JPH0456071B2 - - Google Patents

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JPH0456071B2
JPH0456071B2 JP63272776A JP27277688A JPH0456071B2 JP H0456071 B2 JPH0456071 B2 JP H0456071B2 JP 63272776 A JP63272776 A JP 63272776A JP 27277688 A JP27277688 A JP 27277688A JP H0456071 B2 JPH0456071 B2 JP H0456071B2
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Japan
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water
pressure
sensitive adhesive
polymer
carboxyl group
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Takahiro Yatagai
Kenji Sano
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Nitto Denko Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は水溶性または水分散性の感圧性接着
剤組成物、つまり常時感圧接着性を有するととも
に、水に溶解または分散しうる性質を持つた接着
剤組成物に関する。 〔従来の技術〕 水溶性の接着剤は既に公知であり、たとえばニ
カワ、デキストリン、ポリビニルアルコールなど
を基材に塗布したいわゆるガムテープ類がよく知
られている。ところが、この種のテープ類は乾燥
状態ではゴム弾性や粘性に欠けるために感圧接着
性を示さず、水を付与することによりはじめて接
着力が賦活される。したがつて、工業的使用に際
しては複雑な湿潤装置が必要で、一般用としても
切手や封筒などの接着にみられるように取り扱い
が面倒となるなどの欠点を有している。 これに対し、このような欠点を持たない常時感
圧接着性を示す水溶性または水分散性の接着剤の
開発もなされている。たとえば、米国特許
2838421号明細書、特公昭50−84578号公報、特公
昭52−22768号公報および特公昭49−23813号公報
などには、ベースポリマーとしてポリアクリル酸
などの分子内にカルボキシル基を含有するポリマ
ーあるいはそのアルカリ金属塩、アミン塩、アル
カノールアミン塩などの水溶性ポリマー塩を使用
し、このベースポリマーにポリエーテルポリオー
ル、多価アルコール、酸性ロジンのアルカノール
アミン塩などの水溶性または水分散性の可塑剤を
配合した感圧性接着剤が開示されている。 これらの感圧性接着剤は、いずれも、水溶性ま
たは水分散性などの機能を付与するために、分子
内に極性の強い官能基であるカルボキシル基を含
有するモノマーを原料成分としたベースポリマー
を使用する一方、この種のポリマーではそのガラ
ス転移温度が高くこれのみでは室温にて充分な感
圧接着性を示さないことから、このベースポリマ
ーにさらに上述したポリエーテルポリオールや多
価アルコールなどの水溶性または水分散性の可塑
剤を多量に配合することにより、所望の感圧接着
性を付与するようにしたものである。 そして、この種の水溶性または水分散性の感圧
性接着剤は、本来製紙業界における原紙相互の連
結や破断片の接合などの目的に適した接着剤とし
て開発されてきたものである。これは、感圧接着
性によつて接着作業性を改善でき、かつ水溶性ま
たは水分散性の特性によつて損紙を再パルプ化す
る際に簡単に水溶化または水分散化できるからで
ある。 〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、上記した従来公知の水溶性または水
分散性の感圧性接着剤は、既述のとおり、ベース
ポリマーに対し多量の可塑剤を配合したものであ
