JPH0455756A - 線材の超音波探傷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、コイル状に巻かれた円形断面線材（以下、単
に線材と呼ぶ）の内部欠陥を連続且つ自動的に探傷する
超音波探傷装置に関する。

［従来の技術］ コイル状に巻かれた線材を伸線しながら連続且つ自動的
に超音波探傷するために不可欠の制約条件としては、移
動している線材と探触子の間隔を一定に保持することと
、探触子から線材に入射される超音波ビームの入射点を
変動させないことである。線材と探触子の間隔変動があ
ると探傷感度とノイズレベルを変化させるため、欠陥大
きさの定量的評価と所定の信号とノイズ比（Ｓ／Ｎ）を
確保出来ないため欠陥を見逃す危険性及びノイズを欠陥
と判定する危険性がある。

また、線材の中心と探触子の中心がずれた状態になると
、線材内部に入射する超音波ビームが曲がり、更に、入
射する超音波エネルギーの効率を低下させるため、探傷
感度の低下を招き内部検査を行えない場合さえある。

従って線材の高蹟度な内部超音波探傷のためには、線材
と探触子の間隔変動及び位置ずれを極力、抑制する必要
がある。変動の許容されている幅は一般に被探傷線材直
径の３を以下とされているため、従来は、第７図（Ａ）
に示すように、超音波探傷装置７０の前後にピンチロー
ラ月を設けて線材１の振動を抑えて、線材１と探触子５
の間隔変動を抑制していた。しかし、近年、線材の品質
保証要求の高度化に伴い、内部欠陥も従来より微小な欠
陥まで検査する必要があり、このためには従来のピンチ
ローラ７１による方式では充分な振動抑制が困難になっ
ている。また、この変動許容範囲は線材径が細径になる
ほど厳しくなるため細径材では探傷がより困難になって
いる。

これに対応するため、従来特公昭５８−４９８２２のよ
うな超音波探傷方法がある。これは、第７図（Ｂ）に示
すように、２つの伸線用ダイス７２＾、７２８間におけ
る線材１の伸線部に超音波探傷装置７０を設置し探傷を
行うもので、２つの伸線用ダイス７２Ａ、？２Ｂによっ
て線材１か張力を受は真直状態で探傷か行われるため、
従来の第７図（＾）に示すような、ピンチローラ方式と
比較して、線材１と探触子５の間隔変動を大幅に抑制出
来、より正確な探傷が期待できるものである。

［発明が解決しようとする課題］ 一方、コイル状の線材を加工する伸線材の製造工程にお
いては、伸線、焼き入れ、焼き戻し加工を行った後、最
終出荷段階で表面欠陥、内部欠陥等の検査を専用の検査
ラインで行う場合が殆どである。この場合、前記の特公
昭５８−４９８２２に示す方法は、伸線用ダイス７２Ａ
　、　７２Ｂにより線材１の表面性状を変化させること
になるため、最終出荷段階での検査には適用することが
出来ない。

そのため、従来は、線材の伸線工程で内部欠陥を検出す
る超音波探傷は殆ど行われず、その代わり、線材圧延前
の鋼材状態（例えばビレット等）での内部欠陥検査等、
上工程での検査保証が普通てあった。従って、線材圧延
工程から伸線工程までにおいて新たに発生した内部欠陥
については殆ど検査出来ていないのが実状である。

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであ
り、伸線材の検査ラインにおいて線材の振動の影響を受
けず、且つ、線材の表面性状を変化させずに線材の内部
欠陥検査が可能な線材追従式自己保持型の追従機構を有
する超音波探傷装置を提供せんとするものである。

［課題を解決するための手段、作用コ 本発明はこのような従来の問題点を解消したものであっ
て、その第１の特徴とするところは、交換可能な線材ガ
イド機構と該ガイド機構の保持によって線材に追従する
線材追従式自己保持型の追従機構と、該追従機構に線材
との間隔が一定となるように固定された探触子と、該探
触子に超音波の媒質を供給するための媒質供給口と該媒
質を安定して該探触子と線材間に供給するための媒質溜
めと、該媒質が連続通線中の線材に付着して流出するこ
とを防止するための媒質除去機構とから構成される事で
あり、第２の特徴とするところは、交換可能な線材ガイ
ド機構と該ガイド機構の保持によって線材に追従する線
材追従式自己保持型の追従機構と、該追従機構に線材と
の間隔が任意の値で一定となるように固定された探触子
と、該追従機構全体を浸漬し該探触子に超音波の媒質を
安定して供給するための浸漬タンクとから構成される事
である。

