JPH0457302A - ボンド磁石およびその製造法 - Google Patents

ボンド磁石およびその製造法

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JPH0457302A
JPH0457302A JP2169621A JP16962190A JPH0457302A JP H0457302 A JPH0457302 A JP H0457302A JP 2169621 A JP2169621 A JP 2169621A JP 16962190 A JP16962190 A JP 16962190A JP H0457302 A JPH0457302 A JP H0457302A
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JP
Japan
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bonded magnet
magnetic
magnetic powder
binder
flux density
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JP2169621A
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English (en)
Inventor
Atsuo Tanaka
田中 敦雄
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Yamauchi Corp
Original Assignee
Yamauchi Corp
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Publication date
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  • Powder Metallurgy (AREA)
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、例えば磁気シール用マグネ・ソト、巻込み
型マイクロモータ用マグネット、ヘッドホーンおよびイ
ヤホーンのような音響機器用マグネットなどに使用可能
であり、かつ熱可塑性エラストマーよりなるバインダを
含んでいて、柔軟で、高磁力を有するボンド磁石および
その製造法に関するものである。
従来の技術 従来、この種のボンド磁石としては、熱可塑性合成樹脂
をバインダとしたものが既に知られており、かつこのボ
ンド磁石は、例えば押出成形により製造されていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来のボンド磁石の製造法に
おいては、熱可塑性合成樹脂と磁性粉末との混練物を、
磁場中で冷却固化しており、これては押出機の負荷が大
きくなって、成形が困難であり、ボンド磁石製造の高速
化か難しいという問題があった。
そこで、押出機の内部に冷却部を設けることなく、ボン
ド磁石の原料混練物を可塑化して、成形機より押し出す
と、成形物は着磁された磁性粉末の磁束密度の大きさに
比例した力を受けて、磁性粉末の配向が乱れたり、変形
したりして、良好なボンド磁石製品を得ることかできな
いという問題があった。またこれは、磁性粉末の配向を
良くするために、ボンド磁石原料混練物の粘度を下げた
場合に、とくに発生した。
勿論、ボンド磁石原料混練物の粘度をあげると、このよ
うな問題は解決できるが、今度は、磁性粉末の配向が充
分でなくなるという問題が生じた。
ところで近年、常温では加硫ゴムの性質を示しかつ高温
では可塑化されてプラスチック加工機で成形できる高分
子材料として、熱可塑性エラストマーが注目されている
か、熱可塑性エラストマーは、一般に熱可塑性合成樹脂
に比べて粘度か大きいもの・であるため、これをボンド
磁石のバインダとして用いた場合は、やはり押出機の負
荷か大きくなって、成形が困難であるとともに、磁性粉
末の高充填と高配向が難しく、従って熱可塑性エラスト
マーをバインダとして用いたボンド磁石は、未だ実用化
されていない。
この発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、熱
可塑性エラストマーをボンド磁石のバインダとして用い
て、柔軟で、しかも高磁力を有していて、磁気特性がす
