JPH0456069B2 - - Google Patents
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- JPH0456069B2 JPH0456069B2 JP59232139A JP23213984A JPH0456069B2 JP H0456069 B2 JPH0456069 B2 JP H0456069B2 JP 59232139 A JP59232139 A JP 59232139A JP 23213984 A JP23213984 A JP 23213984A JP H0456069 B2 JPH0456069 B2 JP H0456069B2
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、面発熱体として使用したりICやLSI
を内蔵した各種の電子電気機器より放射される不
要電磁波のシールド材料として好適な導電性熱可
塑性樹脂の製造方法に関する。 (従来の技術) 熱可塑性樹脂に金属繊維を混入して導電性を付
与することは従来より広く行われている。 特開昭58−129031号公報には、繊維径3〜80μ
m、繊維長2〜50mmの金属繊維100〜100000本を
溶剤可溶ポリマーで収来することにより熱可塑樹
脂への配合混練を容易にすることが示されてい
る。 又、特開昭58−78499号公報には、びびり振動
切削法による金属繊維を熱可塑性樹脂へ配合混練
する方法として、金属繊維と熱可塑性樹脂を所定
の割合で配合し、タンブラーミキサーで混合した
後に溶融混練し、射出成形する例が示されてい
る。これらの従来技術は優れた導電性を得るため
に混合及び混練時の金属繊維の切断を極力少なく
しようとする方法を提供するものである。 スチールウールは原料として主として鋼線材を
使い、これをロールに巻きつけて送り、これに刃
先にねじ山を持つ切刃を押しつけて切削していく
金属繊維の製造法で生産効率の点からは最も優れ
た金属繊維の製造法のひとつであるが、得られる
繊維は全体が連続した束となつており、収束剤で
収束させることも難しく、導電性フイラーとして
樹脂に混練することは困難である。 (発明が解決しようとする問題点) スチールウールを熱可塑性樹脂に対する導電性
フイラーとして使用するために予め適当な長さに
切断加工した後、供することが考えられる。 しかしながらスチールウールは繊維が屈曲して
絡み合つたフアイバーボール状となつており、熱
可塑性樹脂への配合混練は極めて困難である。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かゝる従来技術の有する欠点を
改良すべく鋭意研究した結果、本発明を達成し
た。即ち、本発明の射出成形用導電性熱可塑性樹
脂組成物の製造方法は、熱可塑性樹脂とフアイバ
ーボール状のスチールウールとを6m/sec以上
の翼周速度の回転翼を有する混合機で攪拌、混合
した後、混練機で溶融混練することを特徴とす
る。 スチールウールの場合、熱可塑性樹脂と配合し
て、強力な機械的剪断力を有する混合機で混合す
ると、他の製造法、例えばひびり振動切削法やチ
ヨツプドストランドによる金属繊維と同様に切断
が生じるが、次いで溶融混練及び射出成形をした
時の導電性は予期せぬことに優れたレベルの値を
保持している。以上、本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する熱可塑性樹脂としては例え
ば、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリオレフイン、ポリアセタール、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリフエニレンサルフアイ
ド、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アク
リル樹脂等を挙げることができる。 熱可塑性樹脂の形状は通常の場合、ペレツト状
のものを使用するが、粉末状の方が混合し易く、
好適である。 本発明に使用するスチールウールは金属線材を
ロールに巻きつけたものより切削加工して製造す
る金属繊維のことを指し、金属線材として鋼線材
以外に非鉄系線材も含まれる。 スチールウールの線材は、特に制限はされない
が、好ましくは繊維径20〜100μm、繊維長0.5〜
50mmのものを使用する。 本発明に使用する高剪断力を有する混合機とは
スチールウールの絡み合つたフアイバーボールを
切断、破砕出来るだけの高剪断力を有するもの
の、すなわち6m/sec以上の翼周速度の回転翼
を有するもののことであり、例えばヘンシエルミ