るため、長期間の保存や高温多湿下などで可塑剤
が原紙へ移行して原紙ににじみが生じるという欠
点があつた。このような原紙へのにじみは印刷不
良、接着不良、外観不良などの原因となるため、
製紙業界における前記目的で使用する感圧性接着
剤としてはその利用価値の極めて低いものとな
る。 この発明は、上記従来の事情に鑑み、可塑剤の
多量使用による原紙へのにじみに起因した印刷不
良や接着不良などの問題を回避した製紙用接着剤
などとして特に好適な水溶性または水分散性の感
圧性接着剤組成物を提供することを目的としてい
る。 〔課題を解決するための手段〕 この発明者らは、上記の目的を達成するために
鋭意検討した結果、接着剤のベースポリマーとし
て特定の原料成分より得られる特定のカルボキシ
ル基含有ポリマーまたはその塩を使用したときに
は、このポリマーが低いガラス転移温度を有する
ため、これ単独でも非常に良好な感圧接着性を得
ることができるとともに、このポリマーに含まれ
る極性基としてのカルボキシル基またはその塩に
よつて本来の目的とするすぐれた水溶性または水
分散性の特性も得られるものであることを知り、
この発明を完成するに至つた。 すなわち、この発明は、 a つぎの式; で表されるアクリル酸のカプロラクトン付加物
で、nの数が1〜10の範囲でありかつnの平均
値が1〜5の範囲であるモノマー混合物からな
るカルボキシル基含有モノマー50〜100重量%
と、 b 上記a成分のモノマーと共重合可能な他のモ
ノマー50〜0重量%と からなるエチレン性不飽和モノマーを単独重合ま
たは共重合させて得られるカルボキシル基含有ポ
リマーあるいはその塩をベースポリマーとした水
溶性または水分散性の感圧性接着剤組成物に係る
ものである。 このように、この発明においては、ベースポリ
マーであるカルボキシル基含有ポリマーまたはそ
の塩を得るための原料成分つまりモノマー成分と
して、上記a成分としての特定のカルボキシル基
含有モノマーを用いたことにより、このベースポ
リマー単独であるいはこのポリマーに少量の水溶
性または水分散性の可塑剤を配合するだけで室温
において非常に良好な感圧接着性を得ることがで
きるから、前記従来のような可塑剤の多量使用に
よる原紙へのにじみに起因した印刷不良、接着不
良、外観不良などの問題をもはやきたすことがな
く、そのうえ良好な水溶性または水分散性の特性
をも備えた製紙用接着剤などとして好適な感圧性
接着剤組成物を提供できるものである。 〔発明の構成・作用〕 この発明において使用するa成分としてのカル
ボキシル基含有モノマーは、分子内に重い性炭素
−炭素二重結合と極性基としてのカルボキシル基
とをそれぞれ1個有するエチレン性不飽和モノマ
ーであつて、そのホモポリマーのガラス転移温度
が−10℃以下、特に好ましくは−29℃以下となる
ものであり、このようなカルボキシル基含有モノ
マーとして、つぎの式; で表されるアクリル酸のカプロラクトン付加物
で、nの数が1〜10の範囲でありかつnの平均値
が1〜5の範囲であるモノマー混合物を使用す
る。このa成分としてのカルボキシル基含有モノ
マーは、重合性炭素−炭素二重結合とカルボキシ
ル基との間の距離が離れているため、これを付加
重合させたとき重合主鎖に対して側鎖として結合
するカルボキシル基が上記主鎖から遠ざかつた位
置に存在するというような分子構造をとることに
なり、これがガラス転移温度の低いポリマーを与
える要因となるものである。 この発明では、この種モノマーのかかる特異的
性質に着目して、このモノマーより得られるポリ
マーを水溶性または水分散性の感圧性接着剤組成
物におけるベースポリマーとして使用することに
より、前記従来の如き可塑剤の多量使用が回避さ
れて、この可塑剤の原紙へのにじみに起因した印
刷不良、接着不良などの問題をみごと解消するに
至つたものである。 これに対し、上記a成分のモノマーとは異な
る、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸などの一般のカルボキシル基含
有モノマーでは、分子中の重合性炭素−炭素二重
結合とカルボキシル基とが非常に近接した位置に
