JPH0455420B2 - - Google Patents

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JPH0455420B2
JPH0455420B2 JP29004485A JP29004485A JPH0455420B2 JP H0455420 B2 JPH0455420 B2 JP H0455420B2 JP 29004485 A JP29004485 A JP 29004485A JP 29004485 A JP29004485 A JP 29004485A JP H0455420 B2 JPH0455420 B2 JP H0455420B2
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JP
Japan
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glutamine
glutamic acid
pca
ammonium salt
exchange resin
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JP29004485A
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JPS62148459A (ja
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Toshio Ito
Akio Nishi
Masayoshi Naruse
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、グルタミンの分離製法に関し、更に
詳しくは、少なくともグルタミン酸、ピロリドン
カルボン酸(以下、PCAと称す)硫酸根及び色
素の1または2以上を主体とする不純物を含有す
るグルタミン水溶液を強酸性カチオン交換樹脂を
用いるイオン排除クロマトグラフイーに付して、
そのようなグルタミン水溶液からそのような不純
物を除去して高純度のグルタミンを高収率で分離
精製する方法に関するものである。
グルタミンは通常発酵法により製造されるが、
その一方法としてはグルコースを主原料とする発
酵法がある。この方法で得られるグルタミン発酵
液はグルタミン酸、PCA,硫酸根及び色素を主
体とする不純物を含んでいる。このような発酵液
は、後述のように、本発明で処理されるべきグル
タミン水溶液の典型例である。なお、その他の方
法により得られるグルタミンについても同様のこ
とが云える。
一般にグルタミンはその溶液のPHが、その等電
点(pI=5.65)より離れた低PHまたは高PH下で、
あるいは高温度により分解して、グルタミン酸、
PCAに変わりやすい。そのため、どうしても発
酵液中にグルタミン酸、PCAが生成し、また培
地成分としての硫酸根が存在する。
そこでグルタミン発酵液中のグルタミンの分
離・精製方法としては、OH型アニオン交換樹脂
を用いグルタミンの等電点において夾雑物をイオ
ン交換させ、グルタミンを貫流する方法や、逆に
低PH領域でグルタミンをカチオンとして存在せし
め、強酸性カチオン交換樹脂に吸着させ、夾雑物
を貫流したのちグルタミンを溶出させる方法(こ
れらの場合、事前又は事後に菌体及び色素を除去
する。特開昭49−81587、同50−89590及び同56−
3040参照)及び晶析を繰り返して精製する方法
(特開昭50−95481)があるが、樹脂法の場合、PH
の変動によりグルタミンが樹脂とイオン交換した
り、貫流して、収率ロスをひきおこす点、PHの変
動によりグルタミンが分解し、グルタミン酸、
PCAに変化してしまう点(「Chemistry of the
Amino Acids」P.1933(1961)John Wiloy &
Sons inc.)、樹脂の再生のためにNaOH等のア
ルカリを使用する点、及び操作が複雑である点
で、また晶析法の場合、晶析を繰り返すために収
率の低下をきたす点で問題である。
本発明は、鋭意研究の結果、グルタミン酸、
PCA、硫酸及び色素の1または2以上を主体と
する不純物が夾雑するグルタミン発酵液から純度
の極めて高いグルタミンを分離精製する方法にお
いて、その一工程として、強酸性カチオン交換樹
脂を用いるイオン排除クロマトグラフイーで処理
することによりきわめて簡単な操作で、収率良く
高純度のグルタミンを取得しうることを見出し本
発明を完成した。もつとも本発明の適用は、後述
のように、そのようなグルタミン発酵液の処理に
