿つて誘導する。次に、敷設しようとする
ケーブルが比較的細い場合には、該ケーブル１４
の先端をメツセンジヤー線２の適宜位置に直接縛
りつける。そして、メツセンジヤー線２を引つ張
ることによりケーブル１４を敷設することができ
る。又、ケーブル１４が比較的太いケーブルにお
いては更に太いメツセンジヤー線を先のメツセン
ジヤー線２に一旦案内させて挿通し、後のメツセ
ンジヤー線によりケーブル１４を誘導すればよ
い。又、複数のケーブル１４を同時に案内するに
はメツセンジヤー線２を複数誘導するか、或いは
先ず一本のメツセンジヤー線２を挿通した後にそ
れに案内して多数のメツセンジヤー線２を誘導
し、それに夫々ケーブルを取付ける等の手段によ
り同時に多くのケーブルを敷設することができ
る。

なお、ピツト１内に既にケーブルが存在する場
合に、更に新たなケーブルを延線するには先ず、
走行車を既設ケーブル上に走行させ、次いで前記
同様の手順により増設ケーブルを延線することが
できる。

〔発明の効果〕

本発明の誘導方法によれば、表示ランプの光の
確認と走行車進入距離目盛の確認とにより、ケー
ブルピツト及びケーブルラツクの暗所において
も、確実に且つ容易に走行車の現在位置を知るこ
とができ、それに基づき走行車を容易に操舵し得
る。しかも、この走行車は下面に一対のエンドレ
スベルト状走行体が設けられたものを使用するた
め、凹凸等に対処し操舵することができると共
に、方向変更が可能となり、ケーブル敷設路が分
岐している場合、任意の方向を選択してそこにメ
ツセンジヤー線を誘導することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本誘導方法に用いられる走行車３の斜
視略図、第２図は本方法によるメツセンジヤー線
の誘導方法を示す説明図、第３図は走行車３の他
の実施例を示す斜視略図。 １…ケーブルピツト、２…メツセンジヤー線、
３…走行車、４…エンドレスベルト状走行体、５
…アンテナ、６…メツセンジヤー線用ドラム、７
…ケーブルドラム、８…無線送信機、９…遮蔽
物、１０…ランプ、１１…ケーブル挿入口、１３
…目盛、１４…ケーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 曲折したケーブルピツト１又はケーブルラツ
   ク内にメツセンジヤー線２を挿通し、該メツセン
   ジヤー線２に直接又は間接的にケーブルが案内さ
   れて該ケーブルを敷設するためのケーブル敷設用
   メツセンジヤー線の誘導方法において、下面に一
   対の互いに独立して駆動できるエンドレスベルト
   状走行体４が設けられ、遠隔操作により操舵され
   る走行車３を前記ピツト１又はラツク内に走行さ
   せると共に、前記走行車３に前記メツセンジヤー
   線２の端を取付け、該メツセンジヤー線２の定間
   隔毎に表示された走行車進入距離目盛の確認及び
   走行車に取付けた表示ランプの光の確認からなる
   走行車現在位置確認手段に基づき、前記走行車の
   進行方向を操舵し所望のケーブル敷設路に誘導す
   ることを特徴としたケーブル敷設用メツセンジヤ
   ー線の誘導方法。