ぐれているボンド磁石、およびその製造法を提供しよう
とするにある。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、まず第1発
明は、熱可塑性エラストマー これに対して相溶性のあ
る熱可塑性樹脂オリゴマーおよび滑剤よりなるバインダ
と、磁性粉末とによって構成され、バインダ素材と磁性
粉末とよりなるボンド磁石原料混練物が、押出成形時の
磁性粉末配向部の成形温度において、粘度30000〜
120000ポアズおよび混練トルク 5〜10kg・
mを有するものとなされている、ボンド磁石を要旨とし
ている。
つぎに、この発明の第2発明は、上記ボンド磁石の製造
法であって、ボンド磁石原料が、熱可塑性エラストマー
 これに対して相溶性のある熱可塑性樹脂オリゴマーお
よび滑剤よりなるバインダ素材と、磁性粉末とよりなり
、かつ押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度において
、粘度30000〜120000ポアズおよび混練トル
ク 5〜10kg−mを有するものとなされており、こ
のボンド磁石原料の混練物を、所定方向に磁場か形成さ
れた金型内に導いて、まず混練物を、磁束密度が相対的
に低くかつ磁束密度の変化が小さい制流部を通過させ、
ついでこの制流部より通路断面積が小さくなされて磁束
密度が相対的に高くかつ磁束密度の変化が大きい圧縮部
と、圧縮部より通路断面積が大きくなされて磁束密度が
相対的に低くかつ磁束密度の変化が小さい膨脂部とを順
次通過させることにより、ボンド磁石原料混線物の磁性
粉末の磁気的配向と成形とを同時に行なうことを特徴と
する、ボンド磁石の製造法を要旨としている。
上記第1発明のボンド磁石において、バインダ中、熱可
塑性エラストマーとしては、ポリナミド系熱可塑性エラ
ストマー ポリエステル系熱可塑性エラストマー スチ
レン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エ
ラストマ、およびウレタン系熱可塑性エラストマー等が
あげられる。
また熱可塑性合成樹脂オリゴマーは、ボンド磁石に柔軟
性を付与しかつ磁性粉末の高充填を果たすために添加す
るもので、このようなオリゴマートシては、各熱可塑性
エラストマーに対して相溶性のある熱可塑性樹脂のオリ
ゴマーであれば、使用可能である。
ここで、熱可塑性エラストマーは、一般に、常温では加
硫ゴムの性質を示しかつ高温では可塑化されてプラスチ
ック加工機で成形できる高分子材料であり、これらは、
通常、硬質セグメントと軟質セグメントとを含んでいる
。例えばポリアミド系熱可塑性エラストマーては、硬質
セグメントがポリアミドよりなり、かつ軟質セグメント
が、ポリエーテルまたはポリエステルにより構成されて
いる。またポリエステル系熱可塑性エラストマーては、
硬質セグメントがポリエステルよりなり、かつ軟質セグ
メントか、ポリエーテルにより構成されている。
従って、上記熱可塑性エラストマーに対して相溶性のあ
る熱可塑性樹脂のオリゴマーとは、熱可塑性エラストマ
ーの硬質セグメントおよび軟質セグメントを構成する2
種類の樹脂のブロック物のオリゴマー あるいはまた硬
質セグメントおよび軟質セグメントのいずれか一方を構
成する合成樹脂のオリゴマーてあって、熱可塑性エラス
トマーに対して相溶性のあるものであれば、使用可能で
ある。
また上記滑剤は、ボンド磁石の柔軟性を付与しかつ磁性
粉末の高充填を果たすために添加するもので、このよう
な滑剤としては、例えばメチレンビスステアリン酸アマ
イドのようなアマイド類、ステアリン酸亜鉛のような金
属石鹸等よりなるものを、熱可塑性エラストマーの種類
に応じて適宜使用するものである。
上記磁性粉末としては、1−5系、2−17系と呼ばれ
るサマリウム・コバルトのような希土類・コバルト系磁
性粉末、バリウムフェライトのようなフェライト系磁性
粉末、あるいはまたアルニコ系磁性粉末、およびネオジ
ウム−鉄−ボロン系磁性粉末などが使用可能である。
上記磁性粉末の粒径は、通常の大きさのものであれば良
く、例えば0.1〜5ooミクロンの大きさを有してお
れば良い。
上記ボンド磁石の組成は、使用する磁性粉末の種類によ
って異なるものであり、例えば磁性粉末としてサマリウ
ム・コバルトのような希土類・コバルト系磁性粉末(比
重8.48/clll’ )を使用した場合には、磁性
粉末85.1〜95.2重量%に対して、バインダ4.
