JPH0455796A - 原子炉格納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、原子炉格納容器に係り、特に、ドライウェル
内部の原子炉遮蔽壁の部分の改良技術に関するものであ
る。

「従来の技術」 原子炉格納容器にあっては、原子炉圧力容器に収納され
ている炉心から放射される放射線による作業員への影響
を低減するために、原子炉遮蔽壁や生体遮蔽壁を設置す
るとともに、その配管貫通部等に対しても各種の手段が
講じられている。

例えば、発明協会公開技報・分枝番号８９−９０２６に
示される［原子炉遮蔽壁構造］にあっては、第６図に示
すように、原子炉本体（原子炉圧力容器）ｌを囲む原子
炉遮蔽壁２の上のスペース部分に、上部遮蔽壁３と観音
扉４とが設けられ、上部遮蔽壁３がトップスラブ５の近
傍まで延ばされている。

かかる技術であると、燃料交換時に原子炉遮蔽壁２の外
側への立入規制が解除され、定検（定期検査）日程が短
縮され、観音扉４を開放しておくことにより換気スペー
スを確保し、さらに規制解除後はメインアクセスルート
としても使用できるというものである。

また、実開昭６：１０８８７９８号公報には、［原子炉
遮蔽壁シールドプラグの構造］に関する技術が示されて
おり、原子炉遮蔽壁に配管を貫通させるために形成され
た開口部（穴）をシールドプラグで閉塞して、開口部を
経由する放射線を減衰させるようにしている。

さらに、実開昭６１−１５７８９９号公報には、［原子
炉格納容器貫通部の放射線遮蔽構造］に関する技術が示
されており、原子炉格納容器における管（配管）の貫通
部の外側を遮蔽ボックスと遮蔽材とで覆うことにより、
放射線遮蔽を行なうようにしている。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、このような従来技術を原子炉格納容器に
そのまま採用すると、個々の部分における改良はなされ
るものの、原子炉格納容器全体としての相互配慮がなさ
れるとは限らないために、機器、物品等の物量が多大な
ものとなり易く、経済性が損なわれるとともに、原子炉
格納容器の構築時の工期が長くなる。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、■原子炉
遮蔽壁や生体遮蔽壁における配管貫通部の構造を簡略化
すること。

■原子炉運転開始後における定期検査時の作業性を向上
させること。

■原子炉格納容器内に作業員が立入った場合の放射線被
曝線量を低減すること。

■原子炉格納容器構築時の各種サポート等の作業性を向
上させること。

等を目的とするものである。

「課題を解決するための手段」 本発明では、かかる課題を解決する３つの手段を提案し
ている。

第１の手段は、原子炉圧力容器の近傍位置に配される第
１の原子炉遮蔽壁と、該第１の原子炉遮蔽壁の外側を囲
みかつドライウェル上方のトップスラブとダイヤフラム
フロアとの間に配される第２の原子炉遮蔽壁とを具備す
る構成の原子炉格納容器としている。

第２の手段は、第２の原子炉遮蔽壁が円周方向に複数分
割され、該分割箇所に円周方向に沿う間隙を有するオー
バーラツプ部が形成されている構成を第１の手段に付加
してなる原子炉格納容器としている。

第３の手段は、第１の原子炉遮蔽壁における配管貫通部
と、第２の原子炉遮蔽壁における配管貫通部とか同一直
線上から外されている構成を第１の手段または第２の手
段に付加してなる原子炉格納容器としている。

「作用　Ｊ 第１の手段にあっては、炉心から外方に放射される放射
線が、第１の原子炉遮蔽壁と第２の原子炉遮蔽壁とによ
って遮蔽される。この場合において、第１の原子炉遮蔽
壁の上方スペース部分への放射線は、第２の原子炉遮蔽
壁によって遮蔽され、外方への放射線照射量が低減され
る。そして、第２の原子炉遮蔽壁は、格納容器におｌ（
るトップスラブの構築時において、その重量の支持部材
として利用される。

第２の手段にあっては、第２の原子炉遮蔽壁の分割箇所
の間隙部分を介して作業員の出入りや機器の搬出入が行
なわれ、オーバーラツプ部の存在により、外方への放射
線照射量を低減しながら作業性の向上が図られる。