限定されるものではない。
一般に非電解質あるいは弱電解質の化合物は強
電解質の化合物からイオン排除クロマトグラフイ
ーによつて分離することができる。これは電荷を
有するイオン交換基のために強電解質の化合物は
ドナン電位によつて排除されるので、イオン交換
樹脂の内部へは浸透できないが、非電解質あるい
は弱電解質の化合物は自由に浸透できるからであ
る。本発明はこの法則に基づく。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明に云う少なくともグルタミン酸、PCA、
硫酸根及び色素の1または2以上を主体とする不
純物を含有するグルタミン水溶液とは、グルタミ
ン発酵液そのもの、その発酵液より取得したグル
タミン粗結晶の溶解液、グルタミン晶析母液まど
を挙げることができるが、この他にもグルタミン
酸、PCA、硫酸根および色素の1または2以上
を主体とする不純物が夾雑したグルタミンを含む
水溶液であれば、いかなるものでも本発明を適用
できる。
このような水溶液のグルタミン濃度に特に制限
はなく、グルタミンが溶解している状態であれば
良い。
不純物を含有するグルタミン水溶液をイオン排
除クロマトグラフイーに付するに際し、先ずグル
タミン水溶液をグルタミンの等電点のPHまたはそ
の近傍のPHに調整することによりグルタミンを非
電荷の状態とする。グルタミン酸、PCA及び硫
酸根はそのPHではアニオンとして存在する。
一方、強酸性カチオン交換樹脂は、そのような
アニオンの対イオンとなつているカチオンの型に
する。例えば、グルタミン発酵液の場合、通常グ
ルタミン酸、PCA及び硫酸根はアンモニウム塩
の形になつているので、強酸性カチオン交換樹脂
をアンモニウム塩型にして使用する。
因みに、イオン排除クロマトグラフイーに付す
べき水溶液に含まれるカチオンが複数種の場合、
予じめその複数種のカチオンを含む水溶液でカチ
オン交換樹脂を処理しておくとよいが、カチオン
種が多くなると分離性が低下する。イオン排除ク
ロマトグラフイーはアニオン交換樹脂を使用して
も成り立つが、本発明の対象たるグルタミンの場
合、グルタミンの等電点では、グルタミン酸、
PCA、硫酸根はアニオンの形で存在するので、
即ちアニオン種が多いので、分離性が低下し、実
用的でない。
本発明に用いる強酸性カチオン交換樹脂は、ダ
イヤイオンSK−102,SK−104,SK−106,
SKIB,SK−104S及びSKIB(三菱化成製)、XFS
−XL,HCR−W2及びTG8500A(ダウ・ケミカ
ル社製)、C−20,C−25D,ES−26及びC−3
(デユオライト社製),S−100,S−109,SP−
112及びSP−120(レバチツト社製)並びにIR−
116,IR−118,IR−120B,IR−122,IR−124,
IR−252,IR−200C及びIR−200CT(アンバーラ
イト社製)等の主にスチレン系の樹脂が利用でき
る。これらの中でも特に架橋度4〜8%の樹脂の
分離性能が最も良い。
使用する強酸性カチオン交換樹脂量は、グルタ
ミン濃度が6%程度で、不純物濃度が1%程度の
水溶液の場合、その水溶液量の4〜5倍量程度で
充分である。水溶液のグルタミン及び不純物全体
の濃縮が小さくなれば、樹脂量は更に少なくて良
い。適当な樹脂量は、当業者であれば事前実験に
より容易に定め得る。
操作温度には特に制限はなく、強酸性カチオン
交換樹脂の耐熱温度内であれば良い。温度を上げ
れば夾雑物とグルタミンとの分離速度は増すが、
グルタミンの分解が促進される為、その溶液に応
じた最適の温度でおこなうとよい。
被処理液に含まれるカチオンに応じた型にした
強酸性カチオン交換樹脂をカラムに充填し、カラ
ム上部に上述の目安で被処理液を注入する。例え
ば、グルタミン発酵液の場合、アンモニウム型の
強酸性カチオン交換樹脂をカラムに充填し、その
上部にPHをグルタミンの等電点又はその近傍に調
整したグルタミン発酵液を適当量注入する。
次いで水を通液すると、まず前記の夾雑不純物
が溶解した後、グルタミンが溶離してくる。因み
に本発明のイオン排除クロマトグラフイーに付す
べきグルタミン発酵液に菌対及び/又は色素が含
まれていても、これらはグルタミン酸、PCA又
は硫酸のアンモニム塩と挙動を共にするので通常
は問題とならないが、必要に応じて樹脂層の閉塞
を防止するため事前にグルタミン発酵液より菌体
を除去しておく。
水の通液速度(SV)については特に制限はな
く、通常の0.5〜4程度であれば良い。溶離液の
成分の時間的変化を追跡して目的物の画分を得
る。