8〜14.9重量%である。
ここで、バインダはできるたけ少ない方か、得られるボ
ンド磁石の磁気特性か向上するので、好ましい。しかし
ながら、バインダか4.8重量%未満てあれば、少なす
ぎてバインダとしての磁性粉末結合作用を充分に果たし
得ないので、好ましくない。
また、例えば磁性粉末としてバリウムフェライトのよう
なフェライト系磁性粉末(比重5.1g/cm3)を使
用した場合には、磁性粉末74,3〜91.2重量%に
対して、バインダ 8,8〜257重量%である。同様
に、バインダはできるたけ少ない方が、得られるボンド
磁石の磁気特性が向上するので好ましいが、バインダが
8.8重fA 9’o禾満であれば、少なすぎてバイン
ダとしての磁性粉末結合作用を充分に果たし得ない。
なおここで、ボンド磁石の磁性粉末の一部に代えて、粘
度調整用粉末充填材を、10重量 96以下の割合で混
合しても良い。
このような粉末充填材としては、例えばチタン酸カリ、
塩化フッ素、カーボンブラック、シリカ等があげられる
また、上記バインダの組成は、熱可塑性エラストマー1
00重量部に対して、熱可塑性樹脂オリゴマー 3〜4
0重量部、好ましくは10〜25重量部、および滑剤1
〜15重量部、好ましくは6〜12重量部であるが、こ
こで、熱可塑性樹脂オリゴマーが3重量部未満、および
滑剤が1重量部未満であれば、ボンド磁石原料混練物の
粘度を低く調整することができず、ボンド磁石原料混練
物の粘度か高い場合には、押出機の負荷が大きくなり、
成形が困難で、ボンド磁石製造の高速化が難しいので、
好ましくない。また逆に、熱可塑性樹脂オリゴマーが4
0重量部を越え、および滑剤が15重量部を越えると、
ボンド磁石原料混線物の粘度が低くなりすぎ、従って磁
性粉末の高充填と高配向は可能であるが、得られたボン
ド磁石の強度および柔軟性が充分てないので、好ましく
ない。
そして、この発明のボンド磁石においては、上記バイン
ダ素材と磁性粉末とよりなるボンド磁石原料混練物が、
押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度において、粘度
30000〜120000ポアズおよび混練トルク 5
〜lokg−mを有するものとなされている。
ここで、押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度は、使
用するバインダ中の熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹
脂オリゴマーの種類によって異なるか、通常150〜2
50℃程度である。
ボンド磁石原料混練物の粘度は、キャピラリーレオメー
タ(オリフィス・直径in+mX長さ l+nm、圧力
100kg/cm2)により測定したものである。
ボンド磁石原料混練物の混練トルクは、混練トルク測定
器としての60ccニーダ−型(ローラー型ブレード)
プラストミルにより測定したもので、充填量103%、
加圧5kg/cm2  および回転数15rpmとして
、10分後に測定した混練トルクを示している。
そしてボンド磁石原料混練物が、粘度30000ポアズ
未満、および混練トルク 5kg−m未満てあれば、押
出成形時の磁性粉末配向部での変形が激しく、ボンド磁
石の引取りが不可能である。
また混練物が、粘度120000ポアズを越え、かつ混
練トルク10kg−mを越えると、ボンド磁石原料混練
物の粘度が高いために、押出機の負荷が大きくなり、成
形が困難で、ボンド磁石製造の高速化が難しいので、好
ましくない。
また第1図を参照すると、上記第2発明のボンド磁石の
製造法においては、熱可塑性エラストマー これに対し
て相溶性のある熱可塑性樹脂オリゴマーおよび滑剤より
なるバインダ素材と、磁性粉末とか所定の割合で配合せ