キサー等が挙げられる。 この場合、スチールウール自体の切断も著しい
が最終的に得られる成形品の導電性は充分に維持
されており、この点が本発明のポイントとなる。
熱可塑性樹脂とスチールウールの混合は充分に行
うのがよくスチールウールのフアイバーボールが
熱可塑性樹脂のペレツト大の大きさにまで破砕さ
れる程度が好ましい。 このような混合状態とするためには、回転容器
型混合機では剪断力が不充分であり、通常、種々
の形状の回転翼を有する固定容器型混合機を使用
する。 特に回転翼の翼周速度が6m/sec以上となる
ものがフアイバーボールの切断、破砕の点より好
ましい。 次いで実施される溶融混練工程では、上記の熱
可塑性樹脂とスチールウールの混合物を可塑化
し、混練する機能を有する混練機を使用し、例え
ば単軸スクリユー押出機や2軸スクリユー押出機
を使用する。 この場合、スチールウール以外の金属繊維の混
練と異なり、小さなフアイバーボールとなつたス
チールウールを熱可塑性樹脂中へ均一に分散させ
るため、ある程度強い剪断力を与える様な条件で
運転することが好ましく、2軸スクリユー押出機
が好適である。又、単軸スクリユー押出機を使用
する場合にも、フルフライトスクリユーよりもダ
ルメージスクリユーを用いると好適である。 (発明の効果) 本発明によれば、優れた導電性を維持しつつス
チールウールを均一に分散させることができる。
また、本発明により得られるスチールウール混入
熱可塑性樹脂組成物は射出成形しても優れた導電
性を保持しており、面発熱体或いは各種の電子機
器より放射される不要電磁波のシールド材など導
電性成形品の材料に好適である。 (実施例) 以下実施例を用いて更に詳細な説明を行う。 実施例 1 ポリプロピレン樹脂(三井石油化学工業(株)製、
J740)100重量部と低炭素鋼線材(S10C)より切
削、及び粉砕加工した繊維径50μm、繊維長3mm
のスチールウール100重量部をヘンシエルミキサ
ー((株)三井三池製作所製、FM20B)を使用して、
翼周速度10m/secで60秒間の攪拌、混合処理を
行つた。 得られた混合物はポリプロピレン樹脂のペレツ
トと、ペレツト大となつたスチールウールのフア
イバーボールとがほぼ均一に混ざり合つた状態で
あつた。 次いでこの混合物をベント式2軸混練機((株)日
本製鋼所製、TEX−30)を用いて、シリンダー
温度250℃、スクリユー回転数100rpm、吐出量
200g/分の運転条件で溶融混練してペレツトを
得たが、操業状況は安定したものであり、ペレツ
ト形状も均一であつた。このペレツトを用いて、
通常実施されているポリプロピレン樹脂の成形条
件で射出成形し、物性の測定を行つた。 結果を表−1に示す。
を内蔵した各種の電子電気機器より放射される不
要電磁波のシールド材料として好適な導電性熱可
塑性樹脂の製造方法に関する。 (従来の技術) 熱可塑性樹脂に金属繊維を混入して導電性を付
与することは従来より広く行われている。 特開昭58−129031号公報には、繊維径3〜80μ
m、繊維長2〜50mmの金属繊維100〜100000本を
溶剤可溶ポリマーで収来することにより熱可塑樹
脂への配合混練を容易にすることが示されてい
る。 又、特開昭58−78499号公報には、びびり振動
切削法による金属繊維を熱可塑性樹脂へ配合混練
する方法として、金属繊維と熱可塑性樹脂を所定
の割合で配合し、タンブラーミキサーで混合した
後に溶融混練し、射出成形する例が示されてい
る。これらの従来技術は優れた導電性を得るため
に混合及び混練時の金属繊維の切断を極力少なく
しようとする方法を提供するものである。 スチールウールは原料として主として鋼線材を
使い、これをロールに巻きつけて送り、これに刃
先にねじ山を持つ切刃を押しつけて切削していく
金属繊維の製造法で生産効率の点からは最も優れ
た金属繊維の製造法のひとつであるが、得られる
繊維は全体が連続した束となつており、収束剤で
収束させることも難しく、導電性フイラーとして
樹脂に混練することは困難である。 (発明が解決しようとする問題点) スチールウールを熱可塑性樹脂に対する導電性
フイラーとして使用するために予め適当な長さに
切断加工した後、供することが考えられる。 しかしながらスチールウールは繊維が屈曲して
絡み合つたフアイバーボール状となつており、熱
可塑性樹脂への配合混練は極めて困難である。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かゝる従来技術の有する欠点を
改良すべく鋭意研究した結果、本発明を達成し
た。即ち、本発明の射出成形用導電性熱可塑性樹
脂組成物の製造方法は、熱可塑性樹脂とフアイバ
ーボール状のスチールウールとを6m/sec以上