あるため、これらのモノマーを重合して得られる
ポリマーはいずれもガラス転移温度の高いものと
なり、これのみでは良好な感圧接着性が得られ
ず、これを補うために多量の可塑剤を必要として
いたことから、前記印刷不良などの問題を生じる
結果となつていたのである。 この発明において使用するb成分としてのモノ
マーは、上記a成分のモノマーと共重合可能なエ
チレン性不飽和モノマーであつて、接着力や凝集
力などの接着特性とさらに水溶性または水分散性
の特性などを調整する目的で必要に応じて用いら
れるものである。このようなモノマーの中でも特
に好適なものとして、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
アクリル酸2−カルボキシルエチルなどのa成分
以外のカルボキシル基含有モノマーを挙げること
ができる。 また,b成分のモノマーとして使用可能な他の
エチレン性不飽和モノマーとして、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの水酸
基含有モノマー、アクリル酸2−メトキシエチ
ル、メタクリル酸2−メトキシエチル、アクリル
酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸
メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メト
キシテトラエチレングリコール、メタクリル酸メ
トキシテトラエチレングリコールなどのアルコキ
シル基含有モノマー、アルキル基の炭素数が1〜
12であるアクリル酸アルキルエステルまたはメタ
クリル酸アルキルエステル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、スチレンまたはその誘導体、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどを挙げる
ことができる。 この発明においては、上記a成分のカルボキシ
ル基含有モノマーと上記b成分のモノマーとから
なるエチレン性不飽和モノマーを単独重合または
共重合させることにより、ベースポリマーとして
使用するカルボキシル基含有ポリマーを生成す
る。ここで、a,b成分に重量比率は、a成分の
カルボキシル基含有モノマーが50〜100重量%、
好ましくは70〜100重量%で、b成分のモノマー
が50〜0重量%、好ましくは30〜0重量%となる
ようにすべきであり、a成分のカルボキシル基含
有モノマーが50重量%未満となると、つまりb成
分のモノマーが50重量%を超えてしまうと、感圧
接着性にすぐれたガラス転移温度の低いポリマー
を得ることが難しくなる。 カルボキシル基含有ポリマーを生成する際の重
合手法としては、塊状重合法、溶液重合法、エマ
ルジヨン重合法、懸濁重合法などの一般のラジカ
ル重合手法をいずれも採用可能である。また、使
用する開始剤としては、アゾビスイソブチロニト
リル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾ系化合
物、ベンゾイルパーポキシド、ラウロイルパーオ
キシドなどの過酸化物、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウムなどの過硫酸塩のほか、これら開始
剤と亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸ナト
リウム、金属塩などとからなるレドツクス系触媒
を用いてもよい。 生成したカルボキシル基含有ポリマーは、その
ガラス転移温度が通常0℃以下、特に−10℃〜−
70℃程度であるのが好ましく、このようなガラス
転移温度が得られるように前記したa,b成分の
モノマー混合比率や重合温度、重合時間などの重
合条件を適宜設定するのがよい。 このカルボキシル基含有ポリマーは、b成分の
種類および使用量などによつては水に対する溶解
性、分散性が多少劣ることもある。この場合、ポ
リマー中に含まれるカルボキシル基の一部または
全部を金属イオン、アンモニア、アミンなどのア
ルカリ性物質で中和することにより、水溶性また
