JPH0455455B2 - - Google Patents

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JPH0455455B2
JPH0455455B2 JP59262882A JP26288284A JPH0455455B2 JP H0455455 B2 JPH0455455 B2 JP H0455455B2 JP 59262882 A JP59262882 A JP 59262882A JP 26288284 A JP26288284 A JP 26288284A JP H0455455 B2 JPH0455455 B2 JP H0455455B2
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JP
Japan
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magnesium carbonate
basic magnesium
acrylic resin
weight
parts
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JP59262882A
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JPS61141759A (ja
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Naoto Oono
Toshihiko Iwamoto
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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【発明の詳細な説明】
(発明の技術分野) 本発明は、成形性が容易で且つ高度の難燃性を
有するアクリル樹脂材料組成物に関し、特に人工
大理石、建材の化粧板用等に適する難燃性のアク
リル樹脂材料組成物を提供するものである。 (従来技術及び問題点) 合成樹脂は、主に炭化水素より構成されている
ため着火し易く、燃え易いといつた欠点がある。
このため、合成樹脂の難燃化について種々の提案
がなされている。特に、電気製品、建材等に使用
する合成樹脂については、ますます高度の難燃性
が要求される傾向にある。例えば厨房、浴室、カ
ウンタートツプ等に用いられる人工大理石等の建
材では、米国のUL規格においてV−1乃至V−
0というより高度の難燃度が要求されている。こ
のような背景において、有機系難燃剤及び無機系
難燃剤の使用が種々試みられているが、このう
ち、有機系難燃剤は塩素、臭素等のハロゲン原子
を有するため、燃焼時に該ハロゲンの毒性ガスを
発生すると共に、腐食性や燃焼時に火垂れが生じ
るという欠点を有する。また、特に人工大理石等
の分野では、合成樹脂に多量の充填剤を配合する
ことで独特の硬度、光沢、風合などを発揮させる
と同時に、難燃性を持たせることが要求される。
そのため、多量に配合できる優れた難燃性を有す
る無機充填剤の開発が望まれている。 従来、難燃性を有する無機充填剤としては、例
えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等
の無機化合物の粉粒体が用いられている。このう
ち、水酸化マグネシウムを合成樹脂に配合して用
いた場合には、成形後において該水酸化マグネシ
ウムが大気中の炭酸ガスと反応して炭酸マグネシ
ウムとなり合成樹脂表面が白濁するという欠点が
ある。また水酸化アルミニウムは、その化学的組
成から推察される如く、自己消火性に劣る。更
に、従来の難燃性を有する無機充填剤の最大の欠
点は、難燃性を付与し得るほどの量を合成樹脂に
配合する場合、該樹脂へ多量かつ均一に分散する
ことは特殊な加工技術を応用しない限り、極めて
困難であつた。特に、前述した人工大理石に用い
る場合には、硬度、光沢、風合などを発揮させる
ため、一般にメチル(メタ)アクリレート樹脂の
モノマーまたはその低重合物に直接、かつ多量に
無機充填剤を配合した後、成形重合されるが、従
来の無機充填剤では多量に配合することが困難で
あつた。 (問題を解決するための手段) 本発明者等は、成形性が容易で且つ優れた難燃
性を有するアクリル樹脂材料組成物について種々
検討した結果、特殊な塩基性炭酸マグネシウムを
用いることによりモノマーに多量含有させうるこ