の翼周速度の回転翼を有する混合機で攪拌、混合
した後、混練機で溶融混練することを特徴とす
る。 スチールウールの場合、熱可塑性樹脂と配合し
て、強力な機械的剪断力を有する混合機で混合す
ると、他の製造法、例えばひびり振動切削法やチ
ヨツプドストランドによる金属繊維と同様に切断
が生じるが、次いで溶融混練及び射出成形をした
時の導電性は予期せぬことに優れたレベルの値を
保持している。以上、本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する熱可塑性樹脂としては例え
ば、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリオレフイン、ポリアセタール、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリフエニレンサルフアイ
ド、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アク
リル樹脂等を挙げることができる。 熱可塑性樹脂の形状は通常の場合、ペレツト状
のものを使用するが、粉末状の方が混合し易く、
好適である。 本発明に使用するスチールウールは金属線材を
ロールに巻きつけたものより切削加工して製造す
る金属繊維のことを指し、金属線材として鋼線材
以外に非鉄系線材も含まれる。 スチールウールの線材は、特に制限はされない
が、好ましくは繊維径20〜100μm、繊維長0.5〜
50mmのものを使用する。 本発明に使用する高剪断力を有する混合機とは
スチールウールの絡み合つたフアイバーボールを
切断、破砕出来るだけの高剪断力を有するもの
の、すなわち6m/sec以上の翼周速度の回転翼
を有するもののことであり、例えばヘンシエルミ
キサー等が挙げられる。 この場合、スチールウール自体の切断も著しい
が最終的に得られる成形品の導電性は充分に維持
されており、この点が本発明のポイントとなる。
熱可塑性樹脂とスチールウールの混合は充分に行
うのがよくスチールウールのフアイバーボールが
熱可塑性樹脂のペレツト大の大きさにまで破砕さ
れる程度が好ましい。 このような混合状態とするためには、回転容器
型混合機では剪断力が不充分であり、通常、種々
の形状の回転翼を有する固定容器型混合機を使用
する。 特に回転翼の翼周速度が6m/sec以上となる
ものがフアイバーボールの切断、破砕の点より好
ましい。 次いで実施される溶融混練工程では、上記の熱
可塑性樹脂とスチールウールの混合物を可塑化
し、混練する機能を有する混練機を使用し、例え
ば単軸スクリユー押出機や2軸スクリユー押出機
を使用する。 この場合、スチールウール以外の金属繊維の混
練と異なり、小さなフアイバーボールとなつたス
チールウールを熱可塑性樹脂中へ均一に分散させ
るため、ある程度強い剪断力を与える様な条件で
運転することが好ましく、2軸スクリユー押出機
が好適である。又、単軸スクリユー押出機を使用
する場合にも、フルフライトスクリユーよりもダ
ルメージスクリユーを用いると好適である。 (発明の効果) 本発明によれば、優れた導電性を維持しつつス
チールウールを均一に分散させることができる。
また、本発明により得られるスチールウール混入
熱可塑性樹脂組成物は射出成形しても優れた導電
性を保持しており、面発熱体或いは各種の電子機
器より放射される不要電磁波のシールド材など導
電性成形品の材料に好適である。 (実施例) 以下実施例を用いて更に詳細な説明を行う。 実施例 1 ポリプロピレン樹脂(三井石油化学工業(株)製、
J740)100重量部と低炭素鋼線材(S10C)より切
削、及び粉砕加工した繊維径50μm、繊維長3mm
のスチールウール100重量部をヘンシエルミキサ
ー((株)三井三池製作所製、FM20B)を使用して、
翼周速度10m/secで60秒間の攪拌、混合処理を
行つた。 得られた混合物はポリプロピレン樹脂のペレツ
トと、ペレツト大となつたスチールウールのフア
イバーボールとがほぼ均一に混ざり合つた状態で
あつた。 次いでこの混合物をベント式2軸混練機((株)日
本製鋼所製、TEX−30)を用いて、シリンダー
温度250℃、スクリユー回転数100rpm、吐出量
200g/分の運転条件で溶融混練してペレツトを
得たが、操業状況は安定したものであり、ペレツ
ト形状も均一であつた。このペレツトを用いて、
通常実施されているポリプロピレン樹脂の成形条
件で射出成形し、物性の測定を行つた。 結果を表−1に示す。
【表】
比較例 1
実施例1と同様の割合で、ポリプロピレン樹脂
ととスチールウールを配合し、タンブラーミキサ
ー((株)朋来鉄工所製、RM−30)を用いて20rpm
×15mmの混合処理を行つた。 得られた混合物はスチールウールが大きなフア