は水分散性のポリマー塩を生成することもでき
る。中和反応の時点は、重合反応後であつても重
合反応前であつてもよい。 中和反応に用いる金属イオンとしては、カリウ
ムイオン、ナトリウムイオン、リチウムイオンな
どのアルカリ金属イオンが代表的であるが、その
他カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛
イオン、銅イオン、鉄イオンなどの二価または三
価の金属イオンを使用してもよい。また、アミン
としては、ヘキシルアミン、モノエタノールアミ
ンなどの一価アミンのほか、テトラメチレンヘキ
サミン、トリエチレンペンタミンなどの多価アミ
ンを用いてもよい。 これらアルカリ性物質の使用量は、ポリマー中
のカルボキシル基に対して通常2.0当量以下、好
適には1.2当量以下となるような割合とするのが
よい。また、特に二価および三価の金属イオンや
多価アミンではこれを多く用いすぎると水に対す
る溶解性や分散性が却つて損なわれるおそれがあ
るため、これらのアルカリ性物質にあつては通常
0.5当量以下、特に0.3当量以下となるような割合
とするのがよい。 この発明においては、このようなカルボキシル
基含有ポリマーまたはその塩をベースポリマーと
して用いることを特徴としているが、このベース
ポリマーとともに必要なら前記したポリアクリル
酸などの従来公知のカルボキシル基含有ポリマー
またはその塩を併用しても差し支えない。しか
し、その併用割合は、ベースポリマーを構成する
a成分のカルボキシル基含有モノマーがポリマー
全体を構成する全モノマー中50重量%以上、特に
好ましくは70重量%以上となるようにすべきであ
り、この範囲外となるとこの発明の効果が低減す
るため、好ましくない。 この発明の水溶性または水分散性の感圧性接着
剤組成物においては、上述のベースポリマーのみ
にて良好な感圧接着性を発揮させることができる
が、この特性をさらに向上させるために、上述の
ベースポリマーに従来公知の水溶性または水分散
性の可塑剤、たとえばポリエーテルポリオール、
多価アルコール、酸化ロジンのアルカノールアミ
ン塩などを配合するようにしてもよい。 この配合量は、ベースポリマー100重量部に対
し200重量部以下、好ましくは100重量部以下、特
に好ましくは50重量部以下の少なめとするのがよ
く、あまり多く用いすぎると従来と同様の問題が
生じるおそれがあるため、好ましくない。 また、この発明で対象とするような水溶性また
は水分散性の感圧性接着剤組成物を製紙業界にお
ける紙の連結または接合用として利用する場合、
非常に高温多湿下にさらされることが多い。この
ような条件下では、接着剤の吸湿軟化によりクリ
ープ強度が著しく低下して、小さな張力で接着剤
の凝集破壊をおこしやすく、製紙作業のトラブル
の原因となる。このため、水溶性の感圧性接着剤
といえどもある程度の耐水耐湿性は要求されるも
のである。 この発明においては、このような要望に応えう
る水溶性または水分散性の感圧性接着剤組成物と
して、上述のベースポリマーなどにこのポリマー
の官能基と反応する多官能性化合物を配合して耐
湿性や凝集力を大きく向上させるようにした感圧
性接着剤組成物を提供することもできる。 ここで用いる多官能性化合物としては、エポキ
シ化合物、メラミン化合物、反応性フエノール樹
脂、多価金属のキレート化合物などがあり、ベー
スポリマーを構成するモノマーの種類に応じて適
宜のものが用いられる。 上記のエポキシ化合物としては、トリグリシジ
ルイソシアヌレートが好適であり、その他脂環族
グリシジルエステル型、脂環族グリシジルエーテ
ル型、ビスフエノール型、脂肪族型などの未端
1・2−エポキシ基を有する低分子量エポキシ化
合物なども使用できる。市販品の具体例として
は、チバガイギー社製のエピコート#828、エピ
コート#1031、シエル社製のエポン#834、チバ
社製のECN#1235、日産化学社製のTEPICなど
がある。 また、メラミン化合物の具体例としては、メラ
ミンまたはその誘導体、たとえばモノ、ジ、ト
リ、テトラ、ペンタもしくはヘキサメチロールメ
ラミンのようなポリメチロールメラミンや、メチ