と及びその結果高度の難燃性を付与出来ることを
見い出し、本発明を提案するに至つた。即ち、本
発明はアクリレート、メタクリレート又はこれら
のシラツプ100重量部に、嵩密度0.4g/ml以上の
塩基性炭酸マグネシウム100重量部以上が配合さ
れてなるアクリル樹脂材料組成物である。 本発明に用いられる原料の1つは、メチルアク
リレート、メチルメタクリレートに代表されるア
クリレート、メタクリレート又はこれらの低重合
(シラツプ)である。これらはいずれも液状の原
料であり、公知のものが使用出来る。 本発明の他の成分は塩基性炭酸マグネシウムで
ある。該塩基性炭酸マグネシウムは、嵩密度が
0.4g/ml以上、好ましくは0.6〜0.9g/mlの塩基
性炭酸マグネシウムである必要がある。嵩密度が
0.4g/mlより小さい塩基性炭酸マグネシウムを
用いる場合には、合成樹脂の成形性を損うため、
該塩基性炭酸マグネシウムを多量に充填すること
が困難である。 本発明に用いる塩基性炭酸マグネシウムは、嵩
密度が0.4g/ml以上であれば特に制限なく用い
られるが、該塩基性炭酸マグネシウムは特殊な化
合物であり、一般に市販されているものではな
い。特に好適に使用される塩基性炭酸マグネシウ
ムは微細な一次粒子が凝集して形成された凝集粒
子で、且つ長径aおよび短径bとしたときにb/
a≧0.7の球状もしくは回転楕円体であり、該凝
集粒子の粒径が5μm以上で、嵩密度が0.4g/ml
以上である塩基性炭酸マグネシウム(以下、単に
球状の塩基性炭酸マグネシウムともいう)であ
る。このような塩基性炭酸マグネシウムは、水溶
性硫酸塩の存在下、または不存在下において、水
溶性マグネシウム塩と水溶性炭酸塩を40〜90℃に
おいて反応させた後、同温度で1〜4時間の静置
熟成を行うことによつて得られる。この際、反応
温度、反応速度等のコントロールにより、得られ
る塩基性炭酸マグネシウムの粒径や嵩密度のコン
トロールが行なわれる。特に、水溶性硫酸塩の存
在下で反応を行なう場合には、嵩密度が0.6g/
ml以上と極めて高くなるとともに、流動性が極め
て良好な塩基性炭酸マグネシウムを得ることが出
来る。したがつて、塩基性炭酸マグネシウムの高
濃度スラリーを調製した際にも著しい粘度の増加
がなく、また合成樹脂に対し多量に配合出来るな
ど、充填剤として優れた特性を有する球状の塩基
性炭酸マグネシウムが得られる。 本発明において、塩基性炭酸マグネシウムは、
モノマー又はシラツプ100重量部に対して100重量
部以上、好ましくは120〜180重量部の割合で配合
される。上記塩基性炭酸マグネシウムの配合量が
100重量部以下の場合には、得られる合成樹脂に
対して所望する難燃効果が得られず、また上限に
ついては、混合・成形法等により異なるため適宜
選定される。本発明の配合方法は特に制限され
ず、合成樹脂の種類などに応じて公知手段が採用
され、該モノマーあるいは低重合物(シラツプ)
に所定の割合になるように塩基性炭酸マグネシウ
ムを混合すればよい。 (作用および効果) 塩基性炭酸マグネシウムは、その分子式
4MgCO3・Mg(OH)2・4H20からも推察される
如く、略320℃、440,520℃の3点にピークを有
する吸熱分解により、水(H2O)及び炭酸ガス
(CO2)を発生する。 従つて、塩基性炭酸マグネシウムを配合した上
記アクリル樹脂材料組成物を重合して得られるア
クリル樹脂が火災に曝された場合には、比較的低
温域で塩基性炭酸マグネシウムが分解を開始し、
その際の吸熱効果と発生するH2O及びCO2ガス
による酸素遮断効果により、アクリル樹脂への着
火を防げ、また、着火した場合にも、自己消火性
を有するため延焼を防げる効果を有する。前述し
た塩基性炭酸マグネシウムの自己消火性は、熱分
解に際して発生するCO2ガスによる酸素遮断効果
によるもので、この効果は分子中にCO2を含有し
ない水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等
の他の無機系難燃剤には期待出来ない。 このように、優れた難燃性を有する塩基性炭酸
マグネシウムといえども、可熱性のアクリル樹脂
を所望の難燃化するためには、該アクリル樹脂
100重量部に対して該塩基性炭酸マグネシウムを
100重量部以上に含有されることが必要である。
しかるに、従来(市販)の一般な塩基性炭酸マグ
ネシウムは、嵩密度が0.2〜0.3g/mlと小さく、
これを100重量部以上も配合するためには、200〜
230℃というように相当に高温のロールを用いて