られたボンド磁石原料を、押出機(1)内に導入して混
練し、この混練物(11)をバレル(2)内のスクリュ
(3〉によって、非磁性体よりなるダイス(4)を経て
、所定方向に例えば5000〜50000エルステツド
(Oe)の磁場が形成された着磁兼成形用ダイス(5)
内に導く。
なお、ボンド磁石原料の混線物(11)は、着磁兼成形
用ダイス(5)内の押出成形時の磁性粉末配向部の成形
温度において、所定の粘度および混練トルクを有するも
のとなされている。
青磁兼成形用ダイス(5)は、混練物通過部分を構成す
る磁性体ヨーク(6)と、これの周縁部の磁場形成用ヨ
ーク(7)とよりなり、磁性体ヨーク(6)の内部には
、磁束密度か相対的に低くかつ磁束密度の変化が小さい
制流部(8)と、この制流部(8)より通路断面積が小
さくなされて磁束密度が相対的に高くかつ磁束密度の変
化が大きい圧縮部(9)と、圧縮部(9)より通路断面
積が大きくなされて磁束密度が相対的に低くかつ磁束密
度の変化が小さい膨脹部(10)とが形成されている。
従って、ボンド磁石原料混練物(11)を、着磁兼成形
用ダイス(5)の制流部(8)、圧縮部(9)および膨
脹部(10)を順次通過させることにより、ボンド磁石
原料混練物(11)の磁性粉末の磁気的配向を、非常に
高い配向率で行なうことができるとともに、同時に成形
を行なうことができ、これによって得られたボンド磁石
成形物(12)は、上下一対のローラ(13)(13)
によって順次引き出すものである。
なお、着磁兼成形用ダイス(5)としては、膨脹部(1
0)の高さすなわちボンド磁石成形物(12)の厚さを
tとすると、圧縮部(9)の高さは05〜0.9t、好
ましくは0.6〜0.8tであり、また制流部(8)の
高さは1,1〜5.Ot、好ましくは2.0〜3.Ot
である。
また必要に応じて、ボンド磁石原料混練物(11)の磁
性粉末の磁気的配向と成形後、成形物(12)を圧下率
1〜70%で圧延する。これにより、ボンド磁石の脆さ
がなくなり、ボンド磁石の柔軟性が大幅に増大して、物
性を改良することができるとともに、寸法制度を高める
ことができ、例えば0.2〜111IIlの厚さを有す
る薄物で、かつより柔軟性を有する高磁力マグネットを
得ることができるものである。
作     用 この発明のボンド磁石によれば、熱可塑性エラストマー
 これに対して相溶性のある熱可塑性樹脂オリゴマーお
よび滑剤よりなるバインダと、磁性粉末とによって構成
され、バインダ素材と磁性粉末とよりなるボンド磁石原
料混練物が、押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度に
おいて、粘度30000〜120000ポアズおよび混
練トルク 5〜lokg−mを有するものとなさ、れて
いるから、熱可塑性エラストマーをボンド磁石のバイン
ダとして用いて、柔軟で、しかも磁性粉末の高充填と高
配向を果たすことができて、高磁力を有していて、磁気
特性のすぐれたボンド磁石を得ることができるものであ
る。
そして得られたボンド磁石は、溶融固化したバインダ層
が、磁性粉末相互をきわめて緊密にかつ強固に結合して
おり、従って磁性粉末の細密充填が可能となり、得られ
たボンド磁石は顕著にすぐれた磁気特性と物性を有する
ものである。
またこの発明のボンド磁石の製造法によれば、熱可塑性
エラストマー これに対して相溶性のある熱可塑性樹脂
オリゴマーおよび滑剤よりなるバインダ素材と、磁性粉
末とよりなり、かつ所定の粘度と混線トルクを有するボ
ンド磁石原料の混練物を、所定方向に磁場が形成された
金型内に導いて、まず磁束密度が相対的に低くかつ磁束
密度の変化が小さい制流部を通過させ、ついてこの制流
部より通路断面積か小さくなされて磁束密度が相対的に
高くかつ磁束密度の変化が大きい圧縮部と、圧縮部より