以下、本発明の内容を図面に基づいて詳細に説明する。

第１図に本発明の１実施例を示す。検査対象である線材
１は、耐摩耗性に優れると同時に線材にスリ疵等をつけ
る心配の無い超硬やセラミック等の入側ガイド２＾及び
出側ガイド２Ｂに保持される。

このガイド２＾、２Ｂは、線材追従式自己保持型追従機
構本体（以下、単に探触子ホルダーと呼ぶ）３にネジ止
めされるガイド押え４で固定され、線材１のサイズに応
じて容易に交換可能である。ガイド２＾、２Ｂが固定さ
れる探触子ホルダー３には、探触子５がスペーサ６を介
して固定される。

線材１のサイズが変わると探触子５と線材１の間隔の調
整が必要であり、スペーサ６の厚みの変更により対応す
る。また、探触子ホルダー３には探触子５から線材１に
超音波を伝搬させるための水や油等の媒質を供給する供
給口８を探触子５の通線方向上流側に設け、更に、探触
子ホルダ−３内部には媒質溜め９を設けて気泡等の影響
の無い安定な媒質供給ができる。

探触子ホルダー３は、線材ｌの通線時の振動に追従する
ため、線材１の振動による探触子５と線材１の間隔変動
や線材１と探触子５．との芯ずれ等の条件変動は生じな
い。また、探触子ホルダー３の入側、出側ガイド２Ａ、
２Ｂにより線材１の探触子ホルダー３内の振動も抑制さ
れるため探傷条件は更に改善される。

また、線材１は高速で通線するため探触子ホルダー３に
は、線材１表面に付着した媒質７の持ち出しを防市する
ための媒質除去機構ｌＯが、出側線材ガイド２８に設け
られている。

更に、線材１の探傷エリアを広げると同時に内部欠陥の
形状により欠陥が検出出来ないことの無いように、探傷
方向を変えた探触子５を複数個設置することも可能であ
る。その−例は、第２図に示すように超音波の干渉を防
ぐために、線材長手方向に探触子５の位置を変えて、探
触子５の探傷方向を線材１に対して直交且つ線材１の周
方向に９０度角度をずらして探触子５Ａ、５Ｂを配置し
、媒質供給口８及び媒質溜め９を、探触子５の数たけ設
けるものである。また、第３図に示すように探触子５の
位置を長手方向で変えずに、円周方向に探触子５Ａ、５
Ｂを９０度ずらして配置し、媒質溜め９を共有する方法
もある。尚、第２図及び第３図に示す方法のいずれも探
触子５Ａ、５Ｂの個数、配置はスペースの許容する限度
迄多くすることか出来る。

第４図に第１図に示した探触子ホルダー３を設置した検
査ライン全体の１例を示す。ここで１１は線材コイルの
巻取り機、１２は線材コイルの繰り出し機を示す。探触
子ホルダー３は探傷機１３、媒質供給装置】４、媒質回
収装置１５及び探触子ホルダー３を固定するためのスト
ッパー１８と共に検査ラインに設置する。検査ラインに
は、本発明の超音波探傷装置以外にも、表面疵検査を行
うための渦流探傷装置１７等が設置されるのが一般的で
ある。

線材１の内部探傷はガイドローラ１９によりある程度振
動が抑制されたのち、探触子ホルダー３により行う。探
触子ホルダー３には媒質供給装置１４により媒質７を安
定して供給される。使用済みの媒質７は媒質回収装置１
５により回収を行う。

第５図には、本発明の別の実施例を示す。検査対象であ
る線材５１は、第１図に示した線材ガイド同様に耐摩耗
性に優れると同時に線材にスリ疵等をつける心配の無い
超硬やセラミック等の入側ガイド５２＾及び５２Ｂに保
持される。このガイド５２＾、５２Ｂは、ガイド押え５
４で探触子ホルダー５３に固定されてあり、線材５１の
サイズに応じて容易に交換可能であるのも第１図と同様
である。ガイド５２＾、５２Ｂが固定されている探触子
ホルダー５３には、第１図と同様に探触子５５がスペー
サ５６を介して固定される。

探触子５５は、線材５１のサイズに応じて厚みの異なる
スペーサ５６を交換することで線材５１の過材センター
からの距離が変更てきる。

探触子ホルダー５３は、探触子５５に超音波の媒質５７
を安定して供給するために媒質５７が満たされた浸漬タ
ンク５９内に浸漬される。探触子ホルダー５３には浸漬
タンク５９内の媒質５７が容易に探触子５５と過材５１
間に安定して流入できるような開孔部５８を設けてもよ
い。