ポリマーに直接煉込まなければならず、前述した
人工大理石を製造する場合のように、アクリル樹
脂のモノマーまたはその低重合物中に直接混練し
て成形重合することは困難である。これに対し
て、本発明に用いられる塩基性炭酸マグネシウ
ム、特に球状の塩基性炭酸マグネシウムは、嵩密
度が高く、モノマーまたは低重合物(シラツプ)
の吸着量が少なく、流動性が優れているため、該
モノマーまたはシラツプに直接かつ多量に混合
し、高濃度のスラリーを調整することが可能であ
る。次いで、上記の如きモノマーまたはシラツプ
のスラリーは、重合開始剤、その他の配合剤を追
加して、適当な方法を用いて成形重合することが
出来る。 以上のように、本発明は嵩密度の高い塩基性炭
酸マグネシウムを用いることによつて、容易に高
充填を実現し、且つ優れた難燃性を有するアクリ
ル樹脂を得ることを可能にしたものである。 (実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。 実施例 1 濃度1.05mol/の炭酸プトリウム水溶液500
mlを80℃に保持して攪拌機にて攪拌しながら、80
℃の1.0mol/硫酸マグネシウム水溶液500mlを
15秒間で投入し、さらに45秒間攪拌を続けた。攪
拌終了後1時間静置熟成した。両水溶液には、あ
らかじめ、全量で0.5mol/になるように等量
ずつ硫酸ナトリウムを添加した。熟成後の沈殿物
をろ過洗浄し、120℃で5時間乾燥した。得られ
た乾燥物はX線解析の結果、塩基性炭酸マグネシ
ウムであつた。また嵩密度(JLS K6220)は0.85
g/mlで、コールター・カウンター(200μmア
パチヤー使用)を用いた平均粒径は30μmであ
り、電子顕微鏡の写真により粒径20〜50μmの球
状物であることが判つた。 一方低分子量のメチルメタアクリレート樹脂シ
ラツプ(アクリシラツプSY−105、粘度300〜
800cps、三菱レーヨン製)100gを4ケの別々の
容器に秤りとり、これを攪拌しながら、上記で得
た球状塩基性炭酸マグネシウムを100,110,120,
130gをそれぞれの容器に添加、混合し、さらに
重合開始剤としてそれぞれベンゾイルパーオキサ
イド0.3gを加えて、完全に混合し、減圧オーブ
ン中で脱気した。 完全に脱気したスラリーを、1/8インチ厚みの
板状鋳型に注型し、常温で2時間、その後70℃で
30分間成形重合した。 重合した板状樹脂から、巾1/2インチ、長さ5
インチの試験片を各5本切り取り、UL規格SB94
に基づいて難燃試験を行つた。その結果は表−1
に示す通りであつた。 比較例 1 実施例のうち、球状塩基性炭酸マグネシウムに
かえて、水酸化マグネシウム(協和化学工業製キ
スマ5A)及び水酸化アルミニウム(昭和軽金属
製ハイジライトH−310)を用いた実験を行つた。
結果は表1に示す通りであつた。 尚、市販の塩基性炭酸マグネシウム(嵩密度
0.2〜0.3g/ml)を用いて上記を同様に行つた場
合には、成形不良となつて、成形重合が出来なか
つた。 実施例 2 実施例1で用いたメチルメタクリレート樹脂シ
ラツプに代り、試薬グレードのメチルメタアクリ
レート(東京化成工業製)を使用した以外は実施
例1と同様に実施した。結果は表1に示す通りで
あつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アクリレート、メタクリレート又はこれらの
    シラツプ100重量部に、嵩密度0.4g/ml以上の塩
    基性炭酸マグネシウム100重量部以上が配合され
    てなるアクリル樹脂材料組成物 2 塩基性炭酸マグネシウムが、微細な一次粒子
    が凝集した粒径5μmの凝集粒子で、且つ長径を
    aおよび短径をbとしたときにb/a≧0.7の球
    状もしくは回転楕円体状である特許請求の範囲第
    1項記載のアクリル樹脂材料組成物 3 塩基性炭酸マグネシウム120〜180重量部を配
    合してなる特許請求の範囲第1項記載のアクリル
    樹脂材料組成物
JP26288284A 1984-12-14 1984-12-14 アクリル樹脂材料組成物 Granted JPS61141759A (ja)

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JPS5022085A (ja) * 1973-06-26 1975-03-08

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