通路断面積が大きくなされて磁束密度が相対的に低くか
つ磁束密度の変化が小さい膨脹部とを順次通過させるこ
とにより、ボンド磁石原料混線物の磁性粉末の磁気的配
向と成形とを同時に行なうものであるから、この発明の
方法によれば、熱可塑性エラストマーをボンド磁石のバ
インダとして用いて、柔軟で、すぐれた物性と磁気特性
を有するボンド磁石を、非常に生産性よく製造すること
ができる。
実  施  例 つぎに、この発明の実施例を参考例とともに説明する。
実施例1 この発明により厚さ 1.3+nll1.幅25mmの
帯板状のボンド磁石を製造した。
すなわち、磁性粉末として希土類・コバルト系である2
−17系サマリウム・コバルト(商品名希土類R−28
、信越化学工業株式会社製、比重8.4g/cI113
、平均粒子径3.6μm)磁性粉末94.6重量%に対
して、バインダ5.4重量%を使用した。
ここで、バインダは、ポリアミド系熱可塑性エラストマ
ー(商品名 ペバックス35338NOO。
東し株式会社製)4.3重量%、この熱可塑性エラスト
マーに対して相溶性のあるポリアミド−ポリエステルブ
ロックのオリゴマー(商品名MAX−8001、三洋化
成工業株式会社製)o、9重量%、およびメチレンビス
ステアリン酸アマイド(滑剤)(商品名 ビスアマイド
LA、日本化成株式会社製)0.2重量%よりなるもの
である。
また、押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度は、使用
するバインダ中の熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂
オリゴマーの種類によって異なるが、通常150〜25
0℃程度である。
またボンド磁石原料混練物の粘度は、押出成形時の磁性
粉末配向部の成形温度200℃において、キャピラリー
レオメータ(オリフィス・直径1mmX長さ 1101
0%圧力100kg/cm2)により測定したところ、
5ooooポアズであった。
ボンド磁石原料混練物の混練トルクは、混線トルク測定
器としての[10ccニーダ−型(ローラー型ブレード
)プラストミルにより、充填量103%、加圧5kg/
c112、および回転数15rpmの条件下に、10分
後に測定したところ、8kg−mであった。
そして、これら所定の割合で配合したボンド磁石原料を
、ニーダ−(図示路)で200℃で混練し、第1図に示
すように、ボンド磁石原料混練物(11)を押出機(1
)内に導入して、回転数10rpmのスクリュー(3)
によって非磁性体よりなるダイス(4)を経て、所定方
向に磁場か形成された着磁兼成形用ダイス(5)により
成形した。
なおここで、押出機(1)内の温度は、約200℃であ
り、また着磁兼成形用ダイス(5)内の磁性粉末配向部
の成形温度も、約200℃であった。
なお着磁兼成形用ダイス(5)としては、膨脂部(10
)の高さ、従ってボンド磁石成形物(12)の厚さをt
 (1,3nm)に対し、圧縮部(9)の高さを0.7
t、および測流部(8)の高さを2,5tとした。
そして、この着磁兼成形用ダイス(5)に流す電流を0
〜IOAの間で種々変化させ、各電流値における着磁兼
成形用ダイス(5)の測流部(8)および、圧縮部(9
)の磁束密度とを測定し、得られた結果を、第2図と第
3図にグラフで示した。
ここで、第2図のグラフには、着磁兼成形用ダイス(5
)における測流部(8)、圧縮部(9)、および膨脂部
(10)の位置と、該位置における磁束密度との関係を
示した。また第3図のグラフには、着磁兼成形用ダイス
(5)における測流部(8)および圧縮部(9)におけ
る磁束密度と電流との関係を示した。
また、成形後硬化したボンド磁石成形物について、最大
エネルギー積(B H) MAX−残留磁束密度(Br