第３の手段にあっては、内外位置の配管貫通部が同一直
線上から外されることにより、貫通部を経由する放射線
漏洩を低減する。

「実施例」 以下、第１図ないし第５図を参照して、本発明に係る原
子炉格納容器の一実施例を説明する。なお、図中従来例
と共通の部分には同一符号を付し、説明を簡略化する。

該−実施例にあっては、前述した第６図例と同様に、コ
ンクリート製原子炉格納容器に係るものであり、図中符
号６はコンクリート製容器壁（生体遮蔽壁）、７はダイ
ヤフラムフロア、８はダイヤフラムフロア７の上に区画
形成される上部ドライウエル（ドライウェル）、９はダ
イヤフラムフロア７の下方に区画形成されるザブレッノ
ヨンチェンバ、ＩＯは第２の原子炉遮蔽壁（ドライウェ
ル内遮蔽壁）、ｉｉはパイブホイッブストラクチャ、１
２は例えば残留熱除去系の配管である。

前記コンクリート製容器壁６は、その内面にライナ６ａ
が貼付されて気密構造とされており、側部に配管１２を
気密構造を維持して貫通させるためのペネトレーション
スリーブ【３が設けられる。

前記第２の原子炉遮蔽壁ＩＯは、第１の原子炉遮蔽壁２
の外側を囲むとともに、トップスラブ５とダイヤフラム
フロア７との間を連結するように配され、そして、第２
図に示すように、円周方向に複数分割された円弧板１０
Ａ・ＩＯＢ・ＩＯＣ・ＩＯＤを組み合わせたものとされ
、各円弧板１０Ａ・ＩＯＢ・１（Ｉｃ・ＩＯＤの境い目
である分割箇所にほぼ円周方向に沿う間隙Ｇを形成する
ように段違い状のオーバーラツプ部１４が形成される。

かつ、第２の原子炉遮蔽壁１０は、第３図に示すように
、鋼板Ｉ５で囲まれた中空部に、例えばコンクリート等
の中性子遮蔽材１６を充填して、例えば第１の原子炉遮
蔽壁２と同様の放射線遮蔽機能を有するものとされる。

そして、第２の原子炉遮蔽壁１０における鋼板Ｉ５には
、Ｆｊ記配管Ｉ２を布設するための配管ザボート１７が
溶接等によって取り付けられる。なお、第３図に示すよ
うに、オーバーラツプ部１４の厚さＴは、他の部分の厚
さの半分以上とされる。

前記配管１２は、第１図、第２図、第５図に示すように
、原子炉圧力容器１から、第１の原子炉遮蔽壁２、第２
の原子炉遮蔽壁１０、コンクリート製容器壁６を貫通し
て原子炉格納容器の外側に導かれるように布設され、第
１の原子炉遮蔽壁２における配管貫通部Ａと、第２の原
子炉遮蔽壁１０における配管貫通部Ｂと、コンクリート
製容器壁６における配管貫通部Ｃであるベネトレーンヨ
ンスリーブ１３とが、高さ及び水平位置において同一直
線上から外されるように設定される。

これら配管貫通部Ａ−Ｂ−Ｃにおいて、第１の原子炉遮
蔽壁２の配管貫通部Ａには、第５図に示すように、シー
ルドプラグ１８が設けられており、該シールドプラグＩ
８は、第１の原子炉遮蔽壁２に形成された開口部Ｉ９を
挿通する配管１２及びその回りの保温材２０の回りを閉
塞状態とするものであり、配管１２に対して上下位置に
配される固定ブロック２＋Ａと、その左右位置に配され
る可動ブロック２１Ｂとからなる分割構造とされ、可動
ブロック２１Ｂが第１の原子炉遮蔽壁２の外側部にヒン
ジ部２２を介して水平旋回可能に連結されて、第５図に
示す旋回軌跡Ｘに沿って開閉されるものであり、可動ブ
ロック２１Ｂの内側には、切欠２３が設けられて旋回軌
跡Ｘが配管１２の回りの保温材２０と干渉しないように
設定されている。