ル化メチロールメラミン、ブチル化メチロールメ
ラミンのようなアルキル化メチロールメラミンな
どが挙げられる。また、反応性フエノール樹脂と
して市販されているものには住友化学社製のタキ
ルール#201があり、多価金属のキレート化合物
としてチタンアセチルアセトネート、アンモニウ
ムチタンラクテートなどがある。 多官能性化合物の配合量は、ベースポリマー
100重量部に対し通常10重量部以下とするのがよ
く、あまり多く使用しすぎると水に対する溶解性
を損なうおそれがあるため好ましくない。 このようにして得られるこの発明の水溶性また
は水分散性の感圧性接着剤組成物には、さらに必
要に応じて着色剤、充填剤、老化防止剤などの公
知の配合剤を配合してもよい。また、特に望むな
らば水溶性粘着付与剤としてロジン、不均化ロジ
ウム塩のほか、ポリエータル類とのエステルなど
を配合することもできる。 〔考案の効果〕 以上のように、この発明の水溶性または水分散
性の感圧性接着剤組成物は、常時感圧接着性を有
しているとともに、水に溶解または分散しうる性
質をも備えているため、これを和紙、レーヨン、
不織布などの水に溶解または分散しうるテープ状
基材の片面または両面に塗工することによつて、
製紙業界において使用するに非常に適した感圧性
接着テープを得ることができる。そして、このテ
ープによれば従来の如き可塑剤の多量使用に基づ
く原紙へのにじみに起因した印刷不良、接着不良
などの問題をもはや引きおこすことはない。 また、この発明の水溶性または水分散性の感圧
性接着剤組成物は、上記同様の基材を使用したラ
ベル、ナプキン固定用、その他の類似物にも好適
であり、さらに一般の感圧性接着剤としての用途
にも応用でき、特にこの場合ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリポロピレン、ポリエチレンラミ
ネート紙などの各種基材の片面または両面に塗工
して得られる接着テープ、シート類によれば、こ
れを被着体に貼着後剥離する際に接着剤の一部が
被着体表面に残存したときでもこれを水によつて
簡単に除去できるなどの利点がもたらされる。 〔実施例〕 以下に、この発明の実施例を記載してより具体
的に説明する。なお。以下、部とあるは重量部
を、粘度とあるはB型粘度計による30℃での粘度
を、それぞれ意味する。 実施例 1 前記の式で表されるアクリル酸のカプロラクト
ン付加物(nの数が1〜5の範囲でその平均値が
約1.8)100部、水酸化カリウム15部、水400部、
過硫酸アンモニウム0.2部を混合し、1の三ツ
口フラスコ中で窒素置換しながら60℃で6時間重
合した。 このようにして得たカルボキシル基含有ポリマ
ーのガラス転移温度は−39℃であり、このポリマ
ーのカリウム塩からなるベースポリマーを約20重
量%含有する溶液粘度が450ポイズのポリマー溶
液をこの発明の感圧性接着剤組成物とした。 実施例 2 アクリル酸のカプロラクトン付加物(実施例1
と同じもの)100部、アクリル酸5部、水酸化カ
リウム17部、水420部、過硫酸アンモニウム0.2部
を混合し、これを以下実施例1と同様の方法で重
合することにより、ガラス転移温度が−34℃のカ
ルボキシル基含有ポリマーのカリウム塩からなる
ベースポリマーを約20重量%含有する溶液粘度が
30ポイズのポリマー溶液を得、これをこの発明の
感圧性接着剤組成物とした。 実施例 3 実施例1で得たポリマー溶液100部に、和光純
薬工業社製のポリアクリル酸水溶液(固型分濃度
が25重量%で溶液粘度が薬100ポイズ)10部と水
酸化カリウム10部とを混合して、この発明の感圧
性接着剤組成物とした。 比較例 1 実施例3で用いた市販品としてのポリアクリル
酸水溶液をこれ単独で比較用の感圧性接着剤組成
物とした。 比較例 2 実施例3で用いた市販品としてのポリアクリル
酸水溶液100部に水溶性の可塑剤(三洋化成社製
の商品名サンニツクスSP750)400部を加えて、
比較用の感圧性接着剤組成物とした。 比較例 3 水溶性の可塑剤の使用部数を100部に変更した
以外は、比較例2と同様にして感圧性接着剤組成