また、浸漬タンク５９内には探触子ホルダー５３を固定
するためのストッパー６０及び媒質５７が浸漬タンク５
９より流出しないように水切り板６１を設ける。

探触子ホルダー５３は、浸漬タンク５９内においても、
線材５１の通線時の振動と共に追従するため、線材５１
の振動による探触子５５と連打５３の間隔変動や線材５
】と探触子５５との芯ずれ等の探傷条件悪化は生じない
。さらに、探触子ホルダー５３内においても、線材ガイ
ド５２Ａ　、　５２Ｂにより線材５１の振動が抑制され
るため探触子５５と線材５１の間隔及び探触子５５と線
材５１の芯は、常に一定条件を保つことが出来る。

さらに第２図と同様に、線材５１の内部欠陥探傷エリア
を広げると同時に内部欠陥の形状により欠陥を検出出来
ないことのないように、探傷方向を変えた探触子５５を
複数個設置することも当然可能である。

第６図に第５図に示した探触子ホルダー５３を設置した
検査ライン全体の一例を示す。ここでＩ＋は線材コイル
の巻取り機、１２は線材コイルの繰り出し機を示す。探
触子ホルダー５３は探傷機１３、浸漬タンク５９と共に
検査ラインに設置される。検査ライン１６には、本発明
の超音波探傷装置以外にも、表面疵検査を行うための渦
流探傷装置１７等が設置されるのが一般的である。

線材１はガイドローラ１９により搬送振動がある程度抑
制されたのち、探触子ホルダー５３に収納された探触子
５５により探傷される。浸漬タンク５９内の探触子ホル
ダー５３には媒質５７が常時供給されるため、安定探傷
が行える。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明の超音波探傷装
置では５線材の振動とともに動くＩχ触子ホルダーと５
探触子ホルダー内の線材ガイドにより線材の振動が抑制
されるため探触子と線材の間隔は常に一定条件を保つこ
とが出来る。そのため、Ｉ＾傷感度の変化もなく、欠陥
大きさの定量的評価が可能となり、自動探傷においては
欠陥検出警報を出すための欠陥検出しきい値の設定か可
能となり、安定した探傷が行えるため、欠陥を見逃すこ
とはない。

また、線材の探触子の間隔変動による探触子から欠陥ま
での距離変化もないため、欠陥の位置測定が容易て、欠
陥検出警報用ゲートの設定が可能となり、より確実な検
出が行える。

更に、線材ガイドは、ガイド押えで探触子ホルダーに固
定されており、線材のサイズに応じて容易に交換可能で
あると同時に探触子も、線材のサイズに応じてスペーサ
を交換することで線材の過材センターからの距離が変更
できるため線材サイズの変更に容易に対応できる。

このように、本発明によれば、伸線材製造工程中の検査
ラインにおいて連続通線される線材の内部欠陥検査にお
いて、線材の振動の影響を受けず、且つ、線材の表面性
状を変化させずに探傷が行え、内部欠陥を連続且つ自動
的に探傷することが可能となる。

そのため、従来、線材圧延前の鋼材状態（例えばビレッ
ト等）での内部欠陥検査等、上工程での検査結果による
工程保証しか行われていなかったために、検出出来なか
フだ圧延工程から伸線工程までに発生した内部欠陥につ
いても全て保証することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の１実施例を示す概略正面図。第２図
（ａ）　（ｂ）は、本発明の複数の探触子を用いた、１
実施例を示す概略正面図及び側面図。第３図（ａ）　（
ｂ）は、本発明の複数のＩ＾触子な用いた、別の実施例
を示す概略正面図及び側面図。第４図は、本発明の超音
波探傷装置を設置した検査ラインの概略図。第５図は、
本発明の別の実施例を示す概略正面図。第６図は、本発
明の超音波探傷装置を設置した別の検査ラインの概略図
。第７図（Ａ）は、ピンチローラを用いた従来の超音波
探傷方法の説明図。第７図（Ｂ）は、伸線ダイスを用い
た従来の超音波探傷方法の説明図。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、交換可能な線材ガイド機構と該ガイド機構の保持に
   よって線材に追従する線材追従式自己保持型の追従機構
   と、該追従機構に線材との間隔が任意の値で一定となる
   ように固定された探触子と、該探触子に超音波の媒質を
   供給するための媒質供給口と該媒質を安定して探触子と
   線材間に供給するための媒質溜めと、該媒質が連続通線
   中の線材に付着して流出することを防止するための媒質
   除去機構とから構成される事を特徴とする線材の超音波
   探傷装置。 ２、交換可能な線材ガイド機構と該ガイド機構の保持に
   よって線材に追従する線材追従式自己保持型の追従機構
   と、該追従機構に線材との間隔が任意の値で一定となる
   ように固定された探触子と、該追従機構全体を浸漬し該
   探触子に超音波の媒質を安定して供給するための浸漬タ
   ンクとから構成される事を特徴とする線材の超音波探傷
   装置。