)、保磁力(H)および固有C 保磁力(、Ho)の磁気特性を測定し、得られた結果を
、測流部(8)および圧縮部(9)の磁束密度と共に、
下表にまとめて示した。
(以下余白) 上記表、および第2図と第3図のグラフから明らかなよ
うに、制流部(8)より通路断面積が小さくなされた着
磁兼成形用ダイス(5)の圧縮部(9)では、磁束密度
が相対的に高くかつ磁束密度の変化が大きいものであり
、磁性粉末の高配向が可能である。従ってこの圧縮部(
9)を通過することにより成形されたこの発明によるボ
ンド磁石は、磁性粉末の高充填と高配向が果たされてい
て、高磁力を有するものであった。
しかも得られたボンド磁石は、熱可塑性エラストマーを
バインダ主材としているため、溶融固化したバインダ層
が、磁性粉末相互をきわめて緊密にかつ強固に結合して
おり、従って磁性粉末の細密充填が可能であり、かつ得
られたボンド磁石は、柔軟で、非常にすぐれた物性を有
するものであり、そして、この発明の方法によれば、こ
のようにすぐれた物性と磁気特性を有するボンド磁石を
、非常に生産性よく製造することができた。
参考例] この発明によるボンド磁石について、押出成形時の磁性
粉末配向部の成形温度におけるボンド磁石原料混練物の
粘度と混練トルクが、磁気特性に与える影響をテストす
るために、上記実施例1のボンド磁石原料混練物の密度
を一定とし、かつバインダの構成素材の配合割合を種々
変えて、粘度と混練トルクの異なる各種のボンド磁石原
料混線物を調製した。
そして、これらのボンド磁石原料混練物について上記の
場合と同様の条件下に押出成形を行なって、各種のボン
ド磁石成形物を製造し、得られたボンド磁石成形物につ
いて残留磁束密度(B r)を測定して、その結果を、
第4図と第5図にグラフで示した。
ここで、第4図のグラフには、粘度と残留磁束密度との
関係を示した。また第5図には、混練トルクと残留磁束
密度との関係を示した。
なお、ボンド磁石原料混練物の粘度の測定は、キャピラ
リーレオメータを使用し、また、混練トルクの測定は、
ニーダ−型プラストミルよりなる混練トルク測定器を使
用して、上記実施例1の場合と同様に測定したものであ
る。
これらのグラフから、ボンド磁石原料混練物は、押出成
形時の磁性粉末配向部の成形温度において、粘度300
00〜120000ポアズおよび混練トルク 5〜10
kg−mの範囲のものか、すぐれた磁気特性を有してい
ることが明らかである。
参考例2 つぎに、上記実施例1のボンド磁石原料混練物(11)
の磁気的配向と成形後、ボンド磁石成形物(12)を圧
延した。これによりボンド磁石成形物(12)の脆さが
なくなり、かつ柔軟性等の物性を改良された。
そしてこの場合、圧下率を種々の割合で変化させて、厚
さの異なる各種のボンド磁石成形物を製造し、得られた
ボンド磁石成形物について、残留磁束密度(Br)、並
びに伸び(%)および引張り強度(kglQm2)の物
性を測定し、その結果を、第6図〜第8図にグラフで示
した。
ここで、第6図のグラフには、圧下率とボンド磁石成形
物の残留磁束密度との関係を示した。
第7図には、圧下率とボンド磁石成形物の伸びとの関係
を示した。また第8図には、圧下率とボンド磁石成形物
の引張り強度との関係を示した。
これらのグラフから明らかなように、圧下率か増大する
と、ボンド磁石成形物の伸びおよび引張り強度の物性は
向上するが、残留磁束密度(B r)の磁気特性は次第
に低下する。
このことから、好ましい圧下率の範囲は、1〜70%で
あることが明らかである。
実施例2 上記実施例1の場合とと同様に操作して、この発明によ
り帯板状のボンド磁石を製造した。
ここで、磁性粉末としては希土類・コバルト系の1−5
系サマリウム・コバルト(住友金属鉱山株式会社製、比
重8.4g/am’ 、平均粒子径8、Op) 91.
8重量%を使用し、これに対して、バインダ8.2重量
%を使用した。
ここでバインダは、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ー(商品名 ハイトレル4057、東し・デュポン株式
会社製)6.3重量%、この熱可塑性エラストマーに対
して相溶性のある末端カルボン酸ポリエステルのオリゴ
マー(商品名MAX−EiO02、三洋化成工業株式会
社製)163重量%、およびステアリン酸亜鉛(滑剤)
(商品名5Z−2000、堺化学工業株式会社製)0.
6重量%よりなるものである。
また、押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度200℃
において、上記キャピラリーレオメータにより測定した
ボンド磁石原料混練物の粘度は、65000ポアズであ
り、また上記ニーダ−型プラストミルよりなる混練トル
ク測定器により測定したボンド磁石原料混練物の混練ト
ルクは、6kg−a+であった。
そして、これら所定の割合で配合したボンド磁石原料を
、二軸押出し機(図示路)を用いて200℃で混練後、
混線物をペレタイザーで粉砕してペレット化し、このボ
ンド磁石原料を上記実施例1と同じ押出機(1)内に導
入して、所定方向に磁場が形成された着磁兼成形用ダイ
ス(5)により同様に成形した。
成形後、硬化したボンド磁石成形物について、最大エネ
ルギー積(BH)   、残留磁束密度AX (Br)、保磁力(BHo)および固有保磁力(、Ho
)の磁気特性を、上記実施例1の場合と同様に測定した
ところ、実施例1の場合とはy同様の結果が得られた。
発明の効果 この発明によるボンド磁石は、上述のように、熱可塑性
エラストマー これに対して相溶性のある熱可塑性樹脂
オリゴマーおよび滑剤よりなるバインダと、磁性粉末と
によって構成され、バインダ素材と磁性粉末とよりなる
ボンド磁石原料混練物が、押出成形時の磁性粉末配向部
の成形温度において、粘度30000〜120000ポ
アズおよび混練トルク 5〜10kg”ll+を有する
ものとなされているものであるから、ボンド磁石は、熱
可塑性エラストマーを主成分とする溶融固化したバイン
ダ層が、磁性粉末相互をきわめて緊密にかつ強固に結合
していて、磁性粉末が細密充填せられたものであり、従
ってボンド磁石は高磁力を保持し、顕著にすぐれた磁気
特性を有しており、しかもバインダとして熱可塑性エラ
ストマーを用いているために、柔軟で、すぐれた物性を
有するものである。
またこの発明によるボンド磁石の製造法は、上記ボンド
磁石の原料混練物を、所定方向に磁場が形成された金型
内に導いて、まず混練物を、磁束密度が相対的に低くか
つ磁束密度の変化が小さい制流部を通過させ、ついでこ
の制流部より通路断面積が小さくなされて磁束密度が相
対的に高くかつ磁束密度の変化が大きい圧縮部と、圧縮
部より通路断面積が大きくなされて磁束密度が相対的に
低くかつ磁束密度の変化が小さい膨脹部とを順次通過さ
せることにより、ボンド磁石原料混練物の磁性粉末の磁
気的配向と成形とを同時に行なうものであるから、上記
のようにすぐれた磁気特性と物性を有するボンド磁石を
、生産性良く、従って安価に製造し得るという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法を実施するボンド磁石の着磁兼
成形用押出機の要部拡大断面図、第2図はこの発明の方
法を実施するボンド磁石押出機の着磁兼成形用ダイスに
おける制流部、圧縮部、および膨脹部の位置と、該位置
における磁束密度との関係を示すグラフ、第3図は同着
磁兼成形用ダイスにおける制流部、および圧縮部におけ
る磁束密度と電流との関係を示すグラフである。第4図
はボンド磁石原料混練物の粘度を種々変化させた場合に
おける残留磁束密度と粘度との関係を示すグラフ、第5
図はボンド磁石原料混練物の混練トルクを種々変化させ
た場合における残留磁束密度と混線トルクとの関係を示
すグラフである。第6図はボンド磁石成形物を圧延する