物を調製した。 比較例 4 アクリル酸ブチル100部、アクリル酸10部、ベ
ンゾイルパーオキシド0.2部を酢酸エチル410部に
溶解し、三ツ口フラスコ中で窒素雰囲気下65℃で
6時間重合してポリマー溶液を生成し、これを比
較用の感圧性接着剤組成物とした。 以上の実施例1〜3および比較例1〜4の各感
圧性接着剤組成物につき、以下の要領で、水分散
性試験、水溶解性試験、にじみ性試験および接着
性試験を行つた。結果は、後記の表に示されると
おりであつた。 〈水分散性試験〉 厚さ50μmのポリエステルフイルムの片面に感
圧性接着剤組成物を乾燥後の厚さが50μmとなる
ように塗布、乾燥して、感圧性接着シートを作製
する。 この接着シートを試験片としてその接着剤層面
に20℃下で蒸留水を滴下し、指圧にて軽くこす
る。このとき、接着剤層面が膨潤または溶解して
接着剤が水に分散または溶解するものを○、ほと
んど変化しないものを×と評価した。 〈水溶解性試験〉 剥離紙上に感圧性接着剤組成物を乾燥後の厚さ
が50μmとなるように塗布、乾燥し、これを和紙
の両面に貼り合わせることにより、和紙基材の両
面に感圧性接着剤層を有する両面接着シートをつ
くり、このシートより20mm×200mmの大きさの試
験片を作製する。 この試験片を水温20±2℃の蒸留水300ml中に
入れ、市販のジユーサーミキサーで1分間攪拌し
たのち、ろ紙上に流す。このとき、ろ紙上に未溶
解の試験片が全く残つていないものを○、少量で
も残つているものを×と評価した。 〈にじみ性試験〉 水分散性試験の場合と同様にして作製した感圧
性接着シートからなる試験片を用いて、これを上
質紙(秤量45g/m2、厚さ30μm)に貼り付け、
600g/cm2の荷重をかけて、温度35℃、相対湿度
85±3%に調整されて恒温恒湿機内に7日間放置
する。 この放置後、取り出して、上質紙に可塑性分が
にじんでいるかどうかを観察し、紙へのにじみが
全く認められないものを○、紙の上面に僅かだけ
にじんでいるものを△、紙全体に広くにじみが発
生しているものを×と評価した。 〈接着性試験〉 水分散性試験の場合と同様にして作製した感圧
性接着シートから幅20mm、長さ150mmの試験片を
つくる。また、JIS G 4305に規定する27種
SUS27CP、鋼板を厚さ2.0mm、幅50mm、長さ125
mmに切断し、その表面をJIS R 6253に規定する
280番の耐水研摩紙でよくみがいたものを被着体
として使用する。 この被着体の上記表面に上記の試験片を2Kgゴ
ムローラ1往復にて貼り合わせる。約30分間の放
置後、引張速度300mm/分、剥離角180度にて、シ
ヨツパー式引張試験機にて接着力を測定した。な
お、貼り合わせおよび測定は、いずれも温度23
℃、相対湿度65%の雰囲気中で行つた。
【表】 上記の結果からも明らかなように、この発明の
感圧性接着剤組成物は、水溶性または水分散性の
可塑剤を必須成分として配合していないにもかか
わらず良好な感圧接着性を発揮しており、そのた
めに耐にじみ性にもすぐれており、しかも製紙用
接着剤として望まれる水溶性または水分散性の特
性をも満足するものであることが判る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 a つぎの式; で表されるアクリル酸のカプロラクトン付加物
    で、nの数が1〜10の範囲でありかつnの平均
    値が1〜5の範囲であるモノマー混合物からな
    るカルボキシル基含有モノマー50〜100重量%
    と、 b 上記a成分のモノマーと共重合可能な他のモ
    ノマー50〜0重量% とからなるエチレン性不飽和モノマーを単独重合
    または共重合させて得られるカルボキシル基含有
    ポリマーあるいはその塩をベースポリマーとした
    水溶性または水分散性の感圧性接着剤組成物。
JP27277688A 1988-10-28 1988-10-28 水溶性または水分散性の感圧性接着剤組成物 Granted JPH02120381A (ja)

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