実施例 1 L−グリタミン61.5g/およびL−グルタミ
ン酸アンモニウム塩7g/を含むL−グルタミ
ン水溶液40mlをSK−104SのNH4+型を200ml充て
んしたカラム(φ3.2cm×H25cm)の上部に注入し
た。PH=5.65、45℃,SV=1の条件下で水を通
液して溶離をおこなつた。
先にL−グルタミン酸アンモニウム塩が溶出さ
れ、続いてL−グルタミンが溶出された。溶出液
量70〜310mlの分画部を採取し、そのうち70〜160
mlを副分画部、170〜310mlを主分画部とした。
主分画部はL−グリタミンのみであり、L−グ
ルタミン酸アンモニウム塩は100%除去され、L
−グルタミンの回収率は100%であつた。
実施例 2 L−グルタミン発酵液から得たL−グルタミン
粗結晶を溶解して得たL−グルタミン56g/、
L−グルタミン酸アンモニウム塩0.6g/、PCA
アンモニウム塩0.9g/、硫酸アンモニウム
0.4g/を含むグルタミン水溶液40mlをXFS−
XLのNH4+型を200ml充てんしたカムラ(φ3.2cm
×H25cm)の上部に注入した。PH=5.59,45℃,
SV=1.4の条件下で水を通液して溶離をおこなつ
た。
先にL−グルタミン酸アンモニウム塩、PCA
アンモニウム塩及び硫酸アンモニウム塩が溶出さ
れ、ついでL−グルタミンが溶出された。溶出液
量70〜370mlを採取し、そのうち70〜150mlを副分
画部、160〜370mlを主分画部とした。
主分画部はL−グルタミンのみの画分であつ
た。副分画部にはL−グルタミン酸アンモニウム
塩、PCAアンモニウム塩及び硫酸アンモニウム
塩がほぼ100%含まれていた。主分画部の不純物
の除去率はL−グルタミン酸アンモニウム塩、
PCAアンモニウム塩が100%,硫酸アンモニウム
は99.4%であつた。又、L−グルタミンの回収率
は98.2%であつた。尚、最初のL−グルタミン粗
結晶の溶液の着色度は0.0039(分光光度計400nm)
であつたが、主分画部はそれは平均で0.003であ
り、色の除去率は78.0%であつた。
実施例 3 L−グルタミン発酵液を除菌して得たL−グル
タミン19.3g/、L−グルタミン酸アンモニウ
ム塩1.0g/、PCAアンモニウム塩1.5g/、硫
酸アンモニウム99g/を含むL−グルタミン水
溶液40mlをXFS−XLのNH4+型を200ml充てんし
たカムラ(φ3.2cm×H25cm)の上部に注入した。
PH=5.70,45℃,SV=1.0の条件下で水を通液し
て溶離をおこなつた。
先にL−グルタミン酸アンモニウム塩、PCA
アンモニウム塩及び硫酸アンモニウム塩が溶出さ
れ、ついでL−グルタミン酸が溶出された。溶出
液量90〜350mlを採取し、そのうち90〜150mlを副
分画部、160〜350mlを主分画部とした。
主分画部は不純物の除去率はL−グルタミン酸
アンモニウム塩が84、8%、PCAアンモニウム
塩が86.6、硫酸アンモニウムは93.9%であつた。
又、L−グルタミンの回収率は97.55%であつた。
尚、最初のL−グルタミン溶液の着色度は0.641
(分光光度計400nm)であつたが、主分画部はそ
れは平均で0.046であり色の除去率は61.5%であ
つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくともグルタミン酸、ピロリドンカルボ
    ン酸、硫酸根及び色素の1または2以上を主体と
    する不純物を含有するグルタミン水溶液を強酸性
    カチオン交換樹脂を用いるイオン排除クロマトグ
    ラフイーに付して精製処理することを特徴とする
    グルタミンの分離製法。
JP29004485A 1985-12-23 1985-12-23 グルタミンの分離精製法 Granted JPS62148459A (ja)

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CN102924321B (zh) * 2012-11-30 2015-12-09 通辽梅花生物科技有限公司 一种从发酵液中提取谷氨酰胺的方法
CN104860838A (zh) * 2015-04-29 2015-08-26 宁夏诚志万胜生物工程有限公司 一种从谷氨酰胺发酵液中分离提取谷氨酰胺的方法
CN109438274B (zh) * 2018-11-19 2021-09-28 廊坊梅花生物技术开发有限公司 从谷氨酰胺粗母液中回收谷氨酰胺的方法

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