さい、その圧下率を種々の割合で変化させた場合におけ
る圧下率とボンド磁石成形物の残留磁束密度との関係を
示すグラフ、第7図は同じく圧下率とボンド磁石成形物
の伸びとの関係を示すグラフ、第8図は同じく圧下率と
ボンド磁石成形物の引張り強度との関係を示すグラフで
ある。 (1)・・・押出機(1) 、(3)・・・スクリュー
 (4)・・・非磁性体ダイス、(5)・・・着磁兼成
形用ダイス、(6)・・・磁性体ヨーク、(7)・・・
磁場形成用ヨーク、(8)・・・制流部、(9)・・・
圧縮部、(10)・・・膨脹部、(11)・・・ボンド
磁石原料の混練物、(12)・・・ボンド磁石成形物、
(13)・・・ローラ。 以  上 電済(A)− 第3図 第4図 ;昆綽、トルク(kg−m) 第5図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性エラストマー、これに対して相溶性のあ
    る熱可塑性樹脂オリゴマーおよび滑剤よりなるバインダ
    と、磁性粉末とによって構成され、バインダ素材と磁性
    粉末とよりなるボンド磁石原料混練物が、押出成形時の
    磁性粉末配向部の成形温度において、粘度30000〜
    120000ポアズおよび混練トルク5〜10kg・m
    を有するものとなされている、ボンド磁石。
  2. (2)ボンド磁石が、バインダ4.8〜14.9重量%
    と、磁性粉末85.1〜95.2重量%とよりなり、か
    つバインダが、熱可塑性エラストマー100重量部に対
    して、熱可塑性樹脂オリゴマー3〜40重量部、および
    滑剤1〜15重量部の組成を有している、請求項1記載
    のボンド磁石。
  3. (3)磁性粉末の一部に代えて10重量%以下の粘度調
    整用粉末充填材を含有する、請求項2記載のボンド磁石
  4. (4)ボンド磁石原料が、熱可塑性エラストマー、これ
    に対して相溶性のある熱可塑性樹脂オリゴマーおよび滑
    剤よりなるバインダ素材と、磁性粉末とよりなり、かつ
    押出成形時の磁性粉末配向部の成形温度において、粘度
    30000〜120000ポアズおよび混練トルク5〜
    10kg・mを有するものとなされており、このボンド
    磁石原料の混練物を、所定方向に磁場が形成された金型
    内に導いて、まず混練物を、磁束密度が相対的に低くか
    つ磁束密度の変化が小さい制流部を通過させ、ついでこ
    の制流部より通路断面積が小さくなされて磁束密度が相
    対的に高くかつ磁束密度の変化が大きい圧縮部と、圧縮
    部より通路断面積が大きくなされて磁束密度が相対的に
    低くかつ磁束密度の変化が小さい膨脹部とを順次通過さ
    せることにより、ボンド磁石原料混練物の磁性粉末の磁
    気的配向と成形とを同時に行なうことを特徴とする、ボ
    ンド磁石の製造法。
  5. (5)ボンド磁石原料混練物の磁性粉末の磁気的配向と
    成形後、成形物を圧下率1〜70%で圧延することを特
    徴とする、請求項4記載のボンド磁石の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101964234A (zh) * 2009-10-28 2011-02-02 广州新莱福磁电有限公司 一种添加再生塑料的可挠性塑胶磁性膜片材料
JP2015071287A (ja) * 2013-09-06 2015-04-16 バンドー化学株式会社 樹脂成形品の製造方法
FR3115039A1 (fr) * 2020-10-13 2022-04-15 Arkema France Composition magnétique comprenant une résine de copolymères à blocs polyamides et à blocs polyéthers

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