前記シールドプラグ１８は、前述の実開昭６３０８８７
９８号公報の第４図及び第５図に示されている技術に準
するものであるが、配管貫通部Ａにあっては、その外側
に第２の原子炉遮蔽壁１０が存在し、かつ、複数の配管
貫通部Ａ−Ｂ−Ｃが同一直線上から外されているために
、シールドプラグ］８の厚さを薄くしたり、省略したり
することが可能となる。

前記配管貫通部Ｂは、第１図及び第２図に示すように、
第２の原子炉遮蔽壁ＩＯに、貫通穴２４を明けて配管１
２を挿通させる構造である。

前記配管貫通部Ｃは、コンクリート製容器壁６に密封状
態に取り付けたペネトレーションスリーブ１３に配管１
２を支持さ什て挿通させるものであり、この場合、前述
した実開昭６１−１５７８９９号公報の遮蔽ボックスや
遮蔽材は省略される。

なお、第２図において、符号２５は機器搬入ノ＼ツチ、
２６は所員用エアロツクであり、機材の搬出入や作業員
の出入り等に利用される。

このような構成の原子炉格納容器であると、構築時にあ
っては、ダイヤフラムフロア７に立設された第２の原子
炉遮蔽壁１０が、ライナ６ａを介してトップスラブ５の
重量を支持するものとなるので、トップスラブ５の部分
のコンクリート打設作業が容易になる。また、原子炉遮
蔽壁１０は、その内面及び外面が綱板１５であるために
、鋼材を溶接等によって取り付けることにより、配管１
２の布設時の支持部分を提供し、配管布設時の作業製を
向上さ仕る。そして、第２の原子炉遮蔽壁１０における
各円弧板１０Ａ　−１０Ｂ・ＩＯｃ・ＩＯＤの分割箇所
の間隙Ｇは、作業員の通過や機器・機材の搬入を容易に
する。

次いで、原子炉の運転開始後にあっては、放射線源であ
る炉心から放射線が各方向に放射されることになるが、
第１及び第２の原子炉遮蔽壁２・１０が重なる方向にあ
っては、放射線の減衰作用が二重に行なわれて放射線量
を減少させるものとなり、原子炉の定期検査時等におい
て、作業員が原子炉遮蔽壁１０の外側位置の上部ドライ
ウェル８の中に立ち入った場合の放射線被曝線量を低減
することができる。

そして、配管貫通部Ａ−Ｂ−Ｃの部分や第２の原子炉遮
蔽壁１０の間隙ｃｆ）ｍ分にあっては、第２図に示すよ
うに、−直線上から外れるか、原子炉遮蔽壁５１に対向
する方向から外れるかの設置がなされていることにより
、放射線の減衰が効果的に行なわれる。

かつ、各配管貫通部Ａ−Ｂ−Ｃは、その近傍に位置する
配管１２や他の構造物が露出状態とされているかあるい
は露出容易な状態とされていることにより、超音波探傷
試験等の各種検査実施時の作業性を向上させるものとな
る。

く他の実施態様〉 本発明の原子炉格納容器にあっては、次の実施態様を採
用することができる。

■第２の原子炉遮蔽壁１０の分割数を任意とすること。

■第２の原子炉遮蔽壁１０のオーバーラツプ部１４を傾
斜面等の他の形状とすること。

■第２の原子炉遮蔽壁１０に支持される配管を残留除熱
系の配管以外の配管に対しても適用し、配管支持構造を
配管貫通部Ａ−Ｂ−Ｃや第４図例に準じたものとするこ
と。

■第２の原子炉遮蔽壁ＩＯによる配管１２の支持を第４
図以外の方法及び構造によって行なうこと。

「発明の効果ゴ 以上説明したように、本発明に係る原子炉格納容器によ
れば、以下のような優れた効果を奏する。

第１の発明では、ドライウェルの内部に、第１の原子炉
遮蔽壁の外側を囲みかつドライウェル上方のトップスラ
ブとダイヤフラムフロアとの間に第２の原子炉遮蔽壁が
配されるので、 （１）　　コンクリート容器壁のトップスラブのコンク
リート打設時の重量支持を、第２の原子炉遮蔽壁によっ
て行なうことが可能となり、コンクリート容器壁の構築
工程を短縮することができる。