イバーボールのまゝ存在しており、次の溶融混練
工程に於いて均一にフイードすることは極めて困
難であつた。 比較例2及び比較例3 スチールウールに換え、びびり振動切削法によ
る繊維径50μm、繊維長2mmの鋼繊維((株)神戸鋳
鉄所製、S15C)を使い実施例1と同様の手順で
混合、溶融混練及び成形を行い、諸物性を測定し
た。結果を比較例2として表−2に示す。 同様に、比較例1に使用したタンブラーミキサ
ーで混合した後、溶融混練及び成形を行つた場合
の結果を比較例3として表−2に併記する。 尚、何れの場合も、各工程の操業状況は安定な
ものであつた。 これらの結果より、びびり振動切削法による金
属繊維を導電性フイラーとして用いる場合には混
合及び溶融混練工程を金属繊維の切断が成る可く
起らない様な条件で行うことが重要であることが
判る。
ととスチールウールを配合し、タンブラーミキサ
ー((株)朋来鉄工所製、RM−30)を用いて20rpm
×15mmの混合処理を行つた。 得られた混合物はスチールウールが大きなフア
イバーボールのまゝ存在しており、次の溶融混練
工程に於いて均一にフイードすることは極めて困
難であつた。 比較例2及び比較例3 スチールウールに換え、びびり振動切削法によ
る繊維径50μm、繊維長2mmの鋼繊維((株)神戸鋳
鉄所製、S15C)を使い実施例1と同様の手順で
混合、溶融混練及び成形を行い、諸物性を測定し
た。結果を比較例2として表−2に示す。 同様に、比較例1に使用したタンブラーミキサ
ーで混合した後、溶融混練及び成形を行つた場合
の結果を比較例3として表−2に併記する。 尚、何れの場合も、各工程の操業状況は安定な
ものであつた。 これらの結果より、びびり振動切削法による金
属繊維を導電性フイラーとして用いる場合には混
合及び溶融混練工程を金属繊維の切断が成る可く
起らない様な条件で行うことが重要であることが
判る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂とフアイバーボール状のスチー
ルウールとを6m/sec以上の翼周速度の回転翼
を有する混合機で攪拌、混合した後、混練機で溶
融混練することを特徴とする射出成形用導電性熱
可塑性樹脂組成物の製造方法。 2 スチールウールの繊維径が20〜100μm、繊
維長が0.5〜50mmである特許請求の範囲第1項記
載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23213984A JPS61108666A (ja) | 1984-11-02 | 1984-11-02 | 導電性熱可塑性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23213984A JPS61108666A (ja) | 1984-11-02 | 1984-11-02 | 導電性熱可塑性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61108666A JPS61108666A (ja) | 1986-05-27 |
JPH0456069B2 true JPH0456069B2 (ja) | 1992-09-07 |
Family
ID=16934602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23213984A Granted JPS61108666A (ja) | 1984-11-02 | 1984-11-02 | 導電性熱可塑性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61108666A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5846508A (ja) * | 1981-09-14 | 1983-03-18 | 日本石油化学株式会社 | 導電性材料の製法 |
-
1984
- 1984-11-02 JP JP23213984A patent/JPS61108666A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5846508A (ja) * | 1981-09-14 | 1983-03-18 | 日本石油化学株式会社 | 導電性材料の製法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61108666A (ja) | 1986-05-27 |
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