（２）原子炉格納容器の構築時において、ドライウェル
内部の各種配管等の一部を第２の原子炉遮蔽壁によって
支持することにより、配管布設作業等を簡略化すること
ができる。

（３）原子炉遮蔽壁が二重になり、外部へ放射される放
射線量を低減することにより、安全性を向上させること
ができる。

（４）第２の原子炉遮蔽壁が介在することにより、その
外側に作業員が立ち入った場合の被曝線量を低減するこ
とができる。

第２の発明では、第２の原子炉遮蔽壁が円周方向に複数
分割され、分割箇所に間隙を有するオーバーラツプ部が
形成されているので、第１の発明における各効果に加え
て、第２の原子炉遮蔽壁において、作業員の通行や機器
・機材の搬入等が自由となるとともに、各種作業時に、
第２の原子炉遮蔽壁の外側に放射線量の少ない場所を提
供することができる。

第３の発明では、第１及び第２の原子炉遮蔽壁における
配管貫通部が同一直線上から外されているので、第１及
び第２の発明における各効果に加えて、放射線遮蔽のた
めのシールドプラグ等の設置を省略または簡素化して、
配管貫通部の構造を簡略化し、機器、機材量の低減を達
成することができるとともに、配管貫通部の露出性を高
めて、定期検査における各種検査実施時の作業性の向上
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る原子炉格納容器の一実施例を示す
正断面図、第２図は第１図の■−■線矢視図、第３図は
第２図の鎖線Ｉ部分の拡大図、第４図は第２図のＩＶ−
ＩＶ線矢視図、第５図は第２図の鎖線７部分の拡大図、
第６図は原子炉格納容器の従来例を示す正断面図である
。 ！・・・・・・原子炉圧力容器（原子炉本体）、２・・
・・・・第１の原子炉遮蔽壁（原子炉遮蔽壁）、５・・
・・・・トップスラブ、 ６・・・・・・コンクリート製容器壁（生体遮蔽壁）、
６ａ・・・・・・ライナ、 ７・・・・・・ダイヤフラムフロア、 ８・・・・・・上部ドライウェル（ドライウェル）、９
・・・・・・サプレッションチェンバ、０・・・・・・
第２の原子炉遮蔽壁、 ＯＡ・ＩＯＢ　−１０Ｃ・ＩＯＤ・・・・・・円弧板、
■・・・・・・パイブホイッブストラクチャ、２・・・
・・・配管、 ３・・・・・・ペネトレーションスリーブ、４・・・・
・・オーバーラツプ部、 １５・・・・・・鋼板、 Ｉ６・・・・・・中性子遮蔽材、 １７・・・・・・配管サポート、 １８・・・・・・ノールドブラグ、 Ｉ９・・・・・・開口部、 ２０・・・・・・保温材、 ２１Ａ・・・・・・固定ブロック、 ２１Ｂ　　・・・・可動ブロック、 ２２・・・・・・ヒンジ部、 ２３・・・・・・切欠、 ２４・・・・・・貫通穴、 ２５・・・・・・機器搬入ハツチ、 ２６・・・・・・所員用エアロツク、 Ｇ・・・・・・間隙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ｉ、原子炉圧力容器の近傍位置に配される第１の原子炉
   遮蔽壁と、該第１の原子炉遮蔽壁の外側を囲みかつドラ
   イウェル上方のトップスラブとダイヤフラムフロアとの
   間に配される第２の原子炉遮蔽壁とを具備することを特
   徴とする原子炉格納容器。 ｉｉ、第２の原子炉遮蔽壁が円周方向に複数分割され、
   該分割箇所に円周方向に沿う間隙を有するオーバーラッ
   プ部が形成されていることを特徴とする請求項ｉ記載の
   原子炉格納容器。 ｉｉｉ、第１の原子炉遮蔽壁における配管貫通部と、第
   ２の原子炉遮蔽壁における配管貫通部とが同一直線上か
   ら外されていることを特徴とする請求項ｉまたはｉｉ記
   載の原子